ポケモン対戦ログ(2010.6.20/6.21) その2後編


あらすじ

小町「チクショオオオオ!くらえ腋巫女!新必殺死者選別の冷凍ビームEX!」
霊夢「さあ来いサボマイスタアア!実は私は一回撃たれただけで死ぬぞオオ!
(ピキーン)
霊夢「グアアアア!こ このザ・チート判定と呼ばれる乱入四人衆の博麗霊夢が…こんなサボり魔に…バ…バカなアアアアアア」
(ドドドドド)
霊夢「グアアアア」
アリス「霊夢がやられたようね…」
魔理沙「フフフ…奴は四人衆の中でも最(も狐内での立場が)弱(レベル)…
雛「狐内ではむしろそれ以上に印象が薄い死神ごときに負けるとは四人衆の面汚しよ…」
リリカ「くらええええ!」
(ズサ)
3り「グアアアアアアア」
リリカ「やった…ついに乱入四人組を倒したよ…これでようやく最後の1りを倒せば私の勝利が確定する!!」
ピサロ「よく来たなリリカ=プリズムリバー…待っていたぞ…」
(ギイイイイイイ)
リリカ「こ…こいつが最後の飛び入り参加だったんだね…!感じる…ミュウツーのチート丸だしな種族値合計を…
ピサロ「リリカよ…戦う前に一つ言っておくことがある お前は私を倒すのに『悪タイプポケモン』が必要だと思っているようだが…別になくても倒せる
リリカ「な 何だって!?」
ピサロ「そしてついでに私の戦いを見たいと言うからギャラリーも連れて来た あとは私を倒すだけだなクックック…」
(ゴゴゴゴ)
リリカ「フ…上等だよ…私も一つ言っておくことがある この私にもポケモンとして戦うための姿があった気がしていたけど別にそんなことはなかったよ!
ピサロ「そうか」
リリカ「ウオオオいくぞオオオ!」
ピサロ「さあ来いリリカ!」
リリカの勇気が世界を救うと信じて…! ご愛読ありがとうございました!


うん、これで何となくあってる(←




ピサロ「さて…このピサロの相手になる者よ…この時間をすぐに終わらせてくれるなよ…!!」


♪BGM 「勇者の挑戦」/すぎやまこういち(DRAGON QUEST IX)♪


小町「ちっ…何て威圧感だい…!
  確か数千年前の魔界に、天空の勇者の一族に滅ぼされた魔王の名がデスピサロと言ったと思うが…あんたもその眷属かなんかかい?」
ピサロ「………その「デスピサロ」当人だと言ったら、貴様は信じるか?
小町「…!
  そうかい、何か悪いことを聞いちまったかもしれないね。
  …しかし、だったら遊びとはいえ手を抜くわけにはいかないね!!」

小町は一瞬のうちにピサロを自分の間合いの中へと引き込むッ…!
大上段に振りかぶられた小町の鋭利な鎌の切っ先が、無防備に立ちつくしたままのピサロめがけて振り下ろされる!

小町「(一撃で仕留めなきゃ後がない…もらったよ!!)
  食らいな、生魂流離の…!?」

しかし振り下ろす先にピサロの姿がない…!
気配を感じて上空を振り向くと、腰の剣を抜き放ち振りかぶるピサロの姿ッ…!


ピサロ「…これが「距離を操る能力」とやらか…面白い力だ。
   だが、相手が悪かったようだな…!」


ピサロは五月雨剣を放った!

ピサロは岩なだれの構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!
小町は裏世界でひっそり幕を閉じた…


リリカ「…ッ!
   確かに霊夢の反撃を受けてたけど…!」
さとり「予想外でしたね…いえ、あんなものがそもそも出てくる事自体考えてすらいませんでしたが…。
   確かにミュウツーは破格の特攻から特殊技を繰り出す印象がありますが、物理技を使わせてもかなりの実力者。
   エルレイドには及ばずとも、繰り出される格闘技すら下手な格闘タイプよりはよっぽど強い…!」
かごめ「何よりアレで素早さもクロバだのダースだのと同レベルだねぇ。
   さーって、許可はおろさせたけどおろさせたところでどうするもんかね」
さとり「…っ…他人事みたいに!
   半分はあなたのせいでしょう!」

