♪BGM 「情景 青と白」♪


「何を…言ってるんだ?
あの子が…ホムンクルスだと…!?」
「今から十五年前の話だ。
藤野の元老衆ってのは当時から一枚岩じゃなくってな。
だが、どいつもこいつも自分たちの権益を守るために躍起になってたわけじゃない…その意味では、むしろそんな連中よりもよっぽどタチの悪い奴が、かつていたんだ。
そいつは、いずれ九頭竜の復活が避けられないことも…その再封印も、珠姫(タマ)ちゃんが人柱になるしかないという事を知ってて、なんとかそれを回避しようとしてた。
例え、それが人の道に外れる、神に叛逆する行為であるとも知った上で」

かごめは、手酌でグラスに酒を注ぎながら、驚愕と困惑の表情を隠せない藍へ淡々と告げる。

「当時、愛子はまだ生まれたばかりだったが…そいつは、秘密裏に医者を買収し、愛子出産のどさくさにまぎれてタマちゃんの卵子を入手した。
そして…世間一般では禁忌とされ、ごく一部の機関が秘密裏に研究を進めていたクローン技術を使い、その卵細胞をベースに…歴代最強の魔性狩りである藤野珠姫のクローンを作ろうとしたんだ。
無論、その時始まったわけじゃない。この計画自体は、まだタマちゃんが当主になるかならないかの頃から…あの子の髪の毛やら爪やら、健康診断の時の血液とか…そんなものを材料にずっと続けられてたらしいんだ。
当然、そんな程度のものじゃ十全な成果が得られるわけがない。もっとも、あの子の分身に近い「素材」が必要になるのは当然のことで…そして、十数年の禁忌の研究は、ようやく胎児を発生させるところまでこぎつけた

「ところが…タマちゃんも馬鹿じゃないし、連中も慎重ではなかった。
タマちゃんはごく僅かいた、自分の信頼できる部下を使って、その計画内容を全て把握していた。
すぐにやめさせようとしたが、それをかぎつけた反対派の連中が、計画の主導者だったそいつを失脚させる格好の材料として明るみに出した。
無論、奴らの目的はそれだけじゃない。何しろ、どいつもこいつも欲の皮ばかり一級品の連中だからな。
その計画そのものを自分たちの手で、その権力争いの道具に使おうと目論んでやがった」

「が…あまりにも採算的に割に合わない事が解って、成果も上がっていないことから施設を含めた計画そのものが凍結されたんだ…唯一生き残った、全くタマちゃんの魔力を受け継いでいないと見られていた赤ん坊以外はな
タマちゃんはその子の存在だけを元老衆から隠し通し、子飼いの部下であった香坂夫妻に託した。
夫妻は藤野の名を捨てて倉野川に隠棲し…自分達に子供ができない事を知っていたふたりは、本当の我が子として、あの子を大切に育てたんだ」

「それが…美結だというのか…!」
「ああ。
そして、不完全な人造生命として生み出されたあの子は…見た目は確かに年相応だが、心臓を中心とした重要な臓器のほぼ全て致命的な欠陥を抱えまくってて、この先そんな長く生きることができない。
元藤野家本家つきの医師だった、氷海の親父さんの見立てだと…あの子は十五歳の誕生日を迎えることなく、寿命が尽きる

その事実が告げられた刹那、戸口の方で物音がする事に気付いたかごめと藍が振り返る。
その物音の主の姿を目にした瞬間…かごめは「しまった」と言わんばかりの険しい表情でその少女を見やる。

「つぐみ…聞いていたのか」

藍は茫然とつぶやく。

他の少女達が寝ているような時間ではあったが、つぐみはかごめの娘であり基本的には睡眠を必要としない夜の眷族なのだ。
それゆえか、藍が夜遅くまで棘魚亭で飲んでいることも知っており、こっそりと迎えに来たのだろう。

「…やっと、わかったよ。
ずっと昔、あの子が言ってた言葉の意味。
あの子、言ってたんだ…私は本当は、生まれてきちゃいけない存在だったかもしれないって…!!

