~時間は遡り…真南の霊堂~


「良かったよ。
正直出会い頭に真っ二つされるかと思ってヒヤヒヤしてたんだ」

巨大なカメの如き魔物だった巨大な亡骸の傍らに、彼女はいた。
かごめは刃にまとわりついた体液を、振り払うと共に自身の魔力で焼き払い…溜息を吐いて鞘へ収める。

「お互い様だろ。
あんたが本物だったら本物だったで、こっちもどんな罠があんのか考えなきゃならんだけでもしんどいことこの上ない。
…速攻でウサギ鍋にでもしてやりたいのも山々だが、一体何を見たのかだけは聞いとかないと、こっちとしても動きようねえからな」

傍らに立つ諏訪子も真顔のまま、相槌を打つように腕組みしたまま頷く。
視線の先にいる、医術師服の兎耳…因幡てゐは、大袈裟なしかめ面を作って首を傾げる。

「あーまー、そうなるよなあんたらだと。
…先に一番、重要なことだけ話しておくよ。
私が持ち出したマギニアの資料は、「奴ら」にも見つからないようにこの先の迷宮へ隠しておいた。
静葉、あんたなら恐らく知ってるだろう…この先のエリア「飛鳥ノ水島」の沿岸部には、アーモロードの深都へ続くのと同じような海中迷宮があるんだ。
レティの奴が言ってたから、間違いないと思う」
「海嶺ノ水林…!?」

眉を顰める静葉に、ああそうだ、とてゐは頷く。

「資料はそこだ。
加えて、海の一族の連中が持ってたいくつかの資料の写しも、そこへ入れといた」
「なんだぁ?
こっちに無断で二重スパイやっておいてやったから、それで手打ちにしろとでも言うつもりか?」

冷たいトーンの声が諏訪子から発せられる。
てゐは肩を竦めて頭を振る。

「それこそお互い様だろ。
かごめ、それに諏訪子。
あんた達のことは紫から聞いてんだよ…まさか今アルカディアにいるのと別枠で、未来からぶっ飛ばされてきてるとかなあ…しかもつぐみ達まで巻き添えか、それが大挙してレムリアへ押しかけてあんた達こそ何するつもりだったんだ?
あの「クッソヤベえ秘宝」を解放して、真祖やら貴種やらの煩わしいルールがないとこで世界征服する気とかいったらこっちだってはっ倒してやんぞ」

その瞬間、それまで皮肉めいた笑みを浮かべていた彼女の表情が豹変する。
その凄まじい、鬼気迫る表情にわずかに気圧される諏訪子にも、てゐがそれだけ恐ろしい真実を掴んでいるだろうことを予感させた。

かごめはしかし、同じような険しい表情を崩さずに問い返す。

「そこだ、てーさん。
あたしが聞きたいのはそこだ。
あんた一体、何を見出した?
流石のあたしも解らんことに関しては何にも判断できん…だけど、あんたが肝心な資料を持ってトンズラこいたなんて、よっぽどのことなんだろ?

両者の視線が交錯する。
長い沈黙の後、てゐは数度、周囲に視線を走らせ…そして。


「話しても、大丈夫そうだな…いや、むしろ、あんた達には話しておきたかったんだ。
こんな事態を引き起こして、本当にごめん。
私達だけで後始末するつもりだったけど、正直もう手詰まりに近い…力を、貸してもらえないか?」




~新・狐尾幻想樹海紀行X~
その13 離反




つぐみ達がそれを聞いたのは、マギニアに帰還したカリス達を通してであった。
ロブは、先の暴言に対する暴言をつぐみに詫びると…やや躊躇いながらもその事実を告げた。

「どういう…つもりなの、一体…!?」

狼狽を隠せないのはつぐみも一緒だった。
ロブも「解らない」と頭を振る。

「俺が、あんた達に伝えるよう言付けられたのも、それで全てだ。
正直、一体何が起ころうとしているのか俺達には見当もつかない。
…ただ一つ言えるのは」
「かごめサンたちは…マギニアを離れるということを…それを、あなたたちに伝えて欲しいと。
狐尾としての活動は、つぐみサン、あなたに一任する、って

