~少し時間は遡り…碧照ノ樹海付近~
「お?
なんだ、あんた達こんなトコに居たのか! 偶然だな!」
いかにも猛者のふいんき()の、大槍を担ぐ青年戦士が悠然と近づいてくる…。
るり「あーなんかどっかで見たような見てないような」
アンナ「うんまあわたしもなんか記憶にあるけど思い出せない」
戦士「∑( ̄□ ̄;)うおヒデェ!?」
サユリ「確かにポケモンバトルが大々的にされなくなって随分空いてはいるけどもさー^^;
グリッシーニさん、ですよね。一体またどうしてこんなところに?」
戦士「ああいやな、あんた達についてちょっと気になるウワサを聞いたもんでな。
まあ、特に問題にもならなかったとかそういう感じだったし、行きがけの駄賃にネクタルの材料でも探して帰ろうと思っていたところよ!
だがなあ」
葉菜「だが?」
戦士「どうもこのレムリアって場所は、この迷宮以外のところでも面倒な魔物がうろついてやがるみたいでな。
あんた達も知ってるだろう、うろつく跳獣って奴をよ。
あの七面倒なカンガルーが沸いてきやがると、迷宮外にある採集地が片っ端から荒らされちまうんだ」
るり「えーそんなのいるのめんどくさーい」
戦士「あんた達なら楽勝だと思うけどな。
そいじゃ、俺はもうやることもねえしこれで失礼するぜ、じゃあな!」
…
るり「というわけでなんかいたから来たんだけど」
アンナ「えーなにこいつマジでカンガルーなの?
確かカンガルーって実はメチャ凶暴で、パンチで普通に人間ぶっとbぐはあ!!!∑( ̄□ ̄;)」
うろつく跳獣はジェットアッパーの構え!
アンナ者は吹っ飛ばされた!!
サユリ「∑( ̄□ ̄;)えちょ」
るり「ええい慌てるような時間じゃねーって言うかそこのヘナチョコアンナが初撃で飛ぶなんていつものことでしょうが!!><
さっさとたたき起こしてこっちm」
うろつく跳獣はブーメランフックの構え!
前衛全員なぎ倒され裏世界でひっそり幕を閉じた…
サユリ「∑( ̄□ ̄;)ええええええええええええええええええええちょっとそれ聞いてな」
うろつく跳獣はバックスマッシュの構え!!
るり「あっはっはまるで手も足も出なかった^^^」
葉菜「笑い事じゃないでしょーがなんなのもー><」
サユリ「いや待って…根本的におかしいでしょなにコイツ(しろめ」
アンナ「(へんじがない…ただのしかばねのようだ)」
かごめ「SQ4以来だなコイツマジで。
3以前の概念残ってたとすれば、間違いなく第一大地の赤FOEなんだしおいそれと挑んでいい相手じゃねえわ(しろめ」
諏訪子「しょーがねーなーちょっと狩ってくるわネクタル集めに支障出るし(真顔」
~新・狐尾幻想樹海紀行X~
その12 幼馴染の肖像
美結「さて、駆け足と言った以上前置き抜きでこの先の解説もしましょうか」
一舞「∑( ̄□ ̄;)えちょ待ってみゆ、冒頭のアレ一体何なの!?
確かに第四迷宮攻略中とはいえかごめさん達瞬殺されるとかおかしくないの!?」
美結「あー…確かにいずれ触れなきゃならない案件ではあったんですけどねー。
今回ワールドマップ上、第二迷宮以降の迷宮はボスを攻略する度、攻略した迷宮の近くに「その迷宮にある採集ポイントで取得できる、消耗アイテムの材料になる素材」と「その迷宮に登場する魔物の素材で、回復もしくはその他消耗アイテムの材料になる素材」がランダムで入手出来るんですよ。
復活周期は通常の採集ポイントと同じでゲーム内日付が変わるごとですが、各クラスの採集スキルやファーマーの二毛作などといったスキルは発動しません」
一舞「迷宮に入らなくても回復薬とかの素材が取れる、ってこと?
