シロナ「行け、ミカルゲ!」
かごめ「頼んだわよ、メイド長!」


文「(ミカルゲ…500種類近く存在するポケモンのうち、弱点タイプが存在しないたった2種類のうちの1種…!
  しかも、ヤミラミのような見かけ倒しと違い、戦闘能力の高いポケモン…!)」
さとり「…しかもノーマル、格闘、エスパーの技は全く効果がなく、毒は軽減される…。
   それ以外で、破壊力の高い攻撃技で力押しする以外の対処法がありません」
文「…何でいるんですか貴女…というかいきなり来て他人の心を読まないでください…!(#^ω^)」
さとり「いえ、なんだか総力戦の気配を感じたので、解説役が要るかと思いまして」


ミカルゲのレベルは58、前座というならその時点でオーバのブーバーンよりレベルが高いという反則っぷり。
さとり様がいうように無効タイプが3つもある上に、防御・特防の種族値が108もあります。
HPは低いので、タイプ一致の強力な大技でふっ飛ばしてしまいたいポケモンです。


シロナ「…成程、私の先手がミカルゲと知っていたようね…!
   ゴースト・悪の技共に耐性のある悪ポケモンのヘルガーでの力押し…悪くはないけどね!」


ミカルゲの銀色の風!
破壊力ばつ牛ンの一撃!


咲夜「…っ!
  これは…一体!?」
かごめ「ちっ…!
   そういえばそいつはその技を覚えるのか…!」
シロナ「そうよ。
   勿論、可能な限り打ち続けられるくらいまではしてあるわ…!」
かごめ「全能力アップの付加効果狙いか…だったら、それを発動される前に倒せばいい!
   咲夜ッ!」
咲夜「……解ってますとも!」


シロナのミカルゲは差し押さえ、サイコキネシス、悪の波動、銀色の風を使ってきます。
火力は高いので、こちらも弱点の少なめなポケモンを出して対抗したいところ。

銀色の風はタイプ一致でなく、一発で致命傷にはなりにくいのでそのまま火炎放射を二発撃って沈めます。


シロナ「…流石ね…この子も決して弱くはなかったのに…!
   けど、ここからが本番!
   行きなさい、ミロカロス!!」



-かごめ者が暇潰しにシンオウ地方で暴れて来るようです- そのにじゅうきゅう



かごめ「(…どうする…咲夜の体力はもう残り少ない…。
    一か八か、吠えて別の奴を引きずり出させるか…!?)」
咲夜「…博打をするなら乗りますよ…!
  上手く炎・悪どちらかの技が効果的なポケモンさえ引きずり出せるなら…!」
かごめ「……解った、頼む!」


いぬさくやは吠えるの構え!


さとり「…いけない!」
シロナ「…残念だわ…少しでも攻撃を加えたほうが効果的だったでしょうに…。
   ミロカロス、龍の息吹!」


咲夜は裏世界でひっそり幕を閉じた…


咲夜「…うぐっ…!
  申し訳…ありません、御主人…!」


文「…まさか…出遅れるとは…!?」
さとり「吠えるは確かに便利な技ですが、行動が強制的に後攻にされてしまう…。
   恐らく先手は取れるはずですし、スタンを狙うべきでは」

かごめ「結果論でしかモノを語れないなら黙っていろ!

さとり「…!?」
かごめ「ミロカロスには“神秘のウロコ”がある。
   加えて、特殊技はミラーコートかなんかで跳ね返す気満々だろ…この女狐め…!」
シロナ「あらあらうふふ…それはどうかしらね…?(にこにこ)」


でも龍の波動はマジで予想外だった^^;

ミロカロスのレベルは60、技は冷凍ビーム、龍の波動、ミラーコート、アクアリングです。
吠えるの行動優先順は強制的に遅くされてしまうので、ダメージを積んで後続にふっ飛ばさせることも考えてはみたのですが…。


かごめ「ルーミア、頼むぞ!催眠術で眠らせろ!」
ルーミア「任せるのかー!」

ルーミアの催眠術!
相手のミロカロスを眠らせた!

