♪BGM 「戦闘!四天王」(BW2)♪
かごめ「まいど、かごめさんです」
文「( ̄□ ̄;)おおっなんかすげえ久々な出だしだ!!
あ、毎度御馴染清く正しい射命丸です…が、本当に久しぶりですね何かあったんですかこの時?」
かごめ「んや? 特に意味はないけど」
文「ないんですか」
かごめ「たまには別にいいじゃないか、あたしは兎も角お前出番全くねえだろ」
文「そらまあ確かに」
かごめ「さて、世界樹以降では何気に久しぶりの対戦になるな。
正確に言えばBW2環境に入ってからは2戦目になるな」
文「1戦目って正直何があったのやら。
特に何かハプニングがあったわけではないけど、確か最初からメモ取る気がなくて息抜き程度だった系の何かのつもりだったのは覚えてるんですけどねえ」
かごめ「今思えば無理してでもメモとっときゃいいかと思ったくらいの事故的な何かは勃発したよな。
ゴルゴ所長のオクタンくらいしか気合の鉢巻を発動させる奴を他に見た記憶がないが」
文「また地味にわかりにくい例えを…。
やらかしてくれた穣子さんは世界樹環境でも随分活躍されてたようですが」
かごめ「狐野郎が言っていたが、思った以上に主人公として動かしやすくてキャラ的にも重宝したそうな。
書いているうちに穣子が勝手に動き出したという展開もいくつかあったそうだぞ、冥竜戦とか」
文「最初そのつもりなかったのに、なんだかんだで我々の中では愛されてるキャラって位置づけになって来てますね」
かごめ「まあアレの話は置いといて、その日の話は確か別のところでちらと触れられた程度というかうちらのに関する情報も残ってないから思い出しようもなくてだな。
精々穣子の気合の鉢巻の話に軽く触れられたくらいで」
文「まああんなのは読めません」
かごめ「そらそうだ」
かごめ「で、実は裏話を長々書こうと思ったが、今回の対戦に際して技構成や努力値振りを大幅に変えて方向転換したり、ポケモンそのものを作り直した奴が相当数に上る。
現在バトル可能なポケモンのうちほぼ4割近い数じゃないかな」
文「もう半分も違えば総とっ換えに近いですよね。
大きなところではムウマージとフライゴン、悪戯心ヤミカラス、ドサイドンをそれぞれ性格から見直し、マンタインの遺伝技を含めた作り直し、ドンカラスのかく乱物理型作成、新規育成でルカリオ。
他にもフライゴンやマリルリ、おっと、そういえばウインディも威嚇型を新たに作ってるじゃないですか」
かごめ「それに加えてエーフィを完全アタッカーに、ランターン、マッギョを特殊受け方向にシフト。
物理受けとして努力値を振ったムクホークはASぶっぱのスカーフムクホに変更。
やっぱり耐久調整を活かしたいマンムーは氷柱落としを切って壁を再登載、クロバットも個体を厳選し直して怒りの前歯を導入、バンギラスは物理ヤンギラスへ変更…エトセトラエトセトラ」
文「まあこれでもまだ半分も触れてないですしね」
かごめ「兎に角大幅に変わり過ぎて説明するのも大変なわけだよ。
一方でリストラはホエルオーとゾロアーク、もうこいつらに関しては色々考えるのも面倒になってきた感が酷くて」
文「語られてないですしね、しゃあないですね。
そういえばリーフィアもなんか姿を見ませんが」
かごめ「リーフィアについては次回のネタだわな。
今回もまあ、余計な話入れずにさらりと流す感じになるのでその辺りは」
文「…果たしてそううまく行くのでしょうか」
ラウンド1
