かごめ「此処にかわいい子鹿ちゃんがいるじゃろ?」
アンナ「かわいー(棒読み」
かごめ「それがこうなって」
アンナ「もう見た(主にエトリアとアーモロードで」
かごめ「こうなったんじゃ(;;^ω^)」
アンナ&葉菜「どうしてこうなったあああああああああああああああああああああああああ!!!∑( ̄□ ̄;)」
かごめ「いや待って流石に角鹿いるのなんとなく読めてたけど鹿が仲間呼ぶってあたしだって知らん! 知っててたまるか!!><」
アンナ「そそそんなことよりなんかあの子鹿ちゃん構えてますよおもいっきりなんか構えてますって!!!><」
孝順な子鹿は身構えている…!
サユリ「ちょおまこれどうしろと!?
えっ何前列守るの後列守るのそれともブレイク切るのっ!?( ̄□ ̄;)」
かごめ「いや葉菜先輩とアンナは防御で前列にガード!
一匹でもなんとか削るz」
狂乱の角鹿は鹿々の怒りの構え!!
かごめ達は吹っ飛ばされた!!!
るり「∑( ̄□ ̄;)ぬわー!!!!!」
かごめ「∑( ̄□ ̄;)ぐはあ!!!!!」
サユリ「(フロントガード)ぐう…っ!」
葉菜「きゃああああああああああああああああああああ!?><
くっ、全体近接壊…なんとかたすか…」
アンナ者はひっそり裏世界で幕を閉じている…
葉菜「∑( ̄□ ̄;)ちょっとおおおおおおおおおアンナちゃん持ってかれてるわよかごめちゃあああああああああん!!」
かごめ「ええいうろたえるな一級ボウケンシャーはうろたえない!!><
先輩、ブレイク切って!あたしも切る!!」
…
かごめ「いやあ実際なんとかなりましたなあ。
あんまりお得意の混乱攻撃してこねえと思ってたらまさか連携攻撃仕掛けてきやがるとは」
サユリ「というかそもそも最初に居た子鹿も結構攻撃痛かったわよ!?><
えちょ…なんか図鑑見たらあの鹿よりもクマーのほうが攻撃力も防御力も高いんだけどマジで熊鍋する気なの!?><」
葉菜「いやさゆちゃん…多分重要なのそこじゃない(しろめ」
~新・狐尾幻想樹海紀行X~
その4 獣王ベルゼルケル
明夜「あ、どうもボールを取りに行くこと【編集済】回でおなじみの柏木明夜です^^;」
つぐみ「やめてよめーやちゃんまでおかーさんみたいにそういう地味にシャレにならないアイサツすんの><
今回のっけからまああれの話してるんだけど…狂乱の角鹿。
もーアルカディア以外ではすっかりおなじみになってるあいつだね」
明夜「みんな角鹿角鹿カマキリって蛇蝎の如く忌み嫌ってますよね(´ω`)
確かに私だといろいろ印象薄い魔物なのですが…あとエトリアの悪夢とかなんとか」
つぐみ「エトリアの悪夢は危険な花びらだね。
ちなみに亜種としてはハイラガの悪夢っていうのも居て、お化けフクロウやサクランフクロウの事を言うみたいなんだけど…まあ、SSQ2にはいなかったけど無印2の第四階層には花びらもいたし、そいつも何故か「エトリアの悪夢」ってそのまま呼ばれてたりしたよね。
眠りの状態異常はどのRPGでも基本的に行動停止する厄介な状態異常だけど、世界樹の眠りはダメージ倍加や回避不能までからんでくるぶん致命的だからね。
個人的に歴代最悪の花びらは4の第二迷宮や第二大地小迷宮にいたやつだけど。やってくることが3の第五迷宮に居たのと同じなのに、それを前半の迷宮でやってくるとかひかえめに言ってスタッフバカジャネーノとしか」
明夜「あー脱線承知で聞きますけどどんなことしてくるんですSQ4だと?」
