~時間は少し遡り、原始ノ大密林~
明夜「…というわけで、ここで大量発生してるトカゲの魔物を駆除してこいということなのですが」
つぐみ「なんか何処行ってもこの系統のクエストある気がするんだけど」
美結「気にしてても仕方ないと思うんだよね、そこも。
とりあえずさっさと狩ってしまいましょう、そんな強くないみたいだし」
つぐみ「あくまで私達のほうがレベル高いからそう感じるだけではあるんだけどもねえ」
…
明夜「えーと、これでトカゲは全部ですかね?」
つぐみ「みたいだね。
でも、どうせ下層には同じロンギスクアマがいっぱいいるんだし、こんなことしたってまたどうせ同じ事がまた起きるんじゃないかって気がするんだけど」
美結「その辺深く考えなくていいと思うんだけどなあ」
まり花「ねーねーみんなー、ちょっとあれ見てよー♪」
まり花の指さした先には樹からぶら下がったツタのようなものが見える。
幾重にも絡まったそれは、目の前の少女達がぶら下がっても問題のなさそうな強度があるように感じられる…
つぐみ「ツタだね」
美結「ツタですねえ」
まり花「ね、これにぶら下がって遊んだら面白くない?
ターザンさんみたいにわーって」
美結「いやまあ雰囲気的にそうかも知れないけどー…って明夜なにしてんの!?∑( ̄□ ̄;)」
何時の間にかそれにぶら下がっていた明夜が大きく左右に揺れているようだ…
明夜「はっ!?∑( ̄□ ̄;)
すすすいませんなんか本能的にたーのしー♪ってなっちゃいまして!!」
明夜は慌てて降りてきたが既に十分堪能したらしく心なしかつやつやしている…
美結「んもー確かにトカゲ駆除は終わったけど遊んでる場合じゃないでしょ!><」
明夜「ひゃああごめんなさいごめんなさい!><
でもなんかTPがちょっと回復した気がします!!><」
つぐみ「気持ちは解らなくもないけど…あれ、まりかさんは」
振り返った先ではまり花がツタにぶら下がって大きく左右に揺れている…
まり花「ひゃっほーいたーのしー♪(*´ω`*)」
つぐみ「∑( ̄□ ̄;)ちょっとまてこらー!?」
~少女制止中~
まり花「はふぅ…楽しかったぁ(*´ω`*)」
つぐみ「ううっ止める間もあらばこそとはorz」
明夜「でで、でもまりかさんもなんかつやつやしてますよTP回復してそうです」
つぐみ「ええいまだ他の依頼が残ってるんだからさっさと行くわよ遊んでる場合じゃないから!><
って、美結ちゃんは」
振り向いた視線の先には美結がツタに揺られているようだ…
つぐみ「うおいあんたもかー!!!∑( ̄□ ̄;)」
美結「∑( ̄□ ̄;)はっ!?
ごめんなさいごめんなさいみんなやっててなんかすっごい楽しそうだったからつい!!」
まり花「せっかくだからつぐみんもやってみなよー、とってもとっても楽しいよ!!>ヮ<」
明夜「そうですねー気分転換には丁度良いですよー(*´ω`*)」
美結「う、うんまあ確かに…ちょっと楽しかったわ…(*´ω`*)」
つぐみ「な、なんなのこれ認識災害系のオブジェクトかなんか?
…うう…確かにちょっと楽しそうだった…ええいままよ!!><」
つぐみは半ばやけくそになってツタに飛びついた!
しかしぷらぷら揺れている間になにもかもがどうでもなってきたようだった…
つぐみ「あーなんか悔しいけどたーのしー(´ω`)」
しばらく振り子のようにつぐみは揺られていたが…
つぐみ「ふぎゃっ!!??><」
美結「きゃあああつぐみちゃん大丈夫!?∑( ̄□ ̄;)」
明夜「ああまあ…いくら何でも四人ぶら下がって揺れてりゃいずれそうもなりますよねそうですよね(しろめ」
~新・狐尾幻想樹海紀行X~
その10 新秘封倶楽部の樹海紀行そのに
かごめ「別につぐみが不幸体質とかそう言うんじゃなくて、ただ単純に「PTメンバーで同じキャラが2回ぶら下がるか、PT内で最後にぶら下がったときにツタが切れる」っていう仕様のせいだからな?
