おもえらがカカッとドアをぶち破る系の仕事をするとなんかヒキョウにも砂嵐が吹きつけてきたんですわ?お?
モンスターはドラゴン系に見える事は確定的に明らか
道中アワレにも逃げかえろうとしていた貧弱一般兵士の話ではこっちが礼儀正しい大人の対応してれば狂ったように牙を抜いて来たらしい

おもえらこいつを全力でぶちのめしても良いぞ?



魔理沙「リベンジだぜ!リベンジなんだぜ!
キバガミ「いやちょっと待て、ナレんション何かおかしくないか?」
ポエット「キバガミさんちょっと影響受けてますよ…^^;
    まあこういう仕様なんで気にしないでやってください」
キバガミ「そういうものなんだろうか…。
    しかし、我々とて強くはなった筈だが、それでもこの魔物はいささか荷が重い気がするのだが…」
魔理沙「問題ないのぜ!!
   三本の矢を重ねてみれば真っ赤に流れるドラゴン(笑)の血潮ってセリフを知らにいのかよ!?
ポエット「( ̄□ ̄;)ええええええええーっなんですかその意味不明なキーワード!!!」













魔理沙「調子こいてすいまえsんでしたorz」


かごめ「あたしは絶対無理だと信じてたけどなwwww」
オランピア「あたしもhageに10000ペリカほど賭けてたんスけど、胴元が逃げたらしくて大損ッスよー」
かごめ「んなこと知るか。
   つか聞けば回復薬持ってかないとか一体何を考えてるんだ
魔理沙「で、でもようもうちょっとだったんだぜ…。
   そしたらイグニッション使った瞬間にスタンバイト連打されて
キバガミ「全員前列にいたから見事に全員の動きが止まりましたなあ(笑)」
諏訪子「笑い事じゃねえだろお前…だんだん魔理沙(そいつ)のノーテンキ伝染してねえか?
   けど、あと一息まで追い詰められたってことは、うまくポエットが後列挑発すればなんとかなったんじゃねえの案外?」
ポエット「私流石にもう一度3りでアレに挑むのとか勘弁してほしいんですが('A`)」
魔理沙「うぐぅ…仕方ないのぜ、リリカ連れていこう
リリカ「( ̄□ ̄;)ちょおま!名指しかよ!?」



-続・狐尾幻想樹海紀行2-
その6 「続・霧雨魔理沙のドキドキ大冒険」






かごめ「というわけでリリカを連れていったらマジで楽勝だったというね
諏訪子「そらそうだろ、マドラやネクタルVも大量に買ってったし、誰か一人アイテム撒きいれば攻め手にどれだけ余裕が出ると思ってる。
   …実際リリカはそのくらいしかしてなかったらしいしな」
かごめ「チャージフリーズドライブと羅刹チャージ氷刹で合計4000前後出るんだぜ?
   そんな環境だと出番ねえだろ、流石に」
諏訪子「お前、前のログで現時点でも赤竜とやりあえそうな事書いてなかったか?」
かごめ「記憶にございませんいやごめんすいませんだからそれしまって><」
諏訪子「(顔面全体に青筋を走らせて血濡れの大鎚を振りまわしている)」
かごめ「劫火の大印術がこの時点で1振りなんだけど、インペの属性ブーストが4、ルンマスのが5、印術マスタリがマスターでさらに悟りが乗って印術のダメージはおよそ2倍程度の補正を受けるから、実質威力値は164(劫火レベル1は85)。
   対して凍牙はレベル2だが、一発当たり威力値はおよそ55でそれが2発か3発しか入らない。3発フルにヒットしてやっとこほぼ同等の威力、あとは言わなくても解ると思うが?」
諏訪子「…………外れるのか
かごめ「そういうこった。
   しかも8までフルに振って、ようやく信頼できる威力になる。
   だからリリカを赤竜にぶつけるにはまだまだ早いってことが逆にここで解ったという塩梅でな」
諏訪子「狐野郎としてはお前さんとリリカをむしろ金竜にぶつけたがってるみたいだがなあ。
   羅刹抜きで強化枠食わない算段するなら、ドライブマスタリと炎属性特化でどうにかするしかないってことだろう
かごめ「あとブレスをどう防ぐかがな。
   ミストも聖印も駄目ならあとは邪眼くらいしか思いつかん、レティかポエットどちらを起用するにしてもまさか護符を持たせるわけにもいかんだろうし」
諏訪子「初手はイージスでどうにかする他ねえんじゃねえのか?
   ウィラフと共闘するなら奴のバーストセーブに期待するのも一考の余地ありだぞ
かごめ「考えとくわー。
   つか随分脱線しちまったが、実はイグニッションまでこぎつけたもののその瞬間にやはりスタンバイトで邪魔されて、ろくすっぽドライブも撃てず結局キバガミがチャージ氷刹で斬り殺したってオチだ。
   なんかフレースヴェルグの失敗からなんか魔理沙に笑いの神(笑)かなんか降りてきてるような」
諏訪子「なんかキバガミが想定以上に頼りになるのか、魔理沙が想定以上に芸人気質なのかが解りかねるところだなこの辺り」