つぐみは沈黙し、目を伏せる。
わけがわからず、おろおろとするばかりのカリスならずとも…誰もがこのことに答えなど出せようはずもない。

美結がその肩に手を置こうとしたとき、つぐみは、普段の彼女からは想像も出来ないような険しさを滲ませるトーンで言う。


「美結ちゃん。
イブさん達、鈴花達、全員を集めて。
多分、お母さんがいなくなったんだったら紫さんや諏訪子さんも…いなくなってるはず」









♪BGM 「都会制服Girls」♪

めう「あー、あー。
  M・O・K・S、M・O・K・S。
  これより我が日向美ちくわ第二分隊は序盤終着点第五迷宮の解説に入るめう。
  
熱き血潮を持つ若者、ヨソ者、【編集済】者達は【削除済】の前にサーとつけるめう!わかっためうな!?>ヮ<
咲子「らじゃー!!>ヮ<」
一舞「らじゃーじゃねーだろらじゃーじゃ。
  なに途中で乱入して仕切ってんだこのエロサイドテールは」
めう「実際無礼ないぶぶ二等の発言についてはとりあえず巻き進行なのでぐんぽー会議とかは後回しめう!
  さきき上等通信兵!まずは迷宮の概要を説明するんだめう!!」
咲子「いえすまむ!
  第五迷宮・真南ノ霊堂はその名の通り、第一迷宮と同じくレムリア固有の迷宮になります!
  でも登場する通常モンスターは基本的に過去作のとってもとってもシリーズおなじみの顔ぶれみたいですサー!><」
一舞「さきこあんたもノッてんじゃないっつの!( ゚д゚ )
  そういや、第一迷宮は基本的に新しい魔物しか出てこなかったみたいだね。
  霊堂だから新顔が必ずいる、ってわけではないのかー(めうにウメボシ
めう「
∑( ̄□ ̄;)にゃあああああああああああああああ!!??
  やめるめうやめるめうそれ以上はめうの灰色の脳細胞がアッー!!( ゚д゚ )」
咲子「∑( ̄□ ̄;)ああっついにイブちゃんの怒りがとってもとっても有頂天に!!
  ごめんなさいごめんなさいめうちゃんも真面目に!! 真面目にやりましょうイブちゃん大明神のお怒りをとってもとっても鎮めなければ!!><」
一舞「…ったくあんた達は…」
めう「うみゅみゅ…樹海せーかつなげーからギャルのチャンネーの攻撃力がとどまることを知らないのだ…><
  えーとえーと霊堂は、全く新顔がいないわけではないめう。
  パイナップルを逆さまにしたようなヘンテコなやつがいるお」
一舞「なんじゃそりゃ、またこのイブ様をバカにしようとしてるかああん?(ウメボシの構え
咲子「(おろおろ)いい、イブちゃん落ち着いて><
  そもそも樹海ではそういう常識投げ捨てろってさなえさんが…えーと東風谷のさなえさんがそう言ってましたし」
一舞「いやあのひとのそれ鵜呑みにしちゃダメだし(しろめ
  確かに
悪質タックルを仕掛けてくるマッシブーンとかいるから今更だと思うんだけどさーその辺」
咲子「めうちゃんの言っているのは、痺れパインさんっていう魔物さんです。
  物理に弱く、魔法に弱い性質があるんですけど、物理攻撃でやっつけちゃうと、なんとやられた瞬間こちら全員に麻痺の状態異常を撒いてきちゃうんです!」