つぐみ「開花モードでランダム4人に眠りぶち込んだ挙句ランダム3~5ヒットしてそこそこ威力ある斬攻撃」
明夜「はい!!?(^ω^;)」
つぐみ「3の奴は全体近接斬だった気もするけど、まあタルシスの花びらはみんな狂ってたしね。
特にイカレてたのは4の破滅の花びらだね。開花するとランダム4人に異常なほど高い付与率を持ってる石化花粉がね…というか蕾状態でも単体対象とはいえ花びら大抵複数体出るからね…ついでにSSQ2までの石化は即死とほぼ同義、全員石化は全滅扱いだよ」
明夜「つぐみねーさんマジで今までどんな危険地帯渡り歩いてたんですか(しろめ」
つぐみ「いい時代になったよねーホント(しろめ
…話戻そっか。
角鹿はもうあれだよ、大抵範囲混乱付与を叩き込んできてこっちを散々引っかき回した末に高威力の貫通壊攻撃でこっちを壊滅させに来るんだ。
3の混乱付与は単体だけだった気がするぶんだいぶマイルドだけど、SSQ2とか第一階層最初のフロアからなんかわんさか出てきやがるし。
今回の角鹿は出現方法こそ4と同じで、小迷宮「小さな果樹林」のFOE狂乱の幼鹿を全滅させると出現するよ。
ただ4は高速追尾型だったのに対して、今回は高速巡回型。回避は簡単になったけど、HPがある程度減ると「孝順の幼鹿」っていう専用のオトモを呼んで、連携技で全体高威力近接壊「鹿々の怒り」をぶっ放してくるよ。
幼鹿は角鹿のHP1600弱に対して180程度。とっとと倒して連携を失敗させていきたいけど、召喚される数が一度に1体→2体→4体と増えていくのが本当に」
明夜「仲間を呼ぶ魔物って、ドラクエ的に考えるとどうしてもなんかわんさか呼ばせて経験値を稼ぎたくなりますが」
つぐみ「世界樹は結構限られるけどねその辺。
特に、FOEやボスで専用のオトモを呼ぶ場合、そのオトモは素材は勿論経験値も持ってないから、単純に呼ばせまくれば不利にしかならないよ。
一応…先のネタばらしになるけど、イビルフィッシュっていう魔物が呼ぶかみつき魚は、通常モンスターのかみつき魚と一緒だから経験値はその分稼げるよ。もっとも、素材は一度にもらえる数に上限があるから、同じ戦闘の間にあとから入手された素材は先に入手された素材を上書きするからその辺は注意だね。
特に条件素材の入手がからむタイミングは気をつけないと」
明夜「そんなことがあるんです?」
つぐみ「無限沸き乱入型FOEもいたからその辺もね。
さて、話は戻すけど角鹿は、やっぱりというかほとんどお母さんが上段からの空刃でゴリ押して、最後は子鹿ごと一閃で吹き飛ばしたよ。
このあとでもう少し詳しく触れるけど、何気にこのパーティ構成はどんな魔物相手でもある程度はゴリ押しできるバランスの良い組み合わせだよ。特に攻撃型のフォースブレイクは凶悪なのが揃ってるからね」
…
…
~幽寂ノ孤島 ベースキャンプ~
鹿狩りから帰ってきたかごめ達を待ち受けていたのは、思っても見ない光景だった。
そこかしこに負傷した衛士や冒険者達、五体満足な者はそうした負傷者を介抱したり、また急ごしらえの簡素な建物へ、動けぬ重傷者を運んでいる…。
「なんだいこりゃ、まるで野戦病院じゃないか」
かごめはその光景に眉をひそめる。
その惨状に我慢がならなくなったのだろう、葉菜はその重傷者の元へ駆け寄って誰何する。
「ねえ!
一体何が起きたの、この人達は!?」
「お、おお君はメディックか!?
