かごめ「というわけでイベントパートはまだ続いているんだ済まない(´・ω・`)
こういうの繰り返してるとマジで攻略部分を書く気があんのかと」
静葉「もうその辺り気にしたら負けなんじゃないかしら。
実はアレなんでしょ?
ここでまさかのメンバーチェンジという」
かごめ「一応な。
正直引退を視野に入れてもいいレベルだとは思ったんで」
静葉「いやいやいやそこはいくらなんでも強引過ぎるんじゃないかしら。
というかまだレベル30なったばかりなのに引退とか正気の沙汰じゃないわよ。
そもそもキャラ名の付け替えは自由自在にできるんだし」
かごめ「まあそなんだけどね。
今作は入手数は少ないものの、レベルを一気に上げるアイテムといのが手に入ってな。
例えば作中では触れないが、第二迷宮を突破した後にウーファンからもらえるアイテムを、酒場にいるウロビトの師範にあげると一気にレベル25まで上げる事ができる」
静葉「えっそんな便利なアイテムがあるの」
かごめ「もっとも同周回では2個しか手に入らんがな。
だが、食材を利用したお手軽な稀少化というモノがあって」
静葉「今更改めて触れることじゃないじゃない、もう何度もそれ触れてるんだし」
かごめ「まあそうだけど…因みに羊の他にも、稀少化率アップの食材を食べて熊狩りというオプションも一応あるが、これが黄金ガチョウの補正にホーリーギフトを上乗せしてもおよそ9000強な挙句確実性がないからな。
さらに言えば熊も迷宮ギミックがあるから1日で復活するけど、ディノゲイター誘引というギミックがある羊も何気に1日で復活する。
総合的な回転効率は羊の方に分があるわな」
静葉「問題があるとすれば…金糸衣笠茸か」
かごめ「そういうことになるわな。
ただ、素でもホーリーギフト&経験値ボーナス食材で12000稼げるからそこまで悪くないが」
静葉「しかしまあ、思い切った事をしたものね…ってそう言えば、諏訪子は?」
かごめ「…あれ?
そう言えばさっきから姿を見ないが…ってなんじゃいなこのメモ」
〜かごめと静葉はメモの内容を吟味している〜
かごめ&静葉「( ̄□ ̄;)えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!??」
-狐尾幻想樹海紀行2-
その8 「明日ハレの日、ケの昨日」
戦いの後、辺境伯からの親書を手渡されたシウアンの「手紙ではなく、直接話がしたい」という意向により、彼女たちはウロビトの長老たちを説得してタルシスへ向かうこととなった。
その気球の中で、早苗は再び眠りについたレミリアの治療を行いつつ、自分たちの出自を包み隠さず、ふたりに明かしていた。
「そっか。
みんなは本当は、別の世界から来たのね。
世界樹が言っていたの。
これからわたしに会いに来るのは、遠き星海を越えて異界より参り、いずれ多くの我が同胞を救うだろう恩人である、って」
少し寂しそうな顔で早苗が頷く。
「幻想郷…そして妖怪…か。
人間により生み出された我らウロビトと異なり、ミスティア…そしてレミリアも、自然に生まれた人間ならざる者なのだな。
だが…それでも私より、ずっと人間に近い形をしている」
神妙な面持ちで、ウーファンが己の所見を述べる。
「だからなのだな、初めて瘴気の森で出会った時も、お前たちはさして驚いている様子はなかった。
お前たちの生きる世界は、それだけ多くの種族が手を取り合って生きている…今のこの地とは、まるで異なる」
「私はそうは思いませんよ」
頭を振る早苗。
「だって、今こうして私達は、なんの衒いもなく話ができている。
それに…私達は同じように命をかけて、力を合わせて戦ったじゃないですか…!」
「そうだったな」
その言葉に、ウーファンは少し微笑んだ。
「これからお会いする辺境伯さんも、この地の謎を解き明かし、あるがままにそれを受け入れた上でこの地の発展と繁栄を願う方です。
きっと皆さんを無碍には扱わない筈…ううん、辺境伯の立場でなければ自ら迷宮に乗り込みかねないような方ですし」
「かもしんないねー。
あのおっさん、私達が出ようとするとすっごく名残惜しそうな顔すんのよ。
ついて来ても良いぞ、なんて言ったら封印が解けられたーとか言ってマジでついてきそう」
穣子の軽口に笑うシウアン。
その表情は、当初里で見せたようなぎこちないものではなく…心から笑う年相応の少女そのものだった。
…
-統治院-
「…なるほど、詳細な報告をありがとう。
『狐尾』の諸君、よくぞこの困難な任務を達成してくれた!