まああいつ何気に大飯食らいだから見た目よりずっとデb…ちょっとぽっちゃり気味の人だからそのせいで切れたといわれても否定は出来ねーが(真顔」
紫「大飯食らいというならあなただって幽々子のこと言えないぐらい食べるじゃない。
遺伝でしょ明らかに(真顔」
かごめ「あたしゃ食儀を習得してるからあいつら程だらしねえ体はしてねえわい(キリッ
というわけでどうもいつものかごめさんです。
今回は一応番外編の扱いなんでわちきはここにいるよ」
紫「私もそんなヒマじゃないんだけどねえ。
メタい話すると私の調べ物の内容って「ゲームシステムの仕様です!閉廷!!」で終わらせられる内容でしかないんだけど」
かごめ「おい馬鹿やめろ(キリッ
ちなみにここにもう一枚上がってるけど、何気にこいつも居るんだという」
紫「各迷宮にちなんだというか、それぞれの出典作にあった類似クエストも再録されている感じね。
ロンギスクアマ大量発生もSQ、SSQにもあったクエストだったし。
撃破ノルマが15体なのも全く一緒だわ。
あと原作だとコインは両面表の特別仕様で、こっちは普通のコインなんだけど、クエスト報告時のクワシルのセリフが原作を匂わせる内容であったわね」
かごめ「イタズラで両面表もしくは両面裏とかにするのは良いけど、じゃあそのコイン誰が出すんだってつっこめばお前ら持ちとか巫山戯てるよなこの親父も」
紫「いつものクワさんと関心するけど以下略。
あとどうでもいい余談だけど、ロンギスクアマは三畳紀中期に生息していた爬虫類の一種で、恐竜ではなく現在のワニに近いグループに属するわ。
背中の羽状突起は鳥の羽に近い構造をしている事から、高所から飛び降りる際にパラシュートの役目を持っていたと考えられているそうよ。
このことからロンギスクアマを鳥の先祖とする説を唱えた学者もいるそうだけど、一般的にはあくまで収斂進化の結果とされているわね」
かごめ「それこそマジでどうでもいい話だな。
っつーかそれ美結のトリビアネタ帳じゃないか」
紫「ちょっと借りただけよ気にしない気にしない(スキマにin
前置きはここまでにしておきましてー、今回はなにを解説するのかしら?
狐設定上では私達が秘封の先代ということにされてしまっているけれど」
かごめ「紅い河童がいない環境だからメタ発言しまくっても誰も咎めるモン居ないんだよなあ(´ω`)
今回は前回静姉が触れたとおり、実際はもう少し先、第四迷宮攻略中にクエスト解禁される小迷宮「御神ガ原」の話するんやで」
…
…
~クワシルの酒場~
つぐみ「御神ガ原?」
クワシル「そうそう、最近になって小迷宮として認定されたんだよねえ。
そこに住んでる魔物達が、碧照樹海を探索してる新入りの冒険者だとか、調査中の衛兵とかに悪さしてるんだってさあ。
でだねえ、幽寂のベースキャンプにいる衛兵部隊から魔物討伐要請が出てるんだけど、君達のお仲間が見つけた霊堂の調査とかなにやらで忙しくて、司令部もねこの手も借りたいですよろしくおねがいしますとかそんな感じらしいのさあはっはっは」
つぐみ「それ笑い事じゃないと思うんだけど…ああ、なんでここだとお母さんがあまりここのカウンターに座りたがらないのか、理由わかった気がしてきたなあ(呆
どーせ、例によって内容は現地で聞けとかいうそういう話でしょ?」
クワシル「君のようなカンの良いお嬢さんは…僕は嫌いじゃないなあはっはっは(*´ω`*)
まあそういうことだねえ」
…
~幽寂ノ孤島ベースキャンプ~
衛兵長「おお、まさか高名な狐尾がこの件を引き受けてくれるとは!
