〜一か月ほど前 幻想郷…プリズムリバー邸〜
「なんだ…あんた達結構強い力持ってると思ったら…付喪神じゃなかったのか。
けれど、その力は危ないな。
「小槌」の影響云々は関係ないとしても」
派手になぎ倒された家具が散乱するロビーの中心、その中央で強烈なプレッシャーを放つ二つのミニチュア楽器を拾う女性の影。
近年はかごめ達の影響で「外の世界」の服を着る者もそれなりに現れ始めたが、その赤髪の女性は白いスーツを自然に着こなしており、その雰囲気も幻想郷にはないものを醸し出している。
リリカが「異変の兆しを感じた」といったその日の出来事。
姉達に起きた異変を止めようとするも、その得体の知れない力の脈動をもろに受けたリリカの身体も大きく吹き飛ばされ、壁際で気を喪っているようだった。
女性は無事を保っているソファーの上にリリカの体を横たえると、まだ力を放ち続ける二つの楽器を掌に乗せて、それを中心に陣を展開する。
「…しかもあんた達は、自分に何が起こったのかを理解している。
これから起ころうとすることも。
確かに…あんた達がその依代を抜きにして自由になるだけの力を得るまでには、まだかなりの時間が必要だけど…それに縛られている限りは付喪神と変わらないもんね。
だから、一か八か今のうちに依代から強引に自分たち自身を引きはがそうとした…あんた達、本当に妹思いなんだね」
陣は幾重にも、不可思議な象形文字と共に二つの楽器を包み込んでいく。
それと共に、まるでうなされるかのように放たれていた波動が少しずつ弱くなっていく。
「安心して。
この結界は、外からの干渉を防ぐためのものだから。
あんた達もきちんと力が馴染むまで、そこで眠り続けることになるけど、その時期がくれば、この結界はちゃんと解ける。
多分、あんた達が自由に動けるようになったその時に、ひとつでっかい試練が待ち受けてるかもしれないけど…あんたたちなら大丈夫だと思う。
…私もカミサマのはしくれだからね、そのくらいのことはできるよ」
最後に、問いかけるように光を放つトランペットに、女性は穏やかに笑いかけて応える。
「私は雷鼓。
堀川雷鼓ってんだ。
これから起きる異変で雑多に生まれるだろう付喪神で、もしこれから先も一個の妖怪として存在したいと思ってる奴に手を貸して回ろうと思ってる…お節介焼きの付喪神もどきさ」
-新・狐尾幻想樹海紀行-
最終話 「絆の姉妹 〜プリズムリバー・ライブ〜」
戦慄するリリカ達の様子に、メルランとルナサは何かを悟ったのか、頷きあう。
「…あいつの言っていた「試練」とやらは、この事かも知れないな」
「そうね。
さとり、悪いんだけど手を貸してもらえないかしら…今すぐ私達の手で、金竜を倒しましょう」
「なっ!?」
思いもよらぬその一言に、さとりすらも絶句して振り返る。
「説明している時間はそんなにはないわ。
あいつ…雷鼓は言っていた。
私達がこうして自由に動くことができるようになっても、その存在はまだ不安定…だから、早いところ補強材になる力が必要になるってね」
「待ってよ…お姉ちゃんだって知ってるでしょ、この世界の竜がどれだけ強大な力を持っているか!?
