翠玉的珍道中記 エピローグ
殿堂入りを果たし、新しい家のあるミシロタウンへ戻ってきたサユリ
そんなある日のこと、トウカジムを束ねていたセンリが家に戻ってきていた…
サユリ「あらお父さん、家にいるなんて珍しいね」
センリ「…ああ、サユリか。
そりゃあ、私だってたまには家でゆっくりしていたいときだってあるさ。
まぁ、もう帰らなくてはならんのだがな」
センリ「そういえば、お前宛てに手紙が届いていたぞ」
サユリ「私に?
ああ、そういえば17回目のパーティももうすぐだったっけ」
センリ「…それはまとめて母さんに渡しておいた^^;
お前宛ての手紙はもう一通あるんだ。ハギさんという方からだったぞ」
サユリ「…ああ、あの船乗りのじっちゃんか…なんだろ」
ふねのチケットを てにいれた!
ママ「あらそれ、こないだ就航したばかりのタイドリップ号の特別優待チケットじゃないの!
これ持ってると、いついかなる時も好きなタイミングで、船に乗ることができるのよ」
センリ「こんなものよほどのことじゃない限り手に入らんものだぞ…。
大体ハギ氏と言えば、今回新造船の名誉艦長に選ばれた伝説の船乗りだ。
お前、一体何処でこれほどの人と知り合ったんだ?」
サユリ「うふふっ。
それだけ私が、この広いホウエンを身一つで渡り歩いてきたって証拠だよっ^^」
センリ「ふっ…確かにな」
ゲームを再開すると、立ち去り際のセンリから船のチケットが入った手紙を受け取ることができます。
つまり、ミナモもしくはカイナの船着き場が、ようやく本来の機能を始めたということでありまして。
サユリ「じゃあ私も、またちょっと遊びに行ってくるよ」
ママ「まったく…お父さんにしろあなたにしろ、随分放蕩癖がついたわねー。お母さん寂しいわ><」
サユリ「フヒヒwwwwwwwwサーセンwwwwwww」
まずは船着き場のあるカイナシティへ。
サユリ「…そうだ、せっかく近くに寄ったんだったら」
すぐに船に乗ってもよかったのですが、もう少しいろいろなところを巡ってみることに。
まずは、カラクリ屋敷を訪ねてみます。
カラクリ大王「テッちゃんから聞いたぞなよー!まずはおめでとうぞな!
で、うら若き美少女チャンピオンが、とうとう我輩との最終決戦のためにやってきてくれた、ってことぞなね?」
サユリ「あらお上手だわね大王^^
どんな仕掛けこさえてくれたか知らないけど、ここで決着付けてやるからね!」
カラクリ大王「おうおう言うぞなねー。
さあ、このカラクリ大王一世一代の大仕掛け!篤と御覧あれ!」
屋敷内
サユリ「…何これ。ただの床じゃないの」
ジュカイン「うーむ…しかし何箇所か違う色の床があるのが気になりますが」
サユリ「別に特に意味なんてないんでしょー?
ったく、何が一世一代の大仕掛k」
つるっ(SE)
サユリ「ふぇ?
ってきゃあああああああああああああああああああ!!!><」
どーん!!(SE:壁に大激突)
ジュカイン「ま…御主人(マスター)大丈夫ですk…って私も滑るううううううううううううう!!?><」
サユリ「…つつ…何なのこの床…ってぎゃああああああああああ!!( ̄□ ̄;)」
どかああああああああああああん!!(SE)
ジュカイン「…うぐぐ…まさか滑る床とは…!」
サユリ「…あ…あんたねぇ〜!!(# ^ω^)ピキピキ」
そう、一見何もない床なのですが、実は滑る床なのです。
ホウエンでも浅瀬の洞穴の干潮時に行ける最下層・氷の小部屋にある仕掛けです。
と言ってもカラクリ屋敷のほうがもっとややこしくなってるんですけどね。何処にどう滑ってどの障害物に引っ掛かるかを計算して踏み込まないとクリアはままなりません。
サユリ「あたた…入ってものの十分で足とかアザだらけよ…どーしてくれるのよー!><」
カラクリ大王「うおお!徹夜で必死に全面磨きぬいたのにー!!