いく(キングドラ@湿った岩) ミント(ランターン@食べ残し) リューサン(プテラ@パワフルハーブ)
控え:メルラン(エーフィ@物知りメガネ) ポエット(トゲキッス@オボンの実) ルナサ(ムウマージ@光の粉)
相手
メノウ(デンチュラ@拘りメガネ) ウロビト(キレイハナ) アルテミス(ピクシー@命の珠)
かごめ「まず最初のラウンドから。
どうやらこの時全員までは見せ合い書いてなかったが、とりあえずミントでどうにかなるって思ってそのまま強引に決め打った時の話だったっけな」
文「緊張感プテラにパワフルゴッドが搭載できるようになりましたしね。
プテラのパワフルゴッドはアタッカーなら普通に採用される大火力ですが」
かごめ「基本一発限りだけどな、アレ意外と紙耐久だし。
ただ今回はぶつけた相手が非常においしくなかった。ピクシーはマジガピクシーらしいから確認はしてないが恐らく持ち物は珠、先手で衣玖さんが華麗に出オチしてしまわれたのでもうどうにもならないわけで」
文「アレ正直酷かったですね、磁石でも持ってたんでしょうかあのクモ」
かごめ「計算上はデンチュラC補正なし全振りのかみなりは、メガネ持たせてやっとH4キングドラが19%弱の低乱数一発。
そこから考えれば、衣玖さんは乱数調整使った5Vのめざ電グドラだから、相手の眼鏡もちはほぼ確定。
つかそれはいいとしてもなんでその超低乱数引くのかがマジで意味解んないんだけど」
文「だから耐えて居座り決め込んでたんですか…。
しかし、今回元ネタがわかりにくいキャラもいますね色々」
かごめ「SQ4経験者は解るだろうが、あのメノウという女は条件レア取得のためなら平然とPTを捨石にする凶悪ルンマスだからな。
というかデンチュラってギガドレ覚えるんだな」
文「というか虫でギガドレ習得可能なポケモン結構いますよね。
ガモスのギガドレってもう頑丈なしの岩で止められませんよって言われたのと一緒ですし。
というかガモスほどでなくてもデンチュラはCもそこそこありますよね」
かごめ「97あるしな。
補正系持たせると結構バカにならない火力が出せるし脚も速いけど、その代わり一発受けると基本的にアウトくらいの紙耐久」
文「こいつにこそリューサンをぶつけたかったところですね。
弱点突かれるし、かみなり採用ってことは特性は間違いなく複眼でしょうし」
かごめ「つかこいつかみなり以外に複眼の使い道もないだろうが。
まあなんというか、眼鏡デンチュラ一匹で戦線がほぼ壊滅した。それ以外の何物でもなかったな」
ラウンド2
さなえ(オムスター@リンドの実) ミスティア(チルタリス@白いハーブ) ほむら(アブソル@オボンの実)
控え:みのりこ(バクーダ@気合の鉢巻) レミリア(クロバット@脱出ボタン) キバガミ(ケンタロス@命の珠)
相手
テンコ(ゾロアーク@多分タスキか何かだと思う) デス(グライオン@どくどくだま) じゅうおう(バッフロン@オボンの実)
相手控え:ヘルガー、ムウマージ、チラチーノ
かごめ「これは本当に何も出来ないラウンドだったな。
というかゾロアークが全部悪い」
文「ちょっと待ってくださいかごめ殿。
まさか忍者の後任決めなかったのはここでゾロアークにHATE稼がれたからとかそんなくだらない理由じゃないでしょうね?」
かごめ「…………とりあえずグライオンが草結びなんて使えるわけがないよねと言う時点で気づけと」
文「( ̄□ ̄;)その無駄な間はなんですか一体!!!
