※厳重注意
ここからは狐の妄想と脳内設定の基づくによるひどい暴走展開が存在する
いやだと言う者は即座にカカッとブラウザバックするべきそうするべき
ポケモン対戦ログ(2010.2.26) その2後編
〜あらすじ〜
ブロントさん少し自重してください(´・ω・`)(←
そいでもってなんかかごめさんとスキマが共謀してふたりの天狗が鉢合わせすることになったらしいのよ
んでもって息巻く馬鹿を押しのけて、戦う力をほとんど持ってない天狗は自分のけじめをつけるべく出て来たってわけなんですわ?お?
************************
強烈な突風が文を中心に巻き起こる!
次の瞬間、その体が一瞬にしてかき消え、ふたりの距離が一気に詰められる…!
♪BGM 「妖怪の山 〜 Mysterious Mountain」(風神録)♪
文「…魔獣“鎌鼬ベーリング”…!」
文。「ふん!
馬鹿の一つ覚えみたいな貴様如きの“速さ”とやらでこの小生の先手を取ろうな、ど…?」
文。「(…しまったッ!
そう言えば、紫様からの『力』の補充が…!)」
文は電光石火の構え!
文々。は猫だましの構え!
文。「(く、くそっ!体が巧く動かない…!)」
文「…へえ、私も熱くなってたのかしらね、あの時は。
カッとなってたりすればかごめにも背後取られるなんてしょっちゅうだったし、私もまだまだだったのかな。
…それとも」
文「…仮にも私の姿をしている者が、八雲紫の力を借りなければ何も出来ない…そんなつまらない事は言わないわよね?」
文。「……ーッ!!!」
文々。は驚愕と恐怖が綯交ぜになったような視線で紫を睨む…!
文。「何故…何故力を下さらぬのです、紫様!
小生が最強の式となれば、あなたにとっても大きな益となる筈!」
紫「…そうはいかない。
貴様は…我が意向を無視し決して犯すべからざる罪を犯した…!
本来なら我が手で貴様の五体を裂き、然る後、貴様を生みだしてしまった私自身も相応の罰をもって償うべきところ!」
文。「…そん…な…!
あなたは…あなたは元から、戦う術を小生に下されなかったではないか…!
それに…力を得る方法だって…!」
紫「…確かに…ルールの徹底も含めて…それは私の落ち度。
だが…貴様がそれを私に直接求めて来た事はあるまい?
そして、力を求めるあまり他者のモノを奪うという、短絡的な行為に走ったその性根を正当化する免罪符にはならない」
文。「うっ…!」
紫「スペルカードとは、生み出した本人の技そのものであり、力の具現。
他者のそれを奪うという行為を許せば…かつての易姓革命の元凶が如く、やがて其れが万能の力と尽きぬ野望を持って、この世界のバランスの崩壊を招くことになる。
其れを防ぐが為固く規則を定め、万が一背く者あらば博麗大結界の力によって拘束され、決して転生を許さぬ混沌へと還される。
同じことを考える輩への見せしめも含めて」
紫「しかし…外の天狗の世界から、生きる為とはいえあらゆる手段を駆使した果てに力尽き、朽ち果てようとしていた貴様を憐れんで拾い…新たなる世界で生まれ変わるチャンスを与えようとしたのが、誤ちだったわ。
元が外の世界の者であったが故に…結界に拘束されず、何食わぬ顔で振る舞うことができる。
…このような事がなくとも、幻想の世界に縁の薄い存在であるが故…近いうちに必ず私の支配を離れ、暴走するだろうと思っていた。
先だって幻想郷崩壊寸前となるような大異変を引き起こした、古明地こいしのように」
こいし「(黙って目を伏せる)」
紫「…だが…如何なる理由があろうとも、如何なる者であろうとも…“生み出した命”を無暗に弄ぶべきではない…。
私は其処にいる、外の世界の吸血鬼の言を嘉し…私の責任問題も加味した上で…こいしを赦したように、貴様に今一度チャンスを与えようと思っただけのこと。
私の力に頼らず『貴様自身の力』で、貴様が言うオリジナル…射命丸文を制する事が出来るのであれば、その顔を立て不問にしよう、と」
文。「ですが…それでは!」
紫「式としての性能をフルに引き出すための、私の力を貴様に与えることはない。
尚且つ…貴様が持つ、貴様のモノではないカードの使用も許さない。
…貴様自身の力で戦え、とは、即ちそういうことと心得なさい」
慧音「…それは…事実上の死刑宣告ではないか…!