結構便利だけど、スキルの対象外だし善し悪しだねえ」
美結「その分魔物の条件ドロップ素材とかも手に入るから、利点のほうが多いかもですね。
ちなみに第二迷宮の採集ポイントだと、第一迷宮に出てきた毒吹きスカンクの条件ドロップ素材も手に入ります…で、ここで第三迷宮攻略後、通常会話でペルセフォネ姫がある魔物について言及しはじめるのですが、それが冒頭でるりさん達を瞬殺してのけた特殊FOE・うろつく跳獣です」
一舞「というかなんなのあのカンガルー…」
美結「元はSQ4第一大地のフィールド上に登場するFOEで、SQ4体験版で戦闘できる最強の魔物でもありました。
スキル名がまんま、ジャンプ古の名作「リングにかけろ!」に登場した必殺技の名前であることもそれなりに話題になりましたが…何よりも遭遇時点では出鱈目に強く、モンスターレベル15というのがレベル詐欺じゃないかってぐらい、レベル20超えたPTでも余裕で瞬殺されることすらあるという有様で。
今作はまた後々詳しく触れますが、モンスターレベルだけで見ると第五迷宮FOEより上という怪物です」
一舞「兎に角めちゃくちゃ強いことだけはわかった(しろめ
で、コイツが出てくるとなんかあるみたいだけど」
美結「実はエリアごとに決まったフィールドFOEがいて、これが登場するとフィールドの採集ポイントに居座って、一度でも居座られるとそのフィールドFOEを撃破するまで採集ポイントが復活しなくなるんです。
ちなみにフィールドFOEは、詳細な周期は不明ながらある程度迷宮探索を行うと復活し、なおかつ採集可能なポイントに居座っていると必ず稀少個体になる特性があります。
レムリアにははじまり島以外の3エリアでそれぞれ1種類、プラス全ての採集ポイントが解放されると解禁される1種類を加えた4種類のフィールドFOEが登場しますよ」
一舞「つまりカンガルーみたいな奴があと3種類もいると」
美結「みんなシリーズでは結構有名な魔物なので、また登場する頃に解説しますね。
というわけで話は第四迷宮に戻しますが…B2Fからはぬかるみマップが登場し、此処に侵入すると1歩進むのに2ターンかかります。
ですが、FOEはぬかるみ上でもお構いなしに1ターンに1歩進みますので」
一舞「普通にやれば、追いつかれちゃうね」
美結「B2Fでは巡回型のFOE貪欲なる毒蜥蜴が登場するだけですが、ボスフロアであるB3Fではカバもトカゲも一緒に出てきます。
トカゲの巡回ルートを避けながらカバの追跡を振り切るのは至難の業ですね。
トカゲは炎耐性、氷弱点ですがこちらが氷攻撃をすると異常耐性を下げる列攻撃を行ってきて、普段は付与率の低い毒付与列攻撃をしてくると言うなかなか面倒なFOEです…といっても、カバよりはずっと戦いやすいのでかごめさん達普通にレベル22くらいで狩ってましたが^^;」
一舞「引退ボーナス乗っけてるからそれも適正なのかどうか解らないところあるよねそれ」
美結「確かにそうなんですけども…とりあえず気にしないでおいてください^^;
トカゲの条件ドロップは炎属性撃破、強力な刀の素材になる他、通常ドロップが第四迷宮最強軽鎧の素材になります。
この狐野郎は兎に角軽鎧が出てくるとなにがなんでも人数分揃えたがるもんですから…トカゲがその後どうなるのかはお察しと^^;」