あの獣王(笑)は夜雀がなんとか撃退しましたが、それにしてもあの夜雀本当に火力ないですね」
かごめ「眼鏡かジュエル持たせるくらいしかもう対処できない気がしてならんのだよなあ。
流星はどっちにしろぶっぱするんだし、わざわざ白いハーブ使ってまで流星後に居座るくらいなら素直に波動に差し替えて、火力強化アイテム持たせろって話になる気はするんだわ。
他に下げられて困るような項目もねえし」
文「所詮はC70ですからね、仕方ない」
かごめ「あと本当にこの時はほむらに冷凍技が欲しかった。
追い打ちなんてどうせAに振ってねえんだしマジでいらん。つかもう見せ合いでゾロアーク考慮してなかった時点で色々問題あったとは思うんだが」
文「だからと言って早苗さんを出オチさせた免罪符にはならないでしょうそれ。
大体にして本物のグライオンでも地震を打たれる可能性だってあったでしょうに」
かごめ「悪いがそれは割と余裕で耐える。
問題は身代わり張られて居座られることだったしな。だから積まずにそのまま冷凍で落としてやるつもりだったんだが、ヘルガーとか余裕で起点にできるし」
文「いや…見せ合いで炎の通りが悪いのが3体もいりゃ出てこないっしょjk」
ラウンド3
すわこ(ニョロトノ@オボンの実) つぐみ(サンダース@光の粉) ふと(ヤドキング@雫プレート)
控え:かごめ(ウインディ@パワフルハーブ) ちゆり(ニョロボン@食べ残し) はたて(ヤミカラス@進化の輝石)
相手
ミルフィーユ(チラチーノ) ヘスティア(ムウマージ) PR1M(ヘルガー)
相手控え:地獄の番犬(笑)、バシャーモケンタウロス、ウロビトさん
文「…これ、触れときますか?」
かごめ「何が言いたい貴様(#^ω^)」
文「だってあれじゃないですか、どう考えてもいつぞやの踏襲じゃないですか。
つぐみがタイプ一致不意打ちで沈むとか完全に忘れてるだけでしょうこんなの。
ヘルガーが出てきた時点でどうして光の粉によるクソ外しを期待した身代わり連打って選択肢出てこないんですか」
かごめ「ああそうだよ忘れてたんだよ悪かったな!!ヽ( °Д °)ノ
…しかしこれは本当に痛い一敗だった…勝つ試合をケアレスミスで落とすってのは本気で気分のいいもんじゃねえぞ…」
文「というか布都んがヤドランだったらまだ反撃でうっちゃり返す目もあったかもしれないですがね。
まあ、無理矢理物理受けにしたから悪の波動連打が普通に耐えきれなくて」
かごめ「それだと普通に悪の波動連打で終わることには変わらねえんじゃないのか?
とりあえず諏訪子の野郎がスキリンタネマシンガンを一回耐えてくれたおかげで目算が微妙に狂ったわけだが、そこからかみなりで暴走するというところまでうまく行ってたのは確かであって」
文「九割方相手を打つ手なしの状況まで押し込んでたのに本当に何をしてるのかと」
かごめ「ぐぬぬ…」
ラウンド4
ヤマメ(ペンドラー@達人の帯) かごめ(ウインディ@パワフルハーブ) しずは(ハハコモリ@オボンの実)
控え:清く正しい(ry)、布都ん、ターコ(オコリザル@炎のジュエル)
相手
すずひめ(ダイケンキ) マタン(ビリジオン) ユーリ(クロバット)
文「この時なんか普通にタイマンで殴りあっただけで終わりましたね」
かごめ「んだなあ。一体何が起こったのかと。
つか一発くらいエッジを外してもいいんじゃよ(チラッチラッ」
文「いやそれはいいですから。
というかフレアドライブで相打ちって以前もなんか似た様なモノを見ましたね。因縁でしょうか」
かごめ「どうなんだろうねこの辺り。
とりあえずラストに親父様が出てきた瞬間でゲームセットだったわけだ。あたしが居れば最悪相打ちにまで持ち込めたかも知れんが」
文「エッジが来る可能性があった以上女王(笑)に静葉様をぶつけるわけにもいかなかったでしょうしね。
ミスティアほどじゃないですが、あの方も意外と活躍に恵まれませんね、最近」
かごめ「活かし何処がないというかな。
そもそも虫草は範囲も狭い、ノーマル技持たせても攻撃力もさほど高くがないのがネックではあるが。
高速移動積んでも抜き性能が高いわけではないしなあ」