アレが強奪したのは恐らく…先日アレが使った微塵隠れと」
永琳「『使ってない』というより『使えなかった』が正しいのかしらね、どちらも。
「風神少女」そして「幻想風靡」…あと多分だけど「風神一閃」。
しかし…それなくとも十分彼女を制する事が出来るくらいの力を、文は持っている筈。
事実、次の攻撃を許せば恐らくは」
幽々子「これ以上の拷問はないわ…『あの子の力』じゃ、もうどうあがいても勝ち目はないじゃない…!
紫ッ…あんたって奴は…最初からそのつもりで!」
アリス「紫…いったいあいつをどうする気なの…!」
紫「聡いあなたには似合わない質問ね。
これほどの大罪を犯した者、四季映姫ならずとも捨て置くことはできない。
…先の宣告は、これでも最大限に譲歩してみせたつもりよ」
アリス「どうして!
あいつがそうならざるを得なかったのは、全部あんたの手落ちのせいじゃない!
あいつはカードの意味を、そのルールを全然知らなかったってことでしょう!?
あいつがあんたの式として生まれたのなら…なんですぐに教えて…力を与えてあげなかったのよッ!!」
紫「弁明はしないわ。
けれど…私はあなたの手駒として、アレを戦わせるつもりはなかったから。
…それにあなたは…失敗した人形をどう扱っている?」
アリス「それは…!」
紫「人形も式も、私達の尺度においてそれほど大きな変わりはない。
失敗したモノは適切に処理されなければならない…幻想郷随一の人形師であるあなたには解っている事の筈。
…自立人形の域までにはいかなくとも、既に自我を持つ人形すら作り出してしまったあなたには」
アリスは返す言葉を失って口をつぐんでしまう…
紫「…もし違うと言うなら…それが言葉にできないのであれば、行動で示してみなさい。
…理由は知らないけど…全力を“出せない”事も含めて、他者との関係に深く立ち入ることのできない今のあなたに、それができるというのであればね」
文は再び電光石火の構え!
文々。は大きく吹き飛ばされた!
文。「…あうっ!!」
文「残念だけど…あんたはここまでだ。
あんたの境遇がどうであれ、同情の余地はないわ」
文は少しずつ、文々。を壁際に追い詰める…
文「このままあんたが私にズタズタにされれば、当然、術者である八雲紫はあんたの存在を許さない。
しかし、もしあんたが仮に私を制する事が出来ても…今回の件が明らかになった以上、八雲紫をはじめとした郷の賢者たち…今回この件の為に集められた古明地さとり、八意永琳、上白沢慧音、洩矢諏訪子といった連中がきっとこのままでは済まさない。
いずれ必ず、あんたは粛清を免れない事態になるだろうね。
私や幻想郷の主だったものが不在の間に起こった、幻想郷崩壊の危機を目の当たりにした彼女達なら、きっと…捨て置かないと思う」
文。「い…嫌だ…」
文「…残念だけど、それが現実。
私があんたに慈悲をかけてやれるとすれば、ただひとつ…!」
文はゆっくりと手を振り上げる…!
文「精々、このまま苦しめることなきように…!?」
やめて…!
やめて…もうゆるして…っ!!
文「…えっ!?」
どうして…どうしてこんなことするの…?
…どうして…みんなでわたしをいじめるの…?
みんな…どうしてひとりじめしていじわるするの…?
文「(これは…いったい?
…このイメージは…一体何処から)」
文は観客席を見回す…
その目の端に、第三の目を発動しているこいしの姿
文「(私の無意識に、何かを訴えようとしている?