シロナ「…成程…眠らされてはどうしようもないかしら…ね」
ルーミア「そしてこれで終わりなのかー!
    龍宮の使い直伝、サタデーナイトフィーバー!!><」

破壊力ばつ牛ンの一撃!
しかしその衝撃でミロカロスが目を覚ましてしまった!!

かごめ&文「( ̄□ ̄;)えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!?
シロナ「あらあら、これは運がいいわね♪
   …ミロカロス、ミラーコートよ!!」


ミロカロスのサタデーナイトフィーバー!


ルーミア「( ̄□ ̄;)!!
    な…なんと美しい…うおあー!!!」


ルーミアは裏世界でひっそり幕を閉じた…


さとり「…如何に実戦云々言っても予想できない事態は対処もできませんよね(にやにや)」
かごめ「(…この小五ロリ…犯してやろうか!!!)」
さとり「( ̄□ ̄;)ちょ!頭の中で私に延々と拷問かける想像するのやめてください!
   あんた何処のUSCですか!!!」


というか1ターンで目を覚ますなとw

この後、にとりとお互いにアクアリングを張りあってちまちまと不毛なターン稼ぎをしながらその間のルーミアを回復。
でも交換のターンを読み切って龍の波動を撃ってくるとか本当に何者…^^;

スピードスターで相手が回復の薬を使ってこない程度、10万ボルトのギリギリ射程圏内まで削り、10万ボルトをぶち込んで沈めます。


シロナ「(この切り返しの速さ…決断力…!
    それに…彼女からはギンガ団との死闘だけでなく、明らかにそれ以外の場所でいくつもの死線を乗り越えて来たオーラを感じる…!
    …けれど、ポケモンたちとの絆…そして戦闘経験で後れを取っているわけではないのよ…!)」

シロナ「ルカリオ、出番よ!」
シロナのルカリオ「…お任せください、マスター」


かごめ「…これで道中見たルカリオは3体目かい…。
   しかも、どいつもこいつも地味に強ぇえトレーナーばっかりだったよな…!」
シロナ「……スモモちゃんやゲンさんのことかしらね?
   確かに、あのふたりは強いわ。
   …片や私の盟友であり、弟子なのだから
かごめ「げっ、聞きたくなかったなぁそういう話…^^;
   だったら、あたしも自慢の弟子にこの場を任せようか!
   …ルーミア、天驚拳だ!速攻で落とせ!」

ルーミア「解ったのかー!
    流派・東方不敗は無類無敵の拳!
    食らえ、最終奥義…」

シロナ「…その技は天地の気を己の身に集束させ放つ流派・東方不敗の最強拳。
   けれど、今はその練り込みが甘いわ!
   ルカリオ、シャドーボールよ!」

ルカリオ「…流派東方不敗奥義…十二王方牌大車併!!
ルーミア「( ̄□ ̄;)なんなのかー!?
    ま、まさかお前もこの東方不敗の奥義を…うわらば!!


ルカリオのシャドーボール!
破壊力ばつ牛ンの一撃!


かごめ&文&さとり「( ̄□ ̄;)えええええええええええええええええええええええええええええええええ!!?


次に出て来たルカリオはシャドーボールを撃ってルーミアを滅殺してしまいました。
いや…先手は取れたのにこの局面で気合玉が外れるとかね…('A`)
というかルーミアが軽くゾンビ状態な件。

ルカリオもミロカロス同様レベルは60。
ルカリオが使ってくる技はシャドーボールの他、波動弾、ストーンエッジなど。
タイプ一致不可避の波動弾は恐ろしい…。


フラン「えーい三度目の正直ー!!><」
かごめ「( ̄□ ̄;)わー馬鹿やめろー!今のお前がそれ言ったらフラグだー!!