もし余裕があるなら手を貸してくれ、皆、森の赤毛にやられたのだ!
くそっ…我々を分断するように誘い込んで…忌々しい赤毛め…!!」
一度葉菜はかごめのほうを振り返り、かごめが頷いて返すとそのまま担架と共に小屋の中へと入っていく…。
かごめは嘆息する。
「…赤毛、か。
本家タルシスの碧照樹林には、大型の熊が三種類…いや、四種類いる。
「森の破壊者」と呼ばれる黒い熊、「血の裂断者」と呼ばれる赤毛の熊、そして…そいつらを統べる赤毛の巨熊、獣王ベルゼルケル。
あとの一種類はかなり特異な環境下でしか見ることはなかったろうから除外してもいいが、ウィラフの言葉を信じるなら「裂断者」はいないと考えていい…ベルゼルケルと呼ばれるそいつが複数体存在するらしいということを考えても、ここの赤毛は恐らくそいつのはずだ」
「でもかごめちゃん、それって森のボス熊なんでしょ?
いきなりボスが群れで登場するとか有り得るの?」
「んまー本家RPGゲームだったらその常識も通用するのかも知れないがねえ」
るりの問いかけにかごめは肩を竦めながら頭を振る。
「なんにせよ、もっと詳しい話を聞いてみなきゃ解らないわね。
どうする? 折角鹿の素材も入手出来たことだし、一度マギニアに戻った方が良いかしら?」
佐裕理の提案に、かごめは頷く。
重傷者の看病に残る、と言い張って聞かない葉菜のみをキャンプに残し、一行はマギニアへと一時帰還する…。
…
翌日。
ベースキャンプに戻ったかごめ達は、負傷者の看病を不眠不休で行っていたらしい葉菜を休ませながら、責任者と思しき衛兵隊長との面会を許されることとなった。
「…何しろ生きて戻ってきた者達も運が良かったとしか言い様がない。
我々部隊の中には、単独で「破壊者」と渡り合えるだけの実力を持った者もそれなりに存在する…奴らの習性を利用し、不意を突けばだがチームを組めば難なく倒せることも確かだ。
だが…あの赤毛は「破壊者」とはなにもかも異なるらしい。
生還した者達の証言によれば、奴らは犠牲者の遺留品…時には、その亡骸までも利用して「獲物」を引きつけ、袋小路に追い詰めてからこちらを「奇襲」してくるのだ」
「熊って生き物は、味を覚えた獲物に執着し…自分のものに対する執着心も強い生き物だって聞くけど」
かごめの言わんとしていることを理解したのだろう、衛兵隊長は苦渋の表情のまま頭を振る。
「奴は…純粋に「狩りそのもの」を愉しんでいる。
襲った獲物を捕らえて喰う、その行為より…絶望と恐怖に歪む獲物の表情を、無残に切り刻むことを…殺人鬼そのものだ。
生き残った者でも、見るに耐えぬ姿の者も少なくはない…彼らは衛兵や冒険者としての再起はほぼ不可能であろう」
「そうかい。
そいつはどの辺に潜んでいる?」
「我々は樹海が三階層になっていることまでは把握しているが、下の二層、特に中間層での被害報告が多い。
逆に最下層では目撃例が存在しても、それ以上の情報は寄せられていない。裏返せば、最下層で奴に出会った者が一切帰っては来ぬということやも知れん。
…まさか、お前達はそこに行こうというのではあるまいな!?」
「そのつもりではある。
一応、許可は得ているつもりだが」
訝る衛兵長に、かごめは一つの手形を指し示してみせる。
衛兵長は驚愕に目を見開いた。
「これは…姫様の!?