これは、ようやくこの件も片がついたも同然だな、なんと心強い!」
つぐみ「いやー私達メインのバケモノ連中ほど期待できないと思うんですけども^^;」
菫子「ええまあそこはどっちも否定できないわよね遺憾ながら(真顔」
衛兵長「謙虚にも謙遜してくるとはさすが全世界を股にかけるギルドメンバーと寒心するが(ry
…ってなんだ今のは…まあよい。
あの酒場の店主のことだから、詳しい説明などしておるまい…あの御神ガ原は、狼の魔物の巣であることが判明している」
その一瞬、つぐみの表情がわずかに険しくなる…
鈴花「狼?」
翠里「えーと、そういえばハイ・ラガードの氷樹海でも結構強い狼いましたし…というか、菫さん」
菫子「ええ、上帝の戦闘シミュレーションシステムにも居たわよね。
エトリア樹海低層部の狼を統べる」
「狼王…スノードリフト…!!」
鋭く短いつぐみのつぶやきに、翠里と菫子はぎょっとして振り返る。
ふたりはその時、初めて彼女の鬼気迫る表情に気づいて息を呑む…
衛兵長「その名を知っているのであれば、話は早い。
この地においても、それと知る冒険者から、類すると思われる巨大狼の存在が確認された。
多くの冒険者はその名を聞いたとたんに尻込みし、あるいは報酬が見合わぬなどと嘯いてそれとなく介入を避けている。奴さえ居なければ他の狼単独では大したことは無いのだが…故に、碧照樹海における被害報告は増える一方だ。
何卒、今現地にいる部隊と協力してスノードリフトの討伐を願いたい」
少女達は恐る恐るといった感じでつぐみを見やる。
つぐみはわずかに少女達の様子を一瞥した後、任務を受け負うことを承諾する…。
…
「…ごめん、みんな。
確かにスノードリフトはそこまで強い魔物じゃない…けど、非常に厄介な魔物。
でも」
「解ってるっす。
いや、まあ確かに詳しいことは解らないけど、なんとなくつぐみさん、なんかあったんじゃないかってのぐらいは」
振り返るつぐみの表情は、泣きそうですらあって。
「私には…ひとり「大切な友達がいた」の。
一緒にエトリアを旅して、最後までその目的を果たせなかった友達が」
少女達は困惑の表情で顔を見合わせる。
それを察してか、つぐみは嘆息し頭を振る。
「ああ、別にスノードリフトはその子の仇でも何でも無い。
でも…その子と一緒に戦った、一番最初の強敵なんだ。
今ここに居るメンバーは、それどころかレムリアに来てずっと一緒にチームを組んできた子達もだけど、その時のメンバーとは全然違うのは解ってる。
それでも」
「私達は、一緒にこの冒険をやりきって、私達の世界へ帰る。
そういうことだよね?」
鈴花の言葉に、つぐみも…翠里と菫子も頷く。
それを見守るひとつの影。
柔らかいブラウンの髪を肩口で結い、白いブラウスに黒のロングスカートを纏った、黒縁眼鏡をかけたいかにもな教師然とした女性が…そんな四人の姿に寂しそうに微笑むと…煙の如くかき消えた。
…
…
かごめ「はい、というわけでクエスト「狼の巣」でございます」
紫「ネタバレにはなるけど、そもそも今作のスノードリフトって第四迷宮ボスよりもレベル高くなかったかしら?」
かごめ「おお、メタいメタい(きめぇ顔
あたし達にはいろいろ無視できないネタが本編で進行してるけど、気にしてたら多分話も進まないんで」
紫「アイ、アイ。
まずこの小迷宮、位置的に近いせいもあって生息する魔物、採集素材は第二迷宮と一緒ね。違うのは雑魚のフォレストウルフと、FOEスノーウルフね。
フォレストウルフは単独になると、逆にスノーウルフは群れになると面倒になるわ」
かごめ「フォレストウルフの全体攻撃力アップバフは、人食い草ですら人食い草そのもののバフも込みでかなり危険な攻撃力になるのもさることながら…こいつ1匹だけになると高威力ランダム斬攻撃で大暴れしやがるという。
逆にスノーウルフ、モンスターレベル29とガラテアどころか第四迷宮ボス以上なんだが…単独だとHPは熊より低い、STRそのものはかなり高いけど、スキル威力が然程でも無い上に所詮は貫通氷攻撃でしかないから恐ろしくあっさりと倒せる。
