-秋葉神社特設スタジオ-


♪BGM 「人恋し神様 〜 Romantic Fall」(東方風神録)♪


早苗「すいませーん遅くなりましたー…って、この箱は一体?」
静葉「これねえ…さっきかごめが来て置いて行ったのよ。
  何でも今朝、八雲のスキマが「これを使って進行してくれ」って言って渡して来たとかなんとか…
早苗「はぁ…それにしても随分大きいですね、ひとひとりくらいなら軽く入りそうなサイズですけど…」

二人の視線の先にある白い巨大な箱には赤いリボンでご丁寧にラッピングされている。
そこに貼り付けられた紙には「解説始める前に開けてね♪ いつもニコニコあなたの後ろに這い寄るゆかりん」などという意味不明の事が妙に可愛らしいフォントで書かれている…が静葉と早苗はあえてそれを見ていないフリをしている。

穣子「ええいまだるっこしいわね!
  どうせメインは今までトレーナーのクセにほっとんど関わってない早苗と、この山の偉★大な神格である私達姉妹な事は確定的に明らかなの!!
  こんな箱はこうして…!?」


穣子はその箱をもち上げようとした瞬間箱の中から突き出された手に首根っこを絞められた!!


穣子「( ̄□ ̄;)ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」


早苗「( ̄□ ̄;)えちょ!!」
静葉「どど、どういうことなのコレ!?
  というか穣子大丈夫!?」
杏子「いやちょっとそんな悠長なこと言ってる場合じゃねえだろ!!
  しゃあねえ、あたしの魔法でぶっ飛ばして(炎の魔法詠唱開始)
早苗「( ̄□ ̄;)いやそんなことしたら穣子様が焼き芋になっちゃうからやめたげてよお!!


〜少女戦闘(?)中〜


穣子「(へんじがない…ただのしかばねのようだ)」

静葉「………流石の私でも、四方やこんなモノが入っているなんて想像もつかなかったわ」
早苗「私にも想定外ですよ('A`)
  というか…霊夢さん一体何があったんですか?」
霊夢「(スマキにされている)んな事私が知りたいわよ。
  朝起きたらいきなりスキマに放りこまれて、出るにも出れなくて途方に暮れてたし、お腹空いて仕方ないところに生焼け芋の匂いしたじゃない。
  私はただ匂いの元を全力で食べつくしてお腹を満たしたかっただけで悪くないもん!!><
静葉「そんなくだらない理由で神を食おうとかどういう神経してるのかしら本当に…」
霊夢「やかましいわね秋を司る程度の下級神格のクセに」
早苗「え…でも静葉様たちはむぐっ><」
静葉「(早苗の口を遮って首を振っている…)
  …まあいいわ、つまり今回はこの目出度い色の巫女を混ぜて3りで進行しろ、そういうことでいいようね」
霊夢「……は?
  なんで私がそんな七面倒くさいこと…知ってるわよ?こっちの連中が私の事をどう言ってるかくらいは。
  どうせ私はそちらの秋神様(笑)ほど何もしてませんよーだ(むすー」
静葉「……ミスティア、こちらの霊夢さんに至急お酒とおつまみ用意して差し上げて。ツケは私でいいわ(キリッ
霊夢「仕方ないわね今回だけよ(キリッ
早苗&ミスティア&杏子「おいィ…お前らそれでいいのか('A`)」



