翌日。
ギルド「雨虎」が樹海を支配する魔物を討つミッションを成功させたことが報じられると共に…かごめ達が正式な「狐尾」中核チームとして探索行に加わったことが公にされた。

そして、ペルセフォネは緊急に会見を行い、「狐尾」の他メンバーが起こした不始末は、ギルドマスターである藤野かごめ自ら責任を取ること…そして、一騎当千の猛者たる他のメンバーを捕縛できるのも、それ以上の猛者たる彼女らをおいて他になし…そう宣言した。
則ち、かごめ達には勿論、「彼女らが追う他の狐尾メンバー」にも一切の手出しは許さぬ、と。
その禁を破った場合、かごめその他のメンバーにより「彼女らと樹海で遭遇した魔物と同じ末路」を辿ることになっても、一切マギニア司令部ではその責任を負わないと。


無論、他の冒険者達も困惑ずくめであることもあったが…それ以上に戦慄したのは、彼女らの身柄を狙う「賞金首目当て」の犯罪者崩れ達だ。
実際この時点で多くのそうしたならず者達が、全身に負う深い凍傷のため満足に動けぬリリカを襲撃しようとして、ことごとく諏訪子とかごめ、あるいは期を同じくして帰還を果たしていた静葉のいずれかの手により返り討ちにあり、最悪死に至るほどの事件が既に起きている。
これを受けてギルドに恫喝めいた「陳情」も多く寄せられたものの…実際に彼らは「被害者」ではあるとは言え、その盗っ人猛々しい態度には、他の良識ある「真っ当な冒険者」達にも辟易されており…加えて、これまでそうしたならず者達のために、不当の扱いを受ける羽目になったタルシス、あるいはハイ・ラガード出身の冒険者達にも、ほぼ無条件に探索への復帰を認める「恩赦」が出されたことも後押しし、三日を待たずして「狐尾内のごたごたを彼女ら自身が解決する事は至極当然であり、手出し無用」と、割り切る形で受け入れられていった。
実際、こうして復帰が認められた中には「狐尾」シンパの者も多数存在し、そうしたならず者共の為に探索のチャンスを失いかけている事もあり…あべこべに、被害者面をしていた者達こそ改めて重罰を加えられることとなるのだが…それはまた別のお話。



「しかしまあ…話が解るというか、お人好しというか。
私らにしてみりゃ助かるっちゃ助かるんだけどさあ」

ベースキャンプの広間、そこで、まるで漫画の世界から出てきたような分厚いステーキを、まるで親の仇を見るような形相でかぶりついて噛み切ろうとしながら、諏訪子は呆れたように言う。




ふたりの視線の先には、鎧を纏う大男…オリバーが、楽しそうに肉を切り分け、次々と鉄板に置いていくのを、相方のマルコが呆れながら眺めている様子が見える。
かごめ達は傷ついたオリバー達をこのベースキャンプに連れてきて、別れ際にオリバーが言った「もし首尾良くミッションを成功して戻ってきたら、今回の礼にステーキを振る舞ってやる」という言葉に甘えるため、わざわざベースキャンプに足を運んできた、という経緯だ。
ある程度事情を知っていただろうマルコはともかくとして、「生きる伝説」として狐尾の名を知っていただけらしいオリバーの喜びようは相当なもので、その他の冒険者や衛兵達にまでステーキを大盤振る舞いしているという塩梅である。

その様子を眺めながら苦笑を隠せぬかごめの目の前にも、諏訪子が格闘するそれには及ばぬまでも、十分に大きいサイズの一枚が、皿からはみ出さんばかりの豪快さで鎮座し…かごめもかごめで通常のナイフではなく、鉈のような分厚い刃を持つ小刀でこれまた豪快に肉を切り裂いてはそれに刺し、噛み割いて返す。