諸君らのような冒険者を擁することはタルシスの誇りといえよう!!」
報告と共に、これ以上の隠し立ては無意味と、早苗は任務報告と共に自分たちの素性も総て、辺境伯へと明かして見せた。
ミスティアの人ならざる姿にも一瞬驚いた辺境伯であったが、すぐに普段の鷹揚な表情に戻り、そう言って彼女らの功を労う。
「あのー…怖くは、無いんですか?
私は、その…」
「何を言う。
過去や生まれがどうあれ、君らが冒険者としてタルシスの為に力を振るってくれた事、振るってくれる事は、紛れもない事実。
もし我らと友好の意を示し、共に手を取り合い繁栄できるのであれば、相手が樹海の熊たちであっても私は喜んで受け入れる!
…それ故、最後まで彼らと共存の道を辿れなかった事実は、今後大きな課題を私達に遺したと言えるな」
悲しそうな表情で頭を振る辺境伯。
その余りにも真っ直ぐな言葉に、ミスティアも安堵する。
彼は表情を改め、丁重な言葉で…尚且つ年端も行かぬシウアンに配慮した言葉で彼女に話を始める。
「貴賓を待たせてしまった非礼、申し訳ない…ウロビトを統べる巫女シウアン殿、方術師ウーファン殿、タルシスへようこそ。
私たちはあなたがたを歓迎いたします。
こちらの記録には残されていませんが、私たち人間とウロビトの間には哀しい過去があったと聞いています。
それは忘れていいものではありません…事実を調べ、私たちはそれを知らねばなりません。
それらを全て知った上で、あなたたちと共に暮らしていく道を模索したいと思います」
どこの誰とも知れぬ異形の者にも深々と頭を下げる辺境伯の姿と、その手を取って礼を返すシウアンの姿に、早苗達も新たな種族間のかけ橋が生まれようとしている事を確信していた。
…
やがて、街は樹海の時と同じく、盛大な宴に湧きかえっていた。
しかし、まるで自棄を起こしたかのように樽ごと葡萄酒を煽る穣子と、それをおろおろしながら眺めるほむら、相変わらず楽隊を引き連れてジョッキ片手に高らかに歌うミスティアの姿は見受けられたものの…そこには早苗とレミリアの姿はなかった。
レミリアはあれから意識を取り戻していない。
まるで、気球艇にたどり着いた事を確かめたのと同時に、総ての力を使い果たしたかのように眠りにつき…今は診療所の一室に眠り続けている。
その傍らに立つ宿の女将の表情も硬い。
「私にはこれほどの怪我を受けて、いまだ生きているというのが信じられませんわ。
人間とは違う、とお伺いしましたが…それだけ生命力が強いのですね」
「ごめんなさい…もっと早くにお話しするべきでしたのに」
申し訳なさそうな早苗の言葉に、女将は微笑んで首を振る。
「あなた達が何者であろうとも、共に手を取り合って生きていけるなら拒む理由はない…あの辺境伯さんなら、そう言ったんじゃないかと思うんですよ。
むしろ、私がいの一番に気づいててもおかしくはないでしょ?
初めの頃は、しょっちゅう蘇生もしているんですから」
でも、と女将は表情を曇らせる。
「謝らなければならないのは私の方です。
どうやら…ここから先は運を天に任せるしかない…それに、目を覚ましたとて恐らく彼女が回復するまでは、膨大な時間を必要とするはずです」
「やっぱり、ダメそうなんだな」
不意に声がして、二人が振り向くとそこには、早苗にも見慣れた人物の顔がある。
「かごめさん」
「なんとなく嫌な予感がしてな。
なんでか解らんが、この世界と外の世界の境界に妙な力が働き始め、結構無理矢理こじ開けてきたんだ。
あたしの見立てでは、この一回が入り込む限界だと思う」
その言葉に血相を変える早苗。
「早苗、他の連中も集めろ。
おたおたしてるとあたしも取り残されかねん…このままレミィと一緒に、この世界を去るか」
「じょおおおおだんじゃねえええええ!!」
そこへ、完全に出来上がったらしい穣子が、腰にほむらをしがみつけながらミスティアや野次馬と共に雪崩れ込んできた。
「これは異変なんだろ!?