やはりお嬢ちゃんにはかなわなかったぞな…かくなるうえは、もう一度カラクリ作りの修業に出るぞな…」
サユリ「いいから薬くれよ><」
ということで、なんと殿堂入りまで続いたカラクリ大王との戦い(?)もようやく決着です。
大王は負けを認め、赤いテントか青いテントのどちらか一つを譲ってくれます。「秘密基地」用のレイアウトアイテムです。
大王はこれで旅に出てしまうようで、これでゲーム内では二度と会うことはできません。
ジュカイン「…最後の最後まで傍迷惑な御仁でしたな…」
サユリ「まったくだわ…つつ…ちくしょう乙女の肌にキズこさえさせた恨みは忘れないわよぉぉぉ><」
ジュカイン(…うわー…こっちに矛先回ってこなきゃいいけど)
サユリ「そういえばジュカインあんたさっk」
テッテレテーテッテテテテー(着信音)
サユリ「おや電話だ…もしもしー?」
ジュカイン(うわー助かったー…って着信音「smooooch・∀・」かよッ!!^^;)
ママ「あらさゆちゃん、今テレビ観たー?」
サユリ「テレビ?テレビになんか映ってた?例えばお父さんがジム戦で華麗に負けを喫したとか」
ジュカイン「…ん? あれは…?」
??(すーっとサユリたちの前へ降りてくる)
ママ「んなわけないでしょうが^^;
えっとねー、今、ホウエンで見慣れないポケモンがあちこち飛び回っているってニュースになってんのよー。
そのポケナビテレビ電話になってるよねー?画面回すよー」
サユリ「見慣れないポケモン…どれどれ…おーこりゃあ確かに見たことないわこんな赤いなんかヘンなの」
ジュカイン「(画面と目の前の何かを見比べる)…御主人、御主人」
ママ「ついさっき博士からも電話があってねー。
それ、きっとホウエンでは今まで存在の確認取れてなかった幻のポケモンなんだってさー」
サユリ「えーマジでー?…って何よジュカイン、煩いわね…え?」
??(じーっ)
サユリ「…ねえお母様、もしかしてこいつ…?(ポケナビのカメラを謎の存在に向ける)」
ママ「あらぁ随分そっくりねぇ…もしかして本物?」
サユリ&ジュカイン「( ゚д゚ )………………!!( ̄□ ̄;)」
サユリ「ジュカイン!そいつ絶対に逃がすな!!とっ捕まえてやる!!!m9( ゚д゚ )」
ジュカイン「ラジャー了か…っていってる間にもう空飛び始めてますよ!!」
ナゾの存在は今にも逃げようとしている!
サユリ「ちぃぃっ!やむを得ん、今こそこれを使うときッッ!!」
ジュカイン「ああっそれはもしやアクア団のアジトから持ち逃げしたマスターボール!!( ̄□ ̄;)」
サユリ「うおらあああああああ!これから逃げられるもんなら逃げてみさらせええええええええええええ!!」
??「( ̄□ ̄;)」
ぼん!!
かつーん…ころころ…ころころ…かちっ!
サユリ「…ならばよし!!」
ジュカイン(うわー問答無用でマスターボール使いやがったよこの人ってばー…)
ラティアス「あーあ捕まっちゃいましたかー^^;
あの暴れん坊三人衆が一目置いてたからどんな子かなー?って興味本位で見に来ただけだったのになぁ…」
サユリ「つーかあんたがラティアスか。
あんたとかエンテイとかあの連中追っかけるの正直すっごく面倒なのよ。
だからここで大人しく一発捕獲されとけっつのm9( ゚д゚ )」
いや、まさか110番道路の草むら突入して一発目とは思いませんでしたがw
まー本当にこの連中追っかけるの面倒くさいので、見た瞬間にマスターボール使用余裕でした。
エメラルドでは、殿堂入り後の再スタートで、家から出ようとすると母親に呼び止められ、ニュースを見ることになるのです。
要するに「ラティのどっちかが飛んでるよー」ってニュースなんですが、このとき「何色か」が伏せられてて、その後母親に「何色のポケモンが飛んでいたの?」と聞かれます。
この返答で「あか」か「あお」のどちらかを選ぶことができ、「あか」と答えるとラティアスが、「あお」と答えるとラティオスが、それぞれどちらか一方の出現フラグが成立し、以後ホウエン各所の草むらに選ばれたほうが出現するようになります。
ぶっちゃけどちらでもよかったのですが、一応ラティアスを出現させてみました。
サユリ「まー貴重なマスターを使いきっちまったけど…これはこれでよしか。
さて、これからどうしようか」
ジュカイン「つか船に乗るんじゃなかったでしたっけ?」
サユリ「うーん…それはもうちょっと取っておいてもいい気がしてるんだ。
それに乗ったら、私もっと先へ行かなきゃならない気がするの」
ジュカイン「そういえば、サユリとヘンリーが全世界を旅するって内容のポプ二次創作サイトがありましたっけねぇ」
サユリ「…なんでそんなのあんたが知ってるのよ。
まぁそれはいいし、あんたの当てずっぽうでとりあえずの行き先決めてくんない?」
ジュカイン「当てずっぽうって…。
そういえば御主人、ミクリ殿が最後の1体を繰り出した時のこと、覚えてますか?」
サユリ「ん…そういえば、気になること言ってたね」