「そこはまああれだよケロ様、あたし達の日頃の行いが良いからってことにしとけばいいんじゃね?
実際、辺境伯のおっちゃんとか先日またダメ押しで親書送りつけて来たとか言うしさ。
おかげであたし等ばかりじゃなくて、タルシスの他の連中も冒険者稼業に無条件復帰できたみたいだし、まーホント、おっちゃんには頭上がんないねー」
「ったく気楽なもんだなオメーも。
…しかしあれだ、あのクソウサギマジで何を見たんだ。
それに、保護した私が言うのもなんだが、チルノがリリカを氷漬けにしやがった理由もよくわからん。
肝心のリリカはあの有様で、ろくすっぽ事情もわかりゃしねえ…こっちにあのスットコ三つ編み引っ張ってこれなきゃ、最悪のケースも考えてもらうとこだよ。
奴からもらった凍傷、ほとんど呪いだ。アレ解呪する手段なんて、アンナの能力ぐらいしか私は知らんよ

なおも憤然と、剥き出しになったレアの部分を正面の焚火に直接突っ込みながら、またかぶりつくことを繰り返す諏訪子。
かごめはステーキを食べることを中断し、険しい表情で問いかける。

「未だ行方がわかってないのはそのチルノと穣子、あとコーディ…それに、奴らを追っていったこいしにお燐お空、メルラン。
文の奴は別行動だといったな」
「ああ。
といっても、文も結局は行方不明だけどな。
めるぽとの連絡役はなんとかする、っつって出てったきり半月以上音沙汰なしだ。
挙句に奴の後を追うにも、私達が最初に、帝国から借り受けてきた飛空挺で辿り着いた場所へはもう戻りようがない
「なんだそりゃ」

眉をひそめるかごめに、諏訪子は肉を焙りながら、憤然と息を吐いて返す。

「このレムリアが断層と、その間に渦巻く海流と乱気流で寸断されてるのは知ってんだろ。
だが、その何処にも各エリアを行き来できる、ちょうどうちらの飛空挺が通れる程度の抜け道が存在したんだが…それが、どこのどいつかわからん連中に封鎖されてんだ。
見た限り…どうも海族というか

「海族?」
海の一族、とでも言えば良いのか
私らがここへ赴くときに、ローゲルが言ってたんだよ。
マギニアだけじゃなく…アーモロード近海に根城をもつヴァイキング一族の王女が、恐らくはマギニアと同じ目的でレムリア目指してる…ってな。
しかも悪いことに、連中、マギニアと相当な因縁が大昔からあるときたもんだ。詳しい経緯は知らんけどな。
まー、そいつららしき連中がなんかしてたのは見てるんでな。それこそ止める間もあればこそってやつだ」
「まさかとは思うがケロ様…てーさん、そっちについたとか言わねえよな?」
「そのまさかだと言ったら、おまえどーすんだ?
それを主導してたのが、あのクソウサギだったんだよ。
どうすんよ、あのウサ公とっ捕まえたらこうやって丸焼きにでもして食っちまうか?」

大袈裟な仕草で、火の中に肉を突っ込む諏訪子。
かごめは襲い来る頭痛を、これまた大袈裟な仕草で堪えるように頭を抱える。

「じゃあ何か、てーさんが掴んだマギニアの伝承に関するヤバイ級案件、その「海の一族」とやらに受け渡したとかいう可能性もあるってのか。
おいおいおい…それだけはマジで勘弁してくれよ。
んなことされたら、折角要らん嫌疑が晴れそうだってのに、全部台無しだぞ」
「幸いにもというべきは、連中のホームポイントはこのエリアの隣で、向こうからも容易にこっち側へこれねえって事だ。
本来なら、マギニアのいる「はじまり島」、そこがレムリアの玄関口であることは間違いない。
だから連中のいるエリアから起動できる磁軸はない…ということもできる

