!!警告!!
これより先このログはあまりに崖下で誰得解釈的な成分を多数含みます。
「東方project」もしくは「ポップンミュージック」のキャラクターや「世界樹の迷宮」の世界観を崩したくない方は5段落時間をあげるので退避してください。
5
4
3
0
それでは、とびっきりのリンゴロジックをどうかあなたに…。
狐尾奮戦記その14 「古明地こいしのドキドキ世界樹日記 激闘編」
〜樹海第三階層B10F 断罪の間〜
「あの者たちは今頃…白亜の森の最深部か」
その存在は、灼熱の洞窟の一間で同じようにして座している。
「魔」なる者の父でもあり、母でもある…その名もなき真祖がこの「断罪の間」に幽閉されて早百年余。
それはじっとその瞬間だけを待ちわびていた。
自分の血を受けて人ならざる身となった一人の少女。
世界樹に魅入られ、自分達「魔の眷族」を討ち払う為に人の姿のみならず、己の記憶すら失った人形となり果てた一人の青年。
それにとっては、いずれも滑稽な「人形」に過ぎなかった。
操り人が誰であれ、いずれも人ならざる存在の掌中で踊るだけの、哀れな人形。
この百年余、彼はその滑稽さを肴に、己が播いた種がどのような成長を遂げるのかを想像しながら…退屈を紛らわせていた。
だが、何時からだったろうか。
その存在の記憶の中。
ただ一つ、理解しがたいその感情の答えを探し続け…。
(人と魔は、決して相容れぬもの。
だが…)
-あたしはそうは思わんね。
あたしにしてみれば、あんたもまた「操り人形」に過ぎないさ-
前触れもなく突如現れた、異世界の真祖…「炎の詩姫」と名乗ったその人ならざる少女の言葉が、ふいに脳裏を過る。
-あんたが神様であろうが無かろうが…関係はないさ。
あんたの心が、本当はどう思っているか…何を求めているのか。
それが満たされぬ限り、あんたのその心の渇きは充たされることはない-
真祖は瞠目する。
-もし…あんた自身が「本当に願うこと」があるのなら。
いずれあんたの所に来るだろう、あたしが送り込んだ子たちに、あんたの心を映してみな。
そして…もしその子たちがあんたの「望み」を叶えるの相応しいと思ったら-
「お前………否、貴女の云う通りだったな、異世界の真祖よ。
我らがこの世界に移り住む前、はぐれた子はよき『友』に巡り合えたようだ」
その存在の脳裏に浮かぶは…幼い己の眷族の顔。
自分の血と力を分け合った、『双子の妹』とも呼べる存在。
(名も知らぬ我が同胞よ…お前は、我らがごとき呪われた道をたどるなかれ。
僕は…僕はこの世界で…)」
目を閉じ、それは眠りに就こうとする。
それは、予感していた。
再び目を開く時が、総ての決着の時なのだと。
…
しかしその静寂はにわかに妨げられる。
その静かな空間に、かすかに人のざわめきのようなモノが聞こえる。
そして、戦いの気。
その中に、自分と同質の気を感じ…彼は苦笑を隠せなかった。
真祖「…いや、そのな…何をやってるんだ、あいつらは^^;」
つぐみ「いやまあその辺は気にしないでもらえればと思うんですよ(真顔」
真祖「いやいやいやなにこの尻ASSなモノローグに割り込んできてるんですかねえ?
つか、お前の母親とはここでがっつり関わってるけど、僕とお前ってなんか接点あったか?」
つぐみ「うーん…なんかあったようななかったような。
一応同時期にポケモン対戦には出てるはずだから、面識はあるんじゃないかなーって思うんですけど」
真祖「僕の存在も結構その後忘れられてる感じだからなあ。
…これいうとネタばらしになるかも知れんが、今回クリア後以降というか、お前達の話にシフトしてから僕の出番ってあるのかね?」
つぐみ「真祖さんが名前名乗ればワンチャン」
真祖「ええ(困惑
公式でも明言されてねーんだしその辺どうにかならんもんで?」
つぐみ「んだったらちょっとこの馬鹿話の解説手伝ってくださいよ。
ヒマなんでしょうし」
真祖「ヒマなのは否定しないけど…まあ、騒ぐほどのことじゃないか(スナネコメソッド」
…
…
Fase1. 椀子母龍
〜樹海第三階層B11F〜
こいし「ヒャッハアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!母龍狩りじゃああああああああああああああああああああ!!!ヽ(
°Д °)ノ 」
葉菜「( ̄□ ̄;)ちょ!!今昼間だからちょっと自重し…」
大妖精「( ̄□ ̄;)ひゃあああああああ!?
