翠玉的珍道中記 第三十二話



あらすじ

氷使いのプリム、四天王の長にしてドラゴン使いのゲンジをの戦いを制したサユリ
レックウザとの約束を果たすべく、トレーナーとしての高みへ立つ最初の関門たるチャンピオンの座をかけて、
最強を求める漢の血を継ぐ少女と、もっとも華麗にポケモンと舞う男との決戦の火蓋が切って落とされた


ミクリ「ルネで師匠と戦ったキミなら知っているだろう…!
   私は水ポケモンのエキスパート。
   しかし、ただの水使いが制することができるほど、チャンピオンの座は低い位置にはないということ…その身をもって味わうがいい!」


ミクリの先手はレベル57のホエルオー。
石室を開放する際にキーマンとなるポケモンですが、種族としてはHPがべらぼうに高く、そのうえで潮吹きや水の波動といった強力な技を使う、まさしく「水の要塞」といえるポケモンです。


サユリ「そっちこそ!
   私が策謀だけで勝ち抜いてきたと思ってたら大ヤケドするってこと、思い知ってもらうわ!」
ドククラゲ「ヒッヒッ…そこで俺が捨て石になるのかい…?」
サユリ「…つまらん冗談ぬかしてるならあんたもろとも地震でぶっ飛ばしてもいいのよ?(#^ω^)」
ドククラゲ「フヒヒwwwwwwwwwwwサーセンwwwwwwwwwwwww」


まずはバリアーを積み、その後ヘドロ爆弾で毒化を狙います。

ミクリの手持ちはこれまで遭遇したどのトレーナよりも多い6体。
すべて水を中心としたタイプ構成ですが、軒並みこちらの手持ちよりレベルは高く、なるべくなら切り札となるジュカイン、キノガッサは温存します。

しかしホエルオーのタフさは尋常ではなく、せっかく毒化が決まってもミクリさんは速攻で回復の薬を使ってきます。
搦め手を使いたいところですが、流石にキュウコンに交代するメリットが見当たらない(ホエルオーは特性のため火傷状態にならないし、出した瞬間水技で瞬殺されるオチが待っている)ため、クロバットに妖しい光を撃たせ、猛毒を盛ります。


ミクリ(…主力の草ポケモンとサーナイトは温存し、毒化で優位に立つ気か…!
    こちらの戦力の疲弊を待って一気に形勢を握る、という魂胆だな。だが…)


ミクリ「その程度でやすやすと落とせると思ったか!
   エドワード(ホエルオー)、波乗り!」
サユリ「そうはいきますか!飛べ、クロバット!」
ミクリ「…むっ!?」


ホエルオーの なみのり!
しかし こうげきは はずれた


クロバット「えええええええええええええええいっ!!」


クロバットの そらをとぶ!
きゅうしょに あたった!

あいての ホエルオーは たおれた


ミクリ「おおっ…!
   まさか…あれほどの体力を一気に削り取られるか…!!」
サユリ「体力が半分減ったら回復のタイミング…そう思ってもらっていいですよ♪」
ミクリ「ふふ…面白い、こうでなくてはな…!」


ミクリの次の相手はドククラゲ(レベル55)。
こっちもドククラゲは連れていますが、ミクリさんのほうは2つもレベルが上とか終わってますw

これまでの四天王のカスタマイズっぷりを見れば、クロバットに対して冷凍ビームを食わせてくる腹なのが見え見えです。
なので、サーナイトへ交代したら、案の定冷凍ビームが飛んできたわけでして。

これを眠らせた後、頭数上で優位に立ったところでジュカインを投入して地震を打ち込み、一気に流れを引き寄せます。


ミクリ「…やはり…駆け引きの巧みさでは、私ではキミにかないそうにないな…。
   ならば…力の差で、その策諸共叩き潰すのみ!!」

ミクリ「行け、我が戦友(マイステディ)…ジークフリード!!」


チャンピオンの ミクリは ミロカロスを くりだした!