かごめ「…だったらあんた、上の連中が見てる前にこれまでのルールだって言って、強硬的に負けを宣告させるつもりかい?
   あたしゃそんなの真っ平御免だ。
   あの博麗霊夢がそこまで計算して動いてるとは思えんが、あの紅白の剛運は異常だ。
   実際あいつの思惑通りに事は運んでしまってるんだからどうにもなるまい」

さとり「あなたは…!」
かごめ「文句があるならあんたの権限を使ってやめさせりゃいい。
   さっきからあたしにつっかってるってことは、どうせあたしに全部憎まれ役を押し付けてグダグダにして水に流そうとか、そんなつまらんことを考えてたんじゃないか?
   …当のリリカは投げるつもりなかったことも考えないで、そうして何の利益がお前にある?」
さとり「それ…は…」

かごめ「…今のお前さ、はっきり言うけど神綺さんの何万倍も空気読めてないと思うよ。
   あのひと、やることは突飛だけど…だからこそなのかそうやって最大限に楽しもうとすることを考えてる。
   確かに勝つことは第一義においてるだろうけどさ、もっと肩の力抜けてる気がするよ

かごめはそのまま席を立ってふらふらとその場を後にする…
暫く立ちつくしてはいたが、さとりは溜息を突いて腰かける

リリカ「さとりさん」
さとり「…敵いませんね、あのひとには。
   確かにこのところずっと、形式通りに事を運ぶことばかりに固執して本来の目的を見失っていたかも知れません」

さとり「打つ手なし、成す術なし…そういう状況だっていくらでも起きうるだろうに

リリカ「…さとりさん、私だってあのポケモン…ミュウツーがどれだけ強いのかくらいは知ってるよ。
   でもさ、私達はもっと絶望的な状況から、それを覆したことだってあったんだ。
   …残るは静葉さんと幽香さん…ふたりの強さは私が一番よく知ってる。私はふたりを信じる!」
さとり「(虚勢でも、無謀でもない…そうね、この子はそういう子だったものね…!)
   …でも、一方はエスパー技に弱い格闘タイプ…実質、静葉さんが決められなければ勝ち目は皆無ですよ…!
静葉「やれやれだわ…そこで露骨にプレッシャーかけてくれないでよ。
  ひょっとしたら相手は物理タイプかも知れない。
  一撃耐えきれればもしかしたら、なんとかなるかもしれないわね…!」


ピサロ「相談は終わったか?」
静葉「ええ、お待たせしてごめんなさい。
  私とてそれほど腕に覚えがある方ではないけど…お手柔らかに頼むわ」

静葉は刀を抜き放ち無造作に構える…

ピサロ「(ほう…あれは「カタナ」というものか…。
    東洋の小国に、鉈の重さと剃刀の切れ味を併せ持つ剣と、それを操る理念と精神を神技のレベルまで高めた術があると聞いた。
    彼女はその使い手、加えて相当な力を持った神性だな)」


アリス「…解ってはいたわ…彼がヤバいくらい強いことくらい、実際に戦った私が知ってるもの。
   けど、だからと言ってルールも確認せずに彼を連れてくるなんて!」
霊夢「あーもーうっさいわねー過ぎたことをぐちぐちぐちぐちと…。
  あいつら出していいって言ったんだしいじゃない。
  それよりトレーナーらしく指示出しなさいよ、あのままじゃあいつ勝手にやっちゃうんじゃない?」
アリス「あんたねっ!!」

霊夢「それに…あんた最近平和ボケし過ぎて忘れてない?
  あいつらは基本的に幻想郷にとって「招かれざる客」よ?
  紫の奴が何仕出かす気か知らないけど、まだ「幻想郷」という枠組みが残ってる限りは「博麗の巫女」としてあいつらをシメておく必要があんのよ…どんな手を使ってもね…!

