<奇みょんな冒険者たちの紹介>


リリカ=プリズムリバー Lylica Prismriver 「幻想の奏で手」
本編主人公。
「幻想郷の騒霊チンドン屋」もとい騒霊楽団プリズムリバー三姉妹の末妹で、かつては狡猾で調子のよい振る舞いが目立ったものの、紆余曲折あって色々自分を見つめ直した結果、周囲をよくまとめるリーダーシップらしきものを発揮し出すようになった。それ故「最近調子ぶっこき過ぎのアンナ者の性根を叩き直す」という今回の件では首謀者のかごめからまとめ役を言い渡されたのだが…。
好奇心旺盛だがそれ故の失敗も多かったために、生来の小賢しさがよい方に作用しているようだが、かえってトラブルに巻き込まれやすくなったらしく、樹海でも色々酷い目にあっている模様。
こいしは彼女にスクール水着を着せようと躍起になっているが、頑なに拒否している。実は「似合いすぎてしまう」というのが気にくわないかららしく、その悩みは意外に深いとかなんとか。
クラス…プリンセス/ファランクス→ゾディアック/シノビ(番外編以降)


ルーミア Rumia 「宵闇の小公女」
かつては幻想郷で日長一日無目的に浮いているだけの人食い妖怪、とされてきた堕天使の少女。
外見こそ年端も行かぬ少女のようだが非常に高い戦闘センスを持っており、どうでもいい知識に精通している割にクジラやイソギンチャクを知らなかったりと世間知らずなところも。
本来はわりと無邪気で明朗快活な性格の持ち主だが、どうも周囲がトラブルメーカーだらけ故にリリカと共に振り回されているせいか、本編ではあまり目立っておらず、実戦闘においてはそのぶん獅子奮迅の働きをする。最初の頃は「汚い忍者」扱いされて、ナルメル戦でとうとう怒りが有頂天になって暴れたこともあったので、きっと良いストレス解消になっているのかもしれない。
クラス…シノビ/ショーグン


チルノ Cirno 「湖上の小さな勇者(トラブルメーカー)」
自称「幻想郷最強の妖精」…なのだが、どうもポケモン関連から向こう本当にそれがシャレにならない程度に聞こえてくるっぽい御馴染の妖精。
「馬鹿」の代名詞みたいな呼ばれ方をされる事もあるが、実際は直情径行で無鉄砲なだけで、物事の道理もしっかり弁えていれば、おおよそ他人が盲点としている面をしっかり認識できるなどの優れた観察眼を持っているようである。そして何より、他人のことを思いやって、我が事のように喜んだり悲しんだりすることのできるやさしい心根の持ち主。
その短絡思考…もとい純粋な彼女の行動はトラブルの引き金になることも多いが、一方で「チルノ補正」と呼ばれる事もある意味不明なクオリティを発揮しやがったりすることもある。
ある意味でもなんでもなく主役の出番を食うことも稀によくある。ルーミアの影を薄くしている最大要因。
クラス…パイレーツ/ファーマー


ポエット Poet 「詠う小天使」
背格好は可愛らしい少女そのものの姿だが、ホワイトランドで「四大天使」の一角を担う熾天使。実はルーミアとは同じ魂が別れて生まれた、魂の双子とも言うべき対の関係になる。
無邪気そうに見えるが温和でひかえめな性格で、かと思えば普段はわりとのん気なところもある。性格上敵を作ることはほとんどないといってよく、リリカはこの件に関わる際、信頼できる者として姉のルナサ=プリズムリバーや親友である古明地こいしではなく彼女に同行を頼んだ所からも、いかにリリカから信頼されているかが伺える。リリカは彼女やこいしらと共にポケモンの世界を旅したこともあり、その意味でもリリカにとって特別な存在である。
パーティではなくてはならない回復役だが、その主武器ゆえか周囲から「撲殺天使」という不名誉な揶揄を受けてしまい悩んでいるらしい。
クラス…モンク/ウォーリアー→モンク/プリンセス(番外編以降)


藤野杏奈(アンナ者) Anna Fujino 「緋衣の大魔道師」
臙脂一色のワンピースコートと帽子、そして長い黒髪の三つ編みが特徴的な少女。かごめとは同族に当たり、見た目こそ14、5の少女に見えるが不死化魔導師で見た目の数十倍くらい生きている。
ある事件がきっかけで本来の自分をやや見失っており、今回の件も名目上は彼女のその性格矯正の為だった。ところがリリカの荒療治もあって早々に本来の自分自身を取り戻してしまい、そんなアンナの姿からリリカもまた、自分のあるべき姿を受け入れるきっかけをつかめたようである。ひょっとしなくてもかごめの真の狙いはそこにあったのだろうと誰もが思ったのだが…。
例えるならかごめやリリカとは、ウォーズマンとロビンマスク(バラクーダ)とキン肉マンの関係かも知れない。
クラス…ゾディアック/バリスタ(「狐尾奮戦記」のみ登場)