ミクリ「…ここまで厳しい戦いを強いられたのは、師匠と…そしてダイゴと最初にリーグの頂点をかけて戦って以来…!」
サユリ「…ダイゴさんに会いに行ってみようか…。
何気にお世話になったし、船に乗って別の場所に行くなら…挨拶くらいにはいっておいていいよね」
ジュカイン「…戦うことになるかも知れませんよ?」
サユリ「そのときは…そのときよ。
前に…頭領達と戦った時…一緒に戦ってみてわかったの。
きっと、全てが済んだら…あの人とはトレーナーとして戦わなければならない時が来るかも…って」
ジュカイン「そうですか…。
それがあなたの決めたことであれば、私も…いえ、私達もお供するまでです」
サユリ「うん…ありがとう」
サユリ「クロバット、トクサネシティまで飛んで!」
クロバット「了解なの!しっかりつかまってるの!」
ばさばさばさ…(SE)
トクサネシティ・ダイゴの家
サユリ「…おかしいなぁ…いないのかな…?」
ジュカイン「…?…御主人、どうやら家のカギは開いているようです…」
サユリ「え?でも…」
そのとき、扉はひとりでに開く
中から姿を現したのは1体のポケモンだった
サユリ「…何この子…珍しいポケモンだわ」
ジュカイン「ダンバルですね。ホウエンでもなかなか見つからず、生息地すらはっきりしていない珍種と聞き及びます。
マツブサ殿とこの町で戦った際、ダイゴ殿が従えておられたメタングの種ポケモンです」
サユリ「へぇ…って、手紙?」
サーナイト「…どうやら、このダンバルは彼のメッセンジャーのようだな。
御主人がこの街へ来ることを予め知っていて、残して出られたのかも知れん」
サユリ「…(手紙を受け取る)」
サユリ君へ
僕は思うことがあって、しばらく修行を続ける
当分、家には帰らない
そこで、お願いだ
僕が残したこのポケモンを受け取ってほしい
このポケモンはダンバルといって、僕のお気に入りのポケモンなんだ
もし僕と出会うことがあったら、その時は全力でバトルを挑んで欲しい
君がかの三体と共に歩む日が来て、さらなるポケモントレーナーとしての高みに立つことを…
お互いに最高のトレーナーとして再会できるその日を、僕は心から待っているから
ツワブキ ダイゴより
ジュカイン「…とんだ…殿堂入り祝いをいただいてしまいましたな」
サユリ「…そうね…」
ダンバルをモンスターボールに収め、外へ出ると家の鍵がかかった
サユリ「…行こう、あの海の先へ」
カイナシティ・船着場
ハギ「いよう嬢ちゃん、久し振りじゃのう!
いやいや…今は若きチャンピオンか。君の活躍は聞いておるぞ。
カナシダトンネルで初めて見た時とは見違えるようじゃ」
サユリ「って…ハギさん船の艦長さんなのになんで漁師姿のまんまなんですか^^;」
ハギ「いやぁ…どうもこの服は動きづらくてのう。
と、ちょうどよかった。今君を待っているというお客さんが来ておってなぁ」
サユリ「私を?」
エニシダ「おーやっと来たかー。
センリから君がまた旅に出たって聞いてなー。
君ならどこか先を目指して船着き場にでも来るんじゃないかと思って待ち伏せてた甲斐があったよ」
サユリ「えーやですよー援助交際とかー^^^^」
エニシダ「んなことするか!
ま、うら若きチャンピオン殿をエスコートしたい場所があることは確かだけどねぇ」
エニシダ「私が、各地を回り才能と実力あるトレーナー7人を選びぬき、それぞれの施設の長としたバトルフロンティアが、遂に完成したのだよ!」
サユリ「バトルフロンティア…!?」
エニシダ「うむ。
それぞれ施設ごとに定められたルールに則り、バトルするという場所だ。
君がもう一段上の力をつけるために、うってつけの場所だと思うが」
君がかの三体と共に歩む日が来て、さらなるポケモントレーナーとしての高みに立つことを…
お互いに最高のトレーナーとして再会できるその日を、僕は心から待っているから
サユリ「…行きます!ぜひとも行かせていただきますとも!」
エニシダ「そうこなくっちゃ!
というわけで艦長、次の行き先はバトルフロンティアでよろしいか!?」
ハギ「おう、任せておけぃ!さぁ、乗ってくれ!!」
実際は、タイドリップ号に一度乗り込み(カイナとミナモどちらからでも可)、中でエニシダと話しておかないとならないのですがね。
とにかく、彼と会うことでタイドリップ号の行き先に、バトルフロンティアが追加されます。
この後、バトルフロンティアの各施設にアタックしてもいいのですが…今回のリプレイめいたものはここまでとします。
数年後・空の柱
−久しいな…ここへ来たということは、汝はあの連中を従えることができたか−
「ええ、苦労はしたけどね」
苦笑する少女
それと対峙する表情には、何の恐れも気負いもなかった
−なれば…今が約束の時。
我が全力を受け止め、共に歩む者となって見せよ!−
「望むところよ!ジュカイン、頼んだわよ!」
「御意!
参るぞ、空神よ!!」
その戦いの行方を知る者はいない
しかし…それ以降、この塔から飛び立つ影を見た者はいない
(翠玉的珍道中記 終)