♪BGM 「月夜を隠さない程度の能力?」/藤咲かりん(miko)♪


早苗「というわけで、今回も日にちが離れている結構数のあるログですが…でも私も久々ですしうまくいきますでしょうか」
静葉「私だってやるの何時ぶりか忘れたわよ。
  まあ、今回はそれほど変わった事もないようだしそこまで悩む事もないと思うわ。
  …精々、思ってもみなかった珍客がいる程度で」
霊夢「(既に飲んでる)わーるかったわね珍客で。
  つーかさ、私いまひとつ、なんでこんなことしなきゃいけないのかが分かんないのよね。
  確かに、異変のない間はヒマだし、こういうことしてると重ねて悪さ仕出かす奴がいなくて清々する事も事実なんだけどさー」
早苗「…霊夢さんは、楽しくないんですか?」
霊夢「楽しいわけないじゃない。
  大体、私どうもこういうの性に合わないらしくて、気づいたら真っ暗妖怪に撃ち落とされるわキス魔にはいいように遊ばれるわ氷漬けにされるわ意味解んないカラスや毛玉みたいなのに付きまとわれるわ…
静葉「………まああいつらは仕方ないわね。
  最近、そらは大人しいけど」
霊夢「ってかなんなのよ小妖怪とか何処の妖精とも分かんないキス魔にいいようにやられる異変解決屋って相性の問題?しるかそんなの私は納得が行かないわ(ぶつぶつ
早苗「( ̄□ ̄;)えちょ霊夢さんちょっと…どうしましょう何かのスイッチ入れちゃった…」
静葉「…成程ねえ、なんとなくスキマが何をしたいのか解って来た。
  いいからそこネガってるんじゃないわよ強欲紅白巫女。多分ここに寄越されたのはあんたを勉強させるってことだわ」
霊夢「あん!?
  どーゆーことよそれっ!!」
静葉「性根を叩き直すまで行かなくても、成程聞く以上ではあんたのヘナチョコぶりも相当なモノみたいだからね。
  …郷に入りては郷に従え、いい加減あんたのその石頭も少しくらい柔らかくしてやる必要があるようだわ」

「今回活躍を見せた連中は、多分今のあんたに本当に必要なモノをいっぱい持ってる。
その上であくまでそれを突っぱねて勝手に何処までも落ちて行くのも、必要な「何か」を得て持って帰るのも、自由よ。
…あんたにまだ、少しでも本気で勝ちたいという気持ちがあるのならね」


霊夢「…っ!
  ……………………上等よ、そこまで言うなら見せてもらおうじゃない。
  見るだけなら「タダ」なんでしょうね?」
静葉「…退屈しない程度の酒くらいはこちらで用意するわ。
  解る範囲で口出ししてもらっても結構よ」
霊夢「……仕方ないわね、さっさと始めて頂戴」
早苗「(ほっ…一時はどうなる事かと…^^;)
  さて、ここは新しい子たちの紹介からでしょうか?」
静葉「…とは言っても人員整理に近いわね今回。
  結局今回のログでは間に合わなかった子が二人いるけど、対象になったのは小傘、咲夜、ナズーリン、椛、穣子、夢月、つぐみ…あとさやかと佐祐理、そして私もね。
  その関係で、今後どう考えても話に絡んできそうにないと思われる方たちは外させてもらったわ
霊夢「は?あんた達そんなことしてたの?
  アリスは、可能だったらひとりいくつも担当を割り当ててもいいってやり方だったわ」
静葉「確かに、スタイルをがらりと変えて使い分けができるならそれが一番いいわね。
  …けどね、私達の側では極力控えるようにしてるのよ。
  そんな器用な真似ができるのは、こっちだとレティやこいしくらいのものですもの」
早苗「なるべくなら、多くのスタイルより自分の得意なスタイルをひとつ決めて、長所を徹底的に活かそうって。
  …でも、それでもなるべく出来る限りたくさんの事をやりたいというひともいて…結果的にうまくいかずに悩んでしまうひともいます…例えば、衣玖さんのように
霊夢「永江衣玖…久々に見たと思ったら、見ててこっちも腹立つほどの大立ち周りを演じたあいつが…?」
静葉「…その話は後回しにしましょう。
  あの子や、もうひとり別の日に活躍したはたては戦法を少し変えた程度だしね。
  あの子達は決して個体能力に恵まれているわけではないのよ
霊夢「何よ、アリスのやり方が悪いっての…!?」
静葉「それは穿ち過ぎよ。
  むしろ彼女の采配は、相対する私達の目から見ても見事だわ。
  けれど…何処かで重要な一瞬の決断に躊躇いが見える。周囲はアリスの有能さばかりに目が行くようだけど、逆に強力に袖口を引っ張ってくれる者がいない気がするわ。
  魔理沙も案外、傍に座って黙っている事も多いもの」
早苗「でも、アリスさんは私と違って…自分で考えて、決断を下せているじゃないですか。
  私はまだ、かごめさんや諏訪子様の判断に任せきりで…自分では何も出来てないような気がします…」
静葉「…あいたー><
  まさかあなたもそういうこと考えてたとはちょっと考えつかなかったわ。
  佐祐理の方向性決めたのはあなただし、それでも最近はちゃんと自分の判断でちゃんとやれてるじゃないの。
  …もっと自信持ちなさい早苗、あなたはあなたが思うほど、頼りない子じゃないわよ」
早苗「…はい」