かごめ「とまあここは再び魔理沙が全編通して馬鹿をやるターンだ。
   今回は冒頭の熱砂竜、文庫ロボット、皇子だが」
諏訪子「なんだ?まさか調子に乗ってラスボスまで3りで挑んだとか
かごめ「20ターンもちませんでしたが何か?wwww
諏訪子「( ̄□ ̄;)やったのかよ!!!
   まあでも…当然と言えば当然の結果だよな…聖櫃防げねえだろスピード的に」
かごめ「ついでに言えば皇子も3人は流石に無理だった。
   この辺はあとで詳しく触れるが…まずは揺籃の守護者戦だな。
   写真は残ってないが実は壮絶に楽だった
諏訪子「えっ楽だったのか!?」
かごめ「なにしろ本編と違って食事効果を得た状態で突っ込んだからな。
   雲上竜鯉だけでも三色ミキサーの威力が大分抑えられるが、その上防御陣形Uでダメージを2ケタまで抑えた」
諏訪子「いやちょっと待ってくれ、いったいじゃあ二周目の本編はいったいどうしたんだそいつ?」
かごめ「面倒くせえから穣子達投入したら7ターンできっかり石頭まで潰しきったんだが…なんかモードが一回しか変わってねえし…」
諏訪子「…ったりめーっちゃ、ったりめーだよなそれ」
かごめ「実質もっとかかってないかもなあ。
   穣子の弱点リンクが初撃で1000くらい出て、ローゲルのヴァンガード→シャープ→チャージ→弱点ドライブで3500近く出るし」
諏訪子「そこまで来ると虐殺だな。
   なんだかんだで魔理沙も魔理沙でたまにドライブ連打しやがるし」
かごめ「しかし楽な割にはなかなか水溶液を使う機会に恵まれねえんだよなあ。
   タイミングがないというか」
諏訪子「水溶液があると思うと意外とタイミングがつかみづらいってのはあるだろうな。
   つかベルゼルケルだのホムラミズチだのは逆に水溶液使わない方が楽だろ」
かごめ「むしろ状態異常が絡まなきゃそれを狙った方が楽に決まってんだろうが。
   そもそも守護者のレアドロップ条件が前作のアリと一緒だぞ、呪い反射も意味解らねえけど眠り撃破って条件も十分に意味が解らんわ」
諏訪子「毒殺は意外と楽だけどな。
   こいしの投刃はフルで振ってあるから入れば毒一発700オーバーだぞ、それだけ食わせば赤羊も勝手に死んでるレベル」
かごめ「抑制5+マスター投刃でも大体2、3発投げれば毒入るしな。
   それはさておき、守護者も怖い攻撃というと電磁ショックだが、これもポエットの加護で防げるしキバガミもいるしで、リストレイントはまああきらめましょうって感じだがこれも飛んで来なかったし」
諏訪子「おいそれ本末転倒じゃねえか」
かごめ「でも楽勝だったのは確かだぜ?
   何しろ魔理沙がイグニッション使う前に勝負がついてるんだから」
諏訪子「うーわそれはそれで酷いな。
   つーことは何か? チャージドライブとキバガミのチャージ何かが3発入る頃には決着ついてたってことじゃねえか」
かごめ「だからそうだって言ってるじゃないか」