ルカリオ「…よろしいでしょうか、シロナ様?」
シロナ「あー…いいんじゃないかしらね。ストーンエッジで^^;」


ルカリオ「爆熱!シャァァァイニングフィンガアアアアアアアアア!! 」


致命的な(r

さとり「わかる…解るわ…!
   段々空気がGガンとドリフのカラーに染まりつつあるのが…!!(ぐっ)
文「最早フォローの言葉も思い浮かばないわ…姉妹揃ってかりちゅまになりつつあるなんて…('A`)


というかマジでいいとこなしの妹様。
総てにケチをつけてくれやがったのは間違いなくオーバのゴウカザル。
あのフレアドライブがお前の最後のあがきというなら、予想以上の効果を上げたぞッ!!!(←

結局にとりが壁になっている間に、こっそりとルーミアを回復させておきました。


かごめ「しゃあねえ…姐さん、出番だよ!」
勇儀「待ちくたびれたよ!
  じゃあひとつ、暴れさせてもらおうかね!!」

シロナ「へえ、あなたもガブリアスを…!
   その子は厄介だわ…ルカリオ、波動弾で沈めるのよ!」
ルカリオ「承知…!
    受けてみよ、流派東方不敗奥義…超級覇王日輪弾!!!


ルカリオの波導弾は避けることが出来ない!


勇儀「…っ…いい一撃じゃないのさ!
  だったら、こっちも全力で行かせてもらう!食らえ、四天王奥義“三歩必殺”!


勇儀は地震の構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!

相手のルカリオをズタズタにした!


ルカリオ「…こ、これほどとは…も…申し訳…ッ」
シロナ「…気にしないで…よく頑張ってくれたわ、ありがとう…!」


シロナ「既にこちらの手持ちも半分やられてしまった、か。
   そちらも、回復に裂けた1体を除いて2体の手持ちを失っている…。
   …あなたがまだ1体だけ出していないのは何故かしらね、かごめちゃん?」
かごめ「…さーて、ね。
   気になるなら、引きずり出させてみるかい…あんたの切り札で!
シロナ「……へぇ……だったら、その策に乗ってあげましょうか…!
   行きなさい、ガブリアス!」


勇儀「こ…これは!」
さとり「シンオウリーグチャンピオン・シロナの地位を不動としてきたその切り札を…この局面で!
文「しかも勇儀さんよりもレベルが2つも高い…!」


シロナ「私のパートナーも、皆大切な仲間だけど…この子は特別よ。
   私がかつて、ナナカマド博士から図鑑をもらって、シンオウやジョウトを旅したその時からずっと一緒だった…!
   私の、トレーナー人生そのものの体現者よ!!


かごめ「(くっ…何て威圧だ!先の3体も決して弱くはない…っつーか反則レベルだったのに…!)」

シロナの切り札、ガブリアス。
レベルは62と、FRLGのライバルの切り札御三家には一歩及びませんが、それでも歴代屈指の高レベル。
いわゆる「600族」と呼ばれる非常に高い総合能力を持ち、速攻型の代名詞ともいわれる強力なポケモンです。


勇儀「いいじゃないか…!
  このあたしが気兼ねなく全力を出しても、負けるかもしれない相手ッ…!!
  …こんな血の滾りは何百年ぶりだ!!」
かごめ「…姐さん!」
勇儀「真っ向勝負だ…いいだろう、主ど…かごめ!」
かごめ「ああ、あんたのやりたいようにやって見せろ…力の勇儀!」


勇儀「行くぞ…四天王究極奥義・大江山百鬼夜行!!
シロナ「受けて立つわ、その想い…!
   ガブリアス、ドラゴンダイブ!!


勇儀のドラゴンクローとガブリアスのドラゴンダイブが激突する!


勇儀「…ぐ…はっ!
  まさか…この、あたしが…!」


勇儀の体はゆっくりと膝をつき…崩れ落ちる…


かごめ「…っ…姐さん…!!」
シロナ「…いい一撃だった…。
   同レベルだったら、墜とされていたのは私達の方だったかもね…!」


チルノ「勇儀…うそ、だろ…!
   鬼は…幻想郷で本当に一番強いって…言ってたじゃないか…!」


チルノ「うそだ!こんなの絶対に嘘だッ!
   …っ…あたいが…あたいがあのでかいの倒せば…!
   勇儀はあの犬みたいなのに攻撃を受けてたんだ…だから、あたいがあいつに止めを刺せば勇儀が負けたことにならないッ!!