アリス「霊夢…あんた」
霊夢「はいはいもう無駄話終わりっ!
  あんたはさっさと自分のポジションに戻る!
  …それにトレーナーとしての責任果たす気がないなら、私とばっかり話してるより、さっさとあの白黒元に戻したらどう?」

霊夢は吐き捨てるようにそういうと、そのままベンチを去ってゆく。
心配そうに霊夢の後ろ姿を見送るアリスは、自分の袖を引く感覚に気付き…振り向くと何時の間にか自分のところに頭を預けて寝転がっている魔理沙。

アリス「魔理沙…気がついたのね?」
魔理沙「…ああ、やっとイヤな気分が取れた^^;
   それよりも…」

魔理沙はひとつのびをして起き上がる。

魔理沙「霊夢にも解ってるんだよ。
   あいつも…この変化に戸惑ってるんだ。
   本当はあんなこと、思ってもないのに…な」




霊夢「…解ってるわよ…自分が何をしたかくらい…!」

「霊夢さん…」

その悲しげな声の先に視線をやると…そこにいたのは、ピサロと共に幻想郷へやってきたエルフの女性・ロザリー。

ロザリー「ごめんなさい…私のわがままで、こんなことに」
霊夢「私があいつらに吠え面かかせたかったからやっただけ、あんたには関係ないわよ。
  それに私は結局またやられちゃったし…つまんないから帰る。
  後は勝手にしてよ」

そのまま振り返ることなく霊夢は立ち去ってゆく。
不安そうな面持ちでそれを見送るロザリー。

紫「…あの子も、色々あるのです
 そっとしておいてやってくださいな」

不意に、後ろから声がして、ロザリーが振り返った先には苦笑する紫。
彼女はロザリーを促し、霊夢が出て行った方と反対方向…観客席の方へと向かう。


紫「(あの子をそうさせてしまったのは、私の罪。
  ですが…これは、最早私やアリス…まして、かごめ達といえどもどうにかできるような問題ではないでしょう)」


紫「(あの子の頑なな心を開かせるためには…「あの方」をお連れするしかないのかもしれませんわね)」




静葉「(参ったわ…ここまで付け入る隙がないとは)」

対戦の場では、抜刀の構えのまま微動だにしない静葉と、同じようにやや斜に構えて立つピサロがいる。


サニー「ね、ねえねえ、どうしてさっきから二人とも動かないんだよ!?」
ルナ「そ…そんなこと言われたってねぇ…」

「動かないんじゃない、動けないんだ」

スター「あ、先生」
慧音「ったく…霊夢の奴が里で雛を引きずってるのを見て追って来てみれば。
  お前たちが出て来たあたりでイヤな予感はしていたが、ここまできれいに的中していたとはな」

サニー「(う…うわあどうしよう…先生怒ってるんじゃ)」
ルナ「(だだ、だからやめようって言ったのよ!
   私達がピサロさんを焚きつけたって聞いたら多分…あわわ)」

スター「いや、私止めたんだけどサニーとルナが
サニー&ルナ「速攻で裏切りかましやがったああああああああああああ!!?(ガビーン!!)

慧音「あー、そういうのは止せ、スター。
  お前はすぐにそうやって自分の責任を棚に上げ、尚且つそれをサニーとルナに全部押し付けようとするのは悪い癖だ。
  それに…」


慧音「理由はどうあれ、彼自身も承諾してやったこと…そして、彼女らもそれを受け入れた。
  皆、お前らのわがままを聞いてくれたのだ。
  如何な結果になるかは解らんが…ちゃんと見届けてやれ」
三月精「……はい」



静葉「(一か八か…仕掛けてみるか!)」

それまで微動だにしなかった静葉の動きが急変し、瞬間的にピサロの目の前へと現れる。
その姿を視認した瞬間、既に彼女の剣は、必殺の間合いに捉えたピサロを両断しようと空を切る…!


しかし。


ピサロ「見事な剣だ…しかし、貴公も本当の意味で「本気」を発揮していたわけではないか…。
   もし、その剣が真の力を持って放たれたのであれば、オレは真っ二つになっていたことだろう…!

その切っ先の上、まるでひとひらの羽根の如く立つピサロ。
静葉の表情は元より、その光景を見守っていたリリカ達の表情も凍る…!

ピサロ「その見事なる剣に対する礼を払わねばなるまいっ…!」

ピサロは炎の魔力を掲げた左手に集束させる…。
それは、見る間に凄まじい密度となり…神々しい炎の鳥へと変化する…!