上等だ!早苗、あたしも力を貸してやる!
いーや、むしろあたし達でこの異変、解決してやろうじゃないの!!」
「( ̄□ ̄;)えちょ」
「ここまできたら引き下がれないよ!
私も最後まで行く!
ルーミア達も最後までやり遂げたんだから、私だって!!」
言葉はなかったが、ほむらも壊れたメトロノームのようにがくがくと首を縦に振っている。
どうやら、穣子に付き合って少し酔っている様子だ。
「お前らなあ。
とりあえず頭冷やせ。
多分二、三日は余裕あると思うし」
流石のかごめも苦笑するしかなかった。
…
「力の発現を望む妄念の闇、空より来たりて我が身を欲す…か。
巫女はそう言ったんだな?」
翌日。
宛がわれた宿の部屋で、かごめはいまだ目を覚まさぬレミリア以外の4人の少女を前に、話を始めた。
その確認の言葉に応えるように、早苗は頷く。
「てことは、次元間の異常な魔力の乱流も、それが原因である可能性は高い。
今なら手を引いて戻ることも可能だが」
「くどいよ、かごめ。
私は最後までやる。
この世界、すごくいい世界だもん…例えこのまま帰れなくなって、私が神様に戻れなくなっても…ここで暮らす人々を見捨てて帰るなんてできないよ。
私は豊穣神、苦しんでいる無辜の民を見捨ててのうのうとしてられるほど終わっちゃいない!」
「私も行く。
ここへきてみんなと旅をして、解った事がいっぱいあるんだ。
だから…この世界を救う事がその恩返しになるなら…そうしたい」
「私も同じ気持ち。
まどかと会えない事は辛い…でも、みすちーや穣子、早苗…そしてレミリアも、大切な仲間だから。
みんなが行くというなら、私も一緒に行きたい」
「最後までやらせて下さい、かごめさん。
私が戻らないとなれば、特に諏訪子様がご心配なさるかもしれないけど…世界の一つ二つ救えないで、あの方たちを同じ立場に立たされても私は嬉しくない…!
人間として、何処までやれるのか確かめてみたいんです!」
四人の意思を聞き、かごめは溜息を吐く。
「やれやれだな…まどかはまだしも、あの馬鹿蛙やチルノを説得するのどれだけ骨だと思ってやがるんだ…。
後悔はないな?」
頷く四人。
「解った!
奴らはあたしがどうにかする、あんた達は思ったようにやって見せろ!
あんた達が無事にこの異変、解決してから迎えに来てやる…だから、必ず生きて帰ってきな!!」
…
♪BGM 「情景 しじまに吹く風」♪
志を新たにした四人。
しかし…そこに残ったのは四人だけだった。
かごめの開いたスキマと、その傍らに、式神の障壁に包まれ、眠ったままのレミリア。
すなわちそれは、レミリアがこの冒険の続行を不可能になった、という残酷な事実であった。
「こいつはこのまま永遠亭に連れていく。
あんたたちが帰る頃には、恐らくは元通りになってるだろう…悲しむのは目に見えてるが、割り切ってもらうしかあるまい」
そして、スキマへレミリアを先に突っ込むと、かごめもその中から最後に振りかえる。
「それじゃあ、健闘を祈る!」
スキマは閉じ、空間は元通り何もなくなった。
四人に言葉はない。
レミリアと常に軽口をたたき合っていた穣子も。
常に相談を密にしていたほむらも。
時に妖怪の大先輩として相談に乗ってもらったミスティアも。
そして…命を救われた早苗も。
「…行こう、次の大地へ。
ここで立ち止まってなんかいたら、きっとあいつに…レミィにどやされる。
…私が向こう見ずに突っ走ろうとしたら、ヘッドロックでも何でもかけて止めてきやがるような奴だけどさ」
努めて明るい口調でそう言う穣子だったが、その言葉の端ににじむ悲しみは隠しきれるものではなかった。
当初名前を呼び捨てにしていたのが、何時の間にか愛称で呼んでいる辺り、二人の関係も当初に比べて親密になっていた事が伺える。
「けれど、どうしましょう?