チルノ「よくも…よくもあたいの大切な友達をー!!
   凍符“パーフェクトフリー…」

かごめ「待て!こいつはお前の手には…!」
シロナ「そう、グレイシアに後れを取るほどこの子は鈍足じゃないのよ!
   火炎放射で焼き払いなさい!!」


強烈な炎が辺りを薙ぎ払う
チルノは吹き飛ばされてしまった!


かごめ「…この、馬鹿野郎っ…!」


シロナ「…成程…確かに私が私自身を相手にするならば、氷タイプを用意したでしょうね。
   あられを撒かれたら、その時点で多分アウト。
   …あなたの切り札でもあったのね、あの子は」

シロナ「……あなたは…あなたの仲間達も良く戦ったわ…!
   ここで退いたとしても、あなたが非難を受けることはない。
   それを決めるのはトレーナーのあなたよ…かごめちゃん…!」


文「(かごめ…!)」
さとり「(彼女の心は折れかかっている…。
    気の遠くなる長い間極限の狂気と、報われぬ悲劇を見続けた彼女は…仲間が傷つくのを極度に恐れてしまう。
    …だからこそ、常に過剰ともいえるくらいにレベル差をつけて圧倒的な差を見せつけて来たのに…。
    これでは…!)」



「…あきらめちゃ駄目だ!」


♪BGM 「agony」/KOTOKO♪


にとり「かごめ、私が盾になる!
   その隙に、チルノでも勇儀さんでも、あんたが思った方を回復させればいい!」
かごめ「…にとり…あんた…!?」


にとり「私達、なんだかんだでここまで一緒に頑張ってきたじゃないか…!
   …折角、ここまで来たんじゃないか!
   このリーグを制覇するんだろう!?
   あきらめるなんてあんたらしくないよ!
   私だってこんなところでギブアップなんてしたくないよ!!


さとり「(…!…空気が、変わった!?)」


かごめ「…そうだよな…」


「かごめ…お前が俺に負けるまで、絶対負けるんじゃねーぞ!!」


かごめ「こんなところでギブアップはしない!
   にとり…許せとは言わん…可能な限り、耐えろ!!
にとり「…それでこそ、我らが御主人だよ…!


シロナ「あなた…その傷ついた体で何をしようというの…!?」
にとり「決まっている…私の持つ火力では、そいつを一撃で退けるなんて到底不可能。
   だったら、やることなんてただひとつだろう!」


「さあ!
この黄金の鉄の塊で出来た河童の護り、ぶち抜けるものならぶち抜いてみろ!!
この私の魂魄にかけて、必ずその“時”を守り抜いて見せる!!」



シロナ「…見事な覚悟だわ…あなたも、自分自身の壁を乗り越えて来たのね…!
   ならば、容赦も遠慮もない!
   ガブリアス、ドラゴンダイブ!あのシャワーズを貫き、総てを終わらせるのよ!!」


ガブリアスが咆哮し猛スピードでにとりの体に衝突する!
しかし、にとりはその攻撃を支え切った!


文「にとりっ!!」


にとり「(…うう…いたいよ…すっごく痛い…。
    …でも、耐えるんだ…!
    人間も、鬼も…自分の闇も…怖いモノを避けることしか出来なかった私を…!
    …変われる強さを教えてくれたかごめや、みんなのために!!)」


にとりは気を喪ったままガブリアスの体を受け止めている…


かごめ「(…許せ…許してくれ、にとり…!
    あんたを…こういう形でしか活かせなかったあたしを…!)」

さとり「…そんな…とっくの昔に体力が尽きているのに…!」
文「(にとり…あんた、本当に変わったよね。
  私には解る…あの日、あんたがその心と共に二つに分かれ…以来ずっと抱え悩み続けてきた答え…。
  …今のあんたには、きっとその答えを心で理解できているんだってことを…!)」


