♪BGM 「やる気のないダース・ベイダーのテーマ」♪
アンナ「ぶえええええええええええええんうそつきいいいいいいいいいいいいい!!
今回今までいったことあるし他の子達ももう行ってる場所だって言ってたじゃないですかこんなの聞いてないよおおおおおおおおおおおおお!!><」
【システムウインドウ】 アンナはスマキにされている…
かごめ「やかましいわこの根性根腐れ三つ編み。
あたしゃ「今まで行ったことのあるっぽい迷宮」が「いっぱいあるところ」だっつったんだ。
それに先行部隊がどうなってるかなんて話もあたし一切してねえからな?」
アンナ「よくもだました!!
だましてくれたなアアアアアアアアアアアアアアアアア!!><」
葉菜「べっつにだましても無いと思うんだけどねえ。
あなたが勝手に、自分の都合の良い解釈だけしてそれを鵜呑みにしてるだけじゃない」
アンナ「そもそも元のギルド名名乗ったらブタ箱行きとかそんなの聞いてないですから!!
大体かごm(ゴキッ」
【システムウインドウ】 かごめ者はアンナ者にヘッドロックの構え!
破壊力ばつ牛ンンの一撃!
アンナ者は裏世界でひっそり幕を閉じた…
かごめ「そろそろ黙れ(#^ω^)」
るり「うわーありえない角度で首回ってるわねー大丈夫かしらー(棒」
サユリ「るりさんたまにそういうとことありえないぐらいドライよね^^;
あっ、次私達の番みたいね」
~新・狐尾幻想樹海紀行X~
その1 飛空挺都市マギニア
「次の者…おお、君は確か」
冒険者ギルドの一室…執務室と思しきその部屋に待ち構えていたのは、かごめが艦橋で出会った男…ミュラーその人だった。
「なんだ大将、あんたこの街のギルド長だったのか。
あの姫様のお付き武官とかそういうのじゃないんだな」
ミュラーはかごめのからかうような口調に気分を害した風でもなく、悠然と息を吐いてみせる。
「まあ、そういうことだと、今は認識してくれていれば良い。
「雨虎」、提出してもらった資料によれば、ほとんどが東国の生まれなれど…そのほとんどをエトリアではなくタルシスで過ごした、そうあるな」
「まぁね。
さっき、姫様にも言ったけども、あたし達は「例のギルド」の追っかけみたいなもんさ。
ギルド長、あんた知ってんだろう? 連中この街で、一体何しでかしたんだい?」
ミュラーはわずかに眉根を顰め、立ち上がり背を向ける。
「それを知りたくば、まず君達の実力を我等マギニア司令部に示し、その信任を得ることだ。
我々は冒険者に対する支援を惜しむつもりはないが…慈善事業を行っているわけではない。
見返りを渡す以上、相応の成果を要求する。当然のことだろう」
にべもないその言葉に、かごめは肩を竦める。
「ああ、確かにその通りだよ。
反吐が出るほどの正論だね…ならば、ここでミッションでもするのかい?