サユリ「ミロカロスですって…!?」
サーナイト「私も初めて見る…まさか、幻とまで言われたポケモンの使い手だったとは…!」

ミロカロス「こうも早々に私めの出番がこようとは…。
     それほどのトレーナー相手とあらば、手を抜くべき要素はなしですか…マスター?」
ミクリ「察しての通りだジーク。さぁ、キミの力、存分に見せつけろ!」


ミクリの駆る最強のポケモン・ミロカロスのレベルは58。
飛びぬけて高い能力はないですが、高水準でバランスの良い能力値に加え、状態異常の際に防御力がアップする「不思議なウロコ」という厄介な特性の持ち主です。

逆を言えばこれさえ倒せてしまえれば、あと残ったポケモンのレベルはこちらとほぼ同等。
相性的にも有利なはずなので、ここが正念場と言うべきところ。


サユリ「ここで一気に流れに乗る!
   出てきなさいジュカイン、リーフブレードよっ!!」
ジュカイン「心得た!せえええええええええええいっ!!」


ジュカインの リーフブレード!
こうかは ばつぐんだ!


ジュカイン「!!…浅かった、だとっ…!?」
ミロカロス「残念だったな…散るがいい!!」


ミロカロスの れいとうビーム!
こうかは ばつぐんだ!

ジュカインは こおりづけになった!

ジュカイン「ぐあっ!!か、体がっ…!!」
サユリ「しまった…!待って、すぐに回復を…」

ミクリ「無駄だ、このまま決めさせてもらうぞ!
   ジーク、今一度冷凍ビームを!急所を狙い確実に沈めろ!」
ミロカロス「御意…はあああああああああああああああッ!!」


ミロカロスの れいとうビーム!
こうかは ばつぐんだ!

きゅうしょに あたった


ジュカイン「ぐ…む、無念っ…!」

サユリ「そ、そんな…」
サーナイト「呆けている場合ではないぞ御主人(マスター)!
     次は私が行く!」

サーナイト「この隙を逃すつもりはない…沈め、ライトニングボルトッ!!


サーナイトの 10まんボルト!
こうかは ばつぐんだ!


ミクリ「し、しまった…っ!」
ミロカロス「ぐぐ…申し訳…ありません…!」

ミクリ(済まない…私がトレーナーとしての読みを誤ったばかりに…!)


こちらの手持ちの最高レベルが実はサーナイト(レベル54)でした。
それでも向こうより低いのですが、飛びぬけて高い特攻の値から放たれた10万ボルトは、ダメージを残していたミロカロスを葬るのに十分な一撃でした。

ミクリは電気技に強いナマズン(レベル56)を繰り出してきますが、これはキノガッサに交代して地震のダメージを最小限に抑え、メガドレインの一撃で吸い殺します。
そしてルンパッパ(これもレベル56)は比較的攻撃力も低いので、この隙にもう一度戦線に立たせるべくジュカインを回復。そのあとクロバットに交代して弱点を突きに行きます。

しかしルンパッパは影分身とやどりぎのタネを駆使して粘ること粘ること。
相手最強の手持ちと思われたミロカロスを潰してなお、互角以上の立ち回りをしてくるミクリの強さはやはり尋常ではありません。
…こっちのレベルが低いせいもあるんですが


ルンパッパをどうにかドククラゲのヘドロ爆弾で沈めると、いよいよ彼の手持ちポケモンも残り1体。


サユリ「さぁ…これで王手です…!」

ミクリ「ふ…ふふ…よもやここまで追い詰められてしまうとは…。
   ここまで厳しい戦いを強いられたのは、師匠と…そしてダイゴと最初にリーグの頂点をかけて戦って以来」
サユリ「…え!?」
ミクリ「私は…最後まで決してあきらめるつもりはない!
   出でよ、我が命運を託す者よ!!」


ギャラドス「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」


サユリ「さ…最後の最後でコイツかYOOOOOOOOOOOOOOO!!><」
ドククラゲ「俺オタワ\(^0^)/」


ギャラドスの強烈な一撃で、かろうじて体力を残していたドククラゲも抵抗空しく、一撃で瀕死寸前に。

ご存じのとおりギャラドスは全ポケモン中トップクラスの攻撃の値を誇るポケモンです。
龍の舞で攻撃と素早さを高めての破壊光線は、冗談抜きででたらめな破壊力を誇ります。