一舞「一部は重鎧と性能あまり変わらなくて魔法防御も高いし、速度補正もマイナス方面行かないから便利ではあるよね。
他には?」
美結「オオヤマネコ共々アモロのボウケンシャーを恐怖のズンドコに叩き落とした第二のトラウマ、ビッグビル先生がB3Fから登場ですね。
SQ3は単体の壊属性大ダメージ「大喰らい」を、事もあろうに群れで一斉に仕掛けてくるため、ビッグビルの徘徊する昼間は2F以上に行くな、が駆け出しボウケンシャーの合言葉だったとかなんとか…あ、SQ4でも登場しましたけど、SQ3以降のビッグビルは時間帯関係なくまんべんなく出ますよ。
そして今作もですが、SQ4からは近接全体壊攻撃を連発してきます」
一舞「ヤバくなってんじゃんそれ。
っていうかなんなの? アーモロードって世界樹経験者のトラウマ集積場かなんか?」
美結「だいたい何処の樹海でもトラウマが全くないなんてトコ、存在しない気がしますけどねえ^^;
ビッグビル以外では雷属性以外に高い耐性を持ち、防御を高めてくるノコギリガザミ、範囲氷攻撃を放つホシゾラウミウシ、かみつき魚との連携で全体にランダム斬攻撃を仕掛けてくるイビルフィッシュ…B3Fからはビッグビルの他にSQ3序盤の毒撒き係として地味に猛威を振るったオオカモノハシが追加で登場します。
あと前回触れ忘れてましたけど、かみつき魚もB1Fから登場してますね。ミニイベントやクエストでも、イビルフィッシュとかみつき魚を同時に相手する機会が結構ありますので、遭遇したらさっさとかみつき魚を片付けてしまいたいところです。
面倒なのは、イビルフィッシュは場にかみつき魚がいないと、かみつき魚を呼び出すことなんですが」
一舞「ドラクエだと結構いるけど、世界樹の魔物で仲間を呼ぶ魔物って結構珍しいね」
美結「経験値や素材までくれる、別種の魔物を呼び出す魔物は確かにそうかも知れませんね。
ちなみに第五迷宮FOEにも、どこぞの角鹿と違って通常魔物を仲間呼びするFOEが登場するので、それもその時解説しますねー」
…
…
「何故だ…!!
あんた達が余計なことをしてくれたせいで、カリスの奴はこんな危険なミッションをひとりで受けちまった!!
あんた達ほどの冒険者なら、それがいかに無謀な事だったか知っているだろう…くそっ!!」
かごめ達は程なくしてひとつのミッションを受け、その原因に思い当たる節を持つ彼女たちは想定外の事態に頭を抱えながらも垂水樹海の最下層へと突入し、その道中で一人の冒険者の窮地を救った。
その冒険者…ロブと名乗った少年、その顔もかごめの記憶にある顔であり…彼の言葉に流石のかごめも渋い顔で天を仰いだ。
手当を続けながら、葉菜もまた責めるような視線をかごめへ向ける。
「…ですってよ、かごめちゃん」
「わーってるよ。
いろいろ想定外にも程があって、泣きたいのはむしろあたしだよちくしょうめ。
あの姫様マジで何してくれてんだ…」
襲い来る頭痛に眉根を寄せながらも、かごめはロブに向かい「すまん、全てあたしの見立て違いだった」と頭を下げる。
「責任を感じてるとでも…言いたいのか」
「半分はそうだ。
しかし、ロブといったなお前さん。
そういうお前さんはカリスになんの関わりがある?