静葉「話はだいぶ脱線したけど、この中で特筆すべきはその佐祐理と、あとは小傘ね。
  はっきり言ってこの二人が方向性がらりと変わっているわ。
  ナズーリンも特殊特化、咲夜も攻撃特化にチェンジしてるわね。
  ナズーリンは少し出た程度だし、咲夜は結局間に合わなかったから話せるところは少ないのだけれど」
霊夢「咲夜…あいつも、何も出来なかったクチなの?」
静葉「ないというより…目立った事は今まで確かになかったかもね。
  ただ、どちらも結構テンプレ通りッぽい仕上がりだわね。
  私やさやかもポケモンは変わったけど、実際やる事はそれほど大差ないしね」
早苗「さゆさんは…あのひとは勇儀さんが力比べで認めている方ですからね。
  出来ればもっと攻撃力を上げられればと思ったのですけど…」
霊夢「ちょっと…ちょっと待って。
  勇儀ってあいつよね、鬼の四天王力の勇儀」
早苗「ええ。
  さゆさんは(狐設定上)外の世界の鬼姫、滝夜叉の生まれ変わりだと聞きましたし」
霊夢「( ̄□ ̄;)鬼の姫ぇ!?
  そんなふざけた妖怪がまだ外の世界にいやがったの!?
  いや…鬼ってことはまさか、四天王の出てきてない奴って」
静葉「それは違うって言ってたわ。
  勇儀は滝夜叉と面識があるとは言ってたけど、四天王とは無関係みたいだし」
霊夢「それはそれで問題じゃない…。
  そうすると、そいつも鬼の四天王並みの力をもってるってことでしょ。
  あの熊みたいなポケモンって、見かけ倒しじゃなかったのね」
静葉「リングマは素早さが低い以外は、攻撃130という高火力に、一致でふざけた威力を叩きだす空元気と相性のいい特性もある。
  カイリキーとタイマン張れるタイプではないけど、爆発力が高いから暴走するときはしっかりするわね。
  …もっとも、普段の佐祐理からはとてもイメージできる姿じゃない気もするけど^^;」
霊夢「思い出した、なんかじみーな服着た地味そうな奴よねそいつ。
  そんな実力のある面倒な妖怪とは思ってなかったわ…姉さんに会わせたら面倒そう