魔理沙「な…なんだよアレっ!?
   あ、あれもあいつらの魔法なのか!?」
アリス「ううん…わかんない…でも、アレはまるで…」


かごめ「カイザーフェニックス…大魔王クラスと呼ばれる魔族の中でも、神にも匹敵する者にしか扱えないメラゾーマ、か」


ピサロの放った炎の鳥が、呆然と立ち尽くす秋の神の身体を捕え紅蓮に包む…。

ピサロは大文字の構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!
静葉は裏世界でひっそり幕を閉じた…


さとり「(ここまで…ここまで勝負にならないとは…!
    ミュウツーは多少防御が甘いとはいえ、相手が攻勢に回るより前に決するだけの攻撃力と、それを可能にするスピードを兼ね備える…。
    数的には対等、ですが…)」

幽香「…やれやれだわ、戦わずに済めばそれでいいかと思ってたけど…」
リリカ「幽香さん…」
幽香「大丈夫よ、負けるつもりで出る気はないわ。
  それに、この勝負をあなたがつまらない方法で投げずにいてくれたこと…感謝してるの。
  …私も、勿論静葉もね」

幽香はふわりと、風雅な動作でその戦いの場に降り立つ。
魔法の炎は霧のように掻き消え、戦う力を失い倒れ伏した静葉も、多少衣服を焦がした程度に見える。

幽香はその体を抱きあげる…。

静葉「ごめんなさい…何も出来なかった…」
幽香「十分よ。
  「今の」あなたが触れも出来なかった相手と解っただけでも、収穫になるわ。
  それに」

彼女はその体をリリカ達に預けると、静かに気を放ちながら向き直る…!

幽香「賭けみたいな方法だけど、静葉が受けてくれたお陰で今のを打ち破る方法が見えたわ。
  それが叶えば…私でも勝機はある…!」
ピサロ「ほう」


アリス「なっ…何を言ってるのよ、あいつっ!」
魔理沙「む、無茶だぜ…あんなの、チャチな魔法障壁程度じゃあってもなくても一緒だろ…!?
   まして幽香の奴、そんな防御技なんか持ち合わせてないじゃないか…!」

さとり「…!
   そんな…確かに理論上それだったらどうにかなるかも知れない…でも!」
リリカ「さとりさん…幽香さんの心を?」
さとり「いいえ…ですが、あのひとの性格を考えれば…恐らくは!」


幽香「…ま、概ね思いついた通りだと思うわ。
  私に言わせれば、セオリー通り出られたら何も出来ないで終わることは確定的に明らかね。
  あんな物凄いのをわざわざ受けずとも、ポケモンとしてはそもそも非常に相性が悪い。
  ただのデコピンですら必殺技になりうるそのポケモン相手に、他になす術なんてないもの」
ピサロ「謙遜を…と言いたいところだが、貴様のことは知っているぞ。
   暴勇を振るうと見えて、その実あのとき、最も状況が見えていたのは貴様だったな…風見、幽香」
幽香「あら、かつて史上最強の魔王とまで呼ばれたあなたに、名を覚えて頂いていたとは光栄だわ。
  無論、このまま堅実に、あなたのその腰に差す業物の一撃で私を斬れば手っ取り早いでしょうね。
  けれど…」

幽香は振り向く事もなく、親指だけサニー達の見守る席を指さす。

幽香「あなた、あそこで見ている子たちに良い格好を見せてみようと思わない?
  どの道、どの技を放っても結果はそう変わらないわ。
  …派手に勝利を決めて見せれば、格好もつくんじゃなくて?
ピサロ「フッ…それで俺があの技を放つことを誘っていると言うのか?
   モノ好きな女よ…」

一瞬、苦笑するピサロは…先と同じように左手を天に突き上げ、同じように魔力を集束させ始める…!


ピサロ「善かろう…お前の云い分、受け入れてやるッ…!
   我が全力のメラゾーマの威力、篤とその身に受けるがいい!!