どの世界樹迷宮においても恒例の、一番手前にあるような、もう誰もが行き尽くしたような迷宮の地図を書いてこいとか言う?」
ミュラーはゆっくりと振り返り、頭を振る。
「それに値するかも、まず検分する必要がある。
いかに心折られ、歯牙なき一市民へ落ちぶれた者を含むといえど…このマギニアの街に住む者は皆同胞であり、家族である。
中に困っている者が居れば、それを助けることも「信用」を得る行為に相違ない」
「てぇと何か、
「察しが良いな。
単刀直入に言えば、その通りだ」
ミュラーはそういうと、書類入れの棚から一枚の地図を取りだし、かごめへと宛がう。
「「クワシルの酒場」という酒場が、この近くにある。
この街にもいくつか、冒険者が集まり、クエストのやり取りを任せている酒場が存在するが…そこの店主には、私も多少は顔も利くのでな。
店主はクセの強い男だが…まあ、姫様が珍しく見所がありそうだとのことなので、私の方から君らへ優先的に依頼を回すよう、話をしておいた。
このことを利用するつもりであれば、行ってみるがいい」
さらには、一通の手紙を差し出してくる。
通常であれば、紹介状と言うべきものであろう。
まだ駆け出しの、無名のギルドへ渡されるには過ぎた厚遇と言えるが…かごめはその意図を察しながらも、恭しい礼をとり、地図と手紙を受け取った。
「ありがたいことだね。
無論、利用させて頂くよギルド長」
「改めて名乗ろう、私はギュンター=ミュラー。
名でも、そのままギルド長でも、好きに呼ぶと良い。
そして、君らにもこれを渡しておこう…少なくはあるが、これで支度を調えると良い」
幾何かの貨幣が詰まった革袋を受け取り、(スマキにされたまま気絶しているアンナを含めた)5人は、その場をあとにする。
そして、ギルドメンバーの署名…あくまでこの世界の公用語たるアルファベットで書かれたその署名…先頭に書かれた名前を、彼は訂正する。
「見せてもらうぞ、君らが真にこの地で何を成すのか」
その、聞く者なきつぶやきの意味を知る者は…ミュラー自身の他にはいない。
…
かごめ「まー軍資金としては心許ない額なのは仕方ないんかね。
どーする? 買い物するにしたってまだどーせ糸の販売許可も出ねえんだろうし」
るり「んじゃあ、酒場でオススメの店とか聞くのが一番じゃない?
ギルド長が気になること言ってたのが引っかかるんだけど」
かごめ「クセの強い…ねえ。
まあ、ハイ・ラガードのアントンとか、あのレベルの人間臭い親父なんてそうそう居やしないんだろうが…と、ここか。
邪魔するよ」
「いらっしゃーい。
おお、こりゃ別嬪さんが来たねえ。
お嬢さん達この店は初めて? よーこそ、クワシルの酒場へ。
僕は店主のクワシル、ってんだ。気軽に「クワさん」でいいからねぇ~!」
るり「(小声で)うっわあうっさんくさそう」
葉菜「(小声で)っていうか超めんどくさそう…いるよね、こういう馴れ馴れしいじーさん」
サユリ「(小声で)いやまあ確かに初対面でどうかと思うんですけど…^^;」
かごめ「おいじっちゃんよ、あたしたちゃギルド長の紹介受けて来てんだよ。
クエストの融通してくれるって聞いたから来たんだがそーじゃねえなら帰るぞ(イラッ」
クワシル「そーんなつれないこと言わないでよ?
…ふーん、ミュラーさんからの紹介、ねえ。そんなのよっぽどのギルドじゃないと普段出ないんだけどねえ。
それこそ以前のきつ…おっとと、それは今禁則事項だったいけないいけない」
かごめはわずかに眉根を寄せる…
それに割り込むかのように、佐祐理が問いかける
サユリ「えーとマスターさん、ごめんね、彼女その件について茶化されるのはあまり良い印象を持ってないから。
一応それを知ることが、私達の旅の目的でもあるから…少しでも信任を得て、真相を探りたいのよ」
クワシル「そーんなかたい呼び方しなくてもいいのにねえー。
んま、他ならぬギルド長さんの紹介とあらば、もとい別嬪さんのためとあらば、そりゃあ僕だって多少のサービスは…っと、うんまあそうはいっても今お願いできるの、このくらいしかないんだけどねえごめんねぇ」
クワシルはまるで気にした様子もなく、依頼を貼り付けるボードを指さして示す
そこには二件の依頼事が貼り付けられている…
るり「…はあ、水場候補になりそうな池に凶暴な巨大魚がいるからそれとっ捕まえてこいと?」
葉菜「こっちは衛兵隊が飼育してるヤギの面倒を見ろ、ですって。
まあ、ずぶの素人みたいな新人に任せるには丁度良い依頼事…なのかしらね?」
かごめ「ふん、新人用となりゃそんなところが関の山だろ。
いいわ、どっちも夕方までに片付けてくる」
クワシル「ヤギの面倒が夕方までだからねえー。
ヤギを監視しつつ、釣りでも楽しんでいってよ! 報酬が出たらうちの店で呑んでくれるとうれしいねえ!」
葉菜「そんな悠長な…。
ああそうだマスター、今後お世話になるかも知れないし、根城に出来そうな宿とか取引先の問屋とか知らない?」
クワシル「ほうほうほう! それならとっときのがあるよ!