…では…このイメージは…まさか)」
天狗と思しき数名の人影
こちらに向かって手にした棒のようなものを振るい、追い立ててくるイメージ
…泣き叫ぶ少女の声
その声は…この記憶の持ち主
文は再び、うずくまっている少女に目をやる
追い立てられ逃げ惑う少女と…小さくうずくまって泣いている目の前の少女のイメージが一致する
文「(…彼女の…ううん、元の…木葉天狗の記憶)」
「…ごめんなさい…ごめんなさいっ…!」
♪BGM 「夢の跡」(「Kanon」)♪
その少女は捨て児だった。
育ての親も貧しく病がちで、少女はそれを助ける為に命がけで食べる物を手に入れようとした。
だが…他の天狗たちが食料の豊富な場所を縄張りとして押さえているがために、少女は常に命懸けで、彼らの目を盗んで食料を手に入れなければならなかった。
しかし…山に豊富な実りがあるうちはまだ良かった。
気候の変動で山に十分な実りが得られなかったその冬、少女はついに、他の天狗たちが蓄えていた食料に手を出してしまう。
はじめは大目に見ていた彼らも、繰り返されるその行為に怒りを募らせてゆき…ついに業を煮やした天狗たちによって、少女は追い詰められてしまう。
天狗たちはこれまでの鬱憤を晴らすべく凄惨な拷問を加え…やがて。
「まだ、息はあるようね」
-…たすけて…まだ、しにたくない…-
「…この世界に居場所のない天狗。
同じ天狗であれば、私の力とあのはしこい記者天狗の記憶があれば、十分に代役を果たせる、か」
その存在は、ぼろ布のようになったその少女をそっと抱きあげる。
「…助けましょう。
その代わり…あなたに新たな役目を課す事になります」
妖夢「…これは」
アリス「あなたも見たのね…妖夢。
これはきっと…」
妖夢「ええ…それに、如何なる打算があったとしても…私の迷いを取りはらってくれたのは彼女。
私は…見捨てたくはない…!」
アリス「…あなたなら、そう言うと…言ってくれると思っていたわ。
いい加減、付き合いも長いからね」
妖夢「アリスさん?」
アリス「もう…沢山だわ。
自分の気持ちにいちいち理由を考えるのなんて…。
…こんなんじゃあ、魔理沙に愛想をつかされても文句言えないじゃない…。
だから…これだけは言わなければならない」
アリス「…あいつは…
あの子は…『射命丸文のコピー』でもなければ、『紫の道具』でもない…!
同じ世界を旅してきた私達の大切な仲間よ!」
妖夢「ええ!」
イメージの終わりとともに文は溜息を吐く。
文「…仕方ないわね。
スキマの代わりに八つ裂きにでもしてやろうかと思ったけど、その気も失せたわ」
文「ねえ…あなた。
まだ、生きていたい?」
「えっ…?」
文「死にたくはないんでしょう?」
少女は小さくうなづく
文「…だったら、まずは私から取り上げたモノ、返してもらえるかしら?」
少女は…僅かに躊躇った後、懐のポケットから4枚のカードを取りだし、恐る恐る差し出した
文はその内容を確かめ、3枚だけ自分の懐に仕舞うと…
文「…えっと、あんたの名前は文でいいのかしら?
それとも、元の名前は別にあるの?」
「…ううん…ふみは…わたしのほんとうのなまえ…」
文「そう。
だったらこれは、今日からあなたのモノにしなさい…文」
1枚のカードを、その手に持たせてやった
紫「…文ッ!
あなた、何を!?」
文「知れた事…正当な譲歩として、彼女に…文に、このカードを譲ったのです。
…譲渡されたのであれば、この“微塵隠れ”を彼女が使って…私諸共に吹き飛ばしてこの勝負を流す事も可能でしょう」
紫「待ちなさい!そんなこと、私が赦すとでも思っているの!?
その式は…!」
文「…あなた自身の手で引き裂くに忍びなく、わざわざ私の手で無に返させようとしていたのでしょう?
責任を取ると言うなら、自分の手で処置しその責任を早急に明らかにすべきなのに、わざわざ回りくどい方法を取った。
それほどまでに…己の落ち度があったことを認めるのが嫌なのですか!?
…それとも」
文「アリス達が彼女との結びつきを強くしていたのもあっただろうが…あなた自身が、この子に情が移っていたのではないですか!?
式としてではなく…例えるなら、己の子のように!」
文「だが…多くの式を従えながら家族というモノを持たぬあなたには、どうして接していいか解らなかったのでしょう…。
式としてプログラムされた高圧的な言動も、何時かこんなことが起きた時のため、不必要に情を抱かぬよう敢えて自分自身に不快感を覚えさせるように…!」
紫は無言のまま答えない…
文「…だから、私はこの子を助けることにします。
あなたの…そういうところは本当に大嫌いだ…!
だから…これはこの子に対する憐れみではなく…あなたに対する私からの嫌がらせです…!」
文は少女…文を抱きしめたまま観客たちに振り返る
文「どの道目の前の賢者様は御認めにはなるまい!