〜煌天破ノ都〜

各地の強力モンスターと鎬を削り、魔理沙たちがそこへたどり着いたのは必然だったのか偶然だったのか。

新たな世界樹の聳えるその麓は、最早その機能を果たしていない。
儀式を行う祭壇も、それを補助するありとあらゆる古の設備も、今ではすべて新たな「世界樹」に内包され、触れる事すらかなわない。



「ここで…あいつらが巨人と戦ったのか」

感慨深そうに魔理沙はつぶやく。

「…正確には、ここはその足元に当たる部分だ。
彼女らの話では、ここに待ち受けていたのは…世界樹の瘴気によって怪物と化したバルドゥール皇子だったという。
世界樹の力に支配された帝国最強の騎士、その強さは想像を絶するものだったと」

そう語るキバガミの視線の先には、その当時の名残とも言えるものが、石畳を割って生える蔦に絡まっている。


砕けた巨人の冠。

「世界樹」に意思を伝え、意のままに操る禁断の神器。
それは既に、壊れて機能を失っている、ただの硝子の破片でしかない。


「思えば彼も…お主と同じであった。
自分が生きてられる僅かな時間の中で、誰にも頼れぬ絶望と苦しみに心を焼かれながら、それでもなお己のできる事を模索し、実行しようとしていた。
だがそれは…決して許される事ではなかった。
彼の父、先帝アルフォズルの理想とはあまりに食い違い…」
「そうだ。
僕は…僕自身の意地を通すために、君らイクサビトや、ウロビト…いや、もしかしたらタルシスすらも、滅ぼそうとしていたのかもしれない

3人が振り向くと、そこへ歩いてくるのは黒き鎧を身に纏った少年…バルドゥールだった。
彼はそのまま、3人の傍を通り過ぎて世界樹の根元まで歩いていく。

「バルドゥール殿…!」
「あの日以来か…僕が助け出された時より、また一段と草木が濃くなったな。
もしかしたら、これ以上移民をせずともよくなるかもしれない…再び、この地が実り豊かな地に戻る兆候だ」

世界樹の幹を愛おしそうに撫でるその瞳は、何処までも優しく、穏やかな輝きを放っている。


そして、不意に3人へと向き直る皇子。


「辺境伯から聞いた。
君たちが…自分の限界を超えようとするかのように、各地の強力な魔物に挑戦し続けているという事を。
…どうだろう、君たちさえよければ…僕と戦ってくれないか


その思ってもみない言葉に言葉を失う3人。

「な、何を申される。
お主は、アルフォズル殿の喪を明け次第、新たな皇帝として即位せねばならぬ身…もう何日もないではないか…!」
「ああ、だからこそだ。
僕がこうして、「僕」としての自由が許されるのも…もう僅かな時間しかない

その言葉にキバガミも息を飲む。


「…おもしれえじゃん。
いいぜ、私達でよけりゃ相手になるぜっ!!


それを感じ取ったのか、魔理沙も意を決したように砲剣を起動させ、構えた。
彼女がこの世界で初めて手にし、今ではすっかり手に馴染んだ愛剣・ドラグーンは、今やその魔力を通してすっかり彼女の一部となっている。

言葉を探して逡巡するポエットも、キバガミに促されて何か覚ったのか、その脇で盾と剣を構えて向き直る。


「…貴公らに、感謝を。
帝国が新帝・バルドゥール、推して参るッ!!