シャワーズを盾に得た1ターンの間に、チルノを回復。
そして、交代で出て来たのは…。


かごめ「…ルーミア、奴はあんたに任せる!
   必ず叩き潰せ!」
ルーミア「承知!」


シロナ「…気が…充実している…!?
   しまっ……!!」


「私のこの手が真っ赤に燃える!お前を倒せと轟き叫ぶ!!
我が盟友の魂を乗せて貫け!
流派東方不敗最終奥義ッ!石!破!天驚けええええええええええん!!!」



ルーミアの気合玉!
相手のガブリアスをズタズタにした!!


シロナ「ま…まさか…そんなことが!」

ルーミア「はーっ…はーっ…」

シロナ「…その子…とても強い意思の力を感じる…!
   何処までも深い闇の中に、その輪郭を主張する月のように…!!
   そう…そのゲンガーとあなたの絆も、私とガブリアスのように強く…。
   ここまで追い詰められてしまったのは、何時以来かしら…!」


シロナ「でも、その子も限界の様ね!
   トゲキッス、エアスラッシュ!その子を落としてしまえば勝ちよ!!」


トゲキッスはエアスラッシュの構え!


ルーミア「(…あはは…もう、動けないや…。
     ごめんね…ししょー…そして)」


ルーミアの体は大きく吹っ飛ばされた…


ルーミア「(…頼んだよ…チルノ…!)」



「…こら、起きなさいチルノ」


チルノ「(あれ…?
    あたい何時の間に幻想郷に帰って来ちゃったんだろう…)」

「聞こえないの?
あなたの友達の叫びが」


チルノ「(レティの声が聞こえる。
    どうして…あたい、もう限界だよ…。
    かごめの言うことも聞かないで…あっさり返り討ちにあって…)」

チルノ「(…やっぱり、あたいはただの馬鹿な妖精だったんだよ…。
    あたいは…最強になんて…なれなかったんだよっ…!)」



「そんなことない!!」



♪BGM 「snow angel」/KOTOKO♪


チルノははっとして目をあけると、そこには一面に舞い散る雪の華


チルノ「これは…!
   ルーミア…もしかして、あんたの…ああ!」


「大丈夫だよ。
幻想郷の誰もが笑っても…私は…ううん、きっとかごめや皆も信じる。
あんたが、真の幻想郷最強なんだって…!


「立ちなさい、チルノ!
あんたを信じているあのトレーナーの…力尽きて行った仲間達の信頼に応えてきなさい!」



チルノ「うん!」


「あたい、ふっかああああああああああああああああああああつ!!!


♪BGM 「おてんば恋娘の冒険」(東方花映塚)♪


シロナ「な…なんですって!?
   しかも、これはあられ!?
   まさか…あの時交代で出てきた際に…!
かごめ「ああ…こいつの性格は腕白、そして昼寝を良くするっていうのが個性…!
   やたら打たれ強いんだよコイツは…!!
シロナ「…天候技は5ターンで解除されるはず…!
   アレからだとすれば、6ターンは経っているのに…まさか!!」

チルノの手には凍りついた石が握りしめられている…

シロナ「…冷たい岩…!!
かごめ「そういうことだ!
   チルノ、あとのことは総てあんたに託す!!
   幻想郷最強の妖精の力、今がその総て勇躍する時!!!


チルノ「…勇儀、にとり、フラン、咲夜…ルーミア…小傘…かごめ…それにレティ。
   あたい、これで決めてみせる…みんな見ててよ!!」


「ラストスペル、“エンプレス・オブ・アイスエイジ”!!!」


チルノの最高威力の吹雪が部屋全体を一気に凍りつかせる!!
トゲキッスは瞬時に凍結させられ裏世界でひっそり幕を閉じた…!