ならば、条項にある通り代行者七名を選び、その過半数をもっての承認を求める!
『月の頭脳』八意永琳殿、『天衣無縫の亡霊』西行寺幽々子殿、『幻想史編纂者』上白沢慧音殿、『深淵の至高眼』古明地さとり殿、『土着神の頂点』洩矢諏訪子殿…そして」
文「…『炎剣の詩姫』藤野かごめ殿…『七色の魔法使い』アリス=マーガトロイド殿…!
以上の方々、返答は如何に!」
場は沈黙に包まれる
その沈黙を、最初に破ったのは…
幽々子「…認めるわ」
慧音「幽々子、お前!?」
永琳「…ちゃんと、考えての結論なのかしら?
あなたは、あの子と共に旅をし…情が移って冷静な判断が」
幽々子「それがどうしたというのよ…!
今回の事ばかりは、何と言われようと私の意思は紫とは真逆よ。
…あの子は…本心から妖夢の苦しみを…心の枷を取りはらってくれたのよ。
その性根が善であることを私は信じる!」
さとり「その意見には同意です…私も、是としましょう」
諏訪子「右に同じ。
第一、文がもう赦しちまってるんだろう?
…だったら私達に異論はない」
かごめ「そういう結論かい…。
まぁ、カエルに言いたいこと言われちまったしあたしに言うことはない…と言いたいが」
諏訪子「おいこらそこの黒髪カエルとか言うないい加減祟るぞ(#^ω^)」
かごめ「(無視)
…あたしとしてはむしろアリスがどう思っているのか…そいつを聞いてから決めようかと思うね」
アリスとかごめの視線が一瞬だけ交わる…!
アリス「…聞かれるまでもないわ。
私は、認める。
もし反対する奴が居たら…そいつをズタズタにしてでも認めさせるッ!
この子は…文は、私の大切な仲間よ!!」
その余りの迫力に場の全員が息をのむ…!
慧音「(溜息を吐いて立ち上がる)
やれやれ…レミリアの変貌ぶりと言い、今回のアリスと言い…最早これは異変レベルとしか言いようがないな。
だが…悪い変化ではないのだろうな」
慧音「条件がある!
もし再び同じ禁を犯せば、そのときには容赦はせん!
その過ちを繰り返さないと、誓える者が居る限り認める!」
アリス「どうせ紫は決めたら梃子でも動きはしないわよ。
私が、この子の仲間…友として誓う!」
妖夢「私もです!宜しいでしょう、幽々子様!?」
幽々子「…好きになさい。
慧音、永琳、これで十分でしょう?」
慧音「…ああ」
永琳「そうね。
私達だけ反対したところでその理由もないし、賛成は既に過半数超えてるし、私からはこれ以上何もないわ」
かごめ「じゃあ、あたしにも異議なし、っと…。
一応聞いとくけど、あんた達は?」
レミリア「…どうもこうもないじゃない。
そもそも私達、呼ばれてもないし」
チルノ「……文が決めたんなら、あたいもそれでいい」
かごめ「…だ、そうだ。
良かったな文、ふみ坊。満場一致だ」
文「…皆様方の英断に感謝する…!
さあ…あとはこれを使い、この勝負を引き分けに持っていくだけ。
…あの強情な賢者様はもうあんたを治してはくれないだろうし、ちょっと痛いかも知れないけど…永琳先生に甘えておけばいいわ」
「……あ…あの」
文「何時までもそうしてられると調子狂うわね…。
今までやってたみたいに、もっとふてぶてしく振舞って見せなさい。
…これからの退屈な日々も、あんたみたいなライバルがいれば少し楽しくなるかもしれないわ」
文。「(空いた手で涙を強引に拭い、泣き顔のまま不敵に笑って見せる)
…礼は、言わないでおくぞ…!
何時か小生自身の力で、吠え面をかかせてやる…我が
文「…ならばよし!」
ふたりの天狗の体を閃光が包む…
文「そういうわけで…ごめんね、かごめ。
…この後の始末、任せるわ」
次の瞬間
スペルの発動により大爆発が起こる…!
爆風と共に双方の場へ吹き飛ばされるふたりの体を、反射的に追う影が双方にふたりづつ
文の体はかごめとルーミアが…文の体はアリスと妖夢がそれぞれ受け止めていた
かごめ「…無茶しやがって…!