はは、葉菜さん!次が!次が来ちゃってますよー!!」
新たなモンスター(母なる爆炎龍)が参戦してきた!!
レティ「ちょ、ちょっと冗談じゃないわよ!
そりゃあ得点表を見る限り、こいつ確かにポイント高い(20Pts)けど…真昼間からこいつの巣でドンパチやらかすなんて…!」
葉菜「可及的速やかにこいつらを片付けて、あの無意識馬鹿をぶん殴ってでも止めないと…!
仕方ないわ、両方の体力を削って総攻撃で同時に片付けましょう!
そうすれば乱入される前にケッチャコがつくわ!」
早苗の攻撃で爆炎龍の片方がグロッキー状態になった…。
葉菜「早苗ちゃん、そいつそれ以上攻撃したらダメよ!御代わりが来るわ!
二体同時はきついかも知れないけどっ…!」
早苗「はあはあ…そ、そっか…解りました!それじゃあ…」
こいし「お残しは許しまへんでえええええええええ!!!#>△<ノシ」
こいしの介錯が発動!
母なる爆炎龍の息の根を止めた!
早苗「…へ!?」
そして新たなモンスター(母なる爆炎龍)が(ry
こいし「ハイもう一匹!!m9( ゚д゚ )」
葉菜&レティ&早苗「( ̄□ ̄;)ああんくぉのどアホオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
…
…
つぐみ「というわけでクエスト『エルヴァルの退屈しのぎT』ですね。
地味に第一階層の魚駆除の続き物で、依頼者が「ヒマつぶしにおまえらモンスター討伐してこい、その引数に応じて点数付けてやるから」ということで多くのギルドが集められています。
会場は第三階層、B9Fに乗り込んだ時点から、ゲーム内の日付で24時間経過するまでが制限時間…まあ、シリーズ恒例の『指定モンスターいっぱい狩ってこい』系のクエストですね」
真祖「あー、なんか納得したわ(真顔
ていうことはアレか、FOE狩るとポインヨが高いと」
つぐみ「デスネー。
モンスターの得点はB9F初出のモノが1pts、以降初出階層が下がるごとに1ptsずつ多く稼げます(B13F初出モンスターは4pts)。
FOEはミミズが15pts、母龍が20pts、毒竜が25pts…なんだけど、ゲートキーパーが復活していたりケセランパサランが出現したりした場合、そいつらを倒しても、ポイントが入りませんから、ここが地味に罠かなあ」
真祖「つーか僕的には母龍よりミミズのほうが強敵だと思うんだが…事実、あのムイシキっぷりから考えても母龍だけでポイント稼ぎきったんだろどうせ」
つぐみ「仰るとおりで。
ちなみに途中で街へ戻る(もしくは、階層を変える)とその時点でクエスト終了、最低30pts稼いでないとクエスト失敗となり受け直さなければなりません。
ポイントを一定数稼ぐとアナウンスが入り(30、100、150、250)ますので、切り上げ時のタイミングを計るのにもよいですね」
真祖「裏返すと、30ポイントくらい稼いだところでうっかり階層変えると強制クリアにされると言うことか」
つぐみ「余程のことがなければそうはなりませんけどね。
で、ここからが本題。
第五階層での採集祭りを行う自力上げのため、とりま母龍くらいは倒せる自力をつけてきた採集部隊で参加。
それを良いことに母龍が動き出す昼間にB10FとB11Fで母龍を誘いこんで殲滅するという作戦を取りました。
んまー間違いなく、目当ては母龍の条件ドロップなんでしょうけど」
真祖「石化付与手段というか、飯綱ぶん回せるならそれが一番手っ取り早いよな。
実際成功率はいかほどで」
つぐみ「あのファッキンムイシキ野郎がマスターしやがった介錯で次から次へと母龍の首を落とすとかもうね」
真祖「ええ(困惑」
つぐみ「意外と増援戦闘する機会があまりないから忘れられガチなんだけど、このゲームってドロップアイテムの1戦闘で入手できる上限あるじゃないですか。
B8Fの母龍下手すると1戦闘で全部始末できるんですよ。
つまりー」
真祖「飯綱で条件ドロップ満たしてもムイシキが介錯で首を飛ばした奴の通常ドロップで枠が上書きされると」
つぐみ「そゆことです(しろめ
自力上がって総壊滅の危険性なくなったと思ったらこれだよ!なんなんあの無意識!!><」
葉菜「あのムイシキマジでいい加減にして欲しいわ。
武器素材集めのクエストも、なんかこの時点でウガリードのリバイアサンも攻略済だったからハンマー持たせてフカレイダー狙おうとすりゃ、あの馬鹿調整ラインに入った瞬間首落としやがるのよ!