確かに、私とこいしは戦った経験がある…でも!」
「解ってる。
まあ、無茶を言っているのは承知だよ。けど、そのままだと私達もそんなに長くはもちそうにないのかもしれない。
…だから」
「そんな事を私が赦すと思っているんですか?」
ルナサの言葉を割って、険しい表情のさとりから鋭く一喝が入る。
鬼気迫る表情の彼女にたじろぎながらも、こいしは恐る恐る、姉へと訴える。
「あの…お姉ちゃん。
私…ふたりに力を貸してあげなきゃいけない気がするんだ…だって、まだ」
「そんな事を言うつもりはないわ。
あなた達は、またリリカを悲しみの淵に突き落とそうと…自分達を犠牲にしてでもあの竜を倒そうなど、そんな事を考えているんじゃないでしょうね?」
メルランは首を振る。
「冗談。
これ以上、私達の所為でリリカを泣かせ続けるなんて、真っ平御免よ。
私達は死にに行くために帰ってきたんじゃないわ」
「そういうことだ。
あなたもこいしのお姉さんなら、別に第三の眼(そんなもの)を使わなくたって、私達の気持ちが解ってもらえるんじゃないかと思うけどな」
真剣な二つの眼差しと、険しい表情の姉の顔を交互に見回すこいし。
その一方が、不意に表情を緩める。
「あの黒髪には…第六階層の入り口を見つけても勝手に挑むな…と言われていましたね。
…けれど…この階層内で起きていることであれば、それをどうするかは私達の自由でしょう」
「さとりさん!?」
「リリカ、あなたも覚悟を決めなさい。
あなたがルナサとメルランを気遣う気持ちはわかる…でも、ならば猶の事、避けては通れない道だと思います。
…こいし、あなたもいいわね? 私にとっては、雲上域での雪辱戦になるのかしら」
こいしは嬉しそうに頷く。
そしてさとりは使い慣れたその鞭を束ねて引き延ばし、恐らくは竜が出現しただろう辺りを睨みつける。
「私達の力であれば、おおよそ勝てない相手ではない筈。
倒すわよ…雷鳴と共に現る者を!」
…
…
諏訪子「毎度の意味不明な急展開でお送りしてますがどうもいつものケロちゃんです」
かごめ「( ̄□ ̄;)おいてめえなにあたしのネタ取ってんだこの野郎!!」
諏訪子「いいじゃないか減るもんじゃなし。
今まで金竜金竜と言ってはまず前評判でおっかなびっくり触れるのが常であるわけだが」
かごめ「そういいながらもう一番弱い筈の赤竜2回目以降の狩りが安定しない現実は本当にどうしろというのか」
諏訪子「パターン読めると一番安定するのが金竜という現実はもう飽きました、と。
それどころじゃない、今回一番ヤバイの氷竜なんてウワサもあるしな」
かごめ「いやもうHPからして赤竜だろどう考えても。
盾役に眠祓必須だが氷竜は絶対零度がない、恐らくタルシスよりは楽だろ」
諏訪子「ああ、タルシスよりは、なんて前提条件は付くんだな。
まあタルシスも結局一番狂ってたのが赤竜だったしな」
かごめ「けっきょく あかいのが いちばん つよくて かっこいいんだね(しろめ」
諏訪子「大誤算はええっちゅーの。
さてまあ、まずは前提クエストから行こうか」
かごめ「2も4もそうだが前提クエストあるんだよな三竜。
金はアレか、遺都のB24Fに転がってるアンク型のパーツを回収する「旧時代の遺産」だな。
このクエスト自体はそんな難しいものじゃない、B24Fの5か所の行き止まりに落ちている「アンク型の金属片」5つを回収するだけだ。5つのうち2つはエレベーターでしか行けない区画に落ちてるからそれが面倒くさいくらいで」
諏訪子「その辺りにグリンブルスティと花びらがうっとうしいぐらいでてきやがることを除けばな。
イノシシはまだしも花びらは本気でヤバい。こいつの全体斬が眠り補正も相まって本当に強烈だからな」
かごめ「エキスパートならレベル60くらいあっても普通に瞬殺コースだからなそれ。
バビルサの猛進連牙が可愛く見えるレベルの全体攻撃」
諏訪子「それがそもそも狂ってるんだけどな。
本ッ当に異常の数倍って表現がしっくりくる世界だなここは。
まあ兎に角、そういうワッケ解らない生き物をかいくぐってパーツを集めると、金竜討伐クエストである「墓標に眠る、金色の蛇」が受領できるようになる。
回収したパーツを執政院が「収束装置」とか言うのに魔改造したから、これをエレベーターの制御パネルの所にもっていくとイベント発生。世界樹の王がいた所に金竜が出現するから、そいつを倒すわけだが…」
かごめ「じゃあお待ちかね、金竜の解説に入ろうか」
クエスト「墓標に眠る、金色の蛇」ボス 雷鳴と共に現る者(金竜)
HP22000 炎弱点/雷完全耐性
サンダーブレス(頭) 全体に雷属性極大ダメージ、第1ターンと「呪われし遠吠え」使用直後のターンに使用
古竜の呪撃(頭) 貫通斬属性攻撃、与えたダメージの分HP回復
竜の鉄槌(脚) 全体に近接壊属性攻撃、麻痺を付与
呪われし遠吠え(頭) 全体の強化を解除し、テラーか呪いを付与
呪縛の円舞(脚) 全体に全部位縛りを付与
かごめ「3、4でおなじみの凶悪連続攻撃恐ろしき竜牙(射命丸メモ:PT全体ランダムに数回、斬属性の大ダメージを与えた挙句防御まで下げるという意味不明な攻撃です。特に3の金竜は3〜7回という狂った回数を放つ上、後述するでしょうが遠吠えがヤバ過ぎて最強竜の前評判が酷い有様でした。実際はさほどでもなかったらしいですが…)はない、ウザいスキルはいくつかあるが実際そこまででもないという印象だな。
そもそもHPがマイクとほぼ同等というあたり、まあこいつはクリア後の最初腕慣らしにどや?みたいな感じがしなくもないな」
諏訪子「何故そう言い切れる?