さて、あとは…」
♪BGM 「夜が降りてくる 〜 Evening Star」(東方萃夢想)♪
紫「…ふ…ふふふふ…!
成程、それがあなた方の取った選択肢ということか…!」
紫「幻想郷は残酷なまでにすべてを受け入れる世界。
ですが、将来の禍根となるべきモノは全力で排除しなければならなかった。
…私自身に責任が問われるならなおの事…!」
レミリア「…気に食わないわね。
確かに、あんたは幻想郷を心から愛しているんでしょうね。
…だけど、それはあくまで自分の理想と違わぬ形で存在していればこそよね?」
紫「何が言いたいのかしら?」
レミリア「呆れた。
此間までの私と、今のあんた…一体どちらが我儘なのかしらね!
…ここからの逆転はほぼ不可能…もう私達には勝ち目はほぼないでしょう。
だったら…ひとつだけアリスに提案がある」
アリス「…何よ」
レミリア「私かチルノのいずれかでも…もしそこでふんぞり返っている賢者様をズタズタに出来たら…。
そこの式を自由の身にさせ、正式に幻想郷に迎え入れさせると約束させるというのはどうかしら…!」
アリス「えっ!?」
紫「…ほう」
レミリア「どうせ今すぐ解放しろと言っても、おいそれと首を縦に振るとも思えない。
しかもここに出てきておいて、自分をポケモン二体分とカウントしろだと巫山戯たことを言ったそうね。
自分の経験からと言うのもアレな話だけど…その高慢な鼻っ柱を叩き折らなければ、自分の愚かさは解らないでしょうよ!」
紫「私は、構わなくてよ」
妖夢「…アリスさん、レミリアさんを信じてみましょう。
もう既に対戦の体裁を取ってながら、形式を成していないことは明らかです。
ならば」
アリス「……解ったわ。
あいつも今いる場所が違っても、同じ世界を旅した仲間であり…同じ世界に住む仲間ですもの」
レミリア「いい答えね…フスベの龍の穴であなたが言った、優等生的模範回答に比べればずっと素直な感情を感じるわ。
…そういうことで、今度は私が意地を張らせてもらう番よ…いいわね?」
かごめ「どうせ、止めたって行くつもりだろうが。
…立場が逆なら、あたしも行くだろうしな」
レミリア「礼は言わないわよ…。
チルノ、私があいつの手の内を見せることに徹する…あとの事は任せるわよッ!」
チルノ「レミリア…!?」
レミリア「食らいなさい…!
神鎗『スピア・ザ・グングニル』ッ!!」
紫「愚かな。
思い上がりが何れであるか…身をもって思い知るがいい!!」
♪BGM 「ネクロファンタジア」(東方妖々夢)♪
(んなこた百も承知よ!
胡散臭さは…その底が見えないことと同義。
でも…今の私には
レミリアはクロスポイズンの構え!
レミリアは猛スピードを保った体勢のまま、巨大な槍状のエネルギーの塊と共に紫めがけて飛翔する!
「あなたは…今の私がなんであるかを知らないわけでもあるまいに…!
妖怪としてのみではなく、ポケモンとしても格が違うと言う事…示してあげるわ」
紫は妖力を解き放つ!
空間にできた巨大な裂け目に、纏った強大なオーラごと紫は飛び込んで行った
レミリアの攻撃は空しく空を切る…!
「…くっ…!」
やはりか。
レミリアはこの結果を『見て』いながら、それでも引くという選択肢はなかった。
少なくとも現在の自分より、比較にならないレベルで格上の怪物であることを…知った上で、尚。
「えっ!?
ど、どうしてポケモンなのにあの力が!?」
「…まさか、あの技…シャドーダイブ!?」
-その通りよ、龍の姫。
いかに虚勢を張ろうとも、如何なる技をもってしても、この技の前においては無力!-
「…そうでしょうね…!
流石は幻想郷を統べられているスキマ様…この局面でも当たり前のツラして理と割の内外スレスレを行ってくれる。
やり口の汚いことこの上ないッ!!」
レミリアは守りの体勢を取る。
少しでも、守りに徹して見極めに徹しようとしたのか。
否。
-無駄な事を-
スキマがレミリアの周囲に無数に展開される。
解っている。
断片的に見た『大賢者』の力をもってすれば…その技を受け止める行為自体、無意味なことであることを。
-…幻巣“飛行虫ネスト…-
「…ッ!