静葉「面倒と言えば、小傘も傑作だったわね。
  まさかあんな方向に持ってくなんて想像してなかったけど…誰の案なのアレ」
早苗「アレは確か…当人が言い出したことです。
  私ももっとドンパチやりたい!とか言い出して…神奈子様がいたくお喜びになって、何日かふたりで山の奥に行ったきり戻って来なくって…帰ってきたらあんなんなってました^^;
静葉「うーわそれは予想外だった…あの子どんだけ他人の意表を突くことに命かけてんのかしら」
早苗「うーん…基本的に誰かを驚かすのが存在意義みたいな子ですから^^;;」
静葉「けれどもワタッコで物理特化は決して難しくはないのよね。
  元々剣舞の爆発力はある、エルフーンと違って眠りの命中率は高いし、地面完全無効だから交代際の隙を突いて舞うチャンスも比較的多いし、何よりも今は強力な一致技であるアクロバットがあるから…此処まで揃うととてもネタに見えないわね」
霊夢「確かに、忘れた頃に出てきて面倒くさい奴だとは思ってたけど」
静葉「やれる事はエルフーンと似てるから一瞬下位互換に見えるけど、エルフーンにない凶悪さがあるポケモンよ。
  一時「オワタッコ」なんて言われていたのが悪い冗談のようだわ」
早苗「確かに小傘ちゃんの暴れっぷりも痛快でしたねー^^;」
静葉「佐祐理やつぐみが仕出かしたことに比べれば確かにインパクトには欠けるけど、まあ正統に打って出て正統に暴れて帰って来たって感じかしら。
  あんな事されたらもう「オワタッコ」なんて言ってはいられないでしょうねえ」



ラウンド1(12.3)
いく(シビルドン@オボンの実)
他見せ合い…さなねえ(フローゼル@氷のジュエル)、みのりこ(バクーダ@気合のタスキ)、むげつ(ブラッキー@黒いメガネ)、とじこ(ロトム@拘りスカーフ)、キリカ(ドリュウズ@鋭いツメ)
相手(テトラ)
はなびら(ラフレシア)、カナエ(キュウコン)、アゲハ(モルフォン)


静葉「さてここからが本番ね」
早苗「あのちょっと静葉様、この書き方は一体^^;」
霊夢「選出は三人の筈よねそう言えば…」
静葉「…ああ、今回は今までとは逆パターンね。
  今回相手は衣玖「しか見ていない」、そういう意味よ。
  他の選出は紗苗(サナ)と穣子よ」
霊夢「…私、そこもひとつ聞きたいんだけどさ…さっきあの生焼け芋、名前挙がってないじゃない。
  確かにずっと以前もあのなんかよくわからない河馬とも牛ともつかない生き物だった気がすんだけど…」
静葉「深い理由があったのよ、触れないであげて(キリッ」
早苗「(そういうもんなんだろうか…^^;)」

静葉「実は相手さんは世界樹組っぽいわね。
  他にもゴチルゼル、ストライク、ギガイアスがいたわ。
  多分危険な花びらと毒吹きアゲハを見せるのが主目的だった事は難くないんだけど」
早苗「私実は直接は見てないんですけど…それってどんくらい強いモンスターなんですか?」
静葉「そうねえ…FFで解りやすい例えを挙げると、モルボルかしら。
  どちらも世界中の顔的モンスターで、まあ毒吹きアゲハとか意味解らないわよ。
  SQ3なら毒ダメージで大体350食らうわ、私とリリカとフランはレベル70くらいあっても普通に毒で即死する(リアル話
早苗「( ̄□ ̄;)ちょ!!!なんですかその危険生物!!!!
  わわ…私衣玖さんを元気づける為とはいえ、なんてものと戦わせてしまったんでしょう…orz」
静葉「まあ…また後の方で触れるだろうけど、アゲハはここでも普通に凶悪生物だったんだけどねえ。
  けれど、此処の衣玖には迷いはなかった。
  こういうところは本当、穣子にも見習ってほしいんだけどねー…」


……





「銭湯終了!
風邪ヒクナヨ!!m9( ゚д゚ )彡」



「ひゃっほおおおおおおうやったよカポーン!!あんたすごいよパーフェクトだよ!!><」
流石(りゅうせき)だね流れ石だね流石(さすが)だねえええー!あたしゃあんたを見直したよー!!」
「( ̄□ ̄;)ちょ姉御そのネタ古過ぎんだろ!!」


華麗な完全勝利を見せ、誇らしげに決める銭湯型のロボット。
そこへ大喝采と共にテトラやその仲間達(と、何故かその中に混ざっているにとり)が殺到する光景を眺めながら、その妖怪は寂しそうな表情で佇んでいる。