街の地図は持ってるよね? ちょーっと貸してくれれば目印をだねえちょいちょいっと」
…
~湖の貴婦人亭の前~
かごめ「なんでえあんた達、商店の名前聞いた時点で…なんかあんのか?
まさかあんた達の顔知ってる可能性あるとかそういうんじゃ」
葉菜「アリ、大アリなのよ。
「ネイピア商会」って、海都アーモロードを牛耳るでっかい商店だわ。
まさか店主当人が出張ってるとは思えないけど…もし店主自ら出張ってきているとしたら、かごめちゃんとあまり橇合わない気がするんだけど…私達の顔は絶対覚えてると思うからだいぶ危ないし。
さっきのオヤジ程じゃないけど、結構クセモノだものあの店主」
アンナ「私達がアーモロードを引き上げる前に、お守りがわりに肖像画置いてけ、とかとんでもないこと言ってたものね。
実際オランピアのアホが私達全員の肖像画描きやがったし、縁者でも身バレする可能性はちょっと…ブタ箱怖い><(ガクガクブルブル」
かごめ「マジかオイ…。
しょうがねえな、あんた達は身バレする可能性あるとなればしゃあない、ここの宿で兎に角数ヶ月単位で住めるか交渉しといてくれ。
少ないながらも整えられる限りの装備はそろえられるはずだしな」
~詩姫移動中 ネイピア商会~
かごめ「ごめんよーっと。
クワシルとか言うアホ親父にここ紹介されてきた新人なんだけどー」
サユリ「なんなのそのなんというか…謙虚なんだか謙虚じゃないんだか^^;」
「ほう、見ない顔じゃな?
…雰囲気的にはそうは見えぬが…お主等は新人冒険者かえ?
ある輩がトンズラかましてくれおったおかげで、丁度新たな常連客が欲しいと思っておったところじゃ。
ゆーっくり眺めて、ありったけのゼニを落してゆくと良いぞ?」
かごめ「なんだ随分威勢の良い姐さんじゃねえか…まあ、あの人も元商売人だしその辺でなんか揉めやがったか」
店主「ほう? なんじゃ珍しく二人組かと思えば、他にも連れ合いがおるようじゃな?
まあよい、人数が多ければそれなりに必要なモノは多くなろう。
ま…本当に駆け出しであるのなら…恐らくこのようなモノは買えるだけのゼニも持っておらぬじゃろうがなあ」
サユリ「( ゚д゚ )」
かごめ「あーさゆ、この程度はまあ序の口だから(呆
随分貴重な武具もそろってんな。
雲隠れしたという常連さんとやらは、そんなに樹海の深層部まで前のめりで突っ込むような命知らず共だったのか?」
かごめの視線を受け、女店主はわずかに表情を曇らせ…寂しそうに笑う。
店主「わらわは…あの連中がそんな馬鹿げた真似をするとは信じておらぬよ。
…不思議なモノじゃな、お主等の目は、連中とよく似たものを感じる。
きっと、連中しか知り得ぬ「ナニカ」を知ってしまった末のことじゃろうが…解らぬことは、語れまい」
そういうと、女店主は「新入り向け」と書かれた陳列棚を指さす。
店主「ほれ、新入りのお主等でも、生き残る程度に役立つものならそこにある。
樹海の問屋のシステム、一応説明しておくかの?」
かごめ「いや。
あたし達に実際足りてねえのは、カネと軍備だけだ。
まあ確かに、今のあたし達にはこの程度の備えをする程度しか手持ちがねえんだけどな」
かごめはその中から、数打ち(大量生産品)の刀を幾本か引き抜いては刃を吟味する。