レミリア、下だッ!!」
「-極式・王蟲の蹂躙-”ッ!!」
禍々しい龍のオーラを纏い、真下からレミリアを飲み込みようにしてその姿が突っ込んでくる。
同時に、展開された『スキマ』から召喚された無数の式神光弾が、通過点に残されたレミリアを着弾点として襲いかかる…!
「お姉様あああああっ!!」
(ここまで…か!
理外の力には、同じく理外の力を以て…頼んだわよ…!)
レミリア…そして、チルノの視線が、交錯する。
…
「残るは…あなただけよ、氷精」
展開した無数のスキマがチルノへと照準を向ける…!
「あなたの力も、今の幻想郷では過ぎた力となってしまった。
いずれどんな災いを成す事か…その芽、摘み取らせてもらう!」
チルノは凍りついたように動かない…いや、動こうとしない!
「何やってるんだお前!
そんなところでぼけっと突っ立って…」
「…無駄よ、あなたがルーミアに授けた技と違い…この技は回避不能よ」
「…波導弾…!」
「これが不可避の一撃であると…本能で理解しているのね。
あのレミリア・スカーレットが自ら捨て石となり、妖精風情に後を託すなどと…貴女も、随分余計なことをしてくれた…!
でも…貴女レベルの大妖ならばともかく…妖精などに遅れを取る私ではない。
せめて苦しませぬよう引導を渡してあげる。
恨むなら、自分の意地にあなたを勝手に巻き込んだレミリアを恨むことね!」
無数に開いた隙間が一斉に光を放つ!
「奥義『弾幕結界』ッ!!」
八雲紫の最終奥義とも言える超密度弾幕が解き放たれ、無数の光線がチルノの小さな体を射抜く…!
「チルノ!!」
一瞬前までその少女が居た場所を中心に大爆発を起こし…爆風が巻き起こる…!
あまりにも無慈悲なその行動に、見守る全員が戦慄する。
「…なんて…事を!
いくら、いくらなんでもこれでは…例え自然界の気の凝縮である妖精でも…」
「……存在そのものが散逸したかも知れないわね。
二度と、再構成できぬレベルに」
「あんたッ!!
どうしてここまでやる必要があったのよ!!」
怒りを露わに立ち上がった、アリスの怒号を受けても紫は冷徹な表情のまま、淡々と返す。
「幻想郷は来るものを拒まない。
望むモノ、望まぬモノ関わらず、残酷なまでに。
だからこそよ。
最終的に自浄作用が働かないモノに対して、私が直接手を下す必要があれば、そうするまで。
私が産みだしてしまった…招いたモノに対しても変わらない…不要であれば、排除するまで」
「…そんなことを…なんでお前に決められなきゃならないんだよっ…!」
♪BGM 「TAKE ME HIGHER」/V6♪
「な…っ!?」
紫の表情がこのときはっきりと、狼狽に変わった。
それは…見守る誰もが一緒で。
「あ、あいつ…!」
「あの…紫の全力の弾幕を…!」
アリスのみならず…かごめすらも、呆然と。
その視線の先にはぼろぼろに傷つきながらも。
「…なんで、あの子にちゃんとしたことも教えてやらなかったクセに…やってしまった事ばかり責めるんだ!」
しっかりと大地に両の足で立つ小さな妖精の姿があった。
「…そんな、事が」
「残念ながら…現実の様ね、これは」
この現実を目の当たりにしても、尚信じ難いという表情で、さとりがつぶやく。
幽々子の表情も硬い。
「…ここまでやられたら…信じるも何もないじゃないか…!
コーディ、あんたの友達は大した子だよ、本当に!」
驚愕で硬直していたリリカは、硬い表情ながら笑みを浮かべ…拳を握り締める。
慧音「…これだけでも殊勲賞モノだ…!
あの子は最早…妖精の領域を超えている!」
永琳「天に愛された者…そうね、ブロントさんもだけど、私達のちっぽけな常識の尺度で考えてはいけない…ということね」
諏訪子「ふん…!