かごめ「というわけでここからはもうほぼ茶番だな。
   その前に皇子戦の推移をば」
諏訪子「熱砂竜はすぐに4りで挑んだのに、皇子実は2Rも3りPTでやってんだよな。
   その尺度の違いはなんなのさ」
かごめ「熱砂竜は片道長いからねえ」
諏訪子「とはいうが実は皇子のラウンドも3回hageたってメモにあるんだけど回数合わなくね?」
かごめ「…………………………実は最初の時、手前のフロアで呪いバッタどもに文字通り蹴散らされまして(´・ω・`)
諏訪子「( ̄□ ̄;)アホかー!!!
   つか雑魚と戦う気ねえなら獣避けの鈴くらい用意しろ!!!」
かごめ「返す言葉もありません(´・ω・`)
   まあそんな事があって、次からは鈴を使って行ったわけだが…実は2回ともイグニッションのターンにまではこぎつけたんだ
諏訪子「どっちのだ?」
かごめ「両方
諏訪子「あれっそれじゃあだいぶいいところまで…ってことはアレか、オーバードライブか
かごめ「ああ…流石にアレを阻止できなんだ。
   つか最初の時は生き残ったポエットに900オーバーとか意味解らんダメージが出てなあ
諏訪子「むしろそこまでのドライブ3連打をきのこったってところがすげえわ」
かごめ「彼我のレベル差もあるんだろうが、カオスドライブも10発全部当たるわけじゃねえしな。
   それでも6発は食らうが…ダメージ量的に確実に薙ぎ払ってくるフレイムドライブの方がよほど精神的に辛い。
   …その上でオーバードライブを2回見ると心が折れるんだぜ?(´・ω・`)」
諏訪子「んでもってまたしてもリリカを連れてったわけか。
   つかリリカである意味があったのか?」
かごめ「いやまあ特にねえんだけど」
諏訪子「ねえんかい」
かごめ「因みにそれでも結果はこうなったわけだが」




諏訪子「ほぼ全滅状態じゃねえか!!!wwwww
かごめ「いやあまさかオーバードライブでポエットが一回庇いきれるとは思わなかったんでwwwwww」
諏訪子「生き残らせたのがすげえよ!!wwwwwww」
かごめ「というか装備速度補正と残滓がなければアウトだったくさいけどなあ。
   この結果は流石に海のリハクの目をもってしても(ry
諏訪子「それ節穴と同じ意味だぜ(迫真


かごめ「というわけで魔理沙メインの話は今回で最後になる…まあ、以降も六層攻略でちょくちょく顔は出すだろうが」
諏訪子「いや、ホント大真面目に好き勝手やりやがったよなあいつ。
   …見てて痛快ではあったかも知れんがな」
かごめ「まぁね、やっぱり大火力で暴れ回るってのは操作側としても気分はいいからな。
   狐の中では魔理沙もかなり動かしやすいキャラだし、書いてて負担は殆どなかったろうよ」
諏訪子「そりゃそうだろうよ、ここだと忘れられがちだが原作では一応主人公キャラだからなこいつ。
   そしてそうなると必然的にキバガミの出番も増えてくわけだが」
かごめ「困った時には牛のおっさんがうまくまとめてくれるからなあ。
   まさかここまで動かしやすいキャラだったとは思わなんだ。
   …というわけで最後に、皇子戦でのスキルを軽く紹介して終わりにしよう」


魔理沙(インペリアル/ナイトシーカー) レベル56
E:ドラグーン(空きスロ:ATK)・ジェネラルレザー・降魔の手袋・モールバラバケツ
帝国騎士の心得(★1) 帝国騎士の極意(★1) 帝国騎士の悟り(★1)
シャープエッジ(2) インパルスエッジ(2) クールエッジ(2) チャージエッジ(1)
アサルトエッジ(2) フレイムドライブ(1) フリーズドライブ(1) ショックドライブ(★8)
強制排熱(2) ホークアイ(2) イグニッション(5) アクセルドライブ(★8)
コンバーター(★6) フィニッシャー(★6) ワイドエフェクト(1) ドライブマスタリ(1) 物理攻撃ブースト(1)
鉱物学(★1) 狩猟者の嗅覚(★1)
アイスブラッシュ(1) 追影の刃(☆3) 追影の残滓(☆4)
ハイドクローク(☆2) 先制クローク(☆3)