文「難しいところですねその辺」
ラウンド5
こがさ(ワタッコ@飛行のジュエル)
控え:アンナ(エンペルト@風船) めいりん(コジョンド@広角レンズ) マミ(デンリュウ@物知りメガネ) あや(ムクホーク@脱出ボタン)
相手
シルビア(ドレディア) カナエ(キュウコン@炎のジュエル) イプシロン(カブトプス)
相手控え:遊牧民とかしおんとか悪属性のガーディアンとか
文「あやっ…最後の最後でまた酷い展開が」
かごめ「11か月ぶり3回目の小傘大暴走のターンでしたな。
まさか3タテするなんてこのリハクの眼をもってしても」
文「見抜けなくて当然ですから(迫真
というか自分の手持ちのメモすら飛んでるってどういうことですか」
かごめ「おっととそこに気づくとは流石同志射命丸。
メモは書いてあったんだけど字が判読できなかったんだこれ。持ち物が食べ残しなのは解ってるんだが」
文「食べ残しあって相手見せ合いと選出的にはなんでしょうね…紫もやしっぽい気もしますけど」
かごめ「先頭ドレディアだったし河童の可能性もあるよな。
まあ、うちらにとっても小傘しか暴れてないからどうでもいい情報になりつつあるな。
つか、ここまで痛快な暴れっぷりもそうそうないわけだが」
文「まったくですよ、これまでのgdgdを一気に払拭する勢いありましたし。
眠らせて起点を作ってからの剣舞からジュエルアクロ、持ち物なしアクロ、タネマシンガンで終了」
かごめ「でもまあ遊牧民に粘られたらと思うと結構しんどい展開になった可能性もあるだろうが」
文「そういえば双方珍しいメンバーが並んでますね。懐かしいというか」
かごめ「狐野郎が締めに「最近出してない奴ら出そう」といいだしたのがきっかけだったそうな。
まあおかげで遊牧民が居るといううげえな展開になったわけだが」
文「でもこちらに居たアンナさんが非常に重かったかもわからんですね。
カブトプスは馬鹿力持ってたんでしょうか」
かごめ「かもなあ」
かごめ「というわけでざっと触れた遊牧民ラウンドは以上だ」
文「つまりその先があるということですね解ります」
かごめ「まあそういうことだ。
ここからはエキシビジョンマッチ、ラウンド2の次、4の次にそれぞれ戦っているこしまる先生とのラウンドだ」
EX1
ミント(ランターン@食べ残し) キバガミ(ケンタロス@命の珠) G・そら(ドンカラス@オボンの実)
控え:かごめ(ウインディ@パワフルハーブ) はな(ドレディア@メトロノーム) スターにゃん(レントラー@火炎玉)
相手
トモスケ(シャンデラ) ヤョロトノ(ニョロトノ@水のジュエル) ウォーゲ(ネオラント)
相手控え:ランターン ドクロッグ ドレディア
文「というわけでエキシビジョン一回目ですよ。
まさか手持ちが2体被るとは何とも」
かごめ「条件的には向こうの方が厳しくはあるか。
ミントさんが全体的に刺さっているが向こうのランターンの動向が気になる所であって」
文「それを考慮した上でランターン先手とかどんなカンが働いたんですか」
かごめ「こっちのメンツ的に向こうのドレディアは出てきにくいと思いまして。
汎用性の高いウインディ、鴉共に一致で弱点を突ける上に向こうからは決定打が出しにくかろう」
文「とすると、シャンデラの先発はこちらのドレディアを焼くつもりだったんでしょうか」
かごめ「ウインディのもらい火を考慮しても止めきれると判断してのことか、向こうももらい火だったか…今となっては解らんが、対面的に悪くなかったのは確かだ。
相手としては先手は取れるから、エナボでアンコウを落としに来たがこれは鴉に交代して受け」
文「AD振りですからここは余裕でしたね。
ドンカラスの不意打ちは有名ですし、不意打ち読み交代だったんでしょうけどここは読み切って電磁波をニョロトノへ。
ここまではうまく行きましたが」
かごめ「NNみた瞬間にいやな予感しかしなかったwwwwwwありえないwwwwwwww
雨ジュエルドロポンとかどうやって耐えろというんだよwwwwwwww」
文「一回動き止まったとはいえ、相手本当に引くと思っていたんですか?