「他の冒険者よりも先に次のエリアに向かう磁軸の起点を探せ、ということか。
参ったねえ、妨害は消えてもまだそんなにここのパッチワークみたいな魔力に慣れるのまだまだだってのに」
「あくまで私個人の意見だが、あんた達は多分そのまま順繰りに迷宮を辿ってもらえば良いと思うよ。
私達は、多分だけど「裏口」から入ったからえっらい苦労はしたが、磁軸の配置から考えると当然正規ルートの方が慣れは早いんだろ。
あのクソウサギが恐らく見つけてはいないだろう、この「孤島」にあるはずの霊堂を早急に見つけ出す必要がある…てゐが磁軸の存在を感知してたとして、実際に見てはいないとすれば
先手は打てる、か。
てーさんがそれを知ってる上で、こちらに何かを仕掛けてくれば?」
かごめ、あんたが紫とかさとりとかじゃなく、奴にとって未知数領域の多い「四季姫」を引き連れてきたことが、多分奴にとって最大の誤算のはずだ。
ポケモンバトルでの能力を知っていても、十全に能力の把握までは出来ていねえだろ。
手玉に取れると思い込んでのこのこ出てきやがるようなら…あの子達総動員して、私があの兎詐欺野郎をふん縛ってやる」

恐るべき勢いで、それこそ裕に1000グラム程度はあっただろう肉塊を食べ尽くした諏訪子は、軽くジャンプするように立ち上がる。

「それまであんた達の補給線は、私達でどうにかしてやる。
ついでに、奴らがこっちに入っていないかどうかも確認しといてやんよ」
「助かる。
あと、リリカのことは」
「そっちも任せとき。
チルノの呪氷も、解呪は済んでるし…マギニアは施設が段違いにいいからな」

そのままひらひらと手を振って、諏訪子が広場をあとにする後ろ姿を眺め…かごめは苦笑交じりに息を吐いた。



~新・狐尾幻想樹海紀行X~
その6 飛竜ワイバーン




静葉「というわけで今回の話へのログインが許されたわけだけど、結局私は解説役の呪縛から逃れられないのかしら」
一舞「そこはまー、あれじゃん?
  しずはさんこういうのもう百戦錬磨、って感じだし?」
めう「(すわわが「こういう面倒な事はしずねー(静葉)任せにしとけ」って言ってたのは黙っておくべき案件めう)
静葉「まーどうせあのクソカエルのことだし、冬妖怪が捕獲されてくればどうせ私とあいつにマルナゲするんでしょうけどね。
  まあ、いいわどうせヒマだし(´ω`)」