その場にへたり込んで泣き崩れる娘を、かごめはそっと抱き寄せる。
その背後に立つ藍は、重い表情のまま問いかける。

「かごめ…あの子はどうやったら…死なずに済むんだ…!?
いや、医術ならあいつがいる、すぐに竹林へ」
「あいつの身体に適応できる臓器移植は不可能。
八意永琳の医療技術をもってしても、ほぼ人間一人まるまる作りかえる程度の準備がいるという話で…その成功率も限りなくゼロに等しい。
何しろ現時点で徐々に多臓器不善の兆候を示し始めてるってあたりで、手術もほとんど介錯に等しい有様ときた。
でなきゃ、蓬莱人にでもするしかねえが…あたしの因子というのはとんでもなく強情らしくてな、薬の類は基本的に受け付けねえ。
考えうる最悪の反則とも言える蓬莱の薬も、例外じゃねえからな。
つまり、あたし達にはどうにもできねえってことだ」
「嘘をつけ!
お前は言っていたよな…あの子とめうに「望むなら普通の女の子として生きていける処置ができる」と!
だったら、お前に出来ない事なら私がそれをやる…教えろ!」
その結果あの子が、あたしと同じ吸血鬼真祖になること…人間として死ねない苦しみを与えてやることになってもか!!

藍はその剣幕にたじろぐ。

「仮に蓬莱の薬が使えたとしても…どのみち、あの子に待ちうけているのは絶望しかないんだ。
あたしにはどちらを突きつけるにしても、そんな残酷なことなんて出来ないよ…ひょっとしたら、このまま何も知らないで、突然眠ったように逝けることの方が、幸せなんじゃないかって」
「だったら、そんな汚れ役は私が全部かぶってやるさ。
もし他にも懸念材料があるのであれば…あの子達の実戦訓練はそろそろめどをつけて、リップとめうだけ先に返しちまえばいいんだろうよ」

何時の間にかその戸口には、シニカルな笑みを張りつけたてゐが立っている。


「私達も明日、本格的に六花氷樹海へ向かうが…その前に、私とつぐみでその事実をあの子に告げる。
お前はめうとリップだけここに呼んで、あいつらだけ帰す理由を適当にでっちあげてくれればいい…そしたら、後は美結次第。
嘘や隠し事なんて、どうせ永劫になんて隠しておけないんだ。
何時か、辛くても明かさなきゃいけない時もあるんだよ…!





「狐尾幻想樹海紀行 緋翼の小皇女」
第十夜 不死の魔人




〜常緋の森〜


魔理沙「なーそう言えば、てゐの野郎何してんだ?
   ちょっと野暮用があるから先に行ってろなんて言うから、ここまで先に来ちまったけど」
みとり「さあな。
   昔のあいつならいざ知らず、今のあいつなら私達を見捨てて自分だけトンズラするなんてことはしないと思いたいんだが」
フラン「でも…てゐさん朝から何処となく様子がおかしかった気がします。
   明け方目を覚ました時、あのひと一人でじっと、紅茶館のテーブルに腰かけて難しい顔をしてましたし」
魔理沙「…あいつもなんだかんだで謎が多い感じだしな。
   まあ、文と一緒なら逃げることもできねえだろうし、そのうち追いつくだろ」


取りとめもない会話を続けながら、緋色に染まる森を進むフラン達。
奥に続く扉の前に差し掛かると、不意にその正面にひとつの影が現れる。




それは、黒を基調とした銃士服に身を包んだ老人だった。

魔理沙「なんだこの爺さん。
   おいあんた、悪いけど私達急いでるんだ。なんの心算か解らんがどいてもらえねえかな?」
爺「遠く西方タルシスにおいて、並ぶもの無しとされたギルド「狐尾」。
 この樹海でも僅かな期間でここまで来るとは、成程、そのウワサは虚言ではないようだ…」

細目の老人は魔理沙の問いかけに応える風でもなく、低く冷たい声で呟く。
肩を竦める魔理沙が、フラン達を促し進もうとすると…老人は何時の間に手にしていたのか、黒塗りの使いこまれた銃を魔理沙の眉間へと突きつけたではないか!

魔理沙「なっ…!」
みとり「おい、じいさん! なんのつもりだ!」

「人ならざる化生の類を多く含むというが、だが、私に言わせれば小娘の集団に過ぎぬ。
…この森の探索は我らに任せ、大人しく冒険者ごっこを引退し、この地を立ち去るがよい」

みとり「ふざけたことを…!
   引退するのは貴様の方だ! 年を経て耄碌した人間ほど、度し難い悪はないッ!!
フラン「みとりさんやめて!
   ここで私達が争って、なんの得があるっていうんですか!!」

研ぎ澄まされたカットラスを憤然と抜き放ち、今にも老人に飛びかかろうとするみとりをなんとか、フランは押し留めて制する。
魔理沙の眉間に銃口を突きつけたまま、老人は全く動ずることなく、不気味な笑みを浮かべる…。


♪BGM 「情景 赤と黒」(SSQ)♪


「…過去にもお前達のように、血の気の多く口先だけは勇ましい者も数多くいたが…この私の銃口に「老い」の文字はないぞ、小童。
そして、そのような輩は悉く我が銃弾に斃れた。
ヌシらも、この樹海の糧と化すが望みか?」

老人がトリガーを引くその刹那、何時の間にかその背後に回り込んでいたらしい文が、研ぎ澄まされた採集用のナイフ…否、出がけにかごめのところからくすねてきた、さる名工に無茶振りしてあつらえさせたという、鉈の如き刃の厚みがある小刀を、老人の喉に突きつけている!