それ次第によっては、お前さん自身にも言うべきことはある」
かごめの表情もまた、険しいままだ。
しかし先程とは打って代わり、ロブを刺すような強い視線を向けている。
ロブはその視線に何かを感じ取ったのだろう、観念したように一度目を伏せると、ぽつぽつとその経緯を語り出す。
孤児であった彼は、同じ孤児院の同世代であるカリスとは姉弟のように育ってきたことを。
小柄で引っ込み思案な性格故に、他の孤児仲間からは苛められ、その度にカリスが自分を庇ってくれたことを。
「俺は…俺はあいつを守れるような男になりたかった。
俺がそのために孤児院を出て、冒険者になると告げたとき…あいつは、俺と一緒に来て、何時までも俺を守ると言い出したんだ。
俺は当然反対した。
あいつには…そんな危険な道を歩ませたくなかった。
…いつか…いつか樹海で名を上げ、あいつを迎えに行くつもりだったのに…あいつは、俺が旅立ってすぐにこのレムリアへ…冒険者になると、海都を出たと聞いて」
アンナは彼の独白を聞いて、その脳裏にある冒険者に関する記憶が脳裏を過ぎるのを感じた。
「俺はなんとかレムリアへ行くための試験をクリアして、あいつを追ってレムリアへ来たんだ。
あいつは、俺が言うのもなんだけど…一生懸命だがヘンな奴だ。
冒険者ギルドの多くから匙を投げられて、ネイピア商会で世話になりながら街にいると聞いて、少しホッとしたんだ。
だが」
「一言だけ言わせて、ロブ。
私達だって彼女を無駄に殺したいわけではないわ。
あの有様では冒険者は無理だと…それで諦めるように諭したつもりよ。でも」
少年の手を取って、そう告げたのはアンナだ。
「そうだな。
おいそこの三つ編み、本音言ってみろ。
カリスは本当に冒険者としての才覚は…盾職として完全に無能だと思ったか?」
かごめの鋭い一言に、アンナは一瞬だけ目を見開く。
そして…頭を振り、絞り出すように告げる。
「答えは…ノーよ。
あの子は戦い方を知らないだけ。
然るべき指導役につかせれば…まさか、あなたそこまで考えてつぐみちゃんにこの件丸投げしたって言うんじゃ」
「とーぜんだろ。
あの子はメディックとしていろんな盾職の連中と組んでるし、あの子自身が盾職をやったこともある。
盾職としての能力ならレティやレミィなんかと比べたって決して負けちゃいない…恐らく、カリスもだ」
かごめはそこで踵を返す。
「先輩、その坊主の面倒ちょっと任せるよ。
あの姫様にも困ったもんだ、そのおかげであたし達もだいぶ助かったのは事実だが、人が好いにも限度ってあるだろ。
アンナ、ミッションで言ってた巨大ナマズの弱点は覚えてんだろな?」
「え…といっても、名前からして全く別物じゃないの?
まあアーモロードのナルメルには雷効いたし、ポケモンのナマズンと違うのは確かだと思うけど」
「ニホンナマズの属するのがシルルス属、ナマズにゃ変わらんだろ。
行くぞ、カリスを捕まえたら…あたし達でこの森の主・魔魚シルルスを討つ!」
葉菜の手を借りながら、立ち上がりロブはその後ろ姿を見やる。
歴戦の猛者のみが放つオーラを纏う、その後ろ姿を。
…
…
美結「第四迷宮二人目のNPCロブはまあ…なんというか、カリスさんと違って特に何もしません。
精々カリスさんの修行イベントのあとに街へ戻ったときや、B2Fで遭遇したときにナメタ口を利いてくるだけです(#^ω^)」
一舞「みゆ相変わらず同年代っぽい男子に対しては辛辣だよね^^;
まあ確かに…特にB2Fで出会ったときは敵意剥き出し、って感じだよねー。
カリスのことを大切に思ってるからなんだろうけど、だからってこっちに「そのまま死んでくれた方がカリスのためだ」とか流石にこのイブ様の怒りも有頂天だし(#^ω^)
ああでも、対象がひうみんだったときのみゆも大体そんな感じかもって思うけど」
美結「失礼な!!