馬鹿な、一介の冒険者が何故こんなものを…!!」
「あたしたち「雨虎」は少し訳ありでね。
この先になんか衛兵団がなんか屯してるところに持ってけば、大体フリーパスで通してくれるなんて話だったんでさ。
…悪いが、こんなところで足止めを食うつもりはないよ。ついでに、その熊野郎も始末してきてやる」
呆然と見守る衛兵長を残し、かごめはその天幕をあとにする。
…
仲間達のいる広場に戻ってきたかごめは、簡潔に状況を説明する。
「鹿狩りの次は熊狩り、と来ましたか。
どんどん相手が厄介になっていきますこと」
「だったらもう容赦なく強力な武器とか解禁しましょうよおおおおおおお><」
呆れ顔で頬杖をつくるりと、未練がましくわめくアンナ。
そのアンナの頭を強引に押さえつけるようにして無理矢理黙らせながら、かごめは続ける。
「聞けば聞くほど、もう下の方では少なくとも2匹以上は、ベルゼルケル級の巨大赤熊が居ることは間違いないんだろうな。
ウィラフも何処行ってんだかだし、あのマルコとか言う術士もまだ樹海にいるっぽい。
連中を捕まえればもう少し詳しいことも解ろうもんだが」
「少なくともその一方の所在が解っている以上は、私達も樹海に入るしかない…そういうことね」
目を覚ましたのだろう、何時の間にか広場へときていた葉菜がかごめの隣に腰掛ける。
「まあ、そういうことになるね。
ネイピアの姉さんが随分奮発してくれてな、子鹿からはぎ取った皮で人数分のブーツを誂えてくれたし、いい皮鎧も用意してくれたしな。
武器ばかりは相変わらずだが、まあ、当面はこれでどうにかするほかあるまい」
かごめは溜息を吐きながら、新しく鋳造されたばかりの小太刀に日の光を反射させた。
普段のノースリーブの上から身に纏われた皮鎧は、果樹林の主たる角鹿の皮そのものを思わせる模様が意匠として取り入れられている、簡素だがしっかりとした作りのものだ。
「出立は陽が落ちてからだよ。
自分の得意なテリトリーの中では、どんな狩人でも慢心と油断が生じる…そこを突く」
…
陽が落ちるまでの数時間、思い思いに休息を取る者、防具の手入れを入念にする者…と、相変わらず逃げようとしてスマキにされる者とそれぞれの行動を取り、陽が落ちるころにベースキャンプを出立したかごめ達は、獣王らしき怪物熊の目撃・襲撃例の相次ぐ樹海中層へと侵入する。
入り組んだ獣道の影に潜む「破壊者」の襲撃を巧みに回避し、あるいは機先を制して一撃の下に斬り伏せながら進む彼女らの前に…一人の冒険者が姿を見せる。
「あら、見ない方々ですわね。
貴女方も、先だってこの地を訪れた冒険者かしら?」
薄い桃色の髪と瞳を持つ、何処か気品を感じさせる星術士のようだった。
口調からはその育ちの良さをうかがわせるが、単独でこの地にいるということを考えると、かなりの手練であることが窺える。
かごめがペルセフォネより直々に下されたミッションは公に出来るようなものではない。
当然ながら、その他一般の冒険者達が知る由もないことであり…本来なら相争う理由のない「冒険者」同士であろうとも、決して気を許せるような状況ではないのだ…そのことを知ればこそ、るりはわずかに槍を強く握り直し、佐裕理は盾を構えて一歩前に踏み出そうとする。
だが、ふたりの行動はかごめによって遮られた。
「止めときな、あたしたちのお里が知れるってもんだ。
…それに…この子の顔は、あたしが知ってる」
「どういうこと!?」
葉菜のみならず、目の前の少女もわずかに眉をひそめるが…少女の疑念は、樹林の木々が煌々と照らす月明かりの下に照らされたその姿を見て氷解すると同時に、その目は驚愕に見開かれる。
「貴女は!