この私の眷属に堂々と喧嘩を売ってくる奴が、あんな程度でくたばるわけないじゃんか…!」
早苗「諏訪子様…」
諏訪子「早苗、絶対に目を背けるな。
そして、良く目に焼き付けて、覚えておくんだ。
どんな境遇に陥りながらも…決して自分自身を捨てなかった、あの子の強さを!」
早苗「…はい!」
紫「…ッ!」
チルノ「…あんただけは…あたい絶対に許さない。
かごめが教えてくれた、やっちゃいけない事をやったあんたを…!
自分の気持ちに嘘ついて、目を背けて、投げ出してしまったあんたを…あたいがやっつけて思い知らせてやる!!」
チルノの雄たけびと共に強烈な冷気が、一瞬のうちに凍りついた水蒸気の粒を撒きあげて渦巻き始めるッ…!
レミリア「…行け…幻想郷最強の妖精っ…!
この戦いに幕を引くのは…あんたの役目だ…!」
「ラストスペル“エンプレス・オブ・アイスエイジ”!!」
チルノの吹雪が紫の体を捉える!
破壊力抜群の一撃!
紫「ああっ!
…くっ…こ、これほどの力を…一体何処から…!」
「これで…!」
紫はぎょっとして頭上を見やる…
そこには、巨大な影の球を振りかぶるチルノの姿
「終わりだあああああああああああああああああああああああああッ!!」
チルノはシャドーボールの構え!
破壊力抜群の致命的な致命傷!
紫「(…そう…これでいい…!
…最初から、私だけが総ての元凶として罰せられれば良いだけ。
そこに住まう者、訪れる者…そして、迎え入れるものまで含めて…それが私の愛する幻想郷と言う世界そのものなのだから…!)」
紫はポケモンの姿からゆっくりと、元の姿に戻りその場に崩れ落ちる…
かごめ「(第三の目を閉じる)……意地っ張りめ」
ポエット「かごめさん…紫さんは、本当は…。
だって、最初からずうっと…とても悲しそうな目をして」
かごめ「…解ってるよ。
本当は誰より…あいつを許してやる口実を欲しがってたのは紫自身だったんだから…!」
♪BGM 「空耳とハリネズミ」/パーキッツ(の後半4分くらいのところから;←)♪
藍「(…相変わらず不器用な方だ…)
…橙、紫様を運んでやってくれ。
ああなってしまえば、誰も助け起こしてくれる者などいないだろう…」
橙「は…はい…でも」
藍「…何も言うな、橙。
あの方は…頭の回転が速いだけの、愚直な方なんだよ。
誰も理解してくれる者がなくとも、そう紫様が思われていても…せめて、私達だけでも」
「お前ら本当にそれでいいのか?」
藍「…ブロントさん」
ブロントさん「最初は俺も正直意味不明状態だった。
しかし、紫は身をもって自分の責任を果たそうとしたのだと関心するがどこもおかしくはない。
お前たちはあの立派な主をもっと誇っても良いぞ」
藍「……ありがとう。
流石、謙虚なナイトは格が違ったな」
ブロントさん「それほどでもない。
それに、アレが見えていないのにそう決めつけるとすればお前たちの目は役立たずだな後ろから破壊してやろうか?」
ブロントさんの指さした先には…ゆっくりと紫の傍に歩み寄り、肩を貸そうとするアリスの姿が映る
紫「………アリス」
アリス「…あんたって、本当はただの馬鹿なんじゃないかって思う時が時々あるわ。
本当に…あんた一体何がしたいのよ」
アリス「約束したわよね。
文を式として拘束している符、出して」
紫が頷き、僅かに妖力を発動させると、スキマが開いて一枚の符がアリスの手元に落ちる
アリス「…妖夢、お願い」
アリスがその符を指ではじくと、一瞬の早業で両断され、その符から一気に魔力が四散する…
妖夢「これで…文さんは晴れて自由の身」
アリス「…暫くは、私の家で面倒見てあげるしかないわね。
一応天狗だけど、山の組織に無理矢理突っ込むのもあとが大変そうだし…どうしようかしら。
っていうかこのスキマ、意外に重いわね」
「…ふーん、あのアリスがとうとう魔理沙以外に“友達”を作ったなんてね。
これは、明日には魔法の森あたりで魔理沙好みのキノコでも降るのかしら」
もう一方の紫の肩を、巫女装束の少女が支える
アリス「…遅かったじゃないの、霊夢」
霊夢「まーったくさぁ、どいつもこいつも私が居ないのをいいことに好き勝手ばかりしくさってさぁ。
今まで自分が常識だと思ってた事に固執してるのがいい加減馬鹿馬鹿しくなってきたわ。
挙句に騒霊チンドン屋も真っ暗妖怪もHも皆ワケ解らん力身につけてやがるし…こんなん何か仕出かしたら退治できないわよ、私。
進行中かつ解決のめどがない異変は、白玉楼の亡霊があの世とこの世をいったり来たりしているだけで十分だっつの」
顔を見合わせ、お互いに苦笑するふたり
霊夢「魔理沙の奴、私はもうアリスの唯一じゃなくなっちまったーとかいって、泣きながら飛んでっちゃったわ。
…ま、あいつの場合自業自得って気もするけど」
アリス「そうね。
でもいずれ、私をほったらかしにした落とし前はつけてもらうわ」
天子「…ひとつ聞いていいかしら?