片岡葉菜(はな者) Hana Kataoka 「最強の花屋さん」
襟足の跳ねたブラウンのセミロングヘアが特徴的なお姉さん。彼女もアンナ者同様、見た目とは裏腹に長い時を生きる神樹精であり、その意味では彼女もアンナも幻想郷の妖怪連中と同質の存在と言って差し支えない。
実際は神の領域の武と、卓越した補助・回復魔法のエキスパートであるのだが、今回はあくまで採集部隊の長としての分限を堅守してあまり目立った活動はしていない…のだが、こいしが受けて来た依頼では自棄を起こして片っ端からFOEの大群を文字通り石にするなど突飛な行動を取ることも。
後に別の役目の為と称してこの件からは手を引いている。
クラス…ファーマー/モンク→ファーマー/シノビ(「狐尾番外編1」より)(「番外編」そのにまで登場)


コーデリア(大妖精) Cordelia(High-Fairy) 「湖上の小さな良心」
チルノが根城とする「霧の湖」に古くから住んでいた、力をもった妖精(大妖精)。冬の雪山で生まれ、暖気を好む妖精たちにつまはじきにされる形で移り住んできたチルノを受け入れ、それ以来無二の親友となった。
元々は名無しの妖精で、チルノからは「大ちゃん」と呼ばれていたが、ポケモンでも(それと知らず)旅を共にした事もあるリリカは彼女に「コーデリア」と名付けている。それ以降チルノ以外からは「コーディ」の愛称で呼ばれる(チルノは気に入らないわけではないようだが、コーデリアにとってもチルノは特別であり、「呼びやすい方でいい」と言っているのでいまだにチルノだけは「大ちゃん」と呼んでいるというのが真相である)。
頭が弱くチルノのような直情径行なタイプの多い妖精たちの中で、控えめで大人しい性格。それだけにチルノとはウマが合う一方で、大分振り回されているようでもある。彼女にとってはそれが日常なのであまり苦にはしていないようだが、最近はそうでもないらしく時々さらっと毒を吐いたりもする。
クラス…ファーマー/バリスタ


古明地こいし Koishi Komeiji 「見境なき忘我の恋」
幻想郷でも危険視され、遠い昔旧地獄に追いやられた「地霊」と呼ばれる妖怪の一人。
「心を読」んで、その心象を具現化してしまうという能力をもった妖怪「覚」の一族で、その能力を忌避され迫害されたことから心を閉ざしていたが、色々あって現在は心が開いている。特に、彼女が「心を開く」きっかけを作ったリリカに対する執着心は異常の数倍であり、挙句地底世界に繋がった「崖下」の影響で変態嗜好(スク水フェチ)に染まっているためタチが悪い。とはいっても、リリカにとってもこいしは「初めてできた(心の許せない)親友」であり、地霊殿を司る姉のさとりや、その「ペット」達を始めとした地底の面々とも深い絆で結ばれているようである。
昔取った杵柄というか、敵味方問わずピンチになると無意識のうちに牙を抜くという恐るべき獅子心中の虫。それ以外にも数多くのトラブルを起こすパーティの問題児である。
クラス…ショーグン/シノビ


レティ=ホワイトロック Letty Whiterock 「堅牢なる冬の魔性」
幻想郷の秘境である「妖怪の山」を根城とする雪女。
西行妖異変の際に異変解決屋にちょっかいをだして簡単に撃退されたこともあって、あまり能力を高く評価されることはないが、「冬という概念そのものを操る」という凄まじい能力を持つ。また、戯れで幻想郷の妖怪たちが集まってサッカーの大会を開いた際、司令塔として一流の才能と、最強の守りを誇るキーパーとして名を上げ、「SGGK」という尊称をもって呼ばれる事も。
リリカとはポケモン世界で共に旅したこともあるが、「パーティの盾」という概念を捨てていたことで思ったように実力を発揮できていたわけではないらしく、この世界樹世界においては(特に三龍討伐戦以降で)その実力の真なるところを遺憾なく発揮している。時にリリカその他に苦言を呈することもあるが、基本的には良き姉役としてリリカ達をバックアップする頼もしきメイン盾。
クラス…ファランクス/ファーマー