あんな外見クソザコナメクジと同一視はまだしも会長があんなポンコツ盾職と同レベルとか訴訟も辞さないですよその発言!!><」
一舞「解ってたけどそっちかい!^^;
それはそうと、ロブと遭遇する頃に発令されるミッション。
前回触れたのでカリスが結構強いNPCなのはわかったけど、だからって単独の冒険者にボス討伐ミッションを許可するって…ねえ」
美結「はあはあ…それ、結構なツッコミポイントになってるみたいですね…。
ペルセフォネさん曰く「カリスさんの熱意に負けて受領させたけど、今では後悔している」とのことですけど、この姫様は取っつきにくそうに見えてこのあたり結構アバウトというか、ポンコツというか…そんな雰囲気ありますよね。
で、ミッションを受けたあと、ボスフロア直前のカバ&トカゲゾーンを抜けたところで再び遭遇し…この時にカリスさんとの関係が明かされます。
何しろこの樹海も、アモロ経験者にとって少年少女の二人組というのはトラウマのトリガーになるもんですから…最低でもどっちか終了()すると思ってたボウケンシャーも多数居たそうです」
一舞「えっ世界樹ってそんなサツバツとした物語展開あるの?
アルカディアとか結構王道の展開だったような、第三階層とかさあ」
美結「リリさんソロルさんの時は大半が無印世界樹を思い出したみたいで「絶対こいつらと戦うだろ」が予想大本命でしたねえ。
実際は真逆、この二人どっちとも共闘可能なだけという結末に肩すかしを食らったり、ソロルさんの神話級豊満ぶりに蚊柱を立てるボンケンシャーも多かったとか^^;」
一舞「マジでボウケンシャーの集合知ってどんなことになってるし(しろめ
っていうかソロルのそれ関係なくね?」
美結「とまあそんなこんなでここからボス戦、そして続けて第五迷宮に入っていくことになりますので…第四迷宮ボス・魔魚シルルスの解説に入りますね」
垂水ノ樹海ボス 魔魚シルルス
レベル26 HP7993 雷弱点/即死無効、混乱耐性、麻痺・盲目に弱い
マッドスロー(脚) 一列に遠隔氷攻撃、盲目を付与
ヒレうち(脚) 拡散近接壊攻撃、3ターンの間属性防御ダウンを付与
ウィップリッパー(頭) 3~6回ランダム近接斬攻撃(同じ対象には1回のみヒットする)
ぶちかまし(脚) 全体近接壊攻撃、混乱を付与
沼水潜行(脚) フィールドに潜り、デコイを含む影を出現させる
潜行中はスキルを使用しない
本体が攻撃を受けない場合、ターン終了時に「休息」を行い、シルルス自身のHPを350回復する
大地震(依存なし) 沼水潜行中、本体がダメージを受けたターン終了時に全体遠隔無属性ダメージ
美結「さて…見た目も少し、SQ3のナルメルとは異なるシルルスですが、地味にナルメルを知ってると痛い目を見るのが「沼水潜行」と「大地震」の仕様がナルメルのものとは大きく異なることです。
その前に、シルルスの行動パターンについても少し触れましょう」
一舞「あるの、そんなの?」
美結「全編ほぼパズルボスだらけだったSSQ2程ひどくはないですが、緩く行動パターンが決まってますね。
HPが90%、75%、50%、25%を切った時点で沼水潜行を行い、最初は通常攻撃以外にマッドスローかウィップリッパーをランダムで使い、75%を切るとヒレうち、50%を切るとぶちかましが追加されます。
沼水潜行を行うと、潜行を解除してから4ターン後にまた潜行して、それ以外はランダム行動というパターンですが…50%を切ると潜行解除後3ターン後に再び潜行、25%以下では次の潜行までのインターバルが完全ランダムになります。
ついでに潜行時に出現するデコイ穴も最初は1つ、75%以下で2つ、50%で3つ、25%でなんと5つに増えます」
一舞「本体を入れると、最終的には6つの穴が出現するんだね。