その中で、多少なりともマシだと判断したのか、嘆息すると一本を携えて店主へと差し出す。
かごめ「さゆ、槍とその辺の杖一本、あとはあんたが使う盾だ。
そこいらの帽子とか足甲とかもとりあえず、500エンぶんな」
サユリ「傷薬系は?」
かごめ「いらん。ある程度素材集まるまでは数日かけてでもヒットアンドアウェイで素材集めるし、そっからだ」
そのやり取りに、店主は好ましいものを見いだしたのだろう…にんまりと笑う。
店主「ふふふ…しつこいようだがわらわは目利きにも自信がある方じゃ。
わらわの名はネイピア。
己の名を課している商会の長として、お主等とは長くつきあえるよう、期待しておるぞ?」
かごめ「善処するよ。
あたしは「雨虎」の蓮子、こっちはサユリ。
他にも連れは居るけど…まあしばらくは、取引にはあたし達が来るだろうし」
ネイピアは引き出しに代金を仕舞い、その後ろ姿を見やりながら呟く。
「ふふ…やっと、お主の言った者がこの地に足を踏み入れたな、つぐみ。
見せてもらおうかの。
北方世界樹の「核」を滅した…世界最強の吸血鬼とやらのチカラを…!」
…
…
魔理沙「まー見ての通り、カネは引き継いでないからいきなり在庫だけがクライマックスなんだが」
まり花「そこはノータイムで突入するんだねまりさん。
カラドボルグさんの素材を落とすのはえーと」
魔理沙「なんかその呼び方今回の酒場のスットコ親父連想するから止めてくれ…。
てなわけで、今回は最初の迷宮に触れていく…前に、クエスト二つだな。
今回は街の面々もどっかすっ飛んでるというか、ジェネッタほどぶっ飛んだヤツは居ない…ああうん、クワシルの親父がだいぶアヤしいが」
まり花「えーわたし結構クワさん好きだよー?
めうめうがすっごい楽しそうな顔してお話ししてるんだけど。
めうの超絶ドラテクで一発昇天ーっていうのに対して、だったら僕は自慢のオルタでいい音を奏でてあげるーとかいって」
一舞「えええええええええええいあの歩くわいせつ物陳列罪どもがあああああああああああああああああああああああ!!!
まりかの前で何ふざけたこといってんじゃしばき倒してやるー!!どこいきやがったエロピンクー!!><」
まり花「(´ω`)???」
魔理沙「……あーそのな、お前多分意味知らない方が良い話だわこれ(呆
今回は宿屋として「湖の貴婦人亭」、酒場に「クワシルの酒場」とこちらはいずれも新しいが、なんとアーモロードからまさかの出張「ネイピア商会」。
SQ3経験者なら周知のことだろうが、今回改めて命名された商会の店主・ネイピアには「自分よりも背丈も態度もでかい妹」というのがいて、コイツが物語中盤から行ける拠点に商会の支店を建てることで、海都の本店と同様に買い物が出来るんだ。
ネイピアとの会話で、シナリオが進んでくると「アーモロードの本店は妹に任せて、めいっぱい稼げそうだからレムリアに来た」ということを話したりするぜ。
最初は矢鱈にカネの話ばかり引き合いに出してきて、「守銭奴のじゃロリ」みたいな嫌なキャラを演出しているように見えるが…まあ、ちょっとここではそのあたりも匂わせてるぜ」
まり花「じゃーえーっと、まりちゃん!