静葉「第二迷宮が突破されると、早速次の迷宮が発見された、というんでベースキャンプに向かってみれば、次の迷宮がエトリア第二階層にそっくりだと聞いたエトリアの冒険者達が、こぞってテリアカを買い込んでいった…なんて話が、出会い頭のウィラフから聞けるわね。
  この会話がフラグとなって、第三迷宮・原始ノ大密林へ行けるようになるわ」
一舞「前回諏訪子さんも言ってたけど、本来ケルヌンノスとかいうやつ、この大密林のボスだったんだよね。
  なんか他にもボスっぽいやつがこの密林にいたみたいな話だけど…」
めう「しずねぇ、ここでネタばらしするめう?」
静葉「私個人としては、しても全く問題ないと思うのよね。
  何気に新世界樹2解説のときに、紫関係の話でエトリア世界樹の赤竜について触れてた話があったはずよね。
  そのときには既に名前が出てる以前に、もう今回登場するし
一舞「∑( ̄□ ̄;)えっ巻き進行だってあたしも言ったけどちょっと早くない!?」
静葉「何気に今までの世界樹ではあまりなかった展開でもあるからね、今回。
  なのでもうここはぶっちゃけていくわ。
  エトリアの第二階層には、あなたたちも知ってるだろうアルカディアのオリファント、めうは知ってるだろうハイ・ラガードのサラマンドラ…このポジションに相当する特殊FOEと呼ばれるポジションの…まあいわゆる後半のクエボスとなるような魔物がいるのよ。
  それが、ハイ・ラガードではアーテリンデ率いるギルド・エスバットとも因縁が深い飛竜・ワイバーンよ」
めう「ハイラガではクリア後のクエストに出てくる特殊なドララめう。
  元々無印第二階層にもいたって聞いてたけど…ケルヌンがフライングしてきたってことはー」
一舞「そのワイバーン、とかいうやつが大密林のボス、ってこと?
静葉「その通りよ。
  エトリアではクリア後クエストで冒険者にズタズタにされるわ、挙句ねぐらの場所を赤竜に横取りされて別のフロアへ追い払われてしまうわと散々な目に遭う、ちょっと哀れにすら思えてくる魔物ね。
  今回ボスに抜擢されたのは、果たしてワイバーンにとって良かったことなのかどうなのか」
めう「同じ立場に置かれたらめうとしてもビミョーめう…」
一舞「そー…そーいうもんか…?」
静葉「ワイバーンの話はまあ、密林では今までの世界樹ボスと違って結構見せ場も増えてる感じだし、またあとで解説に回すわね。
  で、実は「エトリアの冒険者がテリアカを爆買い()していった」というのも、まあこれも一種のファンサービスというやつでね…」
めう「うみゅみゅ、世界樹の顔とも言える名物モンスター「エトリアの悪夢」こと危険な花びらの原産地なんだめう。
  花びらがあまりに花びらだったことばかり目立つけどー、実は大密林には麻痺を撒いてくる軍隊バチ、物理攻撃が通りにくくこちらも列に眠り付与を行ってくるスリーパーウーズ、その毒バージョンのポイズンウーズと兎に角状態異常の見本市みたいな階層なんだめう」
静葉「加えて新世界樹から登場、眠りか毒を全体に撒いてくる挙句吸収攻撃まで仕掛けてくるウーズの親玉ビッグウーズ、本体からそのスキルまで巫山戯た名前なのにスリーパーウーズの眠り抜きでも全体を壊滅させる高威力ランダム壊攻撃持ちのヤシの木お化け、さらには全体炎攻撃をしてくる火喰い鳥と、花びらがいないのが嘘みたいに凶悪なメンツが揃っているわね。
  加えて人食い草が腕封じまで付与してくるし、結局テリアカはα、βともに過剰に持ち込んでもすぐに枯渇するわ」
一舞「えっこれまだ実質2つめの迷宮ですよねなんでそんな殺意マッシマシなんですか(しろめ」
静葉「さらにはダメージ床が登場し始めるのもこの階層からだわ。
  赤い茨のフィールドに踏み込めば、一歩ごとに全員がダメージを受ける。その挙句、ダメージ床を移動するとエネミーアピアランスが激増するわよ」
めう「ダメージを受けるだけじゃなくてエンカもしやすくなるとか地獄の宴めう…なんまんまいだめう…(´Д`)」
静葉「この、いきなりクライマックスな感じになる迷宮のFOEは二種類。
  巡回+追尾型のジャイアントモアと、普段はフィールド内に隠れている潜伏型+追尾型のサソリ野郎密林の殺し屋。
  モアは弱点がなく、兎に角通常攻撃か全体近接壊の「突撃」しかしてこない超脳筋よ」
一舞「しかしてこないって…それ一番面倒なやつじゃ?
めう「アルカディアのキリンとかもそんな感じだっためう。
  あいつみたいに力溜めが絡まない分まだ有情めう」
一舞「いやー大差ない気がするんだけどなーそれー」
静葉「突撃は脚技だけど、依存部位の脚は封じが特別入りやすいわけではない。盲目が非常によく効くから、それで回避していくといいわね。
  防御の号令で護りを固めながら、フロントガードを併用してやりすごしてもいい。
  麻痺状態で撃破すると条件ドロップを落とすし、それを素材にした槍も強力。なおかつ通常ドロップも優秀な靴の素材になるから、多少無理してでも狩る価値はあるわよ」
めう「サソリはこれも結構世界樹名物めう。
  アルカディアにいたのと違って、弱点は氷だけ。
  HPが減ってくるとランダムで毒か眠りを付与する近接突攻撃を仕掛けてくるからなかなか強敵なのだ。
  挑発でのタゲ取りが出来ない厄介な性質も一緒なんだめう」
静葉「コイツの素材が、通常攻撃で毒か眠りを付与出来てなおかつ攻撃力もかなり高い突剣の材料になるわ。
  毒と眠りどちらか選べないのが面倒だけど、ミスティックに持たせてとりあえず状態異常を、という使い方なら十分有用よ」
一舞「聞くからに厄介というか、ふつうなら避けるんでしょうけどねー初見は」