ポエット(フォートレス/ソードマン) レベル57
E:フルンティング(空きスロ:ATK)・ヒルデブラント・アダマーの硬鎧・ナイトキャップ
城塞騎士の心得(★1) 城塞騎士の極意(★1) 城塞騎士の悟り(★1)
ディバイドガード(3) ラインディバイド(3) オールディバイド(3) ディバイドモード(2) ガードマスタリ(★8)
ヒールウォール(2) 騎士の加護(★6) 聖なる加護(★4)
防御陣形(3) 防御陣形U(3) 挑発(★4) 先制挑発(★4) ランパート(★6)
鉱物学(★1) HPブースト(6) 物理防御ブースト・フォートレス(1)
ソニックレイド(1) ヴァンガード(1) ソードブレイカー(☆3)
物理防御ブースト・ソードマン(☆4)

キバガミ(モノノフ/メディック) レベル58
E:邪眼の鎚・モノホシ竿(空きスロ:ATK)・ジェネラルレザー・破邪の手甲
武士の心得(★1) 武士の極意(★1) 武士の悟り(★1)
峰打(3) 頭砕(1) 衝破(3) 鉄火(2) 氷刹(1) 流墜衝(3) 乾坤一擲(3)
咆哮(1) 羅刹(1) チャージ(3) 食い縛り(★4) 羅刹解除(★4) 先制羅刹(★4)
背水の陣(★8) 獅子奮迅(4) 樹木学(★1)
リフレッシュ(☆3) トリート(☆3) リカバリー(☆3) 戦後手当(1)
リザレクト(☆4) オートリザレクト(1) ストレッチ(1)


かごめ「まあ、見ての通り最初の時点と特筆すべき差はないな。
   守護者(笑)戦でドジった魔理沙のレベルがいっこ低くて、なおかつ奴に宣言通りイグニッションが加わった程度だ。
   ついでに言えば装備品もほぼいじくっていない、魔理沙はこの企画の間ずっとドラグーン一挺でやりきった格好だな」
諏訪子「一応こいつも紹介しとけ」


おまけ リリカ(ルーンマスター/インペリアル) レベル57
E:限定砲剣“烈風”・神秘のニスデール・ルーンサークレット・竜骨の耳飾り
印術師の心得(★1) 印術師の極意(★1) 印術師の悟り(★1)
炎の聖印(2) 氷の聖印(2) 雷の聖印(2) ルーンの輝き(2) 
火球の印術(2) 氷槍の印術(2) 雷撃の印術(2) 爆炎の印術(2) 凍牙の印術(1) 稲妻の印術(1)
劫火の大印術(1) 始原の印術(1)
印術マスタリ(★8) ルーンの盾(★4) ルーンの導き(★6) TPカット(3) TPブースト(1)
属性攻撃ブースト・ルーンマスター(6) 薬草学(★1)
アクセルドライブ(☆4) ホークアイ(2)
フィニッシャー(☆3) コンバーター(☆3) 属性攻撃ブースト・インペリアル(☆4)
ワイドエフェクト(1) ドライブマスタリ(1)


諏訪子「じゃ、今回はここまでっ」









♪BGM 「戦乱 吹き荒ぶ熱風の果て」♪


強い。


キバガミも、ポエットも、魔理沙も…解っていながらもその言葉を今一度、心で反芻する。


新たな皇帝として立つ皇子であるとともに、帝国兵の誰もが口を揃えて称する「帝国最強の騎士」。
単独で偉大なる赤竜とほぼ互角に渡り合うその実力は、これまで各地でそれと知られる強力な魔物を向こうに回して戦ってきた3人を、まるで赤児のようにあしらうほどの凄まじい剣の冴えだった。