めう「世界樹でも地味に名物になってる、ラストアタックを行う魔物がいよいよ登場してくるめう。
  先にB2Fから登場するFOEの話もセットで触れちゃうけど、コイツの巨大化したようなFOE・経巡る大怪実は、ある程度HPを減らされるとこの痺れパインを呼び出して、パインコレダー、っていうキョーレツな全体雷属性の合体技を仕掛けてくるんだめう!」
一舞「ん?
  っていうと、その巨大パイナップルが、前回みゆが触れてた「援軍を呼ぶFOE」ってことなのか?」
めう「概ねその認識でいいお。
  他にも、いぶぶ達も知ってるアルカディアの魔物から、ローパーや風船モモンガ、まんまるターキーが登場するめう。
  他のシリーズからもハイ・ラガードからグリュプスと焔トカゲ、エトリアからダイアーウルフ、タルシスから暴れ野牛に巨大な邪花となかなかトラウマを抉ってくる面々に…そしてついに、「エトリアの悪夢」こと危険な花びらがB3Fから満を持して登場するんだめう!!
一舞「あー、出たね花びら。
  単独ではそんな大した…ああいや」
咲子「エトリアの第二階層でとってもとっても数々の悲劇を起こした、ボウケンシャー最大のトラウマメーカーさんですね。
  しかも全体壊持ちの重戦車モンスターさんの野牛さんがいますので、一緒に出てきたときの絶望感がとってもとってもパないことになってます><」
めう「そしてB4Fから、普段は単体炎しかしないけど、1匹になると能力はそのままでFOEに変身する豆だぬき、さらにB5Fには物理に高い耐性を持っていて、ランダムで異常付与する壊攻撃を仕掛けてくるキッショいナメクジが新規魔物で出てくるんだめう!」
一舞「∑( ̄□ ̄;)うげえええええええええナメクジとかマジで勘弁してよ!!
  っていうか、魔物ってことはサイズも…おげえええええええええ><」
咲子「ああっイブちゃんがセイシンテキの限界に!><
  で、でもでも、お名前が「ぶちももなめくじ」さんっていって、図鑑の説明でも人なつっこいって書いてあるからとってもとってもかわい…うん、えっとその(露骨に目を逸らす」
めう「さきき無理しなくていいめう(しろめ
  あのクソキモナメクジ、先の迷宮というか霊堂にもパワーアップバージョンが登場してくると言うか…なんなりかね、アルカディアの六層にもシルエットが完全に【編集済】なタコめいたなにかがいたので、長澤さん(静葉注:世界樹シリーズモンスターデザイン担当・長澤真さんのことね)がもう何を目指そうとしてるのかこれもうわっかんねえめう(しろめ」
一舞「はあはあ…><
  んまーとにかくキショい魔物とか花びらが跋扈してることだけは理解できたわ…FOEはなんなん、そのお化けパイナップル以外はなんかいんの?」
めう「
CV:照井晴佳さん(夜露死苦バージョン)がいるめう
一舞「(無言でウメボシの構え)




めう「落ち着くめう落ち着くめう!!><
  でも実際そんな奴めう! 第一迷宮のアードウルフが装いも新たに、「無法の鐚呀怒狼」という名前でリベンジキめにきてるんだめう!
  スキル名も出怒炎弩(デッドエンド)列愚吠屠(レッグバイト)とかもう、一体何年代の暴走族かっていうセンスのぶっ飛んでるなんかめう!! めうのせいじゃないー!!><

一舞「漢字表記マジでどうなって…ああ、「むほうのあーどうるふ」って読むのねこれ(しろめ
  スキルがえーと…うっわ、アッタマいたっ」
めう「このぶっ飛んだセンスの奴、実際戦闘能力もかなりぶっ飛んでるめう。
  スノーウルフと同じ固定監視・強追尾なんだけどー、低命中かつ高威力ランダム8回ヒットの出怒炎弩を、列愚吠屠の高確率付与脚封じで直撃させる自己コンボ完結型。
  列愚吠屠そのものもかなり威力高くて、全体的に異常も通りにくいという超★強敵なのだ」
咲子「モンスターレベルは巨大パイナップルさんと同じ33ですが、これから触れる
紅き風さんより明らかに強いってとってもとっても評判なんです。
  条件ドロップは第七迷宮ぐらいまで通用する強力な銃に、通常ドロップも炎属性つきの鎌とSTRアップ効果のある重鎧の素材がもらえちゃいます。
  …その条件ドロップ、耐性のある混乱状態で撃破というかなりハードな条件なんですけども^^;」
めう「よりにもよって、コイツの通常素材持って来いなんてクエストあるから、炎対策と最上級の装備を調えて、弱点の氷攻撃を中心に攻めて倒せるようにはしたいめう」
一舞「ふーん…名前はアレだけど、純粋に強敵なんだね。
  で、さきこの言ってたその…紅き風とかいうみょんに中二病めいたワードは一体」