「…衣玖さん」

ふと、気配を感じたその妖怪…永江衣玖が振り返ると、そこには早苗が立っている。

今日は…土曜日ですよ。
衣玖さんが、もっとも輝ける日…

「……止して下さい、そんなモノは、遠い昔の刹那の幻想にすぎません。
私は…今の私にできる事は、精々無難に立ちまわって、皆の引き立て役になることしかできない、つまらない存在です。
………大丈夫です、少しは食い下がって、有利に」

顔を背ける衣玖。

「本当にそれでいいんですか」

不意に、目の前の少女から厳しいトーンの声が、耳にささる。

「衣玖さん、私思うんです。
昔のことはよく知りません…けど、衣玖さん自身が「輝いていた頃」…衣玖さんは、どんな事を考えていましたか?」
「どう…って」
「静葉様が…仰っていたんです。
ミラーボールの下で舞うあなたは…その一瞬の輝きの中で誰よりも強い光を放っていたんだって…!

その悲しそうな、それでいて強い眼差しと…放たれた言葉に衣玖は息を飲む。


「…私も…見てみたいんです。
衣玖さんの輝いている姿と…その衣玖さんの見ていた世界を」






衣玖は数刻前に起こったその出来事を思い返す。


(そうだ…私は何を恐れていたのだ。
 空気を読み、回りの声に見栄を張ろうとする事ばかり考えて…!
 これまで長く場に残り、己の存在感を見せつけることにばかり固執していたッ…それは…)


テトラの指示を受けて、その魔の花が動き出す。


「衣玖さーん避けてー!!」
「よしなよリグル…もうきっと、衣玖は昔の衣玖じゃないんだ…きっともう」
「私ももう疲れちゃったよ。
衣玖さんちっとも活躍してくれないんだもん、つまんない
「そんな…」

ミスティアやこいしばかりではない。
皆、衣玖の応援団と称して土曜の夜を楽しみにし続けてきたのだが…その表情は今までを考えれば当然のことであったろう。
寂しそうな目をして面々を見渡したリグルだったが…。


「…私…私はまだ信じる…!
幽香さんが言ってた衣玖さんは、まだ土曜の主役の衣玖さんは終わってなんかいないって!!
だから…だから…!!」



懸命に叫ぶその少女の声とともに、衣玖の目が見開かれる。


「見せてあげましょう。
例えあの頃に及ばずとも…この私が持つ全身全霊の輝きを!!


♪BGM 「SPACE BOY」/DAVE RODGERS(Super Eurobeatより)♪


催眠性の強いその花粉の嵐すれすれに、華麗に飛翔して懐へと飛び込むとともに…その羽衣は瞬時に紅蓮の炎へと包まれ、その恐るべき魔を強かに打ちすえる。
苦手とするその炎の一撃に魔物がたじろぐその一瞬、さらに炎は勢いを増し、変化するリズムと共に羽衣が火の粉を派手に舞わす…!


「「光龍の吐息」…!
さあ、舞うがいい!!」



その華麗な動きに敵も味方も声を失い、食い入るようにその姿を見つめている。


「…はっ!
ま、まだまだっ、次はこの子が…!」

その指示と共に極彩色の羽根をもつ妖蝶の羽音が、俄に炎をかき消して衣玖を捕える。
しかし、その音にリズムを狂わせることなく、再び飛翔する羽衣が炎に舞う。


「ファンクもハウスも…ユーロビートもない。
如何なる音曲もまた、私の舞を輝かせる。
時代は流れ、例え忘れられようとも…あの頃の熱い魂がある限り、何度でも!



高らかに突きあげられた指先に。
その言葉に応えるかのように。


「雷符「エレキテルの龍宮」…サタデーナイト…」


天は幾重にも紫電を走らせる!

