翠玉的珍道中記 第十一話
あらすじ
ソライシ教授をペテンにかけて入手した隕石を用い、煙突山で悪巧みするマグマ団をアクア団とともに阻止したサユリ
4つ目のバッジを手に入れるべく、方々寄り道しながら温泉街フエンタウンへ
マリ「…最早あたしたちのことは眼中にないってか」
育江(ブリーダー)「会話中唐突に触れられてそのまま放置された私より多分マシです…(TT)」
硝子(アスリート)「…それを言ったら私とか…一体何のために引き合いに出されたのか…」
それはさておきフエンタウンに到着。
サユリ「よっしゃー!温泉だ!先ずは何よりも温泉だ!( ゚∀゚)=3」
ジュプトル「え、ちょっとあんたジム戦は…あーもう行ってしまった」
ちなみにこの町、温泉を売りにしているだけあってポケモンセンターにその入り口があります。
とはいえ回復施設の側なんで、FRLGのともしび温泉と違い温泉に入っても時に何か意味があるわけではないです。
あとこの町には漢方薬の薬局もありまして…。
サユリ「こういう系統の薬は割安なんだけど」
ジュプトル「性格によって苦い味を好むポケモンすら嫌がるそうですが」
サユリ「…試しに舐めてみるか(指につけてひと舐め)」
ジュプトル「…そうですね(指につけてひと舐め)」
サユリ&ジュプトル「( ̄□ ̄;)!!!!!!!!!!!!!111111111111111」
キルリア「…まったく…酔狂と言うべきか、無謀と言うべきか…」
実際どんなものかは解りませんが…現実でも漢方薬の類は結構苦いです。
書いてる人間は風邪の際よく葛根湯を飲むんですが、飲み方を誤って舌の上に残そうものならしばらく口を利くのが嫌になりますw
フエンタウンジム
アスナ「よ、よくぞここまで来てくだ…いや、ここまで来たな。
だが、そんな調子に乗って…あ、間違えた!…えーと」
サユリ「…何やってるんだあんた…というか自分の口上をカンペに書く人とか初めて見たわ」
アスナ「う、うるさいっ!新米のあたしを気遣ってわざわざツツジさんが考えてくれたんだから!」
サユリ「またあの石頭か…あのきゃb(ry)何処まで私の往く手に立ちはだかってくるんだ…」
ツツジ「うふ…うふふふ…あの地味娘のメインは草タイプ…。
あの小生意気な鼻っ柱をなんとしてもアスナさんに叩き潰していただかないと^^^^」
トウキ「…そこまでやるか…実に恐ろしきは優等生の嫉妬か」
テッセン「ほとんど一蹴されて終わったからのう…気持ちは解らんでもないが」
アスナ「あた…じゃなくて私のメインは炎タイプ!
草タイプメインのあなたに対しては私が有利。さあ、どう戦ってみせる!?」
サユリ「それもツツジの入れ知恵か…賢しいわね!
生憎炎関連はマグマ団のアホ共で既に予習済みなのよ!」
メノクラゲ「…また俺の出番か…気の強そうな美少女…(*´Д`*)ハァハァ」
アスナ「( ̄□ ̄;)ええええええええええええええええええええええええええええええ!?」
実際、レベル稼ぎはレベル低めのメノクラゲを重点的にやってました。
ドンメル、マグマッグは完全に一蹴。
しかしレベル26のバクーダを相手取るにはレベル26メノクラゲでは地味に力不足だったらしく…。
サユリ「もーここまでくれば楽勝だわ。
メノクラゲー、超音波でもかましておやりー」
アスナ「…このっ…!
混乱して自滅なんて…そんな無様な負け方、してたまるかっ…!
バクーダお願い、あたしの声に応えて!“オーバーヒート”ッ!!」
バクーダ「フンガ━━━━━━( ゚д゚ )━━━━━━ !!!! 」
どがーん!!(SE)
メノクラゲ「ああ…干からびた…(;´Д`)」
サユリ「ひゃあ!あんた水ポケモンのクセに一撃で終わってどおすんのよおおおおおおおおおおおおおおお!><」
アスナ「わーいやったぁー!…じゃなくて…この技は炎属性で破壊光線に匹敵する威力を持つ大技なの!
たとえ特防が高くても…相性が悪くても…!