文「そこまでよ。
 あんたがその引き金を引くのと、私がこれを僅か五センチ横にずらすのと…どっちが速いかしら?」
フラン「文さん!?」

だが…老人はそれにすら動じない。
そして、その薄く開かれた目に静かに殺気が走る。


「侮られたものよ…。
魔弾のライシュッツ! 貴様等若造に後れを取るほど耄碌はしておらんぞ!!


文が躊躇なくその刃を走らせようとする、その刹那。

腹部に、黄金の輝きを放つ何かがあてがわれている。
その正体を知り戦慄するよりも早く…まったく別の手がそれをがっしりとつかんで制している…!

「そこまでよ、爺。
ったく…少しでも私が目を離せば、そうやって他のギルドに喧嘩売って歩くんだから」

その一触即発の空気にそぐわぬ、呆れたような明るいトーンの声。
それを発した黒衣の術医師の少女が現れると…ライシュッツと名乗る老人は魔理沙と文に向けていた双つの銃を己の懐へゆっくりと収める。

そして呆気にとられる文に、少女は愛くるしい小動物を思わせる黒く大きい瞳で、にっこり笑いかけながら告げる。

「先に手を出したのはうちの爺。その非礼は詫びるわ。
だから、とりあえずあなたもその物騒な代物をしまってもらえると有難いわ?」

その、一見敵意のない笑顔の中に…有無を言わさぬ無言の圧力を感じ取った文は、ゆっくりその刃を老人から離し…そして、一歩退いてから懐の鞘に納める。
その段になって、まるでヘビに呑まれる寸前のカエルの如く金縛り状態になっていた魔理沙が、ようやく糸の切れた人形のようにへたり込んだ。







少女…アーテリンデは、改めてフラン達に自己紹介する。

「なんとなくあなた達とは初対面の気がしないのよね。
此間も、この森でタルシスから来たっていう剣士のお姉さんに会ったのだけども…なんとなく同じ雰囲気がするもの、あなた達。
まあいいわ」
「じゃあ…あなたが棘魚亭のマスターの言ってた…ギルド「エスバット」、なんですね」

アーテリンデはフランの言葉に溜息を吐く。

「…っとに…こうも有名になっちゃうと逆に息苦しくなるわねえ。いくらこの樹海では絶対のステータスとはいえ、私達は他よりちょっとばかり腕が立つ程度のギルドでしかないってのにね。まあ…それはあなた達も一緒じゃないかと思うけど。
それより、この先ちょっと凶悪な奴が住み着いてて、本来ならこの先は、公国宮が許可した一部のギルドしか立ち入りできないことになっているのよ。
あなた達「狐尾」が公国宮のミッションを受領していることを知ったのはついさっきでね、爺はそれを知らずにあなた達を止めようと思ってやったのかもしれないわ。多分悪気はなかったんだろうし、その辺大目に見てもらえると嬉しいわ
「悪気はないだと…!」

先程から怒りの醒めやらぬみとりがなおも喰ってかかろうとするのを、フランは制してなだめようとする。
みとりならずとも、アーテリンデの言葉はにわかに同意しづらいものであったが…その本心は知れずとも、ライシュッツというその老人は先程のすさまじい殺気も鳴りをひそめ、アーテリンデの傍らで大人しくしている。

「…あなた達の実力なら、炎の魔人程度なら相手にもならないとは思うけどね。
でも、あいつを狩り慣れている私達から、少しだけアドバイス。
あいつの「声」に気をつけなさい。あいつの炎も勿論だけど、あの「声」が一番厄介よ。じゃあね」