静葉「本当に初見ならいざ知らず、とはいえこのレベル域でもこいつらこういうコトするのよね(真顔
一舞「∑( ̄□ ̄;)マジでなにやってんのこのひとら!?」
めう「閣下のやる事めう、気にしたら負けめう(目がバタフライ」
静葉「ホントこいつら、呆れるほどバランスが良いのよねしつこいようだけど。
  というか地味に耐久のあるるりはまだしも、意外とかごめがガードのサポート無しで突撃を耐えるのよね。逆がアンナで
一舞「えっアンナさん後列でしたよね?」
めう「いぶぶその質問前にもしてるめう(呆
  兎に角今回の魔法職の貧弱貧弱ゥ!ぶりは最早異常めう。しかもアンナ者なんかやたらヘイトもらってる気がするめう」
静葉「なんか後列でHP大したことないのに天然先制挑発掛かってる奴時々いるけど、アンナは本当に酷いわね。
  むしろ前列でヤンチャしまくってんのに、異能生存体じみたサバイバビリティを発揮するかごめもある意味おかしいけど…いや、ある意味じゃないわねあいつはぶっちゃけおかしい(真顔」




静葉「さて、この階層にはゲストキャラも登場するわ。
  それが彼、職業は明言されてないけどもう見た目からリーパーにしか見えないレオ君よ」
めう「見た目からしてルシファー力の高さがオーラとなって見えそうめう
一舞「なんだよルシファー力って…。
  なんかすっごい物騒な呼ばれ方してるよね、仲間殺し、とかなんとか」
静葉「入り口付近にいる衛兵二人組がそうやってこそこそ裏テルしてやがるからね。
  この階層では、彼との絡みがよく発生する…し、彼が攻略に大きく関わってくることになるわ。
  というわけで…ここから本編にいくわよ」










~原始ノ大密林~

かごめ「いやー…激・密林だな(キリッ」
アンナ「えー、どっからどーみても立派な密林ですね(キリッ」


るり「というかこれが密林以外のなんに見えるってのかしら。
  嫌なのよねーこういう所。なんかヒルとかもいっぱいいそうだし」
サユリ「いやー別にヒルばっかりがアレじゃないと思うんだけど^^;
   むしろこういう所なら凶暴な猛獣のほうが普通厄介だと思わない?」
葉菜「いーえヒルとかハチとかそういう奴らのほうが重大な問題よ(キリッ」
サユリ「…あー確かにはなちゃん先輩そういうの苦手でしたよねうん^^;
   っていうか言ってる傍から」




軍隊バチがエントリー!!

葉菜「
∑( ̄□ ̄;)ぎゃああああああああああああああああああああでたあああああああああああああああああああああああああ!!
  ていうかでかっ!!マジでキショいんだけど!!」
かごめ「うわーやっぱりこいついんのかよめんどくせーなー(無造作に空刃
るり「…ちょっとかごめちゃん、なんかヘンなぷるぷるしたの出てきてるんだけど」

スリーパーウーズが粘着してきた!!