めう「美しく紅き風、こちらも鐚呀怒狼とは別ベクトルでなんかおかしいネーミングセンスの鳥FOEめう。
  モンスターレベル34、鐚呀怒狼より上にもかかわらず、やってくることと言えば全体にHP最大値半減のデバフを撒いて、HPを減らしてようやく貫通突攻撃を撃ってくるくらいしかしないめう。
  デバフスキルが強烈な分、攻撃力はぶっちゃけ通常の魔物よりひっくいめう。名前からレベルに至るまで完璧な見かけ倒しめう。
  合体攻撃や単体即死まで繰り出してくるパイナップルの方がまだ強いめう」
一舞「ええ…(困惑
  っていうかパイナップルのそれも今初めて聞いたんだけど即死攻撃って何よ即死攻撃って」
咲子「風さんはそんなに手強くないし、素材がとってもとっても優秀な槍と服の素材になるので、見た瞬間に全部狩れってかごめさんも言ってましたし…^^;」
めう「けど紅き風(笑)とパイナップルの移動性質は、迷宮のちょっと特殊な構造を加味すると、把握しておかないと面倒めう。
  この霊堂から、意外に今までありそうでなかった特徴のフィールドが出てくるんだめう
一舞「どゆこと?」
咲子「ひとつのフロアが、高台と低地の二段構造になっているんです。
  木の根が絡まっているような場所から、登ったり降りたりして進んでいきますので…」
めう「単純に探索範囲が倍増するめう。
  けどこりは、今作の長さと、この霊堂から五階層構造になっていることも相まって、情報掲示板とかではかなり不評めう」
一舞「んまあ…あんまり長すぎると、ダレちゃうもんね。
  SaGa2の意地悪なダンジョンとかも、基本攻略に絡まないからそういう所ならまだしもとしても」
めう「いぶぶ随分ふっるい例え出してきためうな…ぶっちゃけめうもそー思ったけど。
  兎に角、ここから霊堂の攻略時間は凄まじく掛かるめう…そして、パイナップルは大体高台にいるけど、段差を降りて追尾してくるめう。
  そして紅き風()はその段差を無視して巡回してるんだめう」
一舞「んー…でもまあ、鳥だし飛んでんでしょ、風()は。
  そう考えるとまあ納得できるというか、順当な配置というか」
めう「装備品として注目したいのは、風()のドロップから出来る槍と服の他、豆だぬきを眠らせた状態でドロップする素材から出来たWIS+10つきの帽子「ラクーンハット」と、レア伐採素材「鉄刀木」を素材とする「チアブレード」、レア採掘素材「エレミア石」から作れる「アクアメイス」めう。
  特にチアブレードのスキル「心気溌剌」は、これから紹介する第五迷宮ボス・大いなる背甲獣のスキル対策として有効なんだめう!」
一舞「∑( ̄□ ̄;)うえええええええ!?
  もうボスの解説すんのマジで!?」
咲子「実はここから一気に物語()だけは進んでいくのでとってもとってもこの辺巻き進行なんです!><
  というわけで、第五迷宮ボス・大いなる背甲獣さんのデータはこちらになりますっ!!」




真南ノ霊堂ボス 大いなる背甲獣
レベル34 HP12958 耐性・弱点無し/即死無効、混乱・眠り耐性、脚封じに弱い
闇削ぎ(腕) 一列に近接斬攻撃、呪いを付与
毒霧(脚) 全体に毒を付与
デスグレア(頭) 
全体に即死付与(低確率と思われる)
サウザンドヘルツ(頭) 全体にスタンと頭封じを付与
暗黒炎(頭) 全体遠隔炎攻撃、盲目を付与