…何故ですの、貴女はもっと、先の階層に居てもおかしくはないはず。
それに、今の「狐尾」は…!」
「説明すると少しばかり長くなるが…あんたこそ、こんなところで何油売ってるんだい。
遙か先にいるというのであれば、あんただってそうだろう、カトリーヌ…否、シャルトリーズ=スプレンティッド」
少女は目を丸くする。
そして、事情を知らぬ他の面々は困惑の表情でその光景を見守る。
しばし沈黙のままお互いを見つめ合っていたふたりだが…シャルトリーズと呼ばれた星術士の少女は、ふっと笑って踵を返す。
「お姉様の仰った通りでしたわね。
一騎当千の烈女が集い、覇王とも呼べる詩姫に率いられしそのギルドに対する余計な詮索も心配も無用、と。
私如きの杞憂など時間の無駄でしかなかった…そのことを再確認できただけでも、良しと致しましょう。
お時間を取らせて申し訳ありませんでしたわ。貴女ほどともなれば、この先で起こりうることも、既に」
「言われるまでもない。
あんたは、あんたの道を行くことに専念すべきだ。
あいつを…リーシェの奴を、あっと言わせるんだろう…シャロ?」
シャルトリーズは振り返り、目を細める。
「…そうやって、他の方に呼んで頂けるのも、何時以来かしら。
でも、この地では「カトリーヌ」と呼んで頂きたいですわ。
かごめ様…またご縁がありましたら、いずれ」
年相応の表情の笑顔を最後に残し…少女はその場をあとにする。
「かごめちゃん、今の子は」
「ちょっとした知り合いだよ。
アルマムーン軍のアホレモンを知ってるだろ…あのアホの、愛弟子だ」
「はあああああああ!?∑( ̄□ ̄;)」
素っ頓狂な声を上げるアンナとるり。
「レモンって、あのヘタレ中二病魔道士の?
どう考えたって弟子取れるようなキャラしてないと思うんだけど」
「はっ、弟子取れそうにもねえような性格してる分際で弟子持ちのヘタレ魔道士なら、そこにもいるだろが。
まあレモンもアンナも決して二流三流の魔道士じゃあねえが、あの子の才気は透子や愛子…魔理沙やつぐみにだって、決して負けてねえ。
魔理沙のタコとは方向性が多少異なるが、そうだな、あの子はいろんな意味で愛子に似てるんだな。
っと、道草食ってる場合じゃないか、先を急ごう」
一行を促すかごめ。
迷宮の先へ歩を戻していく仲間達から一歩遅れ、立ち止まったアンナは、少女が去って行った道の先を見やる。
(ひさしく、忘れていたかも知れないわ。
喚いてもどうしようもない状況だってある…そんなとき、私自身はどうあれば良いのか。
リリカ達があの時、私に思い出させてくれたはずよ。
今までが平和すぎたのも考え物なのかしらね)
ふっと笑うと、いらだったような声で呼ぶかごめの声が聞こえる。
いつものように驚いて見せながらも…駆け出す魔道士の表情は、つい先刻とは全く異なるものだった。
…
…
明夜「あーその、つぐねーさん?(ジト目」
つぐみ「何も言うな(真顔
これを見た瞬間もうイオンの啓示を受けたナドックスの気分がわかった、とか狐野郎がほざいてたからどうしようもなかったんだ」
明夜「などと供述しており(ry
実際今回このへんの扱いどうなるんです?