幽香「(来たわね…!
   この系統の連中の思考回路は、実際呆れるくらいに単純…もし最後まで見栄に拘らず堅実に来られたら逆にアウトだったわ。
   あとは…)」

ピサロのメラゾーマ…あらゆるものを焼き尽くす煉獄の不死鳥が幽香めがけて飛翔する!
微動だにしない幽香の両手には静かに魔力が集中し始める…そして。


幽香「そこっ!」


♪BGM 「戦乱 剣を掲げ誇りを胸に」/古代 祐三(世界中の迷宮3 星海の来訪者)♪


幽香は両手…いや、両手の人差し指と中指に渾身の魔力を集中し、迫りくる火の鳥のクチバシの中にそれを突き入れた!
そして間髪いれず、両腕を左右へ一気に開くと…炎の鳥は綺麗に真っ二つになった!



ピサロ「なっ…!?」
幽香「眠れッ!」


幽香はその隙を逃すことなく、驚愕し硬直するピサロの懐へと飛び込む!
幽香のスペルが発動しピサロの意識が混濁する…!


アリス「う…嘘…そんなことって…」
魔理沙「あ、あんな芸当とかやるか普通…!?


サニー「( ゚д゚ )ポカーン」
スター「( ゚д゚ )ポカーン」

ルナ「せせ…先生、い、一体何が起こって…え!?」
慧音「ま…まさかそんなことを…!
  アレは…かつて霊夢が妹紅のフジヤマヴォルケイノを破ったのと同じ方法だ…だが
かごめ「まー一歩間違えば、幽香姐さんも静葉さん同様BBQになる危険な賭けだったに違いないねえ。
   虎穴に入らずんば虎児を得ず、とはいうが…あたしも真似したかないねぇあんなの」
慧音「かごめか…。
  だが、実際手合わせした私なら解る…彼の、ピサロの放つあの技は…遺憾だが妹紅の技を凌駕する。
  あんなことをすれば、技を破ることができても、彼女の手は使い物になるまい…技を破ったとしても、決め手はもう…!」
かごめ「…さて、果たしてそうかね?」


幽香は一瞬、己の両手を見やる。
それは普段の白い肌の見る影もなく焼け爛れ、鋭い痛みを覚えた彼女は顔をしかめる。

幽香「(やはり…もう拳はしばらく役に立ちそうにないわね…。
   …でも、拳が使えなくともッ…!)
  行くわよ…萌風極式・桜花の舞ッ!!


幽香は全妖気を解放して飛翔する。
中空を舞う幽香の華麗な蹴りが、舞い踊る花の如く弧を描き、ピサロの急所を次々と捉える…!


ピサロ「(ぐ…むむ…意識が…これほどまでに強力な隠し技を持っていたのかッ…!
    それに…我が最強の魔法が破られるとは…不覚ッ!)」
幽香「これで止めよ…はああああああああッ!!


最後に中空でもう一回転…その遠心力を上乗せした踵がピサロの顎を強烈に捉え吹き飛ばす!

幽香は空元気の構え!
ピサロをズタズタにした!


かごめ「やりやがった…!」
慧音「…見事…!」

サニー「え?え?一体何が起こったの!?
   あのひとが…幽香さんが強いのは知ってるけど…え!?」
スター「ど、どうもこうもないよ…最強の魔王のピサロさんに…」
ルナ「勝っちゃった…幽香さんが…


倒れ伏し、気を失ったピサロの元へ歩み寄るひとつの影。
その女性…ロザリーに抱き寄せられると、かすかにうめき声を上げ、ピサロは意識を取り戻したようだ。

ピサロ「…オレは…敗れてしまったのか…?
   済まない…お前やサニー達に無様なところを見せてしまったな…」
ロザリー「…いいえ、貴方様は雄々しく戦われましたわ。
    貴方は幽香さんの意気に応え、彼女がそれを打ち破って見せた…双方、恥じるところなき見事な戦いだったと思います…!
    サニー達だって解ってくれますわ…!」

ロザリーはそうやってピサロの体を支えて起こさせる。
そこには、総ての力を使いきって肩で息をしながら、それでも気丈にも両の足で立つ幽香の姿がある。

幽香「きっと、私だけではアレを破れなかったわ…私の友達が、その身を張って貴方の技を見せてくれた。
  そして…あなたが私のリクエストに応えてアレを撃ってくれなければ…無様な姿をさらしていたのは私の方だったわね。
  …勿論今のをしくじってもだけど」