一舞「えっなんなのこの時点で全体即死付与とかなんなのコイツ(しろめ」
めう「実際SQのフォレストセルを想起したボウケンシャーもいたとかいなかったとか…でもデスグレアの使用タイミングはHP90%を切ったとき、HP25%を切ったときのみと判明してるめう。
  最初のデスグレア使用の次のターンか、そこをすっ飛ばして一気にHP75%削って毒霧を使ってくると、次のターンに後列へ闇夜ドクロとかいう援軍を2体呼ぶめう。
  ドクロはHP462しかないけど、召喚された次のターンに連携して、ダークミストっていう4ターン封じや異常の回復しないデバフを撒いてくるんだめう」
一舞「異常回復できないデバフ?
  えっ…そういえばコイツのスキル、ほぼ全部状態異常を付与してくる奴ばっかりじゃん!
  まさか、呼び出したガイコツのスキルでそれを回復できなくしてくるっていうのがコンセプトなの!?」
めう「その認識であってるめう。
  ちなみにHPを半分まで削ると、サウザンドヘルツから返しのターンで毒霧撃ってくるめう。
  ドクロの連携が入ってなくても、異常封じ回復を絶対妨害するという鋼の意思を感じるのだ」
咲子「毒のダメージも30前後と結構時期的には中程度、攻撃力も然程ではないです。
  兎に角回復しない異常封じでとってもとってもいやらしいボスさんですね」
一舞「なぁんかその言い方だとアレだなあ。
  まあ確かに、アタッカーはLUC低いクラス多いから、実質的に動きの止められる呪いも回復できないのは地味に嫌だね。
  ねえめう、さっきチアブレードのスキルが対策に役立つ、って言ってたでしょ。
  回復できないならあらかじめかからないようにするとか、心気溌剌ってもしかしてそういう系統のスキルだったりすんの?」
めう「さっすがいぶぶめう!
  そのとーりっ、心気溌剌は予防の号令と似た効果で、確率で異常付与を弾く予防の号令と違って、相手の異常付与成功率にマイナス補正をかけるバフなんだめう!
  あくまで成功率が下がるだけだけどー、異常付与を弾くと効果が終わる予防と違って効果ターンの間ずっと続くんだめうっ」
咲子「補足すると、どちらも範囲は一列のみ、号令スキルではないため心気溌剌は複数人で使わないと全体にかけられない欠点はありますが、リィンフォースの対象にはなるんですよっ。
  そしてこのバフ効果はなんとっ、ドクロさんの連携技ダークミストのデバフ効果を相殺してくれるんです!(*^ー^*)
一舞「へぇーそーなのかー」
めう「いぶぶそこで露骨な暗闇妖怪の真似は止めるめう(キリッ
  今回は予防や、マスタースキルの結界、瘴気の防壁による異常回避も確定じゃないから、心気溌剌のようなスキルは地味に役立つめう。
  兎に角コイツは搦め手の多さと、シルルスの倍近いタフさもあってかなり面倒めう。
  弱点もないから、継続火力や永久機関を用意しておかないと結構辛いめう」
咲子「リーパーの黒き波動、プリンス・プリンセスのエクスチェンジや王家の血統等があれば、継戦能力はぐっと上がりますね。
  火力が然程でも無い、高速でTPを回復できるインパルスエッジをもつインペリアルも、LUCの低さによる異常付与をケアできるなら主力になり得ますよっ(*^ー^*)」
めう「そういうクラスがいないなら、クエストでもらえるアムリタ、第四迷宮で量産可能なハマオをいーっぱい持ち込んで挑みたいのだ」








果たして。
彼女たちが拠点とする飛空挺「キツネノボタン改」に集まったのは、つぐみの危惧した通り…「狐尾」若手に属する11人だけだった。
リリカすらも既に何者かの手により連れ去られており、姿すら見えない。

「つまり、かごめさん達は独自にレムリアの…幽寂ノ孤島の先へ行ったってこと?」

口火を切る一舞も、表情からは恐らくは最悪の事態を想定しているのだろうことが窺える。
その底抜けの明るさで、常にバンドメンバーの切り込み隊長的なポジションにいるため誤解されがちだが、彼女は見た目よりずっと思慮深いことをつぐみも知っている。

「それだけで済むなら、何万倍もマシだと思う。
てーさんと会って、何を話したのか…その内容次第では、どんな心変わりを起こしていたとしても、全く不思議じゃない」
そんな…かごめさん達が、敵に回ったってことっすか!?