不動監視から強追尾、なおかつ同フロアに複数居れば一体に発見されると全員が追尾モードになってどんどん乱入してくるし、流石に複数いるとAGIも高いから先手で広範囲に氷攻撃を浴びせられる。炎弱点だしさっさと焼き殺すか、結構簡単に背後取れるしそうすると追尾モードになることも防げるから各個撃破がセオリーだね。
モアブーツよりも優秀な、行動速度アップつきの靴になるから…勿論自信があるならスノードリフトに呼ばせまくって、大量に素材をゲットしてもいい」
紫「実は初回の時、レベルは確かに40近くはあったけどスノードリフトの部屋で乱入に乱入を重ねさせてそれ全部狩ったわよね」
かごめ「それ半分ぐらい事故だったんだけども。
ついでにフォレストウルフの素材も剣の他、スノーウルフの素材と合わせて靴の素材として必要だから狩れるならどんどん狩っておいた方がいい」
…
…
森の獣道で、見張り役と思しき狼を蹴散らしながら、開けた小高い丘を望める一角。
そこに通じる獣道には数人の衛兵と、狼の進路をふさぐ目的なのだろうか拒馬槍が設置されている。
他の数本の、同じような獣道を辿り…つぐみたちは、水牛ほどはあろうかという巨躯の、白銀の毛を持つ狼と最も近い一角まで移動してきた。
その白狼は、見た目通りのいかにもな風格すら漂わせ、身を隠すことなく堂々とそこに屹立している。
余程の自信の表れか、その傲慢さ故か…あるいは、周囲に伏兵による罠を敷いているが故の余裕か…いずれにせよ、その堂々かつ傲然とある姿は、狼の王として恥じぬ威容と威圧感を放っていることは事実だった。
菫子の胸ポケットにあった手帳と、ペンが独りでに動き出し…意思を持ったかのように開かれた手帳のページへ、筆が走る。
-姿は見えませんが、方々で狼たちが息をひそめているようです。
小高い丘に陣取った「王」の号令で、彼らは一斉に飛びかかってくるはずです。
例え背後から不意を突いても、優位に立つことは困難を極めるでしょう-
「先生…?」
菫子はわずかに困惑する。
彼女が「先生」と呼ぶ黒縁眼鏡…正確に言えば、それに宿る存在は、言うなれば「付喪神」というべき存在である。
例えば、守矢神社に居着く多々良小傘のように、長い年月を経るなどして実体化したもの…あるいは、命蓮寺に居候している琵琶と琴の姉妹のように、与えられた強大な魔力を触媒にして妖怪として独立したようなものと違って…菫子の魔力を借り、降霊術じみた方法で「質問に対する受け答え」という形でのみ、意思疎通をするのが手一杯という存在だ。
そもそもこうして独りでに動くことなど、これまでにほとんど例はない。
ただ一度…夏休み前に起こったあの事件の、それきりのはずだった。
翠里はその肩に手を置いて、諭すように告げる。
「あの時と…モールで怪物が暴れたときと、同じっすよ。
先生だってきっと、解ってるはずっす。
だから、きっとこれは」
「警告というか、アドバイス?」
意味を察しているのか居ないのか、小首を傾げる鈴花に相槌をつくように、翠里は頷く。
そして、視線を送られたつぐみも。
「今の私達で、あいつの不意を突いて一撃で仕留めるなんて芸当は無理。
…なんの裏技もない場合、だったらね」
つぐみが懐からひとつの、円筒形をした何かを取り出す。
その片側からは導火線のようなものが伸び…
「つぐみさん、それ」
「諏訪子さんに頼んで調合してもらった、目くらまし用の音響弾だよ。
スノードリフトに背後から近づいて、攻撃と同時にこれを至近距離で炸裂させる。
一撃必殺とまでいかなくても…仕留める時間なら、十分できる…!」
鈴花ひとりはきょとんとした顔をしていたが、その考えを悟った菫子と翠里は頷く。
「私が先行して、あいつらの気を引く。
爆発させたら、攻撃を!」
言うが早いか、つぐみは茂みから飛び出して狼たちの前へと踊り出る。
突然の侵入者に巨躯の白狼は目を剥き、空気を揺るがさんばかりの咆哮を上げ…それに応えるかのように、周囲の草陰から一斉に屈強な蒼い狼共が飛び出してくる。
狼の牙がつぐみの首元に届く刹那、彼女の手から放たれた轟音爆弾がけたたましい爆音と閃光を放つ!!