私達五人が揃っていて、尚且つウーファンさんという味方が居たとはいえ、今回は本当にギリギリだった」
「…そうね。
それでも…まずは共に戦ってくれる人を探すことを、考えたほうがいいと思う。
割り切れないのは、解ってる……私だって」
ほむらと早苗の言葉に、何か言おうとしてミスティアも口ごもる。
仲間の突然の離脱、という事実は、現実的にも精神的にも四人を叩きのめしていた。
穣子も応える言葉がない。
なにしろ、この事態に一番動揺していたのは、他ならぬ彼女なのだ。
「それは…私も今はどうしていいのか、解んないよ。
とりあえず、街に戻ろう」
それだけ言うのが精一杯だった。
…
悲痛な表情のまま、街へ戻った四人。
今後の事もあって、ギルドへと足を運んだ彼女達を待っていたのは、ウーファンだった。
「ウーファンさん…ウロビトの里へ帰った筈じゃ」
「あ、いや…その、な」
口ごもった彼女の背後から、ひょっこりとシウアンが顔を出す。
「ウーファンは素直じゃないのよ。
本当は誰よりも、みんなと一緒に残って戦いたいと思ってるのにね」
「えっ」
思ってもみない一言に顔を見合わせる四人。
「お前たちには本当に世話になった…それどころか、シウアンを救うに際し、大切な友人を離脱させざるを得ない事態になった。
先にも言っただろう、私のできる範囲で、お前たちの信頼にこたえたいと。
私に、彼女の代わりができるなどと驕った事は言わないが…お前たちさえよければ、お前たちの旅路に同行し力を尽くせれば…と思ってな。
差しでがましいこととは思ったが」
彼女にとっても、大切な存在から離れる事は心苦しいことだったろう。
だが、それ以上に自分たちの為に力を振るいたいと言ってくれた彼女の言葉に、不覚にも目頭が熱くなるのを四人は感じていた。
どんなに嘆いても、レミリアは戻ってはこない。
だからと言って、歩みは止めたくなかった。
彼女の分まで、自分達が歩いていかなければならない…その決意を決め、穣子が手を差しだそうとしたそのときだった。
「ちょおおおおおおおおおおおっとまったあああああああああああああ!!!」
ドアも砕けよという勢いで、大声と共に一人の少女が飛び込んで来て…その姿を見た穣子と早苗は絶句した。
「あんたには悪いが、こいつらとは私が一緒に行く!
もう、見守るだけなのはたくさんだ…大切な友達と、大切な家族があぶねー目に遭ってんのを!!」
「すわこ…さま!?
どうして!!」
「なな、なにやってんのよあんた!?
あんたどうせかごめと一緒になって悪巧みしてたんだろうし、今どうなってるかの状況知ってんでしょ!?
あんたまでこっち来てどうすんのよ!?」
「山には静葉も神奈子も雛も、因幡の素兎詐欺だっていやがるだろうが。
第一、本来いなきゃならない我儘芋神が外で好き勝手に暴れててなんともねえんだし、名亡実存の祟神が一柱いなくなったところで山はどうにもなりゃしねえよ。
…それに、私も『神としての存在』は捨てて来た。
今は早苗やあんたと同じ、ただの人間だ」
「なんでそこまでして!
だから…だから言われてしまうんですよ諏訪子様!あなたは子離れができないって!
あなたは偉大な神様なんですからそんな目先の感情で動かれては」
「ああそうだよ悪いかよ!!
自分の大切な、妹とも娘ともいえる奴の為に力を尽くしてやって、そうしたいと思って、何が悪いんだよッ!!!」
そう一喝して、顔を真っ赤にして目に涙を溜めている姿に、早苗は一瞬たじろいで口をつぐんでしまう。
「私は…あんたが苦しんでた時、何もしてやれなかったんだよ…!
力のない私には、ただずっと見守ってるだけしか…!!」
その言葉に、顔色を変えたのはほむら。
その脳裏に、過去自分がまどかただ一人の為だけに、幾度も幾度も絶望の時間を後戻りした記憶がよみがえる。
「早苗…あんたはあんたが言うほど、私や神奈子の力に頼ってなんかいないんだよ…!