幽香はそう言って、ピサロに手を伸ばす。

ピサロ「フッ…つくづく大した女傑だな、貴様は。
   だが、悔いはない。善い戦いだった。
   次はこうはいかぬぞ…!」

彼もまた、その手をしっかりと握り返した。




はな者「…いやぁ、幽香さん見事な運ゲ…いや逆転劇でしたねえ^^;」
ポエット「ちょ^^;
    まぁ大文字だったし外れることもそれなりにあると言うか…命中がアレですし結構肝心な時に外れちゃいますしねー」
はな者「中の人の話では、このピサロ様は物理型のミュウツーで、あとサイコカッターも持ってたらしいわ。
   一致サイコカッターでミュウツーに弱点突かれたらいっくら能力高くてもキノガッサじゃ耐えるの無理でしょー^^;
   素直にそんなもんで打って出られたら勝ち目なんて皆無よ、本当に」
ポエット「なんか本当に「ダイの大冒険」で、ポップがバーンに天地魔闘の構えを取らせた展開に似てますよねえ^^;
    幽香さんのあの描写って、間違いなく土壇場でポップがカイザーフェニックス破った時の描写なのでは」
はな者「最初はメラゾーマじゃなくてベギラゴンの扱いにするつもりだったらしいけど、そうすると回避とか静葉さんが倒された描写が印象に残らなくなり過ぎるって理由で止めたみたいよ」
ポエット「というか静葉さん本当になす術なしでしたねえ…」
はな者「仕方ないわよー、リーフィアは物理そこそこ受けられるけど、特防なんか紙よ紙。
   ましてみがカムが決まってくれない限りミュウツーを超すのは普通に無理ですしね。
   逆に静葉さんが大文字を回避して、身代わり連打からカムラ発動のリーフブレード先制攻撃でクリティカル出したとか言ったらそれこそ運ゲーよ。
   あと相手が1ターンで起きたらその時点でも終わりだし」
ポエット「そういえば…葉菜さんも山吹さんの大文字をグレイズしてあべこべに殴り飛ばしたこともありましたねえ…^^;」
はな者「我ながら運がいいと思ったわアレも…」

はな者「あとピサロさんと幽香さんにばかり目がいきがちだけど、この対戦は前半の展開が本当に酷いわ。
   リューサンはリューサンできっちり仕事してくれたけど、むしろ相手の魔理沙ちゃんが^^;」
ポエット「アレは本当に酷かったですね…本来ならマタドガスってマンムーを安定して受けられる筈なのに…」
はな者「本文中解説にもあった通り、重力環境でマンムーの地震が通ると補正性格防御V無振りでもHP振りまでだったら確定で落とすわ。
   そうでなかったら、大文字で弱点突ける、それ以前に鬼火で火傷にした時点でマンムーは機能停止に追い込まれるわ。
   ましてあのメンバーでマタドガスに対抗できるのって…誰もいないし」
ポエット「小町さんがごり押しできるかどうかですねー。
    あのカラスさんはちょっと対抗できなさそうだし^^;」
はな者「あのグレート・そらも実は何気にいい仕事してんのよね。
   攻撃技ははりきりからの捨て身一本しかないのに、実は搦め手が充実してんのよ。
   天使のキッスにアンコール、甘えるでアシスト力が地味に高いという」
ポエット「あまり活かしていたと思えませんけど…キャラがキャラだけに仕方ないのかなぁ^^;」
はな者「まぁそれはともかくとして、相手の重力のおかげでレティさんが前半暴走して、後半は信頼と安心のUSCがきっちりシメた、ということなのかしらね」
ポエット「その言い方も酷いなぁ…^^;;;」


はな者「で、後は遊牧民絡みなんだけど…ちょっとそのあとのログの方にむしろ力入れたいってんで、可及的速やかにまとめるってことになったそうよ。
   要するに私達の簡単な解説で済ませろってことらしいけど」
ポエット「( ̄□ ̄;)ちょ!!
    折角の初勝利に大喜びだったあの方の立場とかどうなるんですか!?」
はな者「えー…それはなんかネタ的にむしろ放置でよくない?
ポエット「( ̄□ ̄;)テラヒドス
    何でこんなに報われないですかあの人…」
はな者「というわけで次回に続くわね」