幽香さんがめちゃくちゃキレてたわね、何度あいつごと叩き潰してやろうとしてもスルリと逃げやがるって!><」
真祖「( ̄□ ̄;)いやもう思うだけで止まらないのかよ!!
というかしれっと混ざるのかお前も!!」
つぐみ「まあゆうかりんさんだしねえ(日常顔
大体そういう葉菜さんだって」
…
…
葉菜「うおおおおおおおおおおおおこうなりゃヤケクソだあああああああああ!!!><
この日の為に鍛え極めた飯綱の恐ろしさを思い知れえええええええええええ!!!」
葉菜は飯綱の構え!
母なる爆炎龍はアワレにも化石になってひっそり幕を閉じた…
葉菜「どうだ見さらせトカゲが!
お前調子こいてこの私に喧嘩売った結果がこれ!!><」
こいし「おおー!^^」
大妖精「いや…おおー、じゃなくて…」
早苗「その母龍…どう見たって死にかけですよ葉菜さん…('A`)」
レティ「(ため息)あーあ、葉菜も完全に頭に血が上ってるわね…なんだかんだでこの子も風見のゆうかりんと同類だわ。
…結局このフロアの残り6体、全部潰さなきゃ戦闘終わりそうにないわねぇ…」
…
…
葉菜「面目次第もorz」
つぐみ「まあ最後の3体ぐらいはこれで上書きできたからまだよかったんですけどねえ」」
真祖「このゲームでこの時期に3000エンで売れるってわりとでかいと思うからな。
特化するのであればあのムイシキ連れてった時点でプラン破綻してないか?」
葉菜「は…はい仰るとおりで><」
…
…
葉菜「どおおりゃあああああ死にさらせええええええ!!ヽ( °Д °)ノ 」
こいし「うっひょおおおおおおおおおお公認殺掠フェスタ最高ォォォォォォォォォォ!!!\(^0^)/」
シュラフ「な…なんなんだあれは^^;」
ノーフォーク「いや…何かと聞かれても…^^;
今、白亜の森で特別に探索を許された「狐尾」の採集部隊の子達って聞いてたんですけどねぇ」
シュラフ「( ̄□ ̄;)採集部隊!?
どう考えたって普通に主力部隊じゃねえかアレ!?
つーかバステ撒きレベルじゃなくて完全に飯綱でアレ(母龍)狩るのに特化してるよなアレ!?意味解らんぞ!!」
ブーツ「海都最強ギルド「狐尾」のリーダー達がいないこのチャンスに、B11Fで無謀にも母龍狩りしてる命知らずがいるとか聞いてのっけの幸いと降りてきたはいいけど…こりゃあ優勝争いから抜けたほうが良くないです?
あれには勝てる気しねーわ^^;」
シュラフ&ノーフォーク「ですよねー^^」
…
〜翌日 海都アーモロード広場〜
衛兵「…どうやらきのこったギルドは全て帰ってきたようだな。
静粛に!それではこれより、エルヴァル氏主宰魔物討伐大会の順位を発表させてもらう!!」
ヴィクトリア「ふふん、いつぞやの魚狩りではほんのちょっとわずかな差で辛酸をなめさせられてきたけど、今日という今日は私達の勝ちよ!