…
…
かごめ「んまー今作轟音弾なんてもんは存在しないんですけども」
紫「そもそもあまりあって役に立った記憶は無いというか…照明弾共々、全く使わなかったわね。
SSQの裏技込みでも全く使った記憶無いわ」
かごめ「そもそも乱入される前に始末しきるか、乱入してこない場所に呼び込んで各個撃破するか」
紫「あるいはまとめて全部倒すか」
かごめ「狂気の沙汰のような気がするが、実際それが一番手っ取り早いときすらあるのがなあ(しろめ
実際ここのスノーウルフなんてまとめて全部相手にしてすらカバのほうが多分強い」
紫「ガラテアもでしょうけど乱入前提故の強さなんでしょうね。
スノードリフトのいる区画は3カ所入り口があって、それぞれの近くにスノーウルフが1体ずつ配置されてるわね。
こいつらかスノードリフトに察知されるとスノードリフトが吼えて、現在位置の近くにスノーウルフが1体追加される。
その後はスノーウルフを1体倒すごとにスノードリフトが吼えて、スノーウルフが現在位置の近くに1体追加されていくわ」
かごめ「これで一応無限稼ぎができると」
紫「逃げたりしてスノーウルフが残ってたりすると、スノーウルフは現在地点の近くにある、初期配置ポイントに戻るわ。
スノードリフトはスノーウルフと違って一方向を向いたまま動かず、一応フロア上側の扉から入るとスノードリフトの背後を取れるけど、スノーウルフが1体近くに配置されてるから、左側の扉から侵入してスノーウルフを狩ってしまうと良いわ。
勿論スノーウルフ全部始末した状態で、なおかつスノードリフトにバックアタックも可能だけど」
かごめ「というわけでここからスノードリフトの解説を」
御神ガ原ボス スノードリフト
レベル30 HP6100 氷耐性、炎弱点/即死無効、眠り・盲目耐性、毒に弱い
サプレスハウル(頭) 全体に頭封じまたは腕封じを付与
凍てつく牙(頭) 貫通遠隔氷攻撃
猛突進(脚) 拡散近接壊攻撃
※戦闘中、スノーウルフが戦闘に参加していない場合、スノードリフトはターン終了時に遠吠え行う以外一切の行動を行わない。
遠吠えを行うと、フィールド上にスノーウルフが4体以下の場合、フィールド上にスノーウルフが1体出現し、既にフィールド上に存在するスノーウルフが追尾状態になる。
戦闘にスノーウルフが4体参加するまで、ターン終了時に高確率で遠吠えを行う。
遠吠えは頭依存の行動であり、スノードリフトが頭封じ状態であれば失敗する。
かごめ「なんだろうねえこのそこはかとない見かけ倒し臭」
紫「お察しの通りじゃないかしら。
フロアにスノーウルフが居なくて、なおかつ先手取って頭封じてしまうと毎回遠吠えを失敗し続けなにもしないわよコイツ」
かごめ「数人のミスティックとセスタス連れてってフリッカーしてハメ殺せと」
紫「ただ凍てつく牙が地味に遠隔だったり、サプレスハウルをかなりの頻度で使用するからそこが厄介、なおかつスノーウルフがいるとバインドハウルでスタンを付与してくるから、数が集まってくるとかなりの強敵よ。
コイツ自身が近接拡散攻撃を持ってるから、一斉に広範囲攻撃を仕掛けてこられたら全滅も見えるわね。
遠吠えをしている間にどれだけダメージを稼げるか、なおかつ無駄行動を増やすためにいかに手早くスノーウルフを始末するか。あとは戦闘前に、周囲のスノーウルフを片付けておくことも重要だわ」
かごめ「一方つぐみたちはというと」
紫「ネックだった巫剣マスタリを振ったおかげで、ようやく菫子がデバフを撒けるようになったわね。
ただ、やはりどうしてもこのメンバーだと、他に異常を撒ける子がいないのよねえ」
かごめ「完全にフォース前提というか、何をしたかったのかもう何が何だかだねえ。
構築段階でいろいろミスっていたという他ないんだよなこのへん。