         __
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          , -ヽ   ∨   ヽ   _| ,'   `|  /    ゙, i
        /    ト、  /    | /   ゙i!、.-─ |/-─-ト   ゙
      _ノ    ヽ.ー{     ト、く` ̄ ̄`'r-/       |::':.,
     /       Vヽ      ヽ〉 .>─'‐'──-</::::::::\
     j   `ヽ     ト ト-、    }>'`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゛''<i
   /_ i    l      V::ヽ   /:::::::、 `  ̄ ̄ ̄ ̄`゛'\:::::::::::::':,,
  /   ` l     ヽ.    ノ    /ト、:.:ハ{イ示、:.:.:ト{___ j:メ:.:. \::::::::::i
  ヽ    ヽ     ーァ ´     /...l ト:{ ( ヒ_]  ヽ{ ヒ_ン) / ! ハ::::::/
    \   丶_. イ  ,. -‐...´.........| |:|   ,___,   /!  ハ  i‐''
      ` ー ^ 、__ /........................j }八   ヽ _ン   / ,イ  i/
             ト、......................./ // |ヽ.      .イ/ ハ,ヘヽ
       ヾ'ヘ   ヽ、ー―</ //  j |_>_-ァ 7´,/ノ/  /
       ヽ ヽ   \ー‐ ∠ニノ-ζ!、   二--'´  〉ソ_),ノ
         \\_   ̄ /.:.:.:.:.:. 玄   ̄ ̄ .メ _ノ:::::::::: ヽ
           ̄'ー‐ ´ィ'´::::::::::::::::::::::::弋ゝ __ノソ | :::::::::::::: ノ


天をつんざく轟音とともに、閃光が走る。
誇らしく掲げられたその指先に…感極まり泣きそうになる蛍の少女よりも速く。


\キャーイクサーン!!!!/


その声を皮切りに、洪水のような黄色い声援。


(そう、永遠など無意味なもの。
 でも…やがて消えゆくその刹那の時間の中で…それでも全力で輝ける光…)


-そうだぜ、マイブラザー・衣玖。
俺たちの熱い魂の輝きは、何時だって俺たち自身の中にあるんだぜ!-



(私は大切なモノを忘れていた。
 偉大なるディスコキング、ブラザー・バンブー!
 妖怪も人間もない…その輝きは、私達が熱い魂を無くさない限り何度でも蘇る!!そうでしたよね!!


……





静葉「…熱かったわね!(キリッ
早苗「ええ、とても…!(キリッ
霊夢「( ̄□ ̄;)いやいやいや全く意味解んないから!!!
  というか実際のメモ書きと全く違うよね!?というか最後のなんなの何が言いたいのあれ!?」
静葉「なんと愚かな…この熱く輝く魂(ソウル)があなたにはわからないと!?」
早苗「そうですよ霊夢さん!
  そんなだからあなたは「これだから博麗の巫女(笑)は…」って言われるのが解らないんですか!?
  そう言えばあなたあの時もひとりだけぽかーんとしてましたよね!?だからあなたはダメなんですー!!><
霊夢「( ̄□ ̄;)えちょなにこれ私が悪いの!?
  ここ、こんなの絶対おかしいよこんなのってないよ!?」