単純にクエスト受領時期が早いってだけじゃ、弱いって理由にならないのはアルルーナの例もあるだろう」
かごめ「実際今回のあるるんもクリア前にクエストが出現しやがるからねえ。
ただ三竜に関しては明確な根拠がある、こいつらのHPとレベルだ。
これまでのシリーズではどれも能力的にもレベル的にもほぼ変わらねえ、それ故にスキルの個性でやたら初見撃破難しかったり再度の狩りが安定しなかったりする奴もいたが…新の金竜はHPもLvも三竜の中では一番低い」
諏訪子「えっそうなん」
かごめ「挙句3、4で金をもっともヤバい竜と言わしめた遠吠えだが、これまでの明確な使用条件(強化枠七つ以上埋める)が無くなった代わりに即死の効果がなくなった。これだけでもまずかなりやりやすくなったのは確かだ。
まあ問題は、盾役がテラーをもらうとガードを発動させても効果を発揮しないという嫌がらせみたいな副作用がついてまわるわけだが」
諏訪子「まあ直後にサンダーブレスが飛んでくるとなれば、それだけでも十分な死亡フラグだな」
かごめ「だが竜牙の回数がふざけてた3や結界からの轟雷という意味解らない攻撃を仕掛けてくる4に比べればはるかに弱いことは確かだな。
呪撃についても呪い付与がなくなった代わり貫通攻撃になって、これだけは唯一4に比べて強化されてるのかな。
因みにエキスパートで3回挑んでうち2回は3ターンキルされた」
諏訪子「( ̄□ ̄;)何があったんだよそれ!!」
かごめ「挑んだレベルはこのあと紹介する通りだが、初回が一番ひどかったな。
アレの通常攻撃でリリカがHP最大から持ってかれて、直後の呪撃でさとりとルナサがまとめて持ってかれた。
まああとは言わずもがなみたいな事態で…いや、通常攻撃だけで500くらい喰らったんだけどなんなんだろうなアレ」
諏訪子「もう通常攻撃の範疇越えてるなそのダメージ…いくらなんでもクリア後なんだしレベル60以上はあるんだろ?」
かごめ「もっというとレンジャーからのハイランダー転職だからどうしてもHPは本家ハイランダーよりも柔いのは確かだが。
因みに呪撃のダメージはこいしが体力の99%を持ってかれる威力だ。あいつ以外は誰が受けても即死する。
結局3度目は2回目のサンダーブレスまでこぎつけたがガード持ちのルナサが墓の下にいた。あとは言わなくても解るだろうが」
諏訪子「それは…しゃあないな。
んで、結局あきらめてエキスパートからスタンダートにゲームレベルを落としたというわけか」
かごめ「ただスタンダートですら1回hageたからな。
兎に角全体的な攻撃力が意味解らん。スタンダートですら呪撃の一発でリリカとさとりがギリギリ生き残るって時点でもうお察しというレベルだな…まあでも全体的にみれば4の金竜ほどじゃあないが」
…
…
フレドリカ達がかつて世界樹の王と戦い、そして先にはかごめ達が世界樹と融合した少名針妙丸と戦ったその場所に…凄まじい雷の気を纏う金色の竜と…そして、同じくらい強烈なプレッシャーを放つ一人の女性が待っていた。
「丁度いいタイミングだったみたいだね。
「彼」には話は通してあるわ…あとは、戦うだけ…かしらね?」
「あなたが雷鼓さんですか。
うちの大将達が、あなたを探していたんですよ…これが済んだら、御同行願いますか?」
冷酷さすら滲ませるさとりにも気圧されることなく「おお、こわいこわい」と肩を竦める雷鼓だが、意に介したこともなく言葉を続ける。
「んもう…私なんか御用にしたって別に何も出てきやしないのに。
別に悪さをしてたわけじゃないから逃げるつもりもないんだけどさあ…まあ、じきに私に対する疑いは晴れると思うわ、あの尼公も聖人も私の事理解してくれたみたいだから、じきに話はいくでしょうし。
まあそんなの今さして重要なことじゃないわね」
その姿が背を返すと、雷の気の中に少しずつ姿が溶けていく。
「あなた達、こんなところでくたばるんじゃないわよ。
いずれ私とあなた達も戦うことになるかも知れないわ…その時まで、ごきげんよう」
「待って…あなたは一体!」
リリカが引きとめようとするのを、さとりは制する。
「…成程…そういうことですか。
随分お節介焼きな神様もいたものです…いえ、私達の知る神格は、皆そんな方々ばかりでしたか。