どっかの紅白と違って素直だし、我儘も言わねえし、私達の巫女としとくにゃもったいないくらいいい子だと思ってる。
だから…たまには私達を頼りにしてくれよ…!
お前、自分がどんなに辛くたって苦しくたって、ぶっ壊れちまうまで絶対弱音吐かないから…心配なんだよッ…!
だから、頼む…レミリアやレティ程の事は出来ないかもしれないけど…連れて行ってくれよッ…!!」
その慟哭にも似た懇願に、誰にも言葉がない。
暫しの沈黙が場を支配し、居たたまれなくなったシウアンが口を開こうとしたそのときだった。
「良いぞ」
その言葉は、意外な所から…否、発せられるべき場所から発せられていた。
「…穣子…!」
「穣子さん…本当にいいの?」
涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げる諏訪子と、困惑の隠せないままのミスティアが同時に振りかえる。
穣子は鷹揚に頷く。
「お姉ちゃんがさ、同じようにアーモロードに取り残された時に無意識とかと揉めたって話、あとで聞いたんだよ。
そしてなんて言ったと思う?
自分でも相当やせ我慢だった、もう
今の諏訪子を見ていたら、その言葉を思い出しちゃった」
そして、早苗の肩をトントンと叩く。
「あんただってこいつと本当は一緒にいたいんでしょ?
あんたの過去の事は知ってるし、それをばねに想像もつかないほど自分に厳しくしてる事も。
…いいじゃないか、こんな機会なんだから。
もっと自分の気持ちに素直になったって」
「…穣子さん」
「どっちみち来ちゃった以上はもうしばらくは戻れないんだし。
それに、もう随分付き合い長くなってきたし、こういう時私がなんというかくらいわかるでしょ?
いたいけな少女の望みを聞き入れずして」
「なにが神だ!!」
その言葉は穣子だけでなく、ミスティアと、遠慮がちではあったもののほむらの声まで混ざっていた。
悪戯っぽく笑う穣子とミスティア、そして僅かに微笑むほむらが何処か満足そうに頷く。
「仕方ない…リーダーが、そういうなら」
「だね。
私も賛成」
三人の視線が早苗に注がれる。
早苗は、そのまま何も言わずに諏訪子の身体を抱きしめていた。
その光景はつい先日も、幽谷の最深部で見たものと瓜二つのように、穣子達には思えていた。
紆余曲折はあったものの、レミリアの鍛えた技能を総て受け継いだ状態でギルドへの登録を追え、守矢神社の忘れられた祟神はこの旅路に加わることとなった。
成り行きを見守っていたウーファン達も納得せざるを得ないといった風で、彼女らは一旦里へ帰ることとなった。
「今回は私も里に戻るが…今後、私の力が必要になったら遠慮なく呼んでくれ。
そして、これも渡しておこう」
そうして差し出された古びた錫杖を、穣子はそっと受け取る。
「それは、方術士が修行に入るに当たり、術の基礎を学ぶ時渡されるいわくのあるモノ。
これを差しだすという事は、私なりの誓いでもある。
今後、私を含む総ての
…
巫女を伴い去っていくその後姿を見送っていた穣子達は、不意に背後から声をかけられる。
「君等も依頼があったからとは言え、ずいぶん親切だなあ。
あれだけ因縁を吹きかけてきたウロビトにあそこまでしてやるとはね…まったく、大したお人好しだよ。
少し心配になるくらいにね」
ワールウインドだった。
その皮肉めいた笑みから出る言葉としては、あまりにも刺々しいものに聞こえる。
僅かに穣子が眉をひそめる。
「おっちゃん、私達はウーファンと一緒に命をかけて戦ったし、あいつも私達の為に命を張ってくれたんだ。
あいつは…ううん、あいつらウロビトはもうみんな私達の仲間だよ。
仲間を馬鹿にされてだまっていられるほど、私は気が長い方じゃないんだ…!!」
「おっと…失言だったかな、ごめんごめん。
でもね」
不意にその表情から一切の笑みが消えた。
「そんなんじゃ、傷つくよ。
信頼してる誰かに裏切られたりした時には…特にね」
意味深なその一言を残し、彼はそのまま街門へと去っていく。
その姿が完全に見えなくなった時、穣子は憎らしいものを見るように顔をしかめて舌を出す。
「…あいつ、すっげえ胡散臭いな。
見るだけで解る、どう考えてもこの世界版の八雲紫だ」
話は済んだのだろうか、早苗を伴って難しい顔の諏訪子が姿を見せる。
その一言に、名状しがたい感情のむかつきに支配されていた穣子が思わず吹き出してしまう。
思わぬ反応に困惑する諏訪子に早苗は耳打ちした。
「何時だったか、レミリアさんも同じような事を言ってたんですよ」と。
諏訪子も呆れるどころか、苦笑を隠せないでいた。
…
…
かごめ「やりやがった…本当にやりやがったな馬鹿蛙ッ…!orz」
静葉「何考えてるのマジで…いやまあ、確かに私言えた義理ないけど…ないけど…('A`)
て事は何かしら?