狐野郎的にも菫子がヒーローでよかったみたいなところはあったらしい」
紫「というと、翠里がシノビ?」
かごめ「レンジャーっていう選択肢はねえんか。そのとおりなんだけど。
よくよく見れば水鏡が相当に狂ってるし、サブドクなら忍びの心得で後列から自分で異常撒いてからの巫剣が打てる。
シノビの分身は確かに強力だけど、活かすとなれば相応のPT構成が必要にもなるし」
紫「要はPT構成考えるのが面倒くさいと」
かごめ「止せ紫、そのジツはあたしに効く(キリッ
ついでにつぐみたちのメイン、明夜ちゃんもサブシノにしようかと思ってるんよ。あの子なんだかんだで良く回避するし」
紫「軽業と煙りの末ですねわかります(キリッ
というか今その話直接関係なくない?」
かごめ「実際運用に特筆すべき点はないからねえ。
ただ一点、スノードリフトもスノーウルフも弱点は炎、今作いくら属性ドライブがゴミ威力になったといっても、むしろ4がトチ狂いすぎてただけではあるし。
勿論フレイムドライブは重要な攻撃ソースだし、初っ端からブースト経由でアームズ込みの奴を三発ぶっ放す。
その後オーバーヒートしてる間の継続火力になるのが、ナチュラルエッジだ」
紫「武器属性で攻撃ってスキルよね」
かごめ「そそ。インペリアルのスキルの中ではかなりコスパがいい。
属性ドライブほどの爆発力は無いけど、属性ドライブ発動後のつなぎとしてアームズからコイツ連打してるだけでもコンバーターでかなり回復できる。
もっともコンバーターはマスタースキルなんだけども」
紫「うっすらと見えてきた感じね、まさかとは思うけど、このパーティ最終的にもっと人数絞る?」
かごめ「考えてもいいとは思うんだよね、翠里・菫子・鈴花の三人組で。
取り合えずは現行で、マスターやサブクラスとの兼ね合いでいろいろ決めてみてもいいんじゃねえかなって。
つぐみたちもつぐみたちでどっかで出せれば出す」
紫「私達の予定でも少人数になりそうな予感なんだけど、文が復活するようならあの子も連れ回そうかしら。
それにしても、いくら引退ボーナス込みとはいえ、第四迷宮適正装備のこのレベルでよくやったものね」
かごめ「号令のレベルが低いせいもあってつぐみがひっきりなしにバフ撒けるからね。
リィンフォースと王家の血統が強すぎる、あとナチュラルエッジと安心と信頼のインパルスエッジ。
シールドアーツはこれからどんどん振ってくからこれからに期待ってとこで」
紫「ますます菫子の存在意義ってなんなのかしら、一応脈動はなんだかんだ強力だけど」
かごめ「アレも王家の血統やクリアランスのエサ用に低レベルで抑えておいてもいいかもね、メインですら結界は100%仕事するわけじゃないし今回。
あ、ちなみにスノードリフトの条件ドロップはワイバーン同様初手撃破、狼つながりなのか出来る装備品はゾディアック専用服「天狼星の肩章」だよ」
紫「天狼星はおおいぬ座α星、通称「シリウス」の中国での呼び名よ。
一等星の中では太陽に次いで明るく見えるとされ、こいぬ座のプロキオン、オリオン座のペテルギウスとともに冬の大三角形を構成する有名な恒星ね。
英語名でドッグスター、イングランドの詩人ジェフリー=チョーサーは自身のエッセイの中で「猟犬の頭」と記しているから、何かと犬に縁があるわね」
かごめ「ユリアの兄貴天狼星のリュウガはどうしたよ(真顔
話は脱線するけど、リュウガが天狼星について「すべて神々にも与せず天を駆ける孤高の星」とのたまってたが、まー確かにシリウスは冬の空でもっとも強く輝く星だから目立つことは目立つよね。オリオン座を見つけられれば簡単に見つけられるし」
紫「あと設定資料によると、そのリュウガは雲のジュウザの異母弟にあたるそうね(美結メモ参照中」
かごめ「…なんで美結そんなことまで調べてんだ?(しろめ」