一方でバルドゥールも、3人の息のあったコンビネーションの隙を突き、優位に立ち回っているものの…数の差以上に、3人個々の技量の高さに、決め手を撃つタイミングを見出せずにいる。
お互いに、鍵になるのは一撃必殺の威力を持つ砲剣ドライブの一撃だろう…と、確信めいたものがあった。


先に動いたのは、バルドゥールの方だった。


その足捌きが、独特の構えから繰り出す、防御を度外視したステップに切り替わる。
ローゲルや穣子が得意とする、この地方で「ヴァンガード」と呼ばれる、剣士の技術。

予想外の行動に3人が気を取られたその瞬間、皇子の振るう“烈風”の刃が、素早く空間を切り返す。
その一撃を受けきれず、ポエットとキバガミの二人が大きく吹き飛ばされた!!

「ポエット!おっさん!」
「…貴公らの強さ、確と目に焼き付けさせてもらった。
この一撃で決める!!


それまで溜めこんでいた力を一気に解放するかのように、掲げられた“烈風”の機関部に凄まじいエネルギーが収束する。
魔理沙が習得にまで至らなかった、イグニッションを前提とする騎士の最終奥義…オーバードライブ。


魔理沙は凍りついたかのように、その巨大なエネルギーの放つ光を、驚愕の表情で見つめている。


そのとき。
その脳裏に、先日見たアリスの表情と…その言葉がよみがえる。


-私、待ってる。
魔理沙が自分で納得いくまでやりきって…帰って来て私の知らない事を、得意げな顔で話してくれるの…楽しみに待ってるから!-



「(そうだ!こんなところであっさり負けを認めてどうするんだ!
 あいつに…バルドゥールにも負けられない理由がある…でも、でも!!)」


魔理沙は同じように、魔力を極限まで溜めこんだスペルカード…最早、これまで何度発動させたか解らない、その必殺の符を掲げる。
スキを見て、決め技に放とうとしていたその符を。


私にも負けられない理由があるんだッ!!
恋符“マスタースパーク”極式・“ファイナルマスタースパーク”…術式装填ッ!!」


構えた砲剣に、極限まで高められた純粋魔力の光が吸い込まれ、まばゆい光を放つ!


その光景を、瓦礫から身を起こしながら、キバガミとポエットが見守る中で…皇子と魔理沙のそれぞれが放った必殺の一撃が衝突し、辺りは光の爆風に包まれた…!





♪BGM 「行進曲“虹を越えて”」/片岡 嗣実♪


「見事な…一撃だ」


その洪水が収まると、総ての力を出し尽したバルドゥールが、突き立てた“烈風”に寄りかかるようにして膝を突いていた。
その刃は…剣にすら限界を強いたその力の反動でボロボロに歯こぼれしている。

少し離れたところでは、吹っ飛ばされて大の字になっている魔理沙。


ピクリとも動かないその手に握られたドラグーンには…刃が残っていなかった。


「君のその一撃…剣の許容量を超えていた。
…しかし、だからこそだろうな…僕の最大最強の一撃を相殺し、掻き消すほどのパワーを生み出した」
「………剣士の戦いは、剣のなくなった方が負けだって聞いた。
私の…負けだよ」


彼女は…泣いていた。


悔しくないと言ったら嘘になる。
だが…不思議と後ろ暗い気持ちはなく…清々しささえ残っている。
自分たちの総てを込めた渾身の一撃同士のぶつかり合い…彼の方がより強い気持ちを込めていた、と納得すらしている。

なら、この涙の理由はいったい何なのだろう…彼女自身、不思議でならなかった。


不意に陽が遮られ、穏やかな笑みを浮かべる皇子が手を差しだしている。


「シウアンから聞いたんだ。
僕と同じ苦しみを持っている子がいると。
でも…僕と違って、遠く手の届かないほど高いあこがれを、ひたむきに追いかけている子だと。

…剣を交えて確信したんだ…きっと、それは君だってことを」


その手をしっかりと取り、魔理沙はゆっくりと立ち上がる。
皇子は、その頬を流れる涙を、指でそっとぬぐう。

「剣の喪失が剣士の敗北であるなら…僕の剣も、この一撃でとてもその役目を果たせるような状態ではなくなった。
…ならば、この勝負の結果は引き分けだろう」
「うむ!
それに、双方何人に恥ずべき所なき良き戦いであった!
拙者とポエット殿が見届人として、それを保障しよう!」