放っておくと回復されるから、カリス込みの全員で1つずつ殴ってモグラ叩きみたいにすればいいってこと?」
美結「ところがそれもあまり上策ではないんですよ。
ナルメルはアタリの穴を攻撃すると大地震が防げますが、シルルスの場合HP回復モードを防げるだけで、アタリを引いたターンの終了時に大地震を起こしてきやがるんです。
この大地震、無属性なので軽減は難しい上、ターン終了時の処理が終わってから発動するせいで、なんとフォースブレイクである完全防御ですらもこの地震を受けられないんです」
一舞「マジで!?∑( ̄□ ̄;)
ガードスキル無視とかどんだけなのコイツ!?」
美結「放置してもジリー・プアー、引きずり出せばガード無視の大地震とイヤらしさマシマシのナマズ野郎ですが…対抗策としては「脚封じで潜行そのものを防ぐ」のが鉄板…とはいえ影縫を振ったシノビかリバーブロー振ったセスタスがいないと難しいので、潜らせて全体攻撃で引きずり出すのがセオリーでしょう。
そろそろベテランスキルも解禁されていますので、ゾディアックの三色連星術、パラディンのシールドラッシュ、ハイランダーのシングルバーストやレギオンバースト等々…ヒーローなら先ず初撃が当たらないと意味の無いショックスパークは然程効果的ではありませんが、その代わりブレイブワイドはハズレ穴を攻撃しても全体化する仕様がありますので、こちらを使うと良いですね」
一舞「大正義ショックスパークもだけど、ヒーロー優遇されすぎじゃないなんか?」
美結「一応パッケージでもメインっぽいですし多少は^^;
あと裏技として、リーパーの瘴気のような全体デバブで本体をあぶり出せるので、350回復を代償にデバフでいぶり出す方法、荒業としては本体の穴だけ動きがわずかに遅いので、穴の動きを見て本体を見極めて殴る方法があります。
本体位置は沼水潜行時に決定されるので、潜られたらコマンド選択のまましばらく画面を観察してるのもひとつの手です」
一舞「うっわすっごいアナログな攻略法だ^^;」
美結「SQ3の時はSQ4以降みたいに戦闘グラフィックがアニメーションしてないから、全体攻撃で潰すしかなかったですしね。
あと余談ですが、ナルメルは古代エジプト語で「荒れ狂うナマズ」という意味で、この名を持つファラオもいるそうです。
一方でシルルスの語源はかごめさんが少し触れてますけど、ニホンナマズやビワコオオナマズを含むナマズ属(シルルス属)が元ネタですね。
アーモロードではファラオの名前だったのがレムリアだとただのナマズにグレードダウンしてるというのも」
一舞「それはとりあえずどうでも良いことなんじゃないかな(真顔」
美結「最後はかごめさん達のステータスですね。
ここからレベル80引退済にバージョンアップしてますが、サブクラスは相変わらず存在しないので大きな方向性の変更はありません。
かごめさんが物理攻撃ブーストと上段の構え、アンナさんが特異点定理とエーテルマスターを最優先でマスターしたこともあり火力が大幅強化されています。
あとるりさんが、ブラッドベールと相性の良いシングルバーストやディレイチャージ、強力なバフであるブラッドウェポンを押さえてますね」
一舞「葉菜さんが棍棒スキルを押さえに行ってることを見ても、全体的にかなり攻撃的だよね。
ガンガン行こうぜって感じ?」
美結「さゆさんがその割に何故かシールドラッシュを取りに行ってないのも気になるところですが…実際、ブラッドベールで大地震のダメージも軽減可能なので、ナマズを引きずり出すのにはシングルバーストを使ってましたね。
まだマスターはしていませんが、果し合いもありますので、1振りのはずなんですけど兜割りの一撃で700近い大ダメージをたたき出せています」