素直にブレバで突っ込んでおけばよかった気がしますが」
かごめ「かもなあ。
こっちからは妖しい光からの運ゲーでどうにか処理してやったが、場が整ったとみたのか相手の場にはすいすいネオラント。
正直こいつこそ止める手段がなかった」
文「というかボルチェン持ってなかったんですか?」
かごめ「なかった。
ランターンも地味に技スペに困るポケモンだしな。波乗り冷凍電磁波妖光という構成だ。
後に波乗りをボルチェンに差し替えたけど、氷水雷どれをとるかは耐久型だと難しいところだ」
文「お陰で止めきれなかった感じでしたしね。
甘えるはあったのでケンタロスも下手に居座らせるわけにはいきませんし、すいすいだと間違いなく向こうが速い」
かごめ「なんとかシャンデラを麻痺させたが、強引に居座ったからエナボでがっつり持ってかれちまった。
アレがなければもしかしたら押し勝てたかも知れんが…この辺りはかなりシビアな読み合いだったなあ」
EX2
リグル(モルフォン@オッカの実) ルーミア(ゲンガー@気合のタスキ) まこぴー(キュウコン@風船)
控え:みすちー、かごめ者、ポエ子
相手:フルーチェ(ゴチミル@多分輝石と思われる) ナタデココ(ドククラゲ) NN忘れたけどポリゴンZ
相手控え:サワムラー、ドレディア、ミルタンク
文「これはアレですな、なんか双方にみょうちくりんな生き物が居ますな」
かごめ「さっき向こうが雨軸っぽかったから今度こっちで晴れ軸っぽくしたんだが、なんかよくわからないなんかになった挙句に先手リグル」
文「けど何も出来てなかったというかしてなかったというか…ゴチミル見た瞬間に補助型特定余裕でしたとかそんな勢いだったのに、なんでそれでも執拗に蝶舞積もうとしていたのかと」
かごめ「2、3回積めば問題ないと思った(迫真」
文「初手のさざめき耐えた時点で輝石までは解ってたんですし。
多分トリルとかやってくる可能性もあったんでしょうけど、引いて来たってことは攻撃技切ってるっぽいですしね。
麻痺させた瞬間に超技ぶち込まれることまで考えましょうよこっちも」
かごめ「一応バトンさせたかったんだよ!!><
まあ、無駄に終わったしな。アシッドボム食らったあとのハイポンはギリギリ耐えたけど」
文「麻痺された時点で機能停止してたんじゃないですかやだー!!
しかし、ここからがまたもうなんというか」
かごめ「10万ボルトでクラゲを麻痺させるわ気合玉の一発でポリ乙は落とすわやりたい放題でしたな」
文「なんかたまに10万で麻痺させるとそれで勝負が決まることも多々あってアレですな」
かごめ「むしろそのせいで負けたラウンドの方が面白かったとか本当にもうね」
文「動画になったら「ちょっとネオラント育ててくる」がいくつか流れてきそうな展開でしたしね。
実際ネオラント、かなりいいポテンシャル持ってますからね」
かごめ「技範囲と最大火力がネックになるけど、特性はどれもそれなりに役割は持てるし繰り出し性能が低くもないし。
一時ネオラントが色々やらかしたのを見てる我々としても何時か再育成を狙っていたポケモンではあったが」
文「この辺りはまあ今後に期待、ということで。
というわけで今回はこの辺で?」
かごめ「ちょっとだけおまけを挟んで終わりです。
それでは、これで」
…
…
〜タルシス帰りの対戦から数日後 プリズムリバー邸〜
その部屋は元々、屋敷の主人…プリズムリバー家の当主が書斎として使っていた部屋。
故あって、本来そこに収まっていただろう貴重な書物の類は大半が失われていたが、代わりにその年季の入った書架には様々な種類のバインダーが挟まっている。
その内容は様々だが…概ね内訳の八割は半々に分けられる。
ひとつは、さる伝手により集められた大量の楽譜。
そしてもうひとつは…ポケモンのデータ。
「うーん…」
その一角にある書斎机で、一人の少女が難しい顔をしながら首をかしげている。
現在、この部屋の主であるリリカ=プリズムリバーである。
彼女が見ているそのページにファイリングされていたのは、あるポケモンの進化形…。
「なーに熱心に見てるのかなー?」
「わあっ!?」
不意に、後ろから抱きつかれて素っ頓狂な声を上げるリリカ。
振り向くと、何時の間に入ってきたのか、ニコニコ笑顔の次姉のメルラン。
「先に言っとくけどノックはちゃんとしたよ?
