翠玉的珍道中記 第二十六話
あらすじ
空の柱の頂で、空を司る龍の神・レックウザと対峙したサユリ
この荒ぶる神に対し、ポケモンとの絆を示して認められた彼女は、レックウザとともにルネへと舞い戻る
レックウザの粛清の咆哮により、グラードンとカイオーガは戦いをやめて去って行った
世界は、救われたのである…
サユリ「…こういう風に書くと壮大だけど、ゲーム的にはレックウザがやってきておしまい、っつー淡白な結末だったのよね」
いずみさん「まぁ流石にポケスペみたいな事態になったらシャレで済みませんからねぇ。
というか、ゲーム的にいえばむしろこの後のほうが展開としては過酷じゃないかしら?」
サユリ「んまぁそのあたりは…っていずみさん、あんたまだいたのか…^^;」
そんなこんなでレックウザが来て、グラードンとカイオーガが追い払われると、呆然とたたずむアクア・マグマ両ボスの姿が見られます。
まぁ前回以前の脚色展開があるのでここでは頭領しか出てきませんが(←
ミクリ「事情は聞いたよ。
アクアはよく解らんが…少なくともあの人は、純粋にホウエンのことを考えてのことだったのかも知れない。
ダイゴからも聞いたが、彼らがいなければもっと酷い有様になっていたかもしれないと聞いた。
彼らに責がおよばないよう、私からも取り計らってみよう」
なお最初にミクリに話しかけると、両ボスの話も聞いてやってほしい、とか言われます。
やはりそうしたフォローが入るあたり、エメラルド環境における善玉悪玉の概念はかなり薄いかも。
ミクリ「これは…今回の君の働きにたいしてはあまりに小さな対価かも知れないが…。
秘伝技の滝登り、これを君に譲ろう」
サユリ「え、いいんですか?」
ミクリ「もちろん。
ただし、この秘伝技はルネジムのレインバッジがなければ滝を遡ることはできない…言ってる意味は解るかい?(にやり)」
サユリ「聞くまでもなかろうよ!!(゚∀゚)ノシ」
ミクリ「ひとつ言っておこうか。
ここのリーダーは、ほんのつい先日まで私が務めていたんだ。
けれど…別の用事が出来てしまってね。今は私の師に当たる人がジムリーダーを務めている」
サユリ「はぁ…」
ミクリ「我が師・アダンのエキスパートタイプは水。
水の魔術師というに相応しい大ベテラントレーナーだ。
さぁ、覚悟と準備ができたら、その扉を開くといい。
師匠も既に挑戦者を迎え撃つ準備を整えておられる…!」
サユリ「…あ、ひょっとして今までジムが閉じてたのって、新しいリーダーの方がまだ来てなかったからなんですか?」
ミクリ「ん?いや…いたはずなんだけどな…今までも」
ダイゴ「多分あれだろう…君の師はとても御婦人方に人気があるからな…。
リーダーとしての務めに支障が出て、一時身を隠しておられたのかも知れんな」
ミクリ「あーいつものあれか…困ったもんだ^^;」
アダンが色男で物凄くモテまくってるということは、ルネシティの方々で聞かれます。
結局なんでジムが閉まってたのかは明らかにならなかったけど、もしかしたら本当に追っかけが酷過ぎて逃げていたのかも。
サユリ「よーし、そいじゃいっちょいってみますかー!って寒っ!!」
ジュカイン「おお…一面氷張りの床とは…(がたがた)」
ミクリ「あー言い忘れていたな。
このジムの中は、そのフロアの氷床すべてにひびを入れないと階段が出てこない仕掛けなんだ。
もちろんひびの入った氷床を踏むと地下に落とされるから気を付けたまえ!」
ややこしい仕掛けをこさえてくれたもんですw
ちなみに、氷床から落ちたフロアには、一般のトレーナーの皆さんがひしめき合っています。
余程アダン(とミクリ)がモテるのか、全員女性トレーナーばかり。
大人のお姉さんや大好きクラブの御婦人、お嬢様とかがいるので、お守り小判を持って戦闘に突入すると恐ろしく稼げます(←
最後のフロアでわざと落ち、トレーナーの皆さん相手に稼いでおくとお得です。
アダン「これはこれは可愛らしい挑戦者だな。
だが、君が各地のリーダーや…マグマ団・アクア団を向こうに回して素晴らしい実力を示してきたことは知っている。
悪いが、手加減をしてやるわけにはいかないぞ?」
サユリ「お気遣いどうもダンディなおじさま。
けど、私もここまできた以上…リーグの一つ二つ制覇してやらないと済まない理由が出来ちゃったんです。
だから…私は退くわけにはいかない!」
アダン「素晴らしい(トレビアン)!