シロナ「(…なっ…なんという威力の吹雪…!
   まるで…まるで力尽きて行った仲間達の力を受け継いできたかのようなっ…!)」


かごめ「これであんたの残りはその手に残しているロズレイドだけ!
   数は1対1…でも有利なのはあたしだ、どうする!?」
シロナ「当然、引き下がるつもりはない!
   私もこの子に総てをかける!!


シロナ「ロズレイド、ヘドロ爆弾!!」
かごめ「チルノ、吹雪!これで決めろおおおおおおおおおおおおおおお!!」

チルノ「いっけええ!!ファイナルアイシクルフォールッ!!><」


チルノの吹雪は回避することが出来ない!
破壊力ばつ牛ンの一撃!

相手のロズレイドは永久凍土に埋められた!


チャンピオン・シロナとの勝負に勝った!!



「見たかああああああああああああ!!
このあたいが、幻想郷最強だあああああああああああああああああああああああ!!!」




トゲキッスのレベルは60、ロズレイドのレベルは58です。
実はガブリアスに対して出した時、火炎放射を耐えてあられを撒き、その後完全に焼き払われて回復…という流れです。
しかし怒涛のガブリアスの攻撃と、ルーミアの10万ボルトを耐えきりやがったトゲキッスの所為でチルノ以外は全滅。

そのチルノも、再登場したときはHPは元気のかけらによる回復の87のまま。
トゲキッスがルーミアをふっとばした時点であられ撃ってから5ターン目で、冷たい岩のお陰で勝ったようなものです。
後の2体は吹雪で瞬殺、回復のいとまもないほどの激戦を決めてくれたのは我らが氷帝・チルノでした。

ああ…やっぱりチルノはカリスマだったんだ…!!(←



シロナ「…お見事…としか言えないわね。
   負ける気は微塵もなかったけど…お互い様だものね…」
かごめ「シロナさん…」


シロナ「…さっきまでの君は最強のチャレンジャー。
   そして、今この瞬間からは文句なく最強のチャンピオン

シロナ「…心が折れかけながらも、あなたはポケモンたちの信頼に応え見事に乗り切って見せた。
   そのあとは…ポケモンが最大限力を発揮できるよう応援しつつ、かつ冷静な判断でそのチカラを二乗三乗に引き出させて…。
   まるで、細く脆い運命の糸の先を引き寄せるかのようなその戦い、君が制せたのはきっと僅かな要因だったんだと思う」


かごめ「…うん。
   あたしの心だけじゃ無理だよ…。
   今ここにいない小傘や、それ以外に今まであたしと旅してくれたポケモン…そして、見守ってくれた文…」

さとり「…あなたも、前に出ていいのですよ?
   その資格は…その涙を流す権利とともに、十二分過ぎるほど存在する…!
文「あ…あやっ…泣く子も黙る、地霊の王が…いう言葉じゃないです…!
 私は…私はこの位置で十分…!
 彼女が成し遂げる…成してきたことを、その間近で…見ることが、見せてもらうのが…私の、幸せだからっ…!

その腕が不意に引き寄せられた!

文「…あややっ!?」
かごめ「そんな隅っこで見てるんじゃないよ…!
   …あんたは振り回してやった分、嬉しいことがあったらそれを一番近くで一緒に味あわせてやるって決めてたんだ…!
   拒否権はないんだからね!」
文「…かごめ…ありがとう…!」

シロナ「…うふふ…そこまで解っているあなたには、愚問だったかしらね。
   改めて…見事だったわ、かごめちゃん!」



♪BGM 「行進曲“虹の彼方へ”」♪


シロナ「…さて、新たなチャンピオン誕生の儀式…帰る前に、それを済ませておかないとね…!
   かごめちゃん…そして君達も、付いていらっしゃい」
さとり「おや、何処の馬の骨とも知れぬ我々も、同席してよろしいんですか?」
シロナ「…ルカリオが波導で教えてくれてるわ。
   あなた、他人の心が読める妖怪のクセに…自分の感情を隠すのがすごく下手なのね。
   あなたも、その記者の子のように一緒に彼女と行きたいって顔に書いてあるわ」
さとり「…うっ…」
文「…その方は地底暮らし…長かったから、人付き合いが苦手なのですよ…」
さとり「…余計なお世話です。
   まぁ、許しが出たようなので…遠慮なく」