熱心なのはいいけど、ご飯だって言ってるのにまったく出てこないんですもの」
「う…ごめん…」
「って…エーフィ?」
メルランは、そのページに描かれているポケモンの名前を口にする。
そのとき、僅かながら末妹の顔が曇る。
「そういえばタルシスいったりなんかしたりで、自分がどのポケモンになってたか正直忘れかけてたわ。
っても色々あって、私単純なアタッカー以外の何物でもないんだけどー…って、何この特性」
メルランは構わず、ファイルを取り上げてその項目をマジマジと見る。
「夢特性マジックガード…常時「マジックコート」のかかった状態になる。
マジックコートで反射可能な技は問答無用で跳ね返せる…えっ何これ、かごめか諏訪子さんの考えた新手のギャグか何か?」
「…違うよ…。
乱数調整使って新しいメルランをこれで育成しないかって…かごめさん達が」
「えっこんなふざけた特性本当にあるの!?
夢特性の話は聞いてたけど、イーブイ系統にこんな意味不明な特性追加されてたなんて」
目を丸くするメルラン。
しかし、そんな彼女の驚きも意に介した風もなく、リリカの表情は沈んだままだ。
「私…あのとき勢いに任せて有用な補助技とか全く考えないですぐに進化させちゃったし…正直、今のメルランお姉ちゃんは単純なアタッカー以外の運用も出来なくなっちゃってるから…そうすると、どうしてもフーディンやアグノムのようなポケモンに見劣りしちゃう。
でも、お姉ちゃんのエーフィは…かごめさんにとってみればルーミアみたいな存在だから。
確かにこの特性があれば活躍の幅は広げられるけど…でも…私」
その言葉に、メルランも何かを悟ったようだ。
彼女は椅子をくるりと回して、向い合わせになった末妹ににっこりとほほ笑むと、そのまま思いっきり抱きしめる。
「ちょ…お姉ちゃん…?」
「あーっもう、嬉しいこと言ってくれるじゃないリリカったら。
…私も正直、ちょっと気にしてたんだ。
でも、折角一緒に育ててきた姿(ポケモン)なんだから…私ももうちょっとこのまま頑張ってみたいって思う」
呆気にとられた表情のリリカを解放すると、メルランは書斎の一角から一つのファイルを取り出す。
「別に個性を追求しなくても、今やれるままの状態でベストを尽くせる方法があればな、って思ってね。
私個人でも考えてた事があるの」
開いて渡したページにあるのは、先日新しく加えた「プリズムリバーサイド」…当初は「ジョインアベニュー」と名付けられていた商店街の商品カタログ。
その片隅に、随分懐かしいものとなってしまったあるアイテムの名前がある。
「昔、かごめがこれをルーミアに持たせようとしてたじゃない?
結局、戦略的にかみ合わなかったんだけど…もし、私をこの特性もちとほのめかせられれば、十分発動の機会はあるんじゃないかと思うんだよねー」
「で…でも、基本的に後出しが利かなくなるよ…?
ひょっとしたら、選出に居ても実際は出番すらないなんてことだってっ…!」
「いいじゃない別に、「私(エーフィ)の存在」が対戦相手にとって重圧になれば、それだけで私は十分仕事を果たしたことになるわ。
それに…下位互換だろうがなんだろうが関係ないじゃない。
ジョウトの四天王が言ってたでしょ、強いポケモン弱いポケモン、そんなの他人の勝手。私達の想いがたかが特性如きで左右されるほど脆いものじゃないって、見せつけてあげましょうよ!」
「…そうだね!