いい覚悟だ。さあ、相手をして差し上げよう!」
ジムリーダーの アダンが しょうぶを しかけてきた!
サユリ(先手はラブカスか…最初から一気に決めに行くか…?)
サユリ(ちらっ)
キノガッサ(寒さで震えている)
ジュカイン(寒さで震えている)
サユリ「…っておまえらなー!^^;
サーナイト…頼める?」
サーナイト「ったく仕方のない奴らだな…解った、私が行こう」
こちらの面子は空の柱でレベルアップした分も含め、キュウコンがレベル46、サーナイトとクロバットが44、あとは全員43。
よりにもよって主力になってもらわないと困る草2体がレベル低いという不安が残る構成…。
ラブカスを10万ボルトの一発で落とすと、二番手は地面タイプも併せ持つナマズン。
アダン「さあどうする…この子には電気技は効果ないぞ?」
サユリ「うわあ厄介なのが出てきたわね…」
キノガッサ「ししし仕方ない…わわ私が出よう…(ぶるぶる)」
サユリ「…大丈夫かあんたは^^;;」
流石に水・地面タイプに草は超がつくほど効果的なので、特攻の低いキノガッサのメガドレインですら一発乙という状態。
続くトドグラーも、氷が格闘技に弱いので瓦割りで殺られる前に殺ってしまいます。
シザリガーもやはり悪タイプなので格闘技で以下略。
アダン(…これは予想以上だ…!
この子は…これまで私が見てきたトレーナーの中でも、トップクラスの資質を秘めている…!)
アダン「見事だお嬢さん(マドモアゼル)。
ならば我が切り札を出すほかあるまい…出でよ、我が片腕!」
キングドラ「…おお…よもや私めの出番が来ようとは…。
シザリガーたちも一騎当千の強者…それを破るとはこのトレーナー、只者ではないようですな」
サユリ「な…なんて代物を…!」
サーナイト「ホウエン最強のジムリーダーというのは伊達ではないな…まさか、あれほどのポケモンを従えているとは…!」
アダンの駆るキングドラのレベルは46。
キングドラは能力値こそそこまで飛びぬけて高くはありませんが(ってもタッツーの最終進化形なので三進化してるからかなり高いけど)、厄介なのは水とドラゴンのタイプを併持しているということ。
ドラゴンタイプは炎、水、草、電気など多くのタイプの技に耐性があり、氷かドラゴンタイプの技以外で有効打を与えるのはかなり難しいのですが…水タイプが氷にたいして強く、故にキングドラはドラゴンタイプの技以外で致命傷を与えるのが非常に難しい厄介なポケモンなのです。
そしてベースがタッツーなので…遺伝技で龍の息吹を覚えていることもありますが…。
サーナイト「ぐ…集中できない…!」
キングドラ「我が水の波動の威力、侮ってもらっては困ります!」
FRLGでもカスミのスターミーが狂ったようにぶっ放してくる例のアレを、ここのキングドラも容赦なくぶっ放してきますw
10%の確率で混乱させてくるこの技は、元々の威力も60(タイプ一致なので実質90)と高いのもガンで、何発も食らうとかなり危険です。
仕方ないのでこまめに交代させつつちまちまと削り…。
ジュカイン「これで落ちてくれ…地震!!」
キングドラ「う…うおおっ!!まさか、この私がっ…!」
ジムリーダーの アダンとの しょうぶに かった!
アダン「トレビアン!素晴らしい!