一舞「一撃で1割ちょい持ってくとかどんだけなの…いやかごめさんがいろいろぶっ飛んでるのは承知の上だけど」
美結「兜割りは低命中とはいえ耐性無視の挙句1振りでも270%とかいうトンデモ高倍率をたたき出しますから。
構えターンを大きく消費するのが難点ですが、上段の構えを取っているとクリティカルするので凄まじいダメージが出ますね。
命中は百中ゴーグル程度でも十分カバーできるので、脚を封じてなくてもそれなりに信頼できる上段ブシドーの主力兵器ですし…それに引退ボーナスでそれなりにLUC補強できてるせいか飛竜の翼剣のスキルでサユリさんが脚封じも入れてくれたのもあって」
一舞「じゃあ楽勝だったんじゃん、カリスもいたんでしょ?」
美結「いやいやいや、上のカットをみてもらえば解ると思いますけど、今回は共闘断ってますよ。
最後の潜行は流石に面倒だったので、アンナさんが氷の連星術で引きずり出して…その直後に大地震でかごめさん諸共吹っ飛ばされてましたが^^;」
一舞「なにやってんだか…」
美結「とはいえ流石に適正とはいえ引退ボーナスと兜割りのイカレた火力が合わさって然程苦戦もなく攻略。
今回はさすがに付与できる人がいないので諦めましたが、条件ドロップは石化状態撃破、ファーマー専用防具の素材がゲットできます。
ショックスパークが使える人と、石化付与係がいればかなり簡単に取得できるでしょう。
特にショックスパークは石化で物理耐性が上がることと、シルルスが雷弱点であることも合わさって二撃目が凄まじいダメージになるから一見の価値はあるかもです^^」
…
…
魔魚の潜む区画のその前で、立ち往生しているカリスを見つけた一行は、カリスにロブのことを説明し、思いとどまるよう諭す。
カリスは訴えるような目で何かを言おうと逡巡するが…その瞬間、沼沢地の一角がにわかに泡立ち、殺気と共に巨大なナマズの魔物が空中へと踊り出してくる!!
「コイツが…ナルメル!?」
「シルルスだって言ってんでしょうが!!
どうすんの!? いつでもぶっ放せるわよッ!!」
わざとのように驚いてみせるるりの言葉を一蹴し、両手に奔る雷の魔力を構えてアンナが叫ぶ。
盾を構え、介入しようとするカリスに、かごめは一喝する。
「あんたは動くな!
見ることも、修行だと思えッ!!」
彼女はその剣幕にたじろぎ…そして、何かを思い出したかのように背後の少年を見やる。
手当こそされてはいるが、そこには傷ついたロブがいる。
-攻撃から身を守るだけが盾職のあり方じゃない。
常に冷静に、戦闘の場全体を見ること!-
脳裏に過ぎるつぐみの言葉が…カリスに、自分が何をするべきか、その真の目的を悟らせた。
「ハイ…デス!!」
彼女はロブを庇うように盾を構え、両の脚をそこへ固定する。
かごめは一瞬だけ、それにふっと笑顔を返すと…刀の鯉口を切ると共に凄まじい殺気を解き放つ!
「行くぞ!
こいつを狩ったら、今夜はナマズ鍋だ!!」
…
…
美結「というわけで、お話の流れとしては途中ですが、次回は第五迷宮の概要に触れつつ、私達メインで話が進むことになりますね」
一舞「あれー?
そーすっと、ここ次誰やるの?
なんかウワサだとその次、第六か第七ではイブ達も攻略に混ざって良いみたいな話も出てきてるんだけど」
めう「うみゅみゅ!
みゆゆ達とこーどーしてるまりりはともかくとして、めう達もまだ出番がないのでめう達がやるめう。
次の迷宮も実際ユカイな樹海のスターも登場してどったんばったんおおさわぎなんだめう!!」
咲子「実は諏訪子さんも抜けちゃうとかで、私達のパーティメンバーも結構変わるとかそんな話ですよ。
なので出番が来るまでは、私達が解説に混ざりますねっ*^-^*
それでは次回に続きますっ!!」
一舞「ええええちょっと何勝手に締めてんのねえ!?∑( ̄□ ̄;)」