アンナ「うげっコイツまでいんのめんどくさっ(うんざりしたように炎の星術」
サユリ「いやちょっとあんた達落ち着きすぎじゃない?^^;;;」
かごめ「そりゃああたし達はここ知ってますんでねえ。
   いやーまともに受けてたらテリアカいくつあっても足りねーなー(呆
   …しかし何だと? こんなところに一般人入れたとか一体何考えてんだろなあの姫様」
るり「なんか、この密林のこと知ってるからって言うんで、二つ返事で調査を引き受けたらしいわね。
  でもなんか行商人とか? 戦闘能力ないのに何のこのこと」
かごめ「確かこの森アレなんだよなー、ジャイアントモアいるんだよなー。
   …モアよりもっとヤベえのいるけど
サユリ「そういえばかごめさん、あのケルヌンノスとかいう魔物も、本来この密林の主だって言ってたよね。
   モア、っていうのがFOEだとすれば、それ以上となるとまたあのケルヌンノスって奴が」
かごめ「可能性はなくもないだろうが…この森がそのまんまの性質を持ってて、居座ってる奴が同じなら…ワイバーンっていう小竜種がいるはずなんだよな。
   エトリアのは赤竜に追っ払われてたが」
るり「ワイバーン、ねえ。
  あなたがやり合ったとかいう三竜よりは弱い、って決めつけていいのここは?」
かごめ「出来ればまだあんまりやり合いたくない相手ではあるんだがなあ。
   っと、ここで行き止まりみたいだが…通れるかねえ」

かごめの指さす行き止まりの先に、わずかに森の奥へ延びる獣道が見える…

るり「えーなんか出そうでやだなー。
  ねーアンナちゃんちょっと行ってみてよ」
アンナ「なんでそこで私を指名すんのよ綿飴頭(イラッ
   つーかあんた絶対狙ってるでしょ! そこいら中にツタ絡まってるし強引につり下げる気でしょけものフレンズみたいに!!><」
かごめ「普通そこはエロ同人が引き合いに出されるところじゃないのか?
   まーこんなところで「たーのしー!」とか言ってる場合じゃないのは承知ではあるがー」

かごめ者はいあいぎりをつかった!
道のツタが切り払われて通り道が出来た!

かごめ「じゃあ行こうか(キリッ」
るり「のりこめー^^」
葉菜「全く調子良いんだからー」


一行が辿り着いた先には、沼沢の点在する広間のような区画だった。
そこには生き物の気配がなく、暗い森の中でわかりづらい物の既に陽は落ちており、月明かりが不気味に辺りを照らしている…。

かごめ「あっちゃあ…これは拙いな、マジでワイバーンいんのかここ」
アンナ「かごめさん…これマジでどうすんの?
   もう私再三言ってるつもりなんだけど、今この装備でワイバーンなんかとやり合うなんて丸腰でクソトカゲと戦うようなモンだわ」
かごめ「そのワイバーン自体がある意味クソトカゲだけどなあ。
   参ったねえ、魔物ももう完璧にワイバーンを恐れて…
うおっ!?∑( ̄□ ̄;)




彼女らが身構えるより先に、月の光を遮って巨大な翼を広げた魔物が襲いかかってくる!
魔物はそのまま葉菜とるりを掴んであっという間に飛び去っていく!

かごめ「なっ!?」
アンナ「ちょっと聞いてないわよ、ワイバーンが人攫いするとか!?
かごめ「馬鹿言ってんじゃねえ、追うぞ!!」







「…あっ!
目が覚めたんだね!」

葉菜がうっすらと目を開けたとき、目の前には見知らぬ少女の顔があった。
危険な樹海を探索するようにはとても思えない、露出の極めて多い軽装で、こんがりと日焼けした肌がよく目立つ黒髪の少女が笑いかけてくるが…葉菜は必死に前後の記憶をたぐり寄せて状況を確かめようとする。

「ここは…あなたは、一体」
ボクはシリカっていうんだ。
エトリアから行商のために来たんだけど…マギニアの司令部がこの森に詳しそうな人を探してるって言うんで、協力することにしたんだ。

うまくいけばここでも商売できる足がかりが作れるかと思ったんだけど…あのワイバーンって奴!
エトリアにも同じやつが居るんだけど、こいつにいきなり鷲づかみにされて、気づいたらこんなところに落っことされててさー」