翠里の言葉に、その大半がはっとして顔を上げる。

「レムリア司令部も、別件で今えらいことになってるぜ。
姫様が原因不明の病で動ける状態じゃないんだと。
うちらの中で、そういう能力持ってる奴いんの、知ってるだろ?」

渋い顔で、己の銃を手入れしながら魔理沙が呟く。

「かごめさんがヤマメさんを手引きし、マギニアを足止めするために…ですか」
「こっちゃあくまで想像の域を出ないけどな。
はっきりしてるのは、あいつら全員がいなくなったってこと。
そしてそのくせ、私達の行動指針を決める全権利、つぐみに丸投げして行きやがった…その二つだ


美結の言葉に相槌を打つように、魔理沙はリボルバーを回転させ、セットすると肩を竦めた。

「『狐尾』と自分たちの行動は関係ない…そのアピールなんすかね」
「そこになんのメリットがあるのか、あくまで私見ではあるけど…心当たりはある。
かごめ達の邪魔をしてきた、呪言師とか言う正体不明の奴だ」

魔理沙は嘆息して続ける。

「リリカがいなくなる前、あいつが少し気になることを言ってた。
チルノに穣子、あとコーディとミスティア。
その可能性が高いこいし含めて、行方不明になってる奴もみんな、そいつに操られて一緒にいるんじゃないかって。
いつ、私達にあいつらを嗾けてこないとも解らない…ってな」
「閣下のことめう…多分、めう達を邪魔しにきたところを、自分たちでなんとかする気で」

めうの視線を受けて、美結は頷く。

「かごめさんの性格を考えれば、十分ある話だと思います。
あのひとは、例え私達相手でも、やられたらやり返さずにいられないから」
「あんときはすんごかっためう。
パステルくんさん換算すればレベル200でも多分足りないめう」

場を少しでも和ませようというのか、めうはあからさまに嫌そうな表情で肩を竦めて戯けたように言う。
なおも何か言いたげな面々を制し、つぐみは意を決して告げる。

「これ以上、考えていても仕方ないと思う。
まりささんの言うとおり、事実が二つはっきりしている以上、私達も決めなきゃならない。
このままマギニアに留まり、この先への探索を進めるか。
それとも…もう多分、私達が元の世界へ戻ったとしても齟齬は発生しないはずだから…この件をお母さん達に全て任せて、手を引くか

「冗談」

つぐみが言い切る前に、一舞はそう言ってつぐみの額を突っついて…見慣れた勝ち気な笑みを見せる。

「折角ここまで来たんじゃない。
あたしは、降りる気ないからね。
…つぐみだって、そうなんじゃないの?」


目を丸くするつぐみに、さらに意外な方向からも声が飛ぶ。

「そうですね。
なんだかんだで私達はこれまでの一年近い時間を、この島で過ごしてきたんです。
それにつぐみちゃん、あなたの目も…ここで止めるつもりなんて全然無い…そう言ってますっ」
「んだな。
っても、ここで止めて帰りたきゃ帰りたいで、咎め立てすることでもないけどな。
つぐみー、お前トコで空き出るようなら、私入るぜ?
まり花の相手もそろそろ疲れてきたんじゃね?」

咲子に続いて、普段と変わらない皮肉めいた笑顔で、魔理沙も答える。
それに対して、まるで膨らみ欠けのケーキ生地のように頬を膨らませてまり花が反論する。

「むー!
そんなことないよまりさん!!
わたしだって行くよ、こんな勝手にわたし達だけ仲間はずれなんて、そんなの納得できないっ!!」
「むしろこっちからかごめさんたちをけちょんけちょんにしてやって、このまま夏休みも無条件で延長させてやるってどう?
そっちの方がきっとおもしろそうよ」

冗談なのか本気なのか、口の端をつり上げて菫子までそんなことを言う。
その言葉に目を輝かせる鈴花やまり花の姿に、他の少女達も…つぐみですら、苦笑を隠せずにいた。

(そうだよ。
 お母さんがかき集めてきた子は…こういう子達だもんね。
 それに、私だって!)