アルカディアについては異世界とかそういう系で時間軸が云々とかいろいろ無茶な設定放り込んだわけですけど」
つぐみ「一部はそのあたりの解釈踏襲してる…っぽいんだけど、できる限りぼかしては行きたいんだよねそのあたり。
本筋には絡めない予定では居たけど、なんかおかーさんもこっちに実際入る前にいろいろ悪さしてたことを示唆してる感じかな。
もう少し先の辺りでもう一度、そうだね、カスティルさんとかエルミーナさんとかと遭遇してたらその辺りを考えていこうかと思ってたみたいだけど…今回はアンナさんの尻に火を付けるダシとして登場させたというか」
明夜「その言い草!!∑( ̄□ ̄;)
話は外れるけど、実はアンナさんとレモンさんの得意属性、どっ被りしてるんですよね」
つぐみ「アンナさんは基本水・氷特化なんだけど、「大魔導師」の大まかな定義もどこかで書いた気もするし、そうするとこれまでのアンナさんはちょっと条件から外れ掛かっているのよね。
ポケモンとしてもめざ炎とか持ってないんだけどまあ…もうそこまで気にしてたらキャラ設定もそれに引きずられちゃうからね。
狐野郎的にもとーこさんのお師匠様だから、もうちょっと良いとこ作ってあげたいところだし」
明夜「まあ…最近ポケモンとか既に忘却の彼方ですしね(しろめ」
…
…
カトリーヌと別れ、中層の深部へ侵入したところで傷ついた衛兵を介抱した一行は、マルコとオリバーのふたりが、逃げ遅れた衛兵達を探すべく最下層へ降りたことを聞かされる。
衛兵は手当こそ受けていたが酷い怪我をしており、すぐに連れ帰ろうとするも「自分はいいから、すぐに二人を助けて欲しい」と懇願して聞かず、後ろ髪を引かれるような葉菜を強引に引きはがし、一行は最下層へと突入する。
果たして、そこにマルコ達は居た。
周囲に散乱する、衛兵達の亡骸に混じり…血溜まりに沈むふたりはとても生きているようには見えなかったが…介抱したかごめの腕の中でオリバーは息を吹き返す。
「てっきり死んだとばかり思ってたがな」
「…勝手に…殺すな…!
だが…俺達も限界だ…ここまで逃げてくるのがやっとだとは…」
苦笑するオリバーだが、瀕死の重傷を負っていることは間違いない。
こちらも息があるらしいマルコへ応急処置を負えた葉菜が、オリバーの元にも駆け寄ってきて治療に掛かる。
かごめは、むせかえるような血の臭いが渦巻くこの区画で、散乱する衛兵達の亡骸に静かに黙祷を捧げるるりを見やる。
その視線に気づいたるりも、振り返って頷いた。
「やっこさん、近くに居るわね。
問題は、他の熊共の匂いがきつすぎてどれがどれだかわかんない、ってところなんだけど」
「やってくれるなケダモノの分際で。
そこらに、衛兵連中が殺った熊の死体をばらまいて匂い消しとは、もうコイツはただの熊じゃねえな。
れっきとした上級魔性クラスだ、さっさと五体バラしちまわねえと」
そこへ、手当を終えたふたりを先の衛兵のところまで連れて行っていた佐裕理と葉菜も戻ってくる。
かごめは振り返りふたりへ告げる。
「奴は手負いだろうが…どこかに潜んで待ち構えていることは間違いない。
この先どこから飛び出してくるかはわかんないし、慎重に」
「こんなに間近にいるんだからわざわざそれにのっかろうだなんて…そこの綿飴頭野郎といいあなたといい、どんだけ私の胃壁を削り落としたいのかしら。
いんのわかってんだったら!!」
怒気をはらんだ声と、前触れもなく介抱された途方もない極低温の魔力に、さしものかごめすらぎょっとして声の主を振り向く。
「姿見せる前にさっさと叩き殺せばいいじゃないのしちめんどくせえええええええええええええええ!!!」
怒号とともに、かごめのすぐ真上に位置する鬱蒼とした一角へ、アンナは上位の氷雪魔法を解き放つ!
一瞬の出来事に呆気にとられる間もなく、その凄まじい一撃に呼応するかの如く…煌々と照らす月を遮るかのように、いびつな形状の大爪を振りかざす巨熊が空中へ躍り出たではないか!!