……さて、勢いで戦うと言ってしまったはいいですが、誰かあのブレスをどうにかできるでしょうかね」
「私ができる。
攻撃の方はみんなに任せることになると思うけど」
「…回復役とガード役が一手という当たり不安要素しかないですね…まあ、やるだけやってみましょうか」
呆れたように溜息を吐きながら、さとりは号令を下す。
「行くわよ!」
金竜の咆哮と共に、試練の一戦の火蓋が落とされた。
…
…
かごめ「いつもの如く色々展開を無視してキャラ紹介に入るます」
諏訪子「もういい加減慣れた(迫真
何気に古明地姉妹と三女はこれまでも登場したが…今回虹川の長女と次女どないなってん?」
かごめ「実際一番方向性迷ったのがメルランだな。
前作も実は何気に最後までアレで良かったのかどうか疑問が残るところで」
諏訪子「その結果が結局中途半端なところで登場して、特に何もせずに終わるという体たらくか」
かごめ「めるぽ株の買いが始まったのもあの頃くらいからだからなあ。
あと何処かで雷鼓の存在はにおわせておきたかった系の狙いは狐にはあったらしい」
諏訪子「で、ルナサはアルケミ経由でメディック、メルランもアルケミ経由したけどこっちガンナーかい。
STR全然足りなくねえか?」
かごめ「縛り重視やね。
何しろ今回は状態異常付与に関わるのはTECだからな、5でもリッキィよりはるかに縛るぞこいつ。
あと銃マスタリー上乗せとATKブースト全振りすればわりとどうにかなる」
諏訪子「この時点では結構無駄なスキルに振ってる感じがするけどな。
じゃあ、前置きはこの辺りにしとこか。先ずは何時も通り一気にやるぞ」
リリカ(レベル60でレンジャー→ハイランダー)
槍マスタリー★ ATKブースト★ HPブースト1
ロングスラスト★ スピアインボルブ★ ブレインレンド1 シングルスラスト1 レギオンスラスト1
ディレイチャージ3 クロスチャージ3 ブラッドウェポン3 リミットレス★
血の暴走5 ハーベスト5 採掘1
グリモアスキル
鋸刃薙ぎ9 スティグマ★ リカバー5 アクトブースト8 術式マスタリー9 槍マスタリー8 リチャージ9
こいし(60ボーナス乗せソードマン)
剣マスタリー★ ATKブースト★ HPブースト4 TPブースト2 DEFブースト3
レイジングエッジ★ トルネード5 パワースラップ3 ハヤブサ駆け1
トライチャージ★ ウォークライ5 リカバー3 追撃の号令★
採掘1
グリモアスキル
沈黙の爪★ チェイスファイア7 チェイスフリーズ7 ドレインバイト5 憤怒の力9 AGIブースト★ アクトファースト★
さとり(60ボーナス乗せダークハンター)
鞭マスタリー★ ATKブースト8
ヘッドボンテージ7 レッグボンテージ7 アームボンテージ7 エクスタシー★
アナコンダ3 ジエンド1 トラッピング★
ブーストアップ3 憤怒の力★ 採取1
グリモアスキル
沈黙の爪★ 悪魔のクチバシ★ アクトブースト9 鞭マスタリー9 憤怒の力6 ATKブースト8 TPブースト5
ルナサ(レベル60でアルケミスト→メディック)
回復マスタリー★ HPブースト★ TPブースト3 ATKブースト★
キュア5 エリアキュア2 ヒーリング1 ディレイヒール1 リジェネレート3
バインドリカバリ5 リフレッシュ5 リザレクション5 医術防御5 クリアストライク★
博識1 伐採1
グリモアスキル(※装備ボーナス:盾)
ショックガード7 渾身ディフェンス5 リチャージ6 決死の覚悟5 オートガード5 盾マスタリー7 AGIブースト9
メルラン(レベル60でアルケミスト→ガンナー)
銃マスタリー★ ATKブースト★ HPブースト3
ヘッドスナイプ5 アームスナイプ5 レッグスナイプ5 フレイムショット1 アイスショット1 サンダーショット1
チャージショット3 跳弾9 ドラッグバレット1 アクトブースト9 バルカンフォーム1
リチャージ★ ペネトレイター3 後方支援1 採取1
グリモアスキル
フレイムハウル9 アザーズステップ9 定量分析8 術式マスタリー9 銃マスタリー6 AGIブースト8 精神集中★