東風谷早苗 Sanae Kochiya 「祀られる風祝」
幻想郷では比較的新顔の、外の世界からやってきた巫女さんであり現人神。
かなり重い過去を持っていたり、それに関連して恐るべき異変の担い手になってしまったりもしたが、それを乗り越えてからは生来の真面目さで良き神たらんと努力を続けている。今回の世界樹探索についてもその一環としてやって来たわけだが、余りにもこいしの暴走が酷くて(加えて高確率で彼女が被害に遭うため)、結局樹海にいた期間はそれほど長くはなかった。
その後、彼女はかごめからかなり重要な役目を貸されることとなったが…。
クラス…モンク/プリンセス(「狐尾奮戦記」のみ登場)


風見幽香 Yuuka Kazami 「極東の悪魔」
幻想郷の一角、夏に一面向日葵が咲き乱れる太陽の丘に住みついている、元妖精の妖怪。生まれが特殊であった影響で非常に好戦的な面があるが、普段の振る舞いは紳士的で、黒い冗談(と時折の実力行使)でリリカその他をいぢめるのを日課としているフシがある(ただし妖精にはアマいらしい)。
マイペースというか天上天下唯我独尊を地で行っているフシがあり、下手に逆鱗に触れようものならまるで呼吸をするかのように阿鼻叫喚の世界を作り出すのだから周囲もハラハラしっぱなしだが、リリカ達や丘の向日葵など、自分の大切なモノたちに敵意が向けられた時には、その敵対者に対して決して容赦しない。味方であればこれほど頼りになる者もそうはいない、と誰もが口を揃えて言う幻想郷屈指の実力者である。
彼女が幻想郷に戻って事件に巻き込まれたことが三龍討伐のフラグであった事は確かで、そのことを考えてもリリカ達との絆は強い。
クラス…ウォーリアー/バリスタ


フランドール=スカーレット Frandle=Scaret 「虹色の翼の吸血鬼」
霧の湖の畔にある「紅魔館」当主の吸血鬼・レミリア=スカーレットの妹。
「あらゆるものを破壊する程度の能力」という凄まじい力を持っているために、過去自分自身の力を恐れるあまり精神異常を来たして自ら望んで幽閉されていたが、紅魔異変とシンオウ地方での旅を通じてその恐怖を克服した。今では吸血鬼真祖にジョグレス進化しているため、これまで苦手だった日中だろうが雨の中だろうが好き勝手に動き回ることができるようになってしまっている。
出典作「東方紅魔郷」を始めとした原作・二次創作では善悪の観念が薄い、ちょっとどころじゃなく言動のアヤしい無邪気な性格で描かれることが多いが、此処での妹様は某二次創作動画の影響を多分に受けており理知的で引っ込み思案な性格という、世間一般の妹様像とはかけ離れたシロモノになっている。故に幽香だのこいしだのには滅茶苦茶に振り回される事も多いが、クラスがクラスだけに火力はアホみたいに高い。
クラス…バリスタ/ショーグン→バリスタ/ゾディアック(「幻想樹海紀行5」より)


秋静葉 Shizuha Aki 「終焉の緋の顕現」
「妖怪の山」の中腹、妖怪さえも近づかないという「聖域」に住む、秋の紅葉を司る神格。穣子(みのりこ)という豊穣神の妹がおり、彼女とはそれぞれ自分の司るモノを自慢し合う関係…というが、物静かで気のいい彼女は妹を喜ばせる為に合わせているのに過ぎないらしい。
かつては幻想郷でもほとんど存在を知られていない神様であり、多くの人妖は滅多に見かけない彼女に関して「実力未知数=大したことはない」と決めつけられていた感もあるが、記紀神話でも上級神であった八坂神奈子(建御名方命)も一目置いている剣の達人(達「神」と言った方が正しいか?)。実はその神奈子同様、秋姉妹も記紀神話に語られる姉妹神が幻想郷に移り住む際に姉妹揃って改名したものであり、八百万の神の中でも神格の高い存在なのだから当然といえば当然だろう。ただ樹海では本来の力が発揮できないためか、ナイフや圏(チャクラム)を主に扱う。
レティ同様、リリカと共にジョウト地方を旅した経験の持ち主。リリカやこいしを自分の本当の妹のように大切に思っている(実の妹だってちゃんといるのだが、恐らくそれ以上かも知れない)。
クラス…ファーマー/シノビ