メノクラゲ程度のHPじゃ、耐え切れるはずないわ!!」
オーバーヒートは攻撃力150。
命中は90%とやや悪く、攻撃後に必ず特攻が2段階ダウンするものの、一撃の破壊力は凄まじいものがあります。
バクーダは炎・地面タイプなので、攻撃力はこの時点で225。
炎に耐性のあるメノクラゲはダメージが半減されるとはいえ、それでも捨て身タックルを喰らうのと同等くらいのダメージを負ってしまうのです。
当然、こんな一撃はメノクラゲのHPで防ぎきれるものでもなく…。
サユリ「ええいこうなったらヤケだ!ジュプトル、リーフブレードで逆風の太刀でも食らわしてやれ!」
ジュプトル「私新陰流の心得ないんですがね…でもま、やるしかないですか。もうあと一撃のようですし」
アスナ「そうは行かないよ!すごいキズぐすりを使わせてもらうからね!」
サユリ「( ̄□ ̄;)うわなんてことしやがる!」
アスナ「そしてバクーダ、“にほんばれ”よ!次の一撃で勝負を決める!」
バクーダ「フンガ━━━━━━( ゚д゚ )━━━━━━ !!!! 」
サユリ「くっ…オーバーヒートして下がった特攻を天候補正でカバーするつもりか!
構うなジュプトル、この隙にリーフブレードで急所を狙ってカタつけなさいっ!」
ジュプトル「…それしかないようですな…南無三っ!」
バクーダの一方のタイプは先述したように地面タイプなので、リーフブレードなら普通にダメージを与えられます。
バクーダの残り体力は半分より少し残ってましたが、運良くクリティカルヒットさせてなんとか撃破。
残るはコータス。レベルは29。
純粋な炎タイプのコータスにリーフブレードはあまり効果を成さず、悪属性の追い討ちを使うのですが効果は高が知れたもので…ジュプトルは火の粉の一撃で沈んでしまいます。
ジュプトル「…ぬう…まさか“ひのこ”程度で…天候補正か…!」
コータス「うちのアネさんを虚仮にした罰やで。
そっちの主人にも、よー言うたっといてやー」
サユリ(どうしよう…あと戦えそうなのは…)
キノガッサ(…策がある…最悪、私を捨て石に…次に繋ぐ)
サユリ(…アレを使うの?)
キノガッサ(…こくり)
キノガッサ「…裂き狂え、瑠璃色孔雀(やどりぎのタネ)!」
アスナ「なんのつもりか知らないけど、そんな小細工通用するもんかっ!
コータス、日本晴れの効果があるうちにアレも焼き払うんだっ!!」
コータス「あいよー。ほな、燃えたってやー」
キノガッサ「…っ!…ダメだ…体がっ…!」
キノガッサも火の粉で沈んでしまいますが、なんとかやどりぎのタネは成功。
頼みの綱のメノクラゲが沈められたこの戦いで、最後の決め手になったこの一撃が入ったのは幸運だったというべきでしょうか。
サユリ「キルリア!あとは任せる!」
キルリア「うむ!先手必勝、ブロウクn…じゃなくてサイコキネシス!」
コータス「ここで沈むわけにはいかへん!その技、“まもる”で耐えきらせてもらうで!!」
キルリアへ交代したターンでやどりぎが体力を吸い取り、この一撃で極まると思いきや…流石にコータスは見た目どおり素早さに難があるものの防御とHPの高さに優れたポケモン。
挙句、相手の攻撃を無力化する“まもる”を使ってくるので、ガン守りされると本当に硬いです。
コータス「…ふぃー…危なかったでー。あんなん食ったらアウトやったわー」
サユリ(…読まれてたか…!
となると、連続で攻撃しても守られるのがオチ…!)
サユリ「キルリア、影分身!アイツの動きに備えろ!」
キルリア「…それしかないようだな…!」
アスナ「(にやっ)…まだ日本晴れの効果が残ってる今をおいて、チャンスはない…!
コータス、オーバーヒート!あのキルリアさえ潰せばこっちの勝ちだ!!」
コータス「あいよアネさん!この勝負、もろたでぇぇぇぇ!!」
キルリア「…し、しまった!うあああああああああああっ!!」
基本攻撃力150、でもってタイプ補正がその5割増で225、さらに天候補正で5割増…攻撃力340相当。
直撃を食えばもちろん即死。
“まもる”を警戒して補助技を使ったら見事にKonozamaだったという…。
守るは連続で使うと成功率が悪くなりますが、二連続くらいはそれでも結構成功してしまうのです。
というか、少なくとも命中90%以上の技を影分身で回避するよりもずっと成功率高いですw
サユリ(読み違えた…!?…そんなっ…!!)