豪快に笑い、その背を押すキバガミ。
パルドゥールと結ばれたその手の上に自分の手を載せ、ポエットも微笑んで頷く。


最早なんの悔いも心残りもない。


「…ありがとう!
私にとっても、いい経験になった!」



その言葉は、最高の笑顔と共に。





〜セフリムの宿 “狐尾”専用区画〜


「ったく派手にやってくれやがったなマジで」

戻ってきた魔理沙から、束以外に原形を留めてないそれを渡されたかごめは、渋い顔でそれを手でもてあそんでいる。

「あたしだって錬金術師じゃねえぜ?
無くなった刀身を材料もなく、工房に持ってったところで「新しいの買え」って言われるのがオチじゃねえか」
「う、うーん…やっぱそうだよなあ」

困ったように笑う魔理沙。
かごめは溜息を吐いて立ちあがる。

「…魔理沙、お前はこれからどうする?
お前も知っての通り、アリスはアーモロード…しかもリリカ達が行ったのともまた違う時間軸のそこへ行ったようだ。
あの良くも悪しくもソツのないお嬢様のやること、今から追いかけて行っても追いつくのに相当苦労すると思うが」

魔理沙は頭を振る。


「今の私に、あいつの背中だけ追いかけるなんて選択肢はないんだ。
私がもし役立たずになったら、何処か適当な迷宮に放りこんで帰っても構わない。
だから…お願いだかごめ、もう少し、タルシスに来てるみんなと一緒に冒険させてくれ!


真剣な目の二人の視線が交錯する。
かごめはもう一度、溜息を吐く。

「…っても訊いたところで、あたしがリーダーでもギルドマスターでもないんだがな。
まあでも、あいつらがぐちぐち言うようなら、あたしの権限で…」
「何言ってんのさ大黒幕。
こっち来て以降実質的に、ギルド取り仕切ってんのあんたじゃないの」

わざと不機嫌な表情を作ったような穣子が、戸口の所に立っている。
他にも、今まで帝国の都にいたメンバー含めた全員が、そこに戻って来ていた…が。

「あっれ、静葉さんオランピアのアホはどうした!?
あんたと一緒に、幽香さん連れ戻しに霊峰行ったんじゃ」
「あの子なら帰らせたわ。
いろいろあって幽香不在の間、葉菜の手伝いをさせられることになってね…あの子も幽香の恐ろしさは骨身に染みてるから、もう帰しても悪さはしないんじゃないかしら」
「相変わらずあんた達は私を何だと思ってるのよ」

こちらは本当に気分を害した様子の幽香。
かごめも苦笑を隠せず、ならしゃあないな、と呟く。

「それはそうと…便宜上こちらでのリーダーは穣子やリリカ、みたいに決めつけてた風があるけど…今までの行動を見る限りはあなたが真のギルドマスター同然じゃない。
あなたが決めた事なら、異を唱える者はいないと思うわ」
「そういうこった。
攻略対象は「殿」だけじゃねえ、まだ三竜最強の竜と…それが封印してるって言う超大物だっているんだろ?
頭数は多いに越した事ねえ。魔理沙の実力は私も知ってるし、むしろいてくれたほうが有難い」

諏訪子の言葉に頷く一同。
かごめも、観念したかのように頭を掻く。

「わーったよ。
あたしにゃ異論はない…とりあえず丸腰ではいられんだろ、こいつを持っときな」

かごめの手渡した砲剣に、魔理沙は手を伸ばす。
そして砲剣の束を挟み、硬く手を交わす二人。


「これからも頼りにさせてもらうよ、魔理沙!」
「おうっ!!」