シリカ、と名乗った少女はまるで他人事のように「いやー参った参った」と頭を掻く。
葉菜はその余りの脳天気さに目眩を覚えそうになるが…そこでひとつの疑問が浮かび、問いかける。

「シリカ、って言ったわね。
あなた行商人だったら、アリアドネの糸ぐらいは」
「あー…その、あれね。
なんかあのワイバーンに連れてこられたとき、落っことしたみたいで…あのね、ボク達商人も町のえらい人の許可無いと糸の取り扱いさせてもらえないからさー…なけなしの一個だったんだよね、それ」

シリカは大袈裟にどんよりした表情で目を逸らしてみせる。
葉菜は襲い来る頭痛に思わず頭を抱えてしまった。

そんな葉菜の心中など知ってか知らずか、シリカは話題を切り替えようとしてくる。

「そういえば、おねーさんの仲間の人?
金髪のふわふわした髪の、槍のおねーさんがさ、さっき別の子と合流して戻ってきたんだ。
その子も酷い怪我してて…おねーさんメディックだって聞いたし、起きたところ悪いんだけど…」
「そっか、そういえばるりちゃんも一緒に捕まったんだったわね。
…まーあの子もどうせ糸なんて持ってないでしょうけど…仕方ないわね」

葉菜は眉根を顰めながらも、シリカに促されて奥の区画へと足を運ぶ。

「おっす先輩、お目覚めのところ悪いんだけどー」
「あんたも本当に唯我独尊よね、ある意味かごめちゃんよりずっとタチ悪いわ。
…怪我人、何処にいんの」
「うーん…兎に角ネガキャンが酷くってねー。
死にたくないなら僕に構うな、ほっといてくれしか言わなくてあんまりにウザいから寝せといた」

しれっとるりが指さす先には…一人の少年が横たえられている。
青のメッシュが所々に入った銀髪の、良く言えば端正な、悪くいえば弱々しい印象の少年は…それでも無駄なく鍛えられた細身の身体に似合わぬ巨大な鎌を携えており…その五体のそこかしこに、自己流であるのか乱雑に包帯が巻かれ、乾いているもの真新しいもの問わずその全てに血が滲んでいる痛々しい姿であった。