諏訪子「…毎度毎度のことだがこれどこからツッコめばいいんだ…?」
かごめ「うんまあいいたいことはわかるわかるよー…いやごめんまずその邪眼の鎚は仕舞ってくれ話はそれからだ。
さとりは単純にミスだ、あとルナサはある意味では殴りメディを目指してた形跡があったんだ。
前衛に立たせるから事故死を防ぐオートガードと決死の覚悟、あと渾身を積んでだな」
諏訪子「…なるへそ、物理攻撃だからATKブーストは一応乗るのか」
かごめ「あとリリカはスティグマ+リカバーのコンボを狙う型だが…やはりというかベースがアレなせいで全く決まる気配がないし、今度別の奴にこのコンボを仕込む予定だ。
あとメルランの跳弾はかなり分かりにくいネタだから説明は除外するが、三色は基本的に術式と定量で上乗せするから全部1振りで済ませてある。
何気に後方支援はあると便利だが、わりと殴りに行くこと多いからグリモア化して誰かに渡したいスキルだな。それこそ呪言やった後は手持無沙汰になるあんたに持たせたいスキルの気がする」
諏訪子「まあそれは置いといて、ざっと見ると攻略そのものは単純明快だな。
メルランの炎技を軸に、追撃を絡めたチェイスとアクトインボルブでじゃんじゃん削っていくんだな」
かごめ「どっちかというと短期決戦狙いだな。
遠吠えの呪いと強化解除が非常に厄介だが、それでもスタンダートなら攻撃に移ったターンだけで5000前後は奪える」
諏訪子「さとりって何してるの?」
かごめ「あいつはただひたすら馬鹿の一つ覚えみたいにエクスタシーを撃つ仕事、あとたまにソーマプライムを増殖して投げる」
諏訪子「ああ、もう最初から縛るってことは考えてないんか」
かごめ「設定ミスとはいえエクスタシーが今回最強クラスの壊れスキルだからな。
こいつは特に連携には絡まずひたすらスタンドアローンで振る舞うわけだ。追撃の高レベル取れたら入れてもいいとは思ってたが」
かごめ「というわけで5ラウンド目、仕込んであった起死回生の手筈も発動させず、リリカ一人落ちた状態でブレスのターン、メルランがアクトから二発フレイムショットを叩きこんで終了。
呪縛の円舞は…うんまあ、来なかったのが幸いというかなんというか」
諏訪子「スタンダートですら運ゲーって時点で何をかいわんやだな。
やっぱ腐っても金竜は金竜だったわけだ」
かごめ「あとスキル見ればわかるが盾はルナサに持たせてある。
実際一番下準備に苦労したのが盾マスタリーだったな。これのお陰で何とかこんとか誤魔化せてたところはあったんじゃないかと思う」
…
…
竜は聞く者すべての魂を凍てつかせるような雄たけびを上げ、直後に必殺のブレスを吐くが…ルナサの六弦が音を紡ぐと、ブレスは彼女たちに届くまでに雲散霧消し、その必殺の一撃を完全に無力化していた。
爪と尾の猛攻を切りぬけつつ、リリカとこいしは的確に相手の死角を突いてダメージを重ねていく。
戦闘は終始優位に進んでいるように見える…が、さとりはその事に気がついたいた。
ブレスを3度止めたあたりから、ルナサの魔力が急激に落ちている。
見れば、その足は震えが止まらず立っているのもやっとという様子だった。
竜の雄たけびは魂に根源的な恐怖を植え付けるが…それだけではないことは明らかだった。
さとりは彼女のもとへ駆け寄ろうとする。
そのただならぬ様子に、リリカはほんの一瞬だけ動きを止め…それが致命の状況を作り出してしまう。
振り卸された尾の鉄槌をまともに受け、彼女は地面にたたきつけられた。
こいしはすぐにその身体を抱き上げ、竜の爪をかわしてその攻撃範囲外へ転がり出す。
そして、爪の一撃から動かぬ親友を護るべく、渾身の力でそれを受け止めている…が、巨大な竜と小柄なこいしとでは、力勝負になる筈がない。
メルランはさとりに視線を送る。
さとりは頷いた。
♪BGM 「幽霊楽団 〜Phantom Ensemble〜」♪
「…ごめんね、姉さん、リリカ。
私がもっと早くから、この力を使う事が出来れば…あなた達を苦しませることもなかったかも知れないのに…!」
顕現した装飾銃に強大な魔力が集中し始める。
その様子に、動けないままのリリカがうめくように訴える。
「やめて…おねえちゃん…!