つぐみは、母親譲りとも言えるその獰猛な表情で…宣告する。


「まずは、正式に離脱者の報告を司令部へ。
これ以上あのひと達の得手勝手をほったらかしには出来ないからね…許可を得たら、あのスットコドッコイ共を追っかけて、一人残らずスマキにして連れ帰るよっ!!
ついでに、私達の手でレムリアの秘宝の謎を解き明かそう!!」



可憐な、それでいて覇気のある鬨の声が、マギニアの外れからレムリアの空へ響き渡る。
つぐみによって再編された『狐尾』各パーティに対し、ミュラーを介して「消えた他『狐尾』メンバーを拿捕すべく、その足跡を追え」というミッションが下されたのは、間もなくのことだった。










咲子「といっても私達はまだお留守番みたいな格好ですが^^;」
一舞「さきこ、メタ発言はその辺にしとこうな?(キリッ」
めう「それはさておき、第五迷宮はこれまで登場したNPCも結構出てくるめう。
  実際ノンキなカリスとロブ、相変わらずの脳筋オリバーを制御できてないどころか微妙にポンコツぶりを発揮してるマルコ、そして相変わらずぼっち勢のレオ。
  ロクなやつがいないめう(φωφ)」
一舞「毒吐くなー^^;
  レオは第二迷宮で立ち直ったはずなんだけど、なーんかあたしたちの力になりたいから仲間探してるヒマが無い、とかいうのよね。
  実はすっごい実力者なんじゃ」
咲子「それもとってもとっても多数ネタさんですね^^;
  ステータス的に突出はしていませんが、レオ君が見た目通りリーパーなら、瘴気兵装に各種瘴気と終わりなき衣、生気吸収、黒き衣、黒き波動だけで相当戦えるはずです。
  異常付与を目的にしないなら異常鎌1振りでも範囲火力として十分機能しますから」
めう「ある程度完成されてくれば、リーパーも単独行動十分可能めうっ。
  それはさておき、B4Fまで辿り着くとミッションを受けるように言われてとおせんぼされるから、いったんマギニアの司令部に顔を出すと、姫様がナゾの体調不良で代わりにミュラーおじさんがミッションを出してくれるめう。
  最初の霊堂に磁軸があったんだったら、今の霊堂にもあるハズだからそれ探してこいというミッションめう」
咲子「ミュラーさんとの会話から、ちょっと重要な伏線がここから出てきはじめます。
  姫様が寝込んでしまう前、鈴の音を聞いた…というものですね。
  このログでは最初から存在を絶賛大公開ですが、本来はここで初めて存在が出てきます^^;」
一舞「実際はこの霊堂超えたところでようやく伏線として成立するんだけど、それ。
  このミッション自体も、結局の所霊堂を突破しろって言われてるのと一緒だしっ」
めう「ミもフタもないめう(ジト目
  最後になるけど、このボスは、自分のいるフロアに隣接する高台に踏み込むと接近してきて、隣接状態になると低地へ叩き落とされて全員がダメージ受けるめう。
  これを誘導したり回避したりして、ボス部屋扉まで辿り着くめう」
咲子「そして、このボスさんを麻痺状態で撃破したときにもらえる条件ドロップが!
  まりかちゃんの専用装備になるのですっ!!>ヮ<
一舞「いやそれシノビ専用装備ってだけでしょ単に。
  通常の素材は砲剣かー、インペリアルいなきゃ特に必要にもならないだろうけど」
めう「ついでにここでのまりり専用そーびは半袖付きスクール水着で脳内補完ばっちしー☆
一舞「そーじゃないだろがー!!><
  そのまりか達っていうか、つぐみ達がこいつに挑んでるはずだよね今回」
めう「構成はこうだめうっ」