いち早く最深部にのりこめー^^して毒竜全部狩った私達にかなうギルドなんていないわ!!><ノシ」
ベンジャミン「…つーかそのとき20匹近い大差つけられた気がするがな。
確かに姫様には王位継承して欲しいとは思うが、これじゃあ正直命がいくらあっても足りんよ('A`)」
アルバート「姫様は命知らずというか…無謀と勇敢を明らかに履き違えてるからなぁ。
もしこれで1位取れなかったら一体今度はどんな無茶を言い出すことやら」
ベンジャミン「お、おい不吉なことを言うのは止せアルバート!
確かに、B11Fでものっそい勢いで母龍の大群とケンカしてたって馬鹿をやらかした連中がいて、その中にいた黒い帽子の女の子が嬉々とした表情で業物の刀二刀流で敵味方問わず斬りかかってたのを見て、恐れをなして辞退したギルドもかなりいたとは聞いたが」
アルバート「いつぞやの「狐尾」じゃあるまいし、そんな馬鹿をやったらそいつらも可哀想だが生きてはいまい。
今回参加している「狐尾」も…リリカ・プリズムリバー率いる主力部隊じゃねえって話だ、上位には食いこんでこないだろう」
ベンジャミン「だと…いいんだがな」
話しこむ二人の視線の先、三位のギルドが商品を受け取っているのが見える。
そして…。
衛兵「第二位…250ポイント、ロイヤルガーズ!!」
ベンジャミン「( ̄□ ̄;)えっ!?」
アルバート「( ̄□ ̄;)えっ!?」
ヴィクトリア「あー…おほん、私の聞き間違いかしら衛兵さん?
今確かに私達の名が呼ばれたと思ったけど、何時の間にか1位のギルドを発表して言い間違えたってことは」
衛兵「聞き間違いをしているのは貴君らではないのか?
今私は確かに、貴君ら「ロイヤルガーズ」を2位と告げた。
辞退というのであればそれでも一向に構わんが、記録は変わらんぞ」
ヴィクトリア「( ̄□ ̄;)うっそーん!!!
つーか何処の馬鹿よ!どう考えても私たち以上に馬鹿をやったギルドなんていないでしょー!?
確かに母龍の群れに真昼間から喧嘩売った馬鹿がいたって聞くけど、そいつら生きてるなんてことは」
衛兵「いいから!さっさと景品を受け取るなら受け取って下がりたまえ!
式進行の邪魔になる!!」
ベンジャミン「…おい相棒、俺は今すっっっっごくイヤな予感がするのだが。
つーか姫は御自分がバカやったって自覚あったのかよ…('A`)」
アルバート「ああ…これはもしかして…もしかするかもな。
…そうなるとあのギルド、所属者全員が一騎当千のバケモノ揃いということになるよな…あと姫様が確信犯なのも」
ベンジャミン「ですよねー^^」
衛兵「それでは、第一位を発表する…栄えある第一位は」
ヴィクトリア「( ̄□ ̄;)い…1ポイント差…ですって!?」
シュラフ「いやわかってた…あの子たちなら150%きのこると俺のカンがそう言っていた…^^;」
ブーツ「こりゃあまた今日も蝶亭宴会っすねリーダー。
こっそり稼いできましたし、一足先に行ってママさんに準備してもらわねえと」
シュラフ「……お前用意いいな……つーかまた幹事やって端数分儲ける気か」
〜数日後 羽ばたく蝶亭〜
ヴィクトリア「…だからこそ、私は神罰をもたらす者に挑んだってわけよ!
あなた達には教えられたわ!