あの子、どうすんの?」
フィールドに立ったままのチルノを指さす天子
アリス「返り討ちに遭いたいなら別に仕掛けてもらっても構わないわよ?
…もっとも」
チルノの体もゆっくりと前のめりに倒れ始め、慌ててルーミアとポエットが駆け寄ってその体を支えるのがふたりの目に映る
アリス「…もうわざわざ止めを刺しに行く必要もないようだけど。
形式的にはこの試合は私達の勝ち。
でも…大きな借りが出来てしまったかも知れないわね」
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かごめ「というわけで伏線消化終了お疲れっしたー」
るり「…つーか人数多いから場に居合わせても空気化してる連中も多いし」
かごめ「その辺はもう仕方なくね?
なんか「悪いように扱わないでくれ」って言われた系の感じだけど、これが良い扱いなのか悪い扱いなのかあたしにゃさっぱり解らん」
文「と言うよりもむしろ…明らかにスキマがひとりで損をしてる感じですからねー^^;
最後のはフォローになってるんでしょうか…?」
かごめ「あの腐れ狐の中では、紫もそういう位置づけのキャラみたいだな。
言ってる事がワケわかめで理解されにくいけど結局はいい奴、というイメージなんだろうねぇ」
かごめ「あと、解ってると思うけど実際の流れとは全然違うから。
実際はこういう風に推移してるんだ、この辺」
ブロントさんに石火かけようとしたターンで文々。登場
猫だましと石火でクロスカウンター
石火もう一発かけたターンに大爆発で相討ち
スキマ登場したので守るやったらシャドーダイブ、しかもこっちの方が早いのでクロスポイズンが余裕で不発
H先制吹雪、波導弾飛んできて何故かHP1/3くらい残して耐える
シャドボでHがスキマを沈める
てんこさんに最後っ屁の吹雪をかまして噛み砕くの反撃でH轟沈
るり「…色々ツッコミどころ多いけど…大問題なのはチルノちゃんが実質タイマン張って勝った、ってことよね…」
かごめ「これ本当にどう扱うのか、ってお互いに頭抱えてたからな…。
狐はシリアル(笑)で行くつもりだったから尚更だったかもな。
もしてんこも吹雪じゃなくてあられ使って、雪隠れが発動したらそれはそれでアホ展開になったかも知れんが」
文「どう考えてもただでさえ長い話がさらに長くなるだけっぽい気がしますが^^;
しかも私に石火しか使わせなかったのも、相手がどう行動してくるかじっくり見ようと言う魂胆からでしょ?」
かごめ「まーなー。
もしかしたらあの時点で、こういう結末にしようと目論んでいて、わざとやったのかも解らんが。
向こうも察知してたのかさっさと自爆してこなかったんだろうけど…流石にタイプ一致石火の威力も馬鹿にならんしなぁ」
るり「そこまでやるかね…仮にそうならこれってもう対戦と呼べるのかしら?^^;」
かごめ「…さて…残ったラウンドも結構一筋縄でいかないのが揃ってるぞ…」
文「魔獣エリートポテトもアレが初参戦になるんですね…。
ついでに言えばるりさん大暴れの巻^^;」
るり「あたしゃそこまでやってないよ。
たった2ラウンド出ただけだし」
かごめ「その2ラウンドで暴走し過ぎなんだよテメーは^^^^;
相手共も当然狐すら「自重汁wwwwwww」って言ってたくらいだし」
るり「…酷い言われようだわ…絶望したッ!!!><」
(続いてみる)