ジュカイン「…私を、私に今一度チャンスを!
     奴が硬直している隙と、先制で一撃入れられれば…!」
サユリ「ジュカイン…!」


ギャラドスは飛行属性を持っているので、草の技は通常倍率での算定になります。
レベル差はそれほど大きくはないのですが…流石に、一撃で葬ることは不可能でした。

直後、彼は龍の舞からの破壊光線で沈められてしまうのですが…。


ジュカイン「無念…ここで、何も出来ぬとは…」
サーナイト「…全く…無茶をしおって…!!」

ミクリ「…!」


サーナイト「だが、貴様が作ってくれたチャンスは無駄にせん!
     極限まで燃え上がれ、我が小宇宙!ライトニングプラズマぁぁぁっ!!


サーナイトの 10まんボルト!
こうかは ばつぐんだ!

あいての ギャラドスは たおれた


チャンピオンの ミクリとの しょうぶに かった!


ミクリ「…Excerent(エクセレント)ッ…!」

サユリ「か…勝った…の、私達…?」
ミクリ「ああ、その通り…。
   キミは…この時点で、新たなるホウエンリーグチャンピオンだ…!」


??「おーい、サユリっ!!」


ユウキ「待たせたなっ!
   お前に敗れたとはいえ、ポケモンに対する知識でならお前に決して負けない僕がアドバイスに来たからには…
   …って、あるぇー!?( ̄□ ̄;)
オダマキ「だから言ったろうが!
    わざわざしゃしゃり出てこんでも、彼女ならきっと勝つと私は信じてたぞ!」

サーナイト「…何と間の悪い^^;
サユリ「…まったくだわ…一体何しに来たんだか」


ミクリとの死闘を終えた直後に部屋に飛び込んでくるオダマキ親子。
しかしタイミングが遅いにもほどがあるというか…w


ミクリ「やれやれ…公式戦では一応、試合中のアドバイスは禁止なんだけどな…^^;
   …まぁいい、サユリちゃん、ついてきてくれ」


−殿堂入りの部屋−


サユリ「ここは…」
ミクリ「ここは…チャンピオンと、そのパートナーたるポケモンたちの栄光の瞬間を、永遠に記録する場所。
   キミと…キミが信頼し、その信頼に応えたパートナーは、公式裁定に従ってここに記録される」

ミクリ「キミが…名実ともにホウエンの全トレーナーの頂点に立った証として」


静かに、これまでの旅路をともにしてきた仲間たちの納められたボールを、彼女は機械にセットする

これまで旅の中で出会った人々と出来事が
そして、これから為そうとしている目的が、彼女の中に去来する


サユリ(いろいろな人と…ポケモンと出会った)


サユリ(でも…これで終わりじゃない)


サユリ(いつか…いつかきっと、あの三体のポケモンたちと、共に歩むトレーナーになる…これは、その第一歩なんだから…!)


殿堂入りパーティ

キノガッサ♀ レベル51
キュウコン♀ レベル54
サーナイト♀ レベル55
ジュカイン♂ レベル53
ドククラゲ♂ レベル53
クロバット♀ レベル54


これにて、長かったエメラルドのメインストーリーも終了。

実はメモを取ってなかったのでよく覚えてませんが(何)、総プレイ時間は50時間ほどだったと思います。
キュウコンをいちいちタマゴから育てた割には早かったんじゃないかとw

ぶっちゃけた話、完全にラスト勝負を見越してキモリを選択し、当初は完全に草中心のパーティで行くはずだったんですが、何時の間にかクロバットやらドククラゲやらキュウコンやらの普段よく使うメンツを育てて、それなりにバランスの良いパーティになってしまったような気もします。
流石に四天王+ミクリ戦はレベルの低いせいもあり、希少な元気のカタマリを限界まで使用する羽目になりましたが…それでも、なんとか勝負になったのはそのおかげかな、とか。


次でエピローグも兼ね、殿堂入り後の世界も少し触れてこのむちゃくちゃなリプレイめいたものを終了したいと思います。