一舞「
∑( ̄□ ̄;)四人パーティーッ!?
めう「めーや君がじゃんじゃん分身しまくって火力的には十分すぎるめう。
  サブクラスは封じてるけど、実質バフ撒き放題のつぐみん、デバフを無尽蔵に撒けるみゆゆがいるから攻防にスキがあんまり無いめう。
  まりりは…うん、まあ、現状特別なにもしてないめう(キリッ
咲子「い、一応骨砕きでダメージが加速できますから多少は^^;
  確率は低いけど、まりかちゃんが飯綱で石化を狙いに行けば、めいやちゃんのショックスパークを活かせたんじゃないかなーって思うんですけど」
めう「一応狙ったけど全ッ然きまんなかっためう。
  本気でやるなら飯綱に全振りしてなおかつみゆゆの虚弱でサポートしてやんなきゃなんないのだ。
  そもそも条件ドロップは麻痺なんだからあまり意味ないめう」
一舞「めーやだけじゃなくて、つぐみまでチアブレード持ってるのもダークミスト対策なんだね。
  ところで、心頭滅却でもダークミスト状態で異常解除できないの?
めう「心頭滅却のスキル自体が失敗するめう。
  めーや君は殴り行くのが仕事だけど、実際後列のまりりはハンパねーくらいLUC盛ってるから、異常はほぼもらわないめう」
咲子「そもそも、ドクロさん達は物理に弱いし、まりかちゃんは忍びの心得の効果で全てのスキルが遠隔攻撃になってますから…同じく遠隔スキルであるミラージュソードと合わせて2ターンでドクロさん1体を持って行けちゃうんですよ。
  つまり、ダークミスト自体が成立しないというのもあって」
めう「道中を楽にするのもあって、まりりは含針を速攻で5まで振っためう。
  範囲攻撃で眠り付与率もかなりのもんだめう、ドクロも寝るからそれでも連携失敗するめう」
一舞「ドクロなのに寝るのかよ…。
  しっかし、何もないところでスッ転ぶの大得意なまりかがニンジャって言われても、全ッ然ピンとこないんだけどねえ」
めう「サブクラス解禁されればカラテもジツもかなりのワザマエになってパーフェクトまりりになるめうっ」
一舞「ええ…というかあんたのプロデュースだとニンジャはここなだったはずじゃ
めう「こまけーことはいいんだめう。
  そもそも、
本家とここでめうの名前そのものがちがう(美結メモ:新世界樹2ログ参照してください^^;)から今更の話だめう。いいめうな?(キリッ」
一舞「アッハイ(しろめ」




めう「第五迷宮の話はここまでめう。
  ここからは、第五迷宮から第六迷宮にかけていろいろ話が入り交じるめう。
  めう達もちらほらと攻略に絡み始めるので、臨機応変にここの担当も切り替わっていくめう」
咲子「一応次ログも私達が解説でいいんでしたっけ?」
めう「そうめう!
  次回でもいただきめうっ!!」
一舞「∑( ̄□ ̄;)なんかここ本当にカラス=カラスの引きゼリフ使うの大好きだよね古すぎんでしょ!!」










霊堂の最深部。
そこに、先にかごめ達が葬っただろう異形の魔物、その肉を貪り喰らう、恐らくは同種の怪物が鎮座している。


「そんな、巧く行くはずはないと思ってたんですけどね」

呆れたように嘆息し、妖しく揺らめく緋の瘴気を展開しはじめる美結が…深紅の刃を持つ揺籃鎌を手に、歩を進める。

「なんにしても、あの魔物を倒していかないと、先に行けそうにないですねー。
どーします、つぐねーさん?」
「聞かれるまでもないよ。
あのカエル神様、ご丁寧に図鑑まで持ち逃げしてくれて…けど、内容は覚えてるからね。
美結ちゃん、まりかさん、あいつの防御を崩すことに専念して! 毒もらうと面倒だし速攻で倒すよっ!!」
「了解ですっ!」

頷く明夜が飛び出すと同時に、壁や細い木々を足場に華麗なトライアングル・リープで魔物の頭上へ飛ぶまり花と、緋色の翼を広げた美結が床すれすれを滑るように猛然と斬りかかる。
魔物の振り下ろす、禍々しいオーラを纏った爪をかいくぐった三人の一撃を皮切りに…霊堂を支配する大いなる背甲獣とつぐみ達の死闘の幕が上がる。