ナナカマド「かごめ、シロナ!」

シロナ「…あら博士、あなたもやはり…」
ナナカマド「うむ!
     ポケモン図鑑の手伝いを頼んだ娘がここまで来た…その成長、私自らの目で見届けたいと思うのも当然だろう!
     …既に幾人かに先を越されてしまったがな…ふふ」
シロナ「うふふ…博士ったら、相変わらずの子供好きなんですね。
   もっとも、かごめちゃんの場合は本当に子供なのか疑問だけど^^;」
かごめ「おいやめろ馬鹿。
   その系統の話題は危険な予感がするのですぐに止めるべき」

ナナカマド「…コウキから聞いていたが、本当にポッチャマ…いや、エンペルトは連れておらなんだか。
     まぁ、それが縁だったということかな」
かごめ「…でも、一番最初に共に戦ったポケモンだしね」
ナナカマド「それでも良いさ…おっと、無駄話が過ぎたか。行こうか」



殿堂入りの間


ナナカマド「…久しいな、この間も」
シロナ「私がチャンピオンになったとき以来だとすれば…かなり昔の事ですね」
ナナカマド「そうか…私は昨日のように覚えているのだがな…。
     時の経つということは、残酷なことよな」
シロナ「ですが…時代が変われば、また新たな希望の種が芽吹く。
   世代を積み重ね、歴史を紡いでいくことで…人間は…いえ、生きとし生ける者が成長しているのですから…!」
ナナカマド「うむ、その通りだ」


シロナ「…さあ、かごめちゃん!
   この殿堂入りの部屋に刻むのは…あなたと、あなたと共に戦いぬいたポケモンたちの名前!
   残すのはここまでの旅の思い出!
   さぁ、ポケモンリーグの厳しい戦いを勝ち抜いたあなたと、共に戦ったパートナーのポケモン達をこのマシンに記録するわよ!」



殿堂入り記録

チルノ(グレイシア♀) Lv64 E:つめたいいわ
210番道路でイーブイとして孵化。
あらゆるものを凍らせる氷点下の冷気の中に、確固たる意思と優しさを秘めた幻想郷最強の妖精。

いぬさくや(ヘルガー♀) Lv59 E:おまもりこばん
210番道路でデルビルとして孵化。
親友との誓いを胸に、仮初の姿ながら愛すべき存在を護るため瀟洒に戦い抜いた、忠実なるメイド。

フラン(クロバット♀) Lv62 E:かいがらのすず
荒れた抜け道でズバットとして迷い込んでいた。
忌まわしき力への恐怖を、狂気ではなく護るための力へ変えた、虹色の翼の吸血鬼。

ルーミア(ゲンガー♀) Lv63 E:こうかくレンズ
ハクタイの森でゴースとして遭遇。
底知れぬ深淵の闇に、煌々とその輪郭を主張する真円の月。

にとり(シャワーズ♀) Lv62 E:しんぴのしずく
ヨスガシティでイーブイとして紛れ込んでいた。その後ズイ遺跡でシャワーズに進化。
人間好きなのに恐怖心を抱いていたが、旅路の中で人間の光と影両方を受け入れた、黄金の鉄の塊の河童。

ゆうぎ(ガブリアス♀) Lv60 E:りゅうのキバ
迷いの洞窟でレミリアの仮姿として出会ったフカマルが、途中で鬼の四天王・星熊勇儀に入れ替わった姿。
個体値の逆補正を跳ねのけるパワーで、仲間たちとの絆を重んじた至誠の鬼。


トレーナー:かごめ
殿堂入りまでの総プレイ時間…114時間34分。

ありとあらゆるしがらみを乗り越えて生きて来た、強き心を持つ天に愛された真祖の詩人少女。




(おわり)