誰にも思いつかないような無謀の先にこそ、真に一人前の王女への道が拓けるんだって!!(ぐっ)」
リリカ「ま た こ い し か ('A`)」
ポエット「ああ…街ですれ違ったベンジャミンさん達が死んだ魚のような目をしてたのはそのためだったんですね…^^;」
ルーミア「ママさんに聞いたら、B10FとB11Fで合計12体も母龍狩ったらしいよ…しかもたった2回の戦闘で。
だからペイルホースの人たちが、そこから私達のギルドを「
チルノ「( ̄□ ̄;)うおーそれなんかかっけぇー!!!」
リリカ「私達は何処のシスの暗黒卿よ…あの農民軍団もマジで大概だわ本当に…('A`)
そうそう、ペイルホースと言えばママさんが」
アンナ「…そりゃあまぁ確かに、甲相駿三国同盟が反故にされた時、駿河・相模二国から塩止め食らわされた武田信玄は随分難儀したとは聞くけど…^^;」
ママさん「シカモ、ヤツら装備が整わない内ハゼッタイに迷宮に入らないンダト。
塩を取りに行く塩がないトカホザきヤガって…ヤハリアイツら筋金入りのバカダ!><」
リリカ「まったくだわ。まだチルノのほうが利口に見えるねその理論」
シュラフ「( ̄□ ̄;)ちょ!あんたらボロクソだな本当に!!」
…
…
つぐみ「というわけで稼いだポイントのH割が母龍によるものというすごくバカっぽい稼ぎ方をして終了。
このクエストには続きがあり、今度は第四階層で時間無制限の採集祭りという内容。流石にそこは元祖農民軍団であるペイルホースに一歩及ばず二位でしたが」
葉菜「そういうつぐみちゃん達はどうしたのよ!!
今回ピクニック使えるからなおのことこいつらで稼いでさっくり終わらせたってそんなんでしょどうせ!!><」
つぐみ「んまーB7Fのしか復活してなかったですしねえ…」
真祖「えっそんな理由で???」
つぐみ「あ、話変わるけどママさんの「ヤハリアイツら(ペイルホースの連中)バカダ!」発言は第五階層のクエスト「冒険の塩加減」からですね。
B17Fマップ右上あたりにとても塩辛い泉があるのですが、そこやB8Fの塩の柱などで塩を回収してくるというクエストになります。
白亜の森の塩水は最初ダメージを受けるのですが、数歩歩くとHP・TPともにかなり回復するおいしいイベント」
葉菜「実際は第二階層の隠しエリアにも塩の取れるポイントあるらしいんだけどね。
しかしなんだかんだでペイルホースの連中よく絡んでくるわね…アイエイアのNPCのひとつもあの連中だし」
つぐみ「実際酒場の情報収集だと、『お姫様の冒険譚』シリーズ?のヴィクトリア一行とか、ポケモンログでも登場するネローナさん達とか、あとは普通に条件ドロップ情報を売って?くれるトーマとか、大航海クエストでもお馴染みのひとたちが多数たむろしてたりしますしね。
時期によってメンバー違うから、結構見落としがちなところだけど」
つぐみ「さて最後は少し悲しいお話になるんですけど…アイエイアの大航海クエストから」
…
…
Fase2. 眠れ、海の底へ
〜交易都市アイエイア 港湾埠頭〜
「怪物…ですか?」
目の前の老兵士は頷く。
彼はこの国の女王・キルケーに仕える兵士の一人で、グラウコスと名乗った。
その屈強な、それでいて何処か悲しみに満ちた瞳の特徴的な老兵士は、リリカ達が海都から来た冒険者であることを知ると、アイエイア近海に姿を見せる強力な海の魔物が交易の妨げとなっており、彼自身がその討滅を悲願としていることを告げ…協力を要請してきたのだ。
「いいじゃんリリカ、協力してあげようよ!
それにかごめだって言ってたよ!えっと、ぎ…ぎ…なんだっけ?」
「……ひょっとして「義を見てせざるは勇無き也」とか?^^;」
「そうそう!それ!
この最強のあたい達にかかれば、どんな魔物だって朝ごはんのおかずだよ!!><ノシ」
「ったく…ですが、グラウコスさん。
それほど強力な魔物なら…失礼ですが、あなた方の国で兵士を出して討伐することは出来なかったのですか?」
リリカはグラウコスに問いかける。
彼は、どこか諦めたような表情で頭を振った。
「情けない話だが…あの魔物は、この海域ではほぼ無敵とも呼べる恐るべき存在。
最早この国の軍備では、死にに行くようなものだ。
それゆえ女王はあきらめてしまわれ…この国も衰退の一途をたどっておる」
グラウコスは「それに…」と言いかけたものの、すぐに口をつぐんでしまう。
だが、彼が何か、仕える女王に対する忠誠以上の理由でその恐るべき魔を討滅する宿命を負っているらしいことは、リリカにもわかった。
「…ルーミア、船の操舵はわかるよね?