アスナ「さあどうする!
あんたの頼みの綱の水ポケモンはなく、主力のポケモンは全部潰してやったわよ!
あと1体いるみたいだけど…勝負あったみたいね!」
サユリ「…勝負あった…か(にやり)」
アスナ「…え…なに?なんなの…?」
サユリ「この絶対的に追い詰められたシチュエーション…いくさ人の血がたぎって来たわあああああああ!( ゚д゚ )
行け、我が朋友!こここそあんたの全ての武が勇躍するところぞ!」
クロバット「任されたの!!」
アスナ「う、嘘っ!
なんで…なんでそんなポケモンがいるのよっ!?そんなの聞いてないよ!!」
煙突山と討ち漏らしトレーナー一掃行脚で最も大きくレベルアップを果たしたのは、実のところゴルバットだったりします。
懐き度最大となっていたゴルバットはレベル30になると同時に、最終進化形態であるクロバットへ進化を遂げたのです。
しかも…。
コータス「な…なんちゅう速さや…!
ウワサに聞いとったが…全然動きが見えへん…!」
アスナ(そんな…!
速いポケモンなのは知ってたけど、なんで“かみつく”一撃でコータスの体力3割以上も持ってかれるのよっ…!?)
サユリ(…ほんの短期間だったけど…強制ギプスの効果は思ったより大きかったみたいだわ)
カチヌキファミリーから譲られた強制ギプス。
努力値を2倍稼ぐこともさることながら、地味にレベルアップ時の能力上昇値が大きくなるのはご周知の方も多いかと。
これを装着したままレベルを6つ上げ、しかもその上で進化しているのだから、攻撃も特攻も80近くありました。それぞれ同じレベル域のゴーリキー、スリーパーに匹敵するほどの高い数値です。
アスナ「もう一度…もう一度オーバーヒートを…!コータス、“にほんばれ”よっ!!」
サユリ「させるかっ!“あやしいひかり”で混乱させろ!」
コータス「うぐ…!
ぐむむ…全然集中でけへん…!堪忍やアネさん…!!」
クロバット「わたしを信じてくれたご主人さまのために負けるわけにいかないの!
これでとどめなのっ!!」
混乱は2ターンほどで解除されてしまいましたが、最初の日本晴れを阻止して翼で打ち、そしてやどりぎが容赦なくコータスの体力を奪っていきます。
混乱の解けたターンで日本晴れが決まっても、最早後の祭り。返しの翼で打つからやどりぎのHP吸収でコータスを見事に討ち取りました。
ここも本当に総力戦の様相を呈しており、キノガッサのやどりぎのタネが極まっていなければ恐らくクロバットもオーバーヒートですっ飛ばされていたかも知れません。
なんだかんだで、ここまでの4つのジムリーダー戦でもいちばんの激戦だったと思います。
アスナ「…あーあ、負けちゃった。
あたしジムリーダーでも新米だから、他の人たちに負けないように頑張ってみようと思ったけど、やっぱりまだまだねー」
サユリ「そうでもないと思うよ。使うつもりまでなかった“切り札”まで、全部引っ張り出されちゃったし。
あの戦闘狂親父をぎゃふんといわせるには、まだまだ私も修行が足らないわ」
アスナ「お父さん…?
そうだ…あなたの立ち回りとか、誰かに似ていると思ったら…道理で」
4つ目のバッジとともに貰えるのは技マシン50。
メノクラゲやキルリアを一撃で葬り去った件のオーバーヒートが入っています。
炎メインのジムの技マシンというと技マシン38(大文字)の印象もありますが、恐ろしいことにこの環境ではかみなり、大文字、吹雪の技マシンは多少値が張るものの購入可能という…。
サユリ「これでバッジは4つ…いよいよ、お父さんと戦う時が来たのね」
アスナ「あれ…誰だろ、ジムの戸口にこんなものを…ゴーゴーゴーグルと、手紙?」
先ずは砂漠に逝って来い
その間にセンリさんはお前より先に俺が倒す!
お前にやるバランスバッジなんかNEEEEEEEEEEEEEE!!m9(^Д^)プギャー
サユリ「ユウキの野郎…今度逢ったら二度と再起できないくらい徹底的に叩き潰してやる…( #^ω^)」
アスナ「…サユリ…あなたひょっとして、物凄くいろんな人から恨み買ってない?ツツジさんとか…^^;」
というわけでトウカジムに挑む前に砂漠とか3度目のカラクリ屋敷とかに寄って行きます。