よもやこれほどまでとは…私の完敗です。
この老頭児(ロートル)がわざわざ出てくる幕ではありませんでしたな!」
アダン「さあ、受け取ってくださいお嬢さん。
このレインバッジで、あなたの持つバッジは8つ。
これで、あなたは我が弟子…ミクリの待つポケモンリーグへの挑戦権を得たことになる!」
サユリ「へ…アダンさん、今、なんと…?」
アダン「む…これは失言でしたな。
我が弟子ミクリがジムリーダー職を退いた理由…それは、彼にリーグチャンピオンとしての役目に就くよう、要請があったからなのですよ。
元々別の者がこれまでチャンピオンを務めていたのですが…色々事情がありましてね」
サユリ&ジュカイン達「(;・`д・´)な、なんだってー!!(`・д´・(`・д´・;)」
実はこの時点でそんなことは明らかにはならんのですがねww
アダン「ミクリは、私の弟子の中でも特に強い才の煌めきと、ポケモンたちと強い絆を持つ自慢の弟子。
しかし…あなたもそれに負けないくらい優れたトレーナーとしての資質と、ポケモンたちとの強い信頼関係を持っている。
君たちの勝負は、きっと素晴らしいものになるでしょう!」
そんなこんなでえらい苦労しましたがこれですべてのバッジが集まりました。
あと技マシン03(水の波動)ももらい、あとは残ったイベントを消化してポケモンリーグへ挑むのみ…。
ジム戦を終えて外に出てみると、ダイゴもミクリも、両ボスも皆いなくなっています。
ここからはちょっとマグマ・アクアとの戦いを巡るエピローグ的な意味で脚色展開をば。
イズミ「見事な戦いだったわ、サユリちゃん」
サユリ「いずみさん…あの人は?」
イズミ「マグマの頭領…マツブサさんは、送り火山へ行きましたよ。
力を失った、二つの宝珠を持って。
あなたがジム戦を終えるのを見届けてから行かれたから…追いかければ間に合うかもしれませんね」
サユリ「いずみさんは…どうするの?」
イズミ「残ったアクア・マグマの団員は、それぞれ残った幹部の命令で、解散してあるべき場所へ帰ったようです。
そろそろ次のパーティもあるようですし…私はまた元の場所に帰ろうと思います。
面白かったけど…少しやり過ぎてしまいましたから^^;」
サユリ「そう…少しさみしくなるね」
イズミ「次のパーティもきっと面白いことになりますから…それまでにきちっとリーグ制覇して、帰ってきてくださいね」
サユリ「うん、それじゃあまたね!」
送り火山
そこには、宝珠を元の場所に安置し、番人の老夫婦に深々と頭を下げ、立ち去ろうとしているマツブサの姿があった
マツブサ「…サユリか」
サユリ「マツブサさん…あなたは…」
マツブサ「…デボンコーポレーションのボンが、色々手を回してくれたみたいでな…。
有難いことに、団員も皆無罪放免だそうだ。
ホムラの野郎も何食わぬ顔で、フエン温泉にでも浸かりに行ってるだろうよ。
俺は…もう一度一人のトレーナーとして、こいつらと自分のやるべきこと…出来るべきことを、見つめなおしていこうと思う」
サユリ「そうですか…。
そういえば、アクアの総帥…アオギリさんは…?」
マツブサ「(ゆっくりと首を振る)
解らん…結局、海底洞窟から出てきて以降、アオギリの姿を見た奴はいねぇみてぇだ。
だが…あれはあれで、しぶとい奴だからな…そのうち忘れたころに、湧いて出るかも知れねぇな」
マツブサ「それじゃあ、これでお別れだ。
もし…また会うことがあったら、また手合わせ願えるか…未来の“伝説を従えるトレーナー”よ!?」
サユリ「もちろん!」
もちろんこんな会話なんかないし、実際はアオギリとマツブサ揃って送り火山に来ていたみたいなんですけどね。
ただ、ゲーム内でも最後に主人公に気付いて引き返してきたのは頭領でした。
主人公の名前をつぶやいて、何か考え込んでいたようですが…結局そのまま何もしゃべらずその場を去って行ってしまいます。
でも総帥と違って何度か戦う機会もあり、ひょっとしたら、古き良き少年漫画みたく闘っているうちに何か心が通じ合ったのかも知れませんね。
ここまでの脚色展開でマツブサ(とマグマ団)の扱いが良くなってるとすれば原因はここです(←ww
このあと、番人の爺さんに話しかけると、レックウザが暴れる二体を鎮めたという内容の、新たな神話を語ってくれるようになります。