あなたは、このことを海都に伝えて」
「えっ!?」
「それでは…この依頼を!」
リリカは無言で頷く。
ありがとう、と小さくほほ笑むその老兵士の招きで、一晩の宿を取った後…リリカ達4名はグラウコスとともにその恐るべき魔…「スキュレー」の潜む海域へと向かった。
…
怪物が姿を現す海域へと差し掛かると…船を確認したのだろうか、海中から形容しがたい姿を持つ巨大な影が現れ…ゆっくりと海上に姿をあらわにする。
それは、あらゆる海洋生物や獣を組み合わせたかのような異様な姿。
その頂点…獣の体の中心点から、腰から上のみの哀しげな美女の姿が見える。
「これが…スキュレー?」
「ギリシャ神話にいわく、メッシナ海峡の渦の魔物カリュプデスと対をなす魔性の女怪…そのままの姿だわ。
でも」
「…なんか…あいつ…とっても哀しそうだ」
その姿に何かを感じ取ったリリカ達は、思わず気を取られてしまう。
しかし、老兵士の叱咤で我に帰ると、少女達もめいめい己の獲物を手にその魔へと挑みかかった。
何時果てるともない一進一退の死闘が続く。
怪物の放つ恐るべき魔力が、体調の変容を引き起こし動きを妨げ、まるで死の抱擁ともいうべき激しい潮流と、無数の獣が繰り出す激しい牙の攻撃が、容赦なく少女達と老兵士を襲う。
熟練の魔物使いであったグラウコスの相棒である剣虎も、スキュレーの放つ苛烈な攻撃に撃ち果たされ、その場に残っていたのは…満身創痍のアンナとポエット、そして同じように力を失いつつあるスキュレーだけだった…。
(あと…あと一息なのに…!)
全身から血を噴きながらも、なおも異形の魔物は必殺の一撃を放とうと力を放ち始める。
しかし…ポエットは確かに見ていた。
魔物の中心にいる女性が、悲痛な叫びを上げているのを。
その視線の先には。
「ポエット!
魔力を全部あなたの回復に回して!
一か八か…この一撃にかけるしかないッ…!!」
その声に我に帰るポエット。
振り返れば…満身創痍のアンナが気丈にも両の足で立ち、魔物へ向けて強気な視線を保ち続ける。
その足元には…彼女の足を伝って落ちる彼女自身の血と……恐らくはその血で描かれた複雑な魔法陣。
「アンナさん!?
無茶です、そんなことをしたら…あなたまで!」
「…無茶は…承知のうえよッ!
ここで私達まで倒れたら…誰が…いったい誰がグラウコスさんと「彼女」の無念を晴らすっていうのよ!!」
ポエットは彼女の言葉に、ハッと息をのむ。
アンナには見えているのだろう…目の前の魔性、その正体を。
老兵士とスキュレーとの、悲しき関係を。
そして、血の魔法陣の上で仁王立ちする彼女の後ろには、戦う力を失った二人の大切な仲間がいる。
「解りました!」
その覚悟を見てとったポエットは、素早く印を組み、底を尽きかけていた総ての魔力を回復の魔力として解き放つ。
そして、傷の癒えた体で、術式を唱えるアンナの盾として、獣たちの無慈悲な一撃を代わりに受ける…。
激痛に意識が飛びそうになっても、ポエットはなおも歯を食いしばって立ち止まり…海洋祭祀殿で手にした流水銀(ミスリル)の破片から作られた戦鎚で、後続の獣を強かに撃ちすえ反撃する。
なぜなら…アンナが唱えているその術式は、「彼女自身の生存」も発動条件となっているのだ。
「契約により我に従え、理を説く者、天の判官。
来たれ、穢れ無き威光、神罰の豪雷。
大地を貪る穢れし輩、深き魔の者どもへ、其の大いなる粛清もて滅びの宿命を!」
心なき獣どもが思わぬ反撃にたじろいだところに、二人の少女を中心として浮かび上がる巨大な光の球形魔法陣がアンナの呪文詠唱とともに展開される。
その魔力の光が、無数の閃光へと変化する…!
「千の神雷ッ!!」
暗雲が暗雲を呼び、天地を走る何千、何万もの光の帯…その一本でも並みの魔物を一撃で消滅させるほどの威力を持った無数の稲妻が、魔物を討ち貫く。
魔物を構成していた獣たちが、光の中で一匹、また一匹とチリとなり、無に帰ってゆく…!