アーモロードってアンナさんやはなさんが行ってた街だよね」
魔理沙「…んーまあ別にそれならそれでもいいんだけどさあ。
そうだな、アンナはリリカやチルノと組んでアーモロードを攻略したな。
葉菜は別働隊で、どっちも途中退場だが…まあ、こういうヤツって馴染み客のこととか結構覚えていそうではあるよな」
…
…
かごめ「まあとりあえず、これで出会い頭に新芽にされる事案を少しでも回避できるとは思いたいんだが」
葉菜「んまー500エンだしね。
というか、なんかこの袋の中にめっちゃ良さそうな靴あるけど、これ使っちゃダメなの?」
かごめ「ダメです。宿に預けてきなさい(キリッ
あーそこのアンナ、持ち逃げしようとすんなしばくぞ」
アンナ「………チッ、バレたか><」
(美結注:なんかアイテム引継の影響で何故かバックパックの中に一足だけシープモカシン…えっとまあ、もっとずっと先の迷宮FOE素材で作られる靴が入ってたんですよねー^^;
現時点ではオーパーツにも程があるので他のハマオプライムとかと同様倉庫送りです^^;;)
葉菜「ってなわけで、羊の世話はとりあえずるりちゃんに押しつけたけど、ヌシ釣りとかどうすんの?」
かごめ「(アンナにウメボシ)んー?
あたし実はあまり釣りって性に合わなくってなー」
アンナ「∑( ̄□ ̄;)ひぎゃああああいたいいたいいたい!!
そそそんなまだるっこしいコトしないで私の星術で湖ごと感電させてっ」
そのとき…湖面がにわかに盛り上がり、黒い影が水鳥を一呑みにしたではないか!!
巨大なるヌシのアンブッシュに水鳥は為す術もなくエサとなったのだ!
ナムサン!なんたる自然界の無慈悲!!
かごめ「ほう、できるもんならやってもらおうか(真顔」
アンナ「すいません無理です(キリッ」
葉菜「私も得意じゃないなーじっと待つのとか」
サユリ「あーはいはい私に釣れって言ってんでしょ。
ったく仕方ないなあ…」
~少女魚釣中~
かごめ「釣れないねえ」
葉菜「釣れませんねえ」
サユリ「んまー、さっき結構でっかい水鳥を摂食してましたし?
どうしようかしらね、このままじっとしてても埓あかない気がするけど」
かごめ「そこはほら、古来から良く言うじゃん?
竿を揺らして死んでるエサでも実際生き物めいて見せかけるとか」
葉菜「結構この湖だって深いから、あまり効果無いと思うけどねえ。
気長に待つしかなくない?」
アンナ「ハッ! 揃いも揃って建設的じゃないですね!!
そこはこうしてエサをですねどばーっと!!!( ゚д゚ )」
言うや否やアンナ者はえさ箱を湖に放り込んだ!!
サユリ「∑( ̄□ ̄;)えちょおま!!」
葉菜「∑( ̄□ ̄;)このアホ何してくれちゃってんのよ!!」
かごめが無言でアンナをヘッドロックして首を270度回転させ失神させる同時に、にわかに釣り竿が大きくたわんだではないか!!
サユリは間髪入れずに立ち上がると、ヌシと思しき巨大な影に併せて左右へと駆け出し始める!
♪BGM 「ナラク・ウィズイン」♪
かごめ「よし、いいぞさゆ!
もうちょい引きつけろ、次の角で仕留める!!」
葉菜「えっかごめちゃん何言って」
かごめ者の狙いを悟ったさゆ者は次のターンをすると見せかけその右足を大きく引いて渾身の力で逆方向へ竿を固定する!
次の瞬間、巨大な影が湖面を割り恐ろしい姿を見せた!
巨大な牙が所狭しと並ぶ大口を持ち、実際禍々しい形相をした5メートルはあろうかというそれは、喩えるならば古の怪物ベヒんモすめいている!コワイ!!
しかし見よ!
後方でタケミツほどの役にしか立たない模造刀を振りかぶり、投擲体勢に入ろうとするかごめの腕には縄めいて血管が浮き上がり、凄まじい血中カラテがそこに収束する!
この構えに見覚えのある読者も多いだろう、それは、伝説の「ベイン・オブ・ソウカイヤ」がヒサツ・ワザとするツヨイ・スリケン!!
