解説 滕修
-学三設定-
長湖連合生徒会の末期から、司馬氏蒼天会改め「司馬晋生徒会」の過渡期において、交州校区統治のスペシャリストとして名を馳せたことで知られる名総代。
最初は長湖幹部会にいたが、虞汜引退後はその職務を引き継ぐ形で交州学区に移り、再度分割された広州学区の総代としてその地に治績をあげた。長湖部最期の戦いの直前に発生した郭馬のクーデターの拡大防止に尽力するも、本営が玉砕に近い形で降伏したという報を受けると、彼女はそのことを予期していたとはいえ取り乱すことなく軍団を纏め、正装にて沙汰を待ったという。郭馬の反乱軍は王濬や杜預らの手で鎮圧され、彼女らから司馬炎の勅命を受けた滕修は引き続き総代として広州学区を任され、その地で混乱を調停した後に引退。引退後は「学園都市の中心で受験勉強に勤しみたい」という請願が許され、引退した孫皓のいる洛陽棟に移ったとされる。
生真面目で堅実をモットーとする性格であったが、それ故に自分の見知ったもの以外は信じないという頑固な一面もあり、そんな彼女が交州校区を任されて間もなくの頃のエピソードにこのようなものがある。あるとき突然変異で大きさが50センチ以上になったザリガニがいる、というウワサを側近から聞かされた彼女は「そんな馬鹿な話があるもんですか」と一蹴したが、そんな滕修になんとしてもこの件を認めさせたい交州校区の一般生徒達は、間もなく越南キャンプの密林地帯から1メートルにもなったザリガニを捕まえて生きたままもってきた。これには流石の彼女も自分の見識の甘さを認めたという。
-史実・演義等-
滕修 ?~二八八
字は顕先、南陽郡西鄂の人。
帰命侯孫皓の時代に広州(元々の交州から東方の四郡を割譲した地域。呂岱が交州を平定する際暫定的に形成され、その後一度廃止されて孫皓の時代に再び行政区画として形成された)の刺史となり、この地に威光と恩恵を大いに施したが、やがて中央に召し返されて執金吾の職に就いた。
二七九年、広州の武曲督であった郭馬が大々的に反乱を起こすと、滕修は都督広州軍事・鎮南将軍・広州牧として節を与えられ、広州反乱軍討伐の総大将として広州に赴いた。滕修は反乱軍に攻撃を仕掛けたが、その反乱が鎮圧せぬ間に晋の南征が開始され、滕修は軍の一部を裂いて防衛のために引き返したが、巴丘まで来た時点で孫皓が降伏したことを知り、喪服に着替え、涙ながらに広州へと引き返した。降伏した後、晋朝廷から安南将軍の位を与えられ、都督広州軍事・広州牧の役職と持節はそのままに、さらには武当侯の爵位を受けた。こうして晋に仕えた滕修は、再び南方の安寧のために尽力することとなった。
滕修は広州にあること数年、この地で大いに治績をあげ、辺境の異民族たちも皆心服していたという。滕修は二八八年に亡くなったが、その際「自分が死んだら京師(国の首都の意)に埋葬して欲しい」と上奏して許され、墓地として使う土地を与えられている。
滕修が広州刺史であった頃、このような出来事があった。ある人が「この地には、ヒゲの長さが一丈(およそ240cm)もある大エビがいますよ」と滕修に語ったが、滕修は信じようとしなかった。その人は、後にヒゲの長さが四丈四尺(およそ10m60cm)もある大エビを捕獲し、それを硬く封印を施した荷にして送りつけてきた。滕修はようやく自分の見識が浅かったことを認めたという。
-狐野郎が曰く-
正史三国志には、郭馬の反乱の平定に赴いたこと以外はエビにまつわる話でしか登場していない滕修。そんなこともあってか演義では呉の滅びる直前、いち文官として登場してしまっていたことからコーエーの三国志シリーズにおける能力は非常に寒いことになっている。まあほとんどはぱっとしないような能力の人物が多いし、滕修に限った話ではないのだが…それにしても、晋書には立伝までされてる人物だし、その業績だって決して軽く扱えるものではないはずなんだがなあ。その晋書滕修伝の記述によれば、南方の安寧に尽力し、周辺異民族からも慕われていた名官吏であり、しかも元々「将軍」として孫呉に仕えていたとか。その遺言によって、都に墓を作ることを許されたというのも並みのことではないことなので、晋の初期において呂岱と同等の活躍をしていた可能性も十分にあるだろう。
ただやはり三国時代としては最後期に登場する人物なので、どうしても登場タイミングは限られてしまうのも致し方ない。年代的には陸凱達の一級下、ということになるだろうか。孫皓処断計画の最期のほうでもちょっとだけ登場させているが、そこでもなんかぱっとしない役回りになってる気がする。モデルはポップンミュージックのアンナなのだが、狐野郎の中では世界樹ログなどでのアンナ者がわりとアレなキャラであるせいかここでもそのイメージに少し引きずらレている気がしなくもない。あと今回リファインするに当たりワンポイントにカチューシャを置いているが、これ実は「ウマ娘」のゼンノロブロイの髪型を参考にして結局巧く行かなかったので、カチューシャということにしただけの話。なんのこっちゃだな。