そんな、こと、したらっ…きえちゃうよ…!!」
「大丈夫。私は消えたりしないわ。
もう、私は騒霊でも付喪神でもなくなってしまったんだから。
それを認めてしまったら…もう私はあなたのお姉ちゃんでも、ルナサ姉さんの妹でもなくなってしまう気がしてた。
でも!」
その強大な力に反応した竜が、ゆっくりと鎌首をもたげ、メルランの方を振り返る。
「リリカ、あなた言ったわよね。
自分がどんな存在になっても…自分がプリズムリバー姉妹の一人である事を…私達の大切な妹であることは変わらないんだって!
だから…私も…私もそうだって、今なら胸を張って言う事が出来る!」
力の発露が純白の六枚翼となってその背に顕現する。
「巡り謳え、“
ピンクの羽のような意匠をあしらったレオタードに身を包み、頭上に光輪を抱くその姿は…大天使と呼ぶにふさわしい姿。
その姿はある一人の少女を連想させる。
「行くわよ、金竜!
私の可愛い妹を痛めつけてくれたことを後悔させてやる!」
高速で空間を跳び回り、釣瓶撃ちに放たれた光弾が縦横無尽に空を切り、光の雨となって強靭なウロコに護られている筈のその身体を貫く。
苦悶の咆哮をあげる竜の、反撃に放たれた恐怖の雄叫びの魔力を翼でガードすると、さらに彼女はその口元を撃ち貫きブレスの攻撃を封じてしまう。
「すごい…!
メルランさんにこんな力があったなんて…!」
動けぬままのリリカを介抱しながら、こいしは茫然とその光景を見ながらつぶやく。
「…メルランはかつて、図らずも、堕天の後消滅した天使の魂に多く触れあい、僅かながらその加護を得続けてきた。
その加護が、虚無の意思で冥界の底に囚われても自我を喪うことなく、そして何より…死した後もリリカの声に応えてプリズムリバーの奇跡を起こしたわ。
リリカ…ルナサとメルランが帰ってきた事は、あなただけのチカラが起こした奇跡じゃなかったのよ…!」
「そう、だ…。
随分…時間がかかったな。
…でも…やっと自分達が何者であるのかを…受け入れることができそうだ…!」
メルランの言葉に応えるかのように…ルナサもまた、死力を振り絞って立ち上がる。
その背に顕現し始める、漆黒の六枚羽は、これまた別のよく知る少女を想起させる。
「メルランがポエット…さしずめ私はルーミアの立場か。
だが…悪くはない。私も…あの子がかごめのために力を尽くそうとしたように…この程度の力が制御できないでッ!!」
爆発的に吹き上がる漆黒のオーラが、放たれた雷光のブレスをことごとく闇に飲み込み、消滅させた。
「…“十六夜黒月”。
メルランの魔装の最大解放が“天使化”…私のそれは…“堕天使化”だ。
ルーミアと同質の力が私には使える…あとの説明はいらないだろう」
放たれたオーラは十重二十重に金の竜の身体を雁字搦めに縛りあげていく。
「メルラン、今だ!」
「合点承知!