かごめ「イヤァアアアアアアアアアアアアアアアーッ!!!!!m9( ゚д゚ )」
かごめの放つボンクラ・カタナは赤黒い炎を纏って高速飛翔!
哀れ湖のヌシはその胴体を爆発四散させられる!ゴウランガ!!!
サユリ「えー頭しか残ってないんですけどどうすんのこれ…」
葉菜「えーとまあ…いいんじゃないの?
頭だけ残ってればとりあえず奴さんの正体証明にもなるでしょうし?」
かごめ「始末しろってんだから生死問わずだろこんなの。
さて、時間的にも丁度良さそうだしるり拾って帰るぞ(アンナの足を引きずってフェードアウト」
…
るり「…というわけなのよ。
だからちょっとはぐれたヤギを探してこい、ですって」
かごめ「えーお前いてなにやってんの一体…。
っていうかわざとかわざとヤギ一匹どっか行くの見ないフリしてやがっただろうおうコラそこの綿飴頭(ジト目」
るり「さーてどうかしら♪
ちなみに、居なくなったのはでっかい角のオオツノっていう子みたいよ。
森の方とか行ってみるといいんじゃないかなあーいっぱい食べてたしー」
葉菜「今更だけどるりちゃんも結構いい性格してるわよね。
絶対トラブルが起こること承知でやってるとしか思えないわ」
アンナ「この綿飴頭は昔っからそうじゃん(むすー
かごめさんが禁止してるの承知で何食わぬ顔してルーミアに魔法仕込んでたこともあったでしょコイツ」
サユリ「まあある意味ミニサナさんみたいなとこあるからねえ。
かごめさんに嫌がらせするのに命かけてるような」
アンナ「私相手にもよ(クワッ」
サユリ「けどまあ、そのはぐれた?というかわざと取り逃がした?ヤギ探さないといけないわね。
まさか魔物と戦うなんてことは」
森のほうへと歩を進める一行、そのとき、ヤギのものと思しき甲高い悲鳴が微かに聞こえる…!
るり「よしっビンゴ!
間に合わなかったらジンギスカンにして証拠隠滅しましょ♪」
かごめ「ジンギスカンはヒツジだろがざけんな綿飴頭!><」
サユリ「馬鹿言ってないで急ぐわよ…って、あれか!」
かごめ「なんだこいつら、見た目コアラだがどこぞの球団マスコットばりにかわいげねえツラしやがって」
葉菜「(図鑑参照中)肉食コアラ、ですって。
それもうコアラというよりほとんどクズリじゃない。
どうすんのかごめちゃん、なんか脚封じなのかスタンなのかわかんないスキル持ってるみたいだけど」
かごめ「あーそういう初見の七面倒くさいヤツなんてさあ」
かごめはフォースブーストを発動させて一閃の構え!
実際冒涜的なドアr…コアラたちが動くよりも先にその首がダルマ落しめいて地面に転がったではないか!ワザマエ!