「…しょうが無いわね。
そういうタイプ、本当無駄にしぶといことだけが救いだわ」

葉菜は、無事を保っていた自身の医療鞄から一通り、治療道具を取りだして少年の手当に掛かる。








一舞「えちょ、糸は!?∑( ̄□ ̄;)」
めう「アリアドネの糸はいいやつだっためう(しめやかに吐血
静葉「道中で協力者捜索の衛兵に遭遇して、司令部に戻れば「一般市民の協力者がいなくなってきたから探してきてくださいなんでも(ry」ってペルセフォネが言ってくるから、それを引き受けて2Fの大広間に行くと、アイサツもなしにワイバーンがアンブッシュしてきて3Fの最奥に放り込まれるわ。
  しかもその際、手持ちの糸全部紛失という、歴代のリスすらやらなかった悪行をやってくれやがるわ」
一舞「∑( ̄□ ̄;)ええーっセーブとかそういうのどうするんですかそれ!?」
静葉「そこで…ネイピアとウィラフに続いて、SQ商店の看板娘・シリカ登場よ。
  彼女も結局ワイバーンに連れ去れてて、助けが来るまで簡易キャンプを作成して凌いでたみたいで、そのキャンプポインヨで休むことを選択すると強制的に朝まで時間が進み、HPTPとフォース回復、あとセーブが可能よ。
  ちなみにシリカのキャストはSSQ同様、斎藤の千和さんね」
めう「ほむほむの中の人めう」
一舞「むしろ日向夏美役の人って言った方が通じるんじゃないの一般的には?」
静葉「んまー見事に正対称な代表作例はこの際どうでもいいわ。
  今回も何気に前作SQ5同様、妙なところでキャストが豪華なのよね。
  私達は性質上女性キャストボイスを全て使う勢いだけど…男性陣もミュラー、クワシルがそれぞれ大塚明夫・大塚芳忠のダブル大塚というとんでもない組み合わせよ」
めう「姫様が坂本真綾さんめう。
  何気に他のキャストもキャラボイス担当してるけど、何故か坂本さんだけ何も担当してないめう」
一舞「そなの?」
静葉「地味に今回ここまでキャストの話全然してなかったわね。
  オリバーは世界樹広報声優のひとりにして、「エロ原さん」または「ロリ原さん」の愛称?でおなじみ川原慶久さん、マルコが河西健吾さん、レオが世界樹ラジオにおけるロリ原さんの相方にして最近ではポップンでもナビ君で実質⑨役をこなした「両声類」村瀬歩さんよ。
  ウィラフは深見梨加さんね」
めう「狐野郎は何故か、深見さんといったら「悪魔城ドラキュラ 月下の夜想曲」のサキュバスのイメージしかないとか言ってためう」
一舞「なんでピンポイントでそれが出てくるんだ…?」
静葉「あと個人的には狐脳内キャストによると八雲のゆかりんが深見さん、らしいのよね。
  多分これもサキュバスの延長線上にあるんだろうけど」
めう「魔装機神由来だと思ったけど違っためうか…」
紫「あのーどっちにしても性的に青少年のなんかによくないイメージで私を語るの止めて頂けません?(#^ω^)」
静葉「(無視)まあちょっと脱線したけど、キャストの関係もあって前作のボイスが何らかの要員で配信されるというそんなことがあるわけでもなく、種類は増えて何気に前作なかったじいさん口調が追加されているにもかかわらず、何故かばあちゃん口調とかがひっそり無くなってたりしてるわね。
  あとなんかロボっぽいのもあるし」
めう「(無視)追加要望も多数あったけど、こういうのはギャラとかそういうのも絡むから難しいところなんだめう」
一舞「あれっ、いまなんか」
静葉「(強引に割り込もうとするスキマを無理矢理閉じる)あなたは何も見てないわ、いいわね?」
一舞「アッハイ(しろめ」
めう「という辺りを踏まえて、閣下達の今回のキャストはこんな感じめう」

るり:55(小島幸子)
かごめ:52(石上静香)
サユリ:53(長妻樹里)
はなちゃん:46(藤田咲)
アンナ:59(内田真礼)

静葉「46、55は無個性とか投げやりな解説だけど、要は汎用ボイスみたいな感じね。
  ちなみに長妻さんは宿屋のヴィヴィアン、内田さんはビルギッタを演じてるわね。
  石上さんもまあ…ぶっちゃけると次の迷宮で遭遇するNPCを演じてるから、その子に関してはそのときに解説をするわ」
めう「カンの良いボウケンシャーにはるりりのキャストみた時点でもうアレめう、それ自体がほとんどネタバレめう」
静葉「というか既に発売前情報でアーテリンデが登場することは堂々と公開されてるんだけどもね。
  キャストもSSQ2に引き続き小島さんが演じてるわね」
一舞「というか、59のボイスが「少女・中二病」って書いてある件については」
静葉「言葉通りよ」
一舞「ゑっ」
めう「ことばどーりめう(キリッ」
一舞「ええ…(困惑」
静葉「今までありそうでなかった中二病キャラボイスね。
  ちなみに男性側の同系統は川原慶久渾身(?)の「男性・実況者」よ。
  内容はまあ…PTがhageるのと腹筋が爆発四散する速度の勝負になるから」


静葉「脱線が長くなったけど、今回はここまで。
  次回はワイバーンの巣を脱出、ストーリーを少し改変してそのままあの汚い飛竜を狩りにいくわよ」
一舞「えっそれってミッションとかあるのでは」
めう「巻き進行上の都合めう(キリッ」
一舞「ええ…(困惑」
静葉「というわけで、次回までゆっくりしていって頂戴(´ω`)」