この区画に屍を晒す衛兵部隊を全滅させ、マルコ達にも深手を負わせたその張本人は、機先を制せられながらもかごめ達が戦闘態勢を整えきってないことを察知し、凄まじい咆哮を上げる。
共鳴する空気の波が衝撃波となって襲い来るものの、アンナの放つ氷雪魔法の余波に相殺され、さしたるダメージも生み出さずに終わる…巨熊が着地するやいなや、小太刀の鯉口を切りながらかごめが、アンナの放った魔力を振り上げた穂先に絡め取りながらるりが、その両サイドを挟むようにして猛然と突っ込んでいく。
さらに…その両者から逃れようとバックステップの体勢に入る巨熊の頭上には…戦鎚を大上段に振りかぶる葉菜。
「そおおおおおおおおおおおおおおれっ!!」
大振りの一撃をカウンター気味にもらった巨熊が踏鞴を踏むより早く、かごめの放つ抜刀が袈裟懸けにその胸元を大きく切り裂き、さらにそこを抉るようにしてるりの一撃が捻じ込まれる。
その傷口は冷気を孕んだ大爆発を起こし、飛び散る血液は紅い氷の柱となった。
手負いの巨熊は、お得意の不意打ちも不発に終わり、なおかつ一糸乱れぬ連携攻撃を前にしてあっさりとその骸を晒すことになった。
いまだにこちらを睨むようにして、魔法を放った体勢のまま荒く息をするアンナを一瞥して嘆息するかごめは、無様な姿となった赤毛の獣を見て…驚愕に目を見開いた。
「拙い!
コイツ、偽物だ!!」
「えっ!?」
「説明してるヒマはねえ、戻るよ!!」
かごめが駆け出すと同時に、当惑の隠せないメンバーも…一瞬の後、その理由を悟る。
凄まじく凶暴な気が、一つ上の階層から感じ取られる。
それは、今此処に屍をさらす赤熊とは比較にならない…仮に、この赤熊が五体満足だったとしても、それと同等とは言い難い。
彼女らも気づいたのだ。
目の前の赤熊は、ベルゼルケルではなく…ベルゼルケルに似た体躯を有した、その影武者とも言える全く別の個体であることを。
果たして。
駆け戻った一行を待ち受けていたのは…傷ついて動けぬ衛兵と、オリバー達に襲いかかるもう一頭の…真の、獣王ベルゼルケルの姿だった。
…
…
つぐみ「というわけで今回はここまでだよっ!!」
明夜「∑( ̄□ ̄;)うわああああああなんですかこの引き!!
ものっそい不穏な引きじゃないですかやだー!!」
つぐみ「いやまあちょうど切るにはいいタイミングだと思ってねー。
ちなみに、最後はここでのお母さん達の能力値を紹介して終了だよ」
つぐみ「今回は地図を一から全部書かなくてもいいとか、地味に討伐済・取得済の装備やアイテムは使い放題ということにしてあるので、何気に在庫が複数残ってたエルクブレストやフォーンシューズを既に装備しているよ。
だけどそれでもレベル10で討伐できてるから兎に角このパーティのバランス良いんだよね。あと一閃とアストロサインが異常に強い」
明夜「何気にブーストとブレイクどちらも強力なゾディアックですけど、むしろ今までなんで使わなかったんでしょう?」
つぐみ「単純に噛み合わなかっただけ…かも知れないんだけど、どうなんだろうね。
二週目でこのログを開始して、アンナさんがもうゾディアックで確定してたんだけど、差別化するにもその型を考えるのが面倒くさかったから…はあるかも。
3色を使うかメテオを使うかなんだろうけど、メテオはそもそも習得遅いしね。
殴りっぽいことも出来るけどそれだってノービスだと無理だし」
つぐみ「次回はいよいよ、樹海のボスに挑むよ。
展開の都合上、だいぶこのあとの展開が魔改造されまくってるから注意してね」
明夜「もうその時点で悪い予感以外しません(真顔」
つぐみ「というわけで次回は私達もでるよ!!!>ヮ<」
明夜「∑( ̄□ ̄;)だからそういうことをさらっとおおおおおおおおおおおおおおおおお!!?」