こいつで止めだー!!」
高密度の炎の魔力が銃口に集束した次の瞬間、雷竜の眉間を閃光が貫き…断末魔の咆哮を上げて竜は光の粒子となって砕け散った。
…
「…どうせ見ていたのでしょう?
仕置きなら後でいくらでも受けます。けれど、彼女達の事は赦してあげて下さいよね」
ドラゴンハートの力を得た感慨にふける間もなく、リリカのもとへ駆け寄って介抱する姉妹とこいしを余所に、さとりは柱の陰に向かって何処か不機嫌そうな表情でつぶやく。
その陰から、一拍遅れて「けっ」と聞き慣れた悪態の後に、かごめの声が聞こえてくる。
「まあ…こんなん赦すも赦さねえもないし、お前自身が言ってただろうが。
あたしゃ「勝手に六層行くな」とは言ったが、別に竜と戦うなとは一言も言ってねえし。
しかし」
かごめはさらに溜息を吐いて続ける。
「あたしも昔から気になってはいたんだ。
無意識異変の時も、エクスデスの時も、消滅寸前にまで追い込まれたことは何度かあったはずだ。
最初はリリカの力だとばかり思っていたんだけど」
「…きっと、そんな辺りも含めてリリカとあなたが出会ったのは、そういう運命だったんじゃないでしょうかね。
あなた達は、一見全く方向性が違うように見えて、気味が悪いくらいよく似てるんですよ」
「かもな。
まあいいや、それよりもだが」
かごめはそっとその場から離れ始める。
「悪いが、あたしはこの件から手を引かせてもらうことになったよ。
暫くはつぐみも残すだろうが…少し、厄介事がありそうなんでな。
紫を連れてカロスという地に行くことになりそうだ」
「カロス?」
「シンオウのナナカマドのじっちゃんは知ってるだろ?
じっちゃんの教え子に当たる博士が居る地方だが、そこでどうも面倒くさい連中が悪さしてるらしい。
というわけだ、こっちの事は暫くあんた達に任せる。好きにやって、やるだけやったら好きなタイミングで切り上げてくれればいい」
「まったく…もし人手がいるなら、早めに言って下さいよ?」
ああ、と苦笑するかごめは、そのまま気配ごとその場を後にした。
…
…
かごめ「というところで…唐突だが本来の予定とだいぶ異なってしまったが、このログはここでラストにしようかと思う
諏訪子「( ̄□ ̄;)おいどういうことだよそれは!?
まさか大真面目にポケモンやるのに比重置き過ぎてログが書けないとかそういう話じゃねえだろうな!?」
かごめ「ああそうだよ悪かったなあ!!><
思ったより厳選が楽でとにかくポケモン作りまくってたらこのざまだ、全く、ペースを考えずにどんどん攻略進めた結果がこれだよ全くもう!!><」
諏訪子「そりゃあ自業自得って言うんだろこの場合は。
実際、この時点で氷竜までは倒してるんだしな。正直進め過ぎと感心するがどこもおかしくなかったな」
かごめ「というわけで唐突の最終回ですが、実際はもっと先まで進んでましたって事で。
因みにポケモンは攻略ログやらないからそのおつもりで(迫真」
諏訪子「当たり前だそんな暇ねえだろが。
つーか、過去作連動が年末まで待ちとかそういう話もあるし、その話もおいおい進めなきゃいかんのではないか?」
かごめ「どこぞのヒマを持て余している魔界神がもう既に大分触れてる気がするんだがな。
どうも聞く限り、メガガルーラ−ファイアローの軸がもう年末の大解禁後もどうにもならねえんじゃねえかっていう説も実しやかに流れ出しているんだよな。もうほとんどMoMaの扱いだぜあの構築」
諏訪子「増田本部長が「(バトルディレクターの)森本と検討を重ねて云々」とかインタビューで言ってたけど、まあ、タイプバランスとかでどうにもならないから結局ガブにゃんまだまだ元気なんだろ? マンダは完全に息してねえとは聞くが」
かごめ「詳しい事はそのうち特別編作って触れることにでもしようかね。
というわけだ、結局尻切れトンボになっちまったが、あたし達のエトリアでの暴れ日記はここまでだ。
機会があったら、まったねー><ノ」
諏訪子「最後までキャラがあっちこっち行ってわけがわからんな。まあ、旧世代のポケモンログも早く完成させとけよな」
かごめ「ぜ、善処します><」