あのカエルが居なくなった事はいなくなった事でしょうがないんだし、私達二人でいいの?」
かごめ「まあそうなるんだろうなあ(イライラ
メタな話すると、実は第三迷宮攻略までは別の奴がいたんだが」
静葉「そうね、最初はここもそのつもりで話を組んでたんだけど、どうしても展開に無理があったことは明白だったわね。
だから今のうちに言っておくけど、第三迷宮のボス攻略時情報はそこの枠だけ画像が残ってないわね、なにしろ現状の諏訪子と全く装備違うから」
かごめ「どころじゃないな、そのとき詳しく触れるが、習得したスキルがまるで違うからな」
静葉「あの不良天人だったのよね、黄金の鉄のなんちゃら()な」
かごめ「今思えばブロントさんでもよかったが、なにしろ前作のファランクスといい男がいかついからな、フォートレス。
まあだからと言って生意気ショタというのも全然違うし」
静葉「前作は長髪の方のプリンスがそれっぽかったけど、今回はそれっぽいグラのキャラもいないし仕方ないわね。
インp…インなんとかさんはとりあえず知らないわ(キリッ」
かごめ「この後は適当にクエストを消化してったわけだが、相変わらず小迷宮は周辺FOEを強引に狩って侵入のパターンがもはや定型化しつつあるな」
静葉「今回のカマキリって強さ的にはどうなのかしら。
諏訪子いわく、1・2は相当すっ飛んでたらしいけど」
かごめ「時期の関係から言えば明らかに3よりは厄いだろ。
何せこいつ弱点ないのはデフォだし、何より即死がバカ過ぎる」
静葉「大切断の元ネタは仮面ライダーアマゾンだったっけ?」
かごめ「らしいな。
あたしゃよく知らんが」
静葉「二匹いるカマキリのうち、一匹が飛んでる池の中心にある小さな陸地が小迷宮だなんて、いったい誰が気付くのかと。
あとカマキリ今回は突・雷弱点だからほむらが弱点突けるわよ」
かごめ「えっマジで」
静葉「まあこの時点ではどうあがいても、弱点突いたところで限度はあるけどねえ」
かごめ「なんともはや…それは置いといて、その小迷宮はクエストで来ることになるからその時には解るんだけどな。
ここのFOEがまさかの大出世、トノサマガエル」
静葉「と言っても、攻撃は範囲攻撃のジャンピングと足縛りだけで、他に面倒な攻撃は飛んで来ないから相当弱いわね。
森林ガエルをそのまま強くしただけって感じで」
かごめ「足縛りから高威力のジャンピングだけでも回復間に合わなかったり体力に問題あったりしたら普通に壊滅しそうな気がするがな。
まあ与しやすい相手だし、何よりドロップ素材がひとつ900エンで売れるというのが何気にデカい。
ボーナスキャラもいいところだな」
静葉「動きがクセあるのと、あと採集ポイントが周回ルートに入ってるから!!ああっと!!されやすいのがウザいと言えばウザいわね」
かごめ「あと沼地と言えば、クエストで探しに来ることになる兵士とか、ザリガニイベントか」
静葉「ザリガニの方は残念ながら余裕がないというか気付かなかったというか」
かごめ「そのうち暇ができたら遊びに行くかって感じだな」
かごめ「というわけで今回はここまで。
っつーか、ほぼ攻略とか全く知らんがな状態で終わったな」
静葉「メンバー入れ替えるよってだけの話なのにログ一本割きますかね本当に」
かごめ「もうそれは言うな('A`)
次回は早々に第三迷宮に突っ込みます」