あとでかごめさんに言ってみるよ!ありがとうお姉ちゃん!」
「ふふっ。さ、ルナ姉待ってるから、早くいこっ」
ようやく屈託のない笑顔を見せる妹の手を引いて、メルランは書斎をあとにする。
しかし…そのとき僅かにだが…直前まで悲しそうな姉の気配を感じたような気が、彼女にはしていた。
幕間 「動きだす音」
「…私も今のままでは…何も出来ないままなのかな」
数日後。
無縁塚で何時ものようにサボっていた所へ、ふらりと姿を現した珍客に小町は眼を丸くした。
その想い詰めたような表情…普段から何処かそんな表情ばかりのような気もしたが…に何か感じるところがあったのか、小町は季節を終えた桜の大木に寄りかかりながら、正面に座らせた。
そして、どのくらいの沈黙を挟んだか解らないが…ルナサはそう呟いた。
「んあ?」
「我がまま言ってまで新しいポケモンを用意してもらっても、私は現状十全に生かせていない気がする。
…いや、むしろいるだけで足手まといにしかなれてない」
「そうかねえ」
小町は普段と変わらない表情で相槌を打つ。
「…確かにムウマージというポケモンはクセがあるからねえ。
単純にアタッカーをするにも、どうしたってゲンガーっていう壁がある。
火力補助をするような技はないが、素の火力が高いからねえあのポケモン」
うーん、と腕組みをして身体を起こし、胡坐をかいた状態になる小町。
「…はっきり言ってムウマージは、特殊特化してもうまみのあるポケモンじゃあないしね。
アタッカーやるなら、どうしても最大のポイントになるのは爆発力を高める悪巧み。
それも可能な限り先手取ってから積まないといかんところはあるわな。
別に遺伝なくても瞑想があるが、こっちを使うなら防御系の補正が欲しいところ。まず耐えなきゃ話にもならない」
「私の考えが甘かったのかな…」
今にも泣きそうな表情の彼女に、小町は深く言及せず軽くその肩を叩いて諭す。
「まずは何事も「基本」じゃないかね?
困った時は基本に立ち返るのが一番さ。
…あたいもそろそろ本業に戻るとするよ」
そうしてひらひらと手を振って、その場を後にする小町。
しばらくその場に一人取り残されていたルナサ。
「基本、か」
…
ルナサがそれを持って帰ってきたのは、その数日後のことだった。
丁度書斎で、恐らく技構成を二人で考えていたのだろう妹たちを前に、ルナサは神妙な表情でモンスターボールを差し出してきた。
「えっ?
新しくムウマをこれで?」
「ああ。
ミカルゲの性格は憶病、あの壁ぬけ仙人にも協力してもらって、CD両方Vにして悪巧みを覚えるところまで育ててある」
「えっらいまた基本的なアタッカームウマージになるねそれ」
茶化すような、呆れたようなメルランの言葉も聞こえていないかのように、ルナサはじっとリリカを見つめている。
真剣というより、何処か悲壮感すら漂わせる。
困ったようなリリカだったが、書斎に入ってきたのがルナサだと解った瞬間にしまい込んだ一冊のノートがある。
言うまでもなく…それは現状のルナサのデータであった。
言葉に困っている様子のリリカ。
それを察してかどうか、メルランは、少しばかり表情をこわばらせてルナサに告げる。
「…私の事と一緒にさ、実はルナ姉の事もちょっとは考えていたところなんだ。
なんだかんだ言ったって、私達は三位一体の騒霊楽団。
リリカが表に出るようになれば、私達にだって出番が欲しいと思うのは自然の成り行きだよ…けど」
「そんな事は解ってる…でも、今の私自身基本から大きく外れていることも。
メルラン、あなたと違ってどんなにカバーしてもしきれない部分がある……かつて、ルーミアがそうだったように」
顔を見合わせるリリカとメルラン。
「私も…嫌なんだ。
あの子がそう願ったように、私も…リリカの足手まといになるのはいやなんだ…!」
ぼろぼろと零れ落ちる涙。
その姿に、仕方ないなあ、といったように溜息を吐くメルラン。
「…まったく、こっちの気も知らないで」
「でも…なんか不思議な気分だよ。
……新しくルーミアのポケモンを用意した時のかごめさんも、こんな気持ちだったのかな」
差し出されたボールにそっと、リリカは手を添える。
「解ったよ。
…だったら、ルナサお姉ちゃんだけじゃない。
私の思った通りの育成計画を立てたい子も、この機会だから一斉に手を加えちゃおうか!」
その翌日。
姉妹は幻想郷の方々へ飛ぶ。
それは、新しい時代を伝える音だった。