そして、魔物の形容しがたい断末魔の中で…二人は途切れかけた意識の中、その女性の声を聞いた気がしていた。
「ありがとう」、と…。
…
海都からこいしたちを伴って戻ってきたルーミアが、その稲光の元へと船を走らせ、彼女たちは見たのは形容しがたき異形のなれの果て…既に生命としての体裁を成していない、海上に浮かぶ黒い塊。
そして、船の上で傷つき倒れている仲間達と、依頼者の老兵士。
ルーミアはすぐに少女たちのもとへ駆け寄り、その意識を確認する。
力を使い果たし、衰弱しきってはいるものの全員生きていることを知り、同行していた早苗の癒しの神力により傷を治療すると…意識を取り戻した面々を自分たちの船へと移し、その場を後にした。
己の船の残骸とともに蒼海に沈みゆく、その魔物のなれの果てを眺める老兵士の瞳から、一筋の涙がこぼれおちる。
ポエットには…いや、恐らくはリリカ達にもわかっていただろう。
その海の魔物と、この老人の間にある悲しき宿命を。
そして…少女達の名は「アイエイアを救った英雄」として、長く語り継がれることとなるが…それは後の話。
…
…
真祖は思うところあってか、じっと瞠目して何かを考えているようだ…。
つぐみ「…ちょっと、そっとしておいてあげましょうか。
大航海のスキュレーというかグラウコス道場で有名なクエストですが、wikiでの推奨レベルよりも常に過剰なまでにレベル上げする我々としては珍しく、レベル57推奨のところ無謀にもレベル50平均でトライ。
メンバーはリリカさん、ポエット、チルノ、アンナさんの4りで正攻法の討伐です」
葉菜「乱数調整ってポケモンのせいでめんどくさいって頭あったから、小細工抜きで挑んだワケね。
実際はめんどくさいだけで簡単に固定できるんだけど」
つぐみ「それはさておきスキュレーは全体足縛りや眠りでこちらの動きを止めた後、命中のやや低い全体攻撃「慈愛の抱擁」を放ってくるという、ケトスに似た戦法を使ってきますが…それに加えて単体にランダム状態異常を叩きこんでくる「六つの罪」、命中もそこそこで威力も馬鹿みたいに高いランダム複数回斬攻撃「クライソウル」を放ってきます。
実際低命中とはいえ抱擁も素の状態で2、3人巻き込まれることも多く(しかもダメージも300〜400くらいとかいうふざけた威力)、非常に危険な相手です。クライソウルも耐性がないなら一発で200〜250前後持ってかれるのでまずこれをどう防ぐかが重要になるのかな」
葉菜「んまーSSQ2を知ってれば実際低命中超火力はクライソウルの方なんだけどね。
つか前衛3りはスラッシュドメイルでクライソウルのダメージはだいぶカットしてるし、あとはリミットを渦雷にしてひたすら削るだけ。
なんか残りの枠を風魔陣形にしたんだけど、おかげで回避運に恵まれてかなり楽だったわね」
つぐみ「最初の渦雷で一気に半分ぐらい持ってけたは良いんだけど、子守唄からの抱擁で一気に3りくらい持っていかれてしまいます。
しかもリミットはたまっていたのに圧縮をかけず何故か雷星術を使ってしまうという致命的な操作ミス。
千載一遇のチャンスを逃した…とあきらめが鬼なっていたところで、またしても渦雷は5発入って3000弱の体力を奪い、見事決着。
やっぱり三色圧縮リミットはヌルゲーメーカーでは?」
葉菜「GK圧縮特異点にアームズ乗っけてぶん殴るバリスタも大差ないと思うけど。
スキュレーとグラウコス、そしてスキュレー通常ドロップから作れる「氷牙のレイピア」には、何かのっぴきならぬ関係を匂わせるような感じですが、さて」
つぐみ「実際チルノのメインウェポンに為りますからね、この先しばらく。
っと」
真祖は何時の間にか姿を消していた…。
葉菜「いよいよクライマックスが近づいてきているわね」
つぐみ「というわけで今回はここまで。
次回はまあ幕間に近いですが、私達はルートが違うから、そのあともリリカさん達だけに触れることになりますかね」