静葉「…まあ真面目な話すると、これまで全く鳴かず飛ばずだった衣玖がまさかの3タテ。
  実際は花びら、カナエ、アゲハの順に火炎放射2回、かみなり2回、そしてさざめきを挟んでもう一回火炎放射2回という」
早苗「なんだかんだで相手の指示にも助けられた気もします^^;
  これまでシビルドンでアクロバットやとぐろを巻くをちらつかせていたせいもあって物理を警戒されたみたいで、初手甘えるが見事にすかせましたし」
静葉「シビルドンは素早さが低いけれど耐性はそこそこ、そもそも特性浮遊だから唯一の弱点も実質的に消えてるのも強み。
  けれど優秀なとぐろを巻くがあって、HPも極振りで192まで上げられると言っても、そんな長く居座れるようなポケモンではないのも確かよ。
  だから、思い切ってとぐろを切って、かみなり火炎放射草結びの特殊ぶっぱにして、これが見事にはまったというわけ」
霊夢「思い切って…ね。
  ところで後のひとつは何なの?」
静葉「まあ、有名な型そのままだから隠す必要ないけど…ドラゴンテールよ。
  積んでくるタイプのポケモンに出会ったら、出会い頭にこれをかまして追っ払うのよ
早苗「今回の相手だと、実はカナエさんに撃っても良かったような気がしますけど…そうすると、相手の控えは毒吹きアゲハ。
  この時点で3体目は解りませんでしたが、仮にDマグスさんが出てきても、こっちから火炎放射撃ったらもらい火で受けに出てくる可能性も考慮して、そのままかみなりを撃ちに行ってもらったんです。
  向こうもかみなりが連続で当たるなんて思ってもいなかったでしょうが…
静葉「しつこいようだけど、命中70は「当たる方が多い」数字よ。
  衣玖はオボンも持ってるから外してもある程度リカバリー利くし、麻痺でもしてくれればしめたもの。
  命中安定なら10万だけど、一発の賭けに走るのも、時にはいいことだってあるのよ」



ラウンド2
とじこ(ロトム@拘りスカーフ)、さなねえ(フローゼル@氷のジュエル)、みのりこ(バクーダ@気合のタスキ)
他見せ合い…むげつ(ブラッキー@黒いメガネ)、おりこ(ラフレシア@黒いヘドロ)、キリカ(ドリュウズ@鋭いツメ)
相手(アリス)
しょう(エレキブル@命の珠)、るり(エンペルト@シュカの実)、ようむ(ストライク@進化の輝石)

静葉「お次はアリスね。
  この時はもう完全にしてやられたというか…
早苗「選出そのものは間違ってはなかったと思いたかったんですけどー…><」
静葉「そうね、地面タイプが2りいたのにあのうっかり野郎なんて出てくるとは思ってなかったもの。
  先手がメシウマかるりならおいしかったんでしょうけど…特にるりなら、シュカを分捕ってボルチェンかませば討ち取れる可能性高かったのにねえ…ロトムはスカーフ有名だし、なおかつ衣玖が大暴れしたのは知ってるから警戒されてたのは間違いないでしょうね」
霊夢「あのうっかり野郎は…電気を受けると速さが上がるんだっけ」
静葉「そう、電気エンジンの特性よ。
  けれど、此処で奴の技をある程度縛れたのも事実ではあるわけで…まあその意味では悪手ではなかったとは思うけど」


……





屠自古「ふむ…これが毘沙門天の宝塔か。
   …聞けばナズーリンがこれを扱えたともいうし、ひょっとしたら私にも使えたりするのだろうか」
星「うあーん返してくださああああい!!><
 また聖に怒られるうううううううううううう!!!
屠自古「……返せと言われて今すぐ返す馬鹿はいませんよ。
   これ終わったら返してあげますし、まあ一旦引かせてもらいましょうかねえ(チラッ」

早苗「…そうですね、浮遊のロトムに撃てる技は恐らく…以前ミスティアに撃っためざ氷。
  そういうことは」
紗苗「よく出来ました^^
  さあ…私も衣玖さんにあやかって、少し暴れさせてもらうわよ!!」


「来るわね…!」


紗苗「奔れ、氷雨白狼(シロちゃん)!!

さな姉は雨乞いの構え!
雨が降り始めた!

紗苗「悪いけどここまでようっかり屋さん!
  藤野新陰流、燕飛六連…五月雨斬り!」
星「( ̄□ ̄;)ひゃあああああああああああああああああああ!!?