葉菜「知ってたけどなんなのこの手際の良さ(呆」
るり「【編集済】って確か青くなかったかしら?」
かごめ「あーるり君そこは禁則事項だから編集済な(キリッ
こんなのはさっさと切り上げるに限る、帰んぞ」
…
…
魔理沙「てなわけで、最初のクエスト…強制クエストって言って良いのかな。
「ヤギ飼いのお願い」はどっちにしても、選択肢で森側へ行くのを選んで、肉食コアラ2体を始末すればクエストクリア。
「池のヌシに会いに行く」は、まあどの選択肢を選んでもクリアなんだが…選択肢やPT編成、スキル構成次第で、釣りしたヤツが巻き添えになってダメージ受けたりするみたいだ。
今回実は「静かに待つ」を選択して、その結果「かごめが持ってる武器をそぉい!して仕留めた」という結果になった」
まり花「つつ、釣りとしては邪道だよぅ…(´ω`)」
魔理沙「まーかごめを知ってる私達としては「かごめだししゃあない」で済まされるところだけどな。
というわけで、報酬はそれぞれネクタル1つ、テリアカβ3つ。
プラス、まあ、コアラの素材ってとこか。
コアラはこれから行く最初の迷宮、そこでもわんさか出てくるが…それは次回への続きだな」
まり花「このコアラさん結構手強いんだよねえ(´ω`)
足払い、っていう攻撃で転ばされちゃうんだよっ」
魔理沙「スタンかと思ったらいきなり脚封じときたもんだ。
5でも最初の階層から攻撃力の結構高い風船モモンガ、んでもって地味にいやらしい腕封じ攻撃を仕掛けてくるローパー…っても、コアラはかなり序盤の魔物としては陰険な部類に入るかもな。
まり花、脚封じってどういう状態か説明。とりあえずお浚いな」
まり花「むーっばかにしてるー。
えーっと、足を使ったスキルが使えなくなって、すばやさが下がって…あと逃げられなくなるの…って、ええっ!?∑( ̄□ ̄;)」
魔理沙「まーそういうこった。
脚依存スキル使用不可、AGI半減、逃亡不可、ついでに回避率も0扱いになる。命中不安技を叩き込む時に盲目や混乱などと並んで、あらかじめ狙われる事の多い状態異常だな。
同種の徒党で出てきたときも大変だが…まあここから先は、次に回すぜ。
思ったより紙面食ったけど、これ結構長丁場になりそうだよな。多分どんどん端折られていくことになるだろうが」
まり花「次回へ続くのぜ!!>ヮ<」
魔理沙「……お前がそれ言うのかよ」
…
…
クワシル「すごいねえー!
本当にあっさりとお願い事をこなしてくるなんてあんまり無いことだよ!
既に常連さんの間でもヤギ飼い名人と魚を爆発四散させる名人として君達の名が広がり始めているよ!!」
かごめ「うっさいみょんなレッテルをあたしたちに貼り付けんな、はっ倒すぞ(キリッ」
クワシル「やだなぁーほんの茶目っ気じゃないのー。
まあとりあえず、報酬を受け取ってよ。今回はこんなもんだけどねえ」
【システムウインドウ】 ネクタルとテリアカβを受け取りました
かごめ「まあそうなるよなーまあねえより遥かにマシだが」
クワシル「んーと蓮子ちゃん…でいいのかな?
実際、君達の手際はなかなか良い感じだねえ。
その君達を見込んで、ちょいと面倒な依頼があるんだけど…どうだい?」
かごめは一瞬だけ、クワシルの瞳の中に油断ならないアトモスフィアを感じ取る…。
だが、彼女は敢えてそれを気に留めないフリをした。
「内容によるね。
あんたの夜伽につきあえとか言うなら全力でぶん殴ってやるが」
「おっとと、こいつは考えてもなかったねえ。
いや、依頼というのは人捜しでね。
うちの常連の女の子…ビルギッタっていう薬師見習いの子なんだけどねえ。
ちょいと難しい採集品の依頼を受けたまま、かれこれ二日ほど帰ってこなくってねえ。
勿論お金は出すよ? うちは酒場だからねえ、別クチにタダで振る舞ってもいいし?」
かごめはコインの対価に得た、強めのブランデーを呷る。
そして、すっと立ち上がるやいなや、出されたばかりと思しき依頼書を引ったくるようにして、胸元にしまい込んで告げる。
「乗ってやる。
どうも、あのギルド長といい、あんたといい…あたしはこういう回りくどいの大嫌いでね。
売られた喧嘩はすべからく買うのがこのあたしのモットーだ、後悔させてやんよ」
クワシルは一瞬、我が意を得たり、とばかりに口元を歪ませる。
そして、これまで通りのすっとぼけた調子で、立ち去るかごめの背に告げる。
「もう行っちゃうのかい?
見かけによらずせっかちさんだねえ」
「思い立ったが吉日、その日以外は全て凶日だ。
うちの連れ来たら伝言しといてくれ、あたしは人捜しに行ったってな」