美結「別にいいじゃないですか結構いろいろ関係リンク辿ってくと面白いんですよ!!!><」
かごめ「というわけで番外編はここまで。
次回はアホアンナのトラウマ満載第四迷宮を、引退ボーナス込みのあたし達で再開だ。
出来ればこれも前後編ぐらいの二本で済ませたいところだけど」
紫「本音言えば一本で終わらせられれば、そうしたいのよね。
一本で押さえるというより、数本にまたがって一気にやるとすれば第五・第六迷宮とか?」
かごめ「第六は難しい気がするんだけど、第五迷宮は取り立てて見所はない感じだから、出来れば一本で済ませたいところだね。
というか六、七で一気にkskしていきたいからこの辺はごっちゃにしていこうかなって思ってるよ。
これでもまだ全体の半分ぐらいまでの目処なんだから嫌にはなる」
紫「ボリュームが多いのも考え物よね」
かごめ「ほんとそれな」
…
…
「あっちゃあ…こりゃあ火薬の分量間違えたかなあ。
おーい、つぐみ生きてるよなあ?」
そこかしこで目を剥き、無様にも泡を吹いて昏倒している狼の群れ。
その多くが、森全体を揺るがすほどの爆音と閃光でショック死しているようであり…その爆心地にいた少女の姿もまた、無残なものだった。
失禁し無様にも見える有様で仰向けに倒れ伏し、全身の筋肉を痙攣させているつぐみの頭部は、耳の辺りから激しく出血しているのが見て取れる。
その物騒極まりない爆弾の制作者…洩矢諏訪子がバツの悪そうに頭を掻くと、治癒魔法の陣をつぐみの周囲に展開しはじめる。
その背後、無謀にも牙を剥く、統率者を失った野獣が唸り声を発するのを、諏訪子は一顧だにすることなく溜息を吐く。
「失せろ。
見逃してやるっつってんだ」
諏訪子から燐光のようなオーラが立ち上った瞬間、その唸り声は怯懦のか細い鳴き声に変わり、草を揺らして遠ざかっていった。
その傍らに、何時の間にか姿を現したのか、緋色一色のツーピースを纏う影が寄り添う。
「あとの三人は、完璧に気を失ってるだけね。
それでもあの一瞬で、攻撃に全神経集中できるとかどんな神経してることやら」
緋色の神…静葉は呆れたように嘆息する。
そうなのだ。
つぐみも恐らく、炸裂の瞬間に閃光と爆音への防御を取れば、その影響を最小限に抑えることは出来ただろう。
彼女はあの瞬間、全てのリソースを攻撃のためだけに使った。
閃光と爆音に怯む、スノードリフトを一瞬のうちに仕留めるべく。
つぐみの補助魔法を受け取った菫子と翠里もまた…鈴花の放つ必殺のフレイムドライブで、スノードリフトの首を一撃で撥ね飛ばすこと、ただそのことに全力を賭けた。
爆音の波は菫子が結界で防ぎ、翠里はスノードリフトの足下を崩させる事だけに専心した結果、まるで手加減のない鈴花のドライブ…放った本人すら反動で吹き飛ばされるほどのエネルギーの余波を受け、吹っ飛ばされる結果となった。
その甲斐あって、首を失ったスノードリフトは屹立したまま、ぴくりとも動かない。
「戦い方を指南した大馬鹿野郎が悪ぃんだよ…私も同罪かも知れんけど。
あーあこんなになっちまって、後始末も大変だなこりゃ」
自らが汚れることも気にせず、応急処置を終えたつぐみの身体を背負い、諏訪子は立ち上がる。
「かごめ達も次の島だ。
そろそろ、あの兎詐欺共と鉢合わせることになるか?」
「その件でひとつ思い出したことがあったわ」
諏訪子は静葉から差し出された紙片を一瞥し、そして、わずかに目を見開いて再度視線を送ると…険しい表情のまま向き直る。
静葉は溜息を吐いて、そして、告げる。
「罠にしては明らかに見え透いているわね。
けど恐らく…因幡てゐは、私達に何かを伝えようとしているんだわ。
この島に眠る何か…「レムリアの秘宝」、それに関わるだろう途方もない秘密を」