「ほら、さっさとどきなさいよあんたは!
その人の相手は私しかできないわよッ!!」



♪BGM 「アンノウンX 〜 Unfound Adventure」(東方非想天則)♪


紗苗「……るりちゃん…!」
るり「さなさんおひさ^^
  …悪いんだけど、あなたを好きに暴れさせるつもりはなくてよ」


星「(るりに蹴り出された)…うう…ひどいですひどいです…私こんな扱いばかり;;」
アリス「…ッ…なんで勝手に…!!」

るり「勝手に、ですって。
  他の連中がさなさん…藤野五傑の紅一点にして最強を謳われるひとの相手ができるわけないじゃない。
  このバケモノは私でなきゃ止められないわよッ!
紗苗「言ってくれるじゃないの…!
  五十歩百歩の意味知ってるかしら、るりちゃん!?


早苗「るりさん…こんな局面で…!」
諏訪子「けっ、面倒過ぎる奴が出てきやがった…。
   …でも、受けられる奴が他にいない…」

紗苗「(そう…挙句、決め手がない。
   こういうバクチはこの子に対してはあまりしたくないんだけどね…!)」

さな姉は滝登りの構え!

るり「そうよね、打って出る以外の選択肢はないものね!
  だったらこっちもぼーっと突っ立ってる話はないわよね!!」

るりは波乗りの構え!
さな姉を吹っ飛ばした!!


るり「…昔言ってたわよね、さなさん。
  私とるりちゃんは技の相性がいい、って。
  ………確かに言う通りかもね、結果は昔とあべこべだけど」
屠自古「違うな、あなたは彼女の掌の上で踊らされていただけだ…!
   落ちろ!」

屠自古はボルトチェンジの構え!
しかしるりの左手には何時の間にかシュカの実が握られている…!!

屠自古「(なん…だと!?)」
るり「…残念賞。
  さなさんがああやって捨て身で飛んでくる時ってね、大体何か裏があるのが常なのよ!(にこっ

るりは波乗りの構え!
屠自古も吹っ飛ばした!!


諏訪子「…ちっ」
早苗「そ…そんなぁ…」


……





静葉「これは余りにもまずい展開だったと言わざるを得なかったわね。
  タスキである事がどこまで読まれていたかは解らないけど、死に出しで穣子に地震を撃たせれば、また違った帰趨があったのかもしれないわ。
  妖夢の技は屠自古に対する有効打が恐らく皆無のはず
早苗「…そうですね…虫飛行ともに半減、フェイント無効だから温存すべきだったと思います…テクニシャンなら、辻斬りも持たせにくいでしょうし」
静葉「難しいところではあるんだけどねー。
  バクーダにはハードロックがあるとはいえ、そのまま雨の勢いに任せて普通に殴ってくる可能性もあったし、そのままタスキで受けて地震で潰せれば、妖夢のフェイントを誘ってから交代、鬼火を撃って珠祟り目なり珠ボルチェンなりを叩きこんで終わらせる事も、ひょっとしたら可能だったかもしれないわ。
  勿論、結果論でしかないのだけれど」
霊夢「そんなにうまくいくものなの?
  他にもあの月の光の妖精とか、いたじゃない…」
静葉「恐らくは、見せ合いの状態で緒莉子(ラフレシア)がいる以上、粉なり遺伝甘えるなりで無力化される可能性があれば、相性的に絶対有利と言い難いドリュウズの選択は難しいわ。紗苗もいるし、ロトムの鬼火もある。
  シンボラーも、ロトムにブラッキーまでいたら流石に選出を躊躇う筈。
  妖夢に選出の理由があるとすれば、本来は夢月に対するけん制の意味だったのだろうけど」



静葉「前置きがだいぶ長くなっちゃったから、今回は残念ながらここまでね。
  霊夢には3日の分まで付き合ってもらう予定だから、もう一回次まで一緒ということになるかしら。
  …まだ、この程度は序の口よ。あなたに見てもらいたいモノは、まだまだある」
霊夢「…面倒くさいわね。
  でも…」
早苗「でも?」
霊夢「……なんでもない。
  ほら、さっさと次行きなさいよ。あと酒も」
静葉「仕方のない子だこと」



(次に続く)