アーテリンデはそれだけ言い残すと、ライシュッツを促して樹海の奥へと立ち去っていく…。








諏訪子「んあ?
   なんだ私しかいないのか…にしてもまたしてもなんかキナ臭い話になってやがるな。
   …まあ身内の特定個人に喧嘩売るような内容では今のところないようだがなあ」
静葉「そんなものまだ序の口だと思ってた方がいいんじゃないかしら。
  むしろ、ヤマメ絡みの方が危険な気がするんだけど」
諏訪子「……いたならいるって言えよオメエも。
   しかしアレだな、ポケモンも全く全然やってねえわ今話題の人形演舞はノータッチだわで、時代から取り残された感が酷いな本当に」
静葉「今そんなのまで手を出してたら狐野郎のキャパなんて速攻でオーバーするわね。
  そんなのはとりあえずどうでもいいでしょうよ、とりあえずボス戦とこっちのスペック紹介しなきゃ」
諏訪子「お前さんもそういうところ妙にドライというか…まあいいか」

諏訪子「10階に辿りついて途中まで進むと、エスバットのじじいがなんかこっちにものっそい勢いで喧嘩売ってきやがる。
   ある程度会話が進むとアテリン乱入からとりあえずミッションを受けてくることになるわけだが」
静葉「こっちの回答も回答でまるっきり喧嘩腰なんだけどねえ。
  というか、このやり取りの様子絶対どっかでアーテリンデ見てるわよね」
諏訪子「まーな。でてくるタイミングが不自然なまでにベストタイミング過ぎるもんなあ。
   とりあえずミッション受けてくると先に進めるようになるんだが、その別れ際にアーテリンデからアムリタをもらえる。炎の魔神戦も長期戦必至だから、キマイラの時に使い果たしたアムリタの補充ができるのは単純に有難い」
静葉「そもそもうちらなんてキマイラの前にアムリタ使い果たしてたわよね」
諏訪子「もうそれはいうな(しろめ
   10Fは前回も軽く触れたけど、二層FOE総出演のフロア。数はそんないねえが覇王樹水泡樹共に面倒な位置にいるから、ベビーサラマンダに焼却処分してもらうといい。因みにこの先もFOEをトラップで即死させるギミックはいくつかあるけど、この方法で消したFOEが復活するのも各自の復活日数に準じている。覇王樹・水泡樹共に7日だ」
静葉「まあその辺は覇王樹のレアドロップ狙いができるようになってから考えればいいんだけどね。
  道中、フロア中央部辺りの行き止まりに回復ポイントがあるけど…まあ、位置的にボス戦前に使えるって感じじゃないわよね。
  というか光る液体って…普通に樹液とかそういうものじゃいけなかったのかしら」
諏訪子「まあ普通に考えればミツ的な何かだと思うんだけどな。その辺気にしてちゃいけない気がするんだけどな」








「悪気はなかった…ね。
悪い冗談だぜ。あの爺ぃ、本気で私達三人を殺すつもりでいやがったぞ
「だな。
あんなのとまともに正面からやりあえるの、かごめとか静葉とかそんなトチ狂ったレベルじゃねえと無理だろ。
少なくとも今現在の私達じゃ束になっても勝てないだろうねえ

思いもよらぬ声に魔理沙は「うおっ!?」と素っ頓狂な声を上げて飛びのく。
そこには、何時にも増してシニカルな笑みを張り付けているてゐが腕組みして立っている。

「何よ、野暮用があるとか言って街へ引き返したと思ってたら、今までどこに隠れてたのよあんた」
「御挨拶だなあ、たった今来たばっかだよ。
まあ大体何が起きたのかは想像つくんだが…ミッションをクリアする前に、魔物じゃなくて人間の冒険者に狩られてオワタなんつったら笑い話にもならねえな。私の耳なんて素材になっても二束三文の値しかつかなさそうだなあ」

いささか笑えない冗談を口にしながら肩を竦めるてゐは、なおも続ける。

「ひと先ず出来る限りの準備はしてきたよ。
魔人とやらの住処が近づいたら、みんなこいつを身につけんの忘れんなよ」

彼女はいぶかる4人に、極彩色の羽根があしらわれた耳飾りを手渡していく。

「工房の頑固職人・トムソンじじいの新作アクセサリーだよ。
錯乱梟の羽根にこめられた呪力のおかげで、頭をヒットさせる系統の攻撃にはめっぽう強いお守りだそうだ。
魔人の咆哮で精神をかき乱されて、敵も味方も解らなくなっちまう状態にさせられるそうだからな
「…!
じゃあもしかして、アーテリンデさんの言ってた「声」って」
「精神錯乱を引き起こさせるシロモノなんだわ。
あんた、それを知ってたのね」
「そゆこと。何しろ何度も討伐されてきたって魔物だからね、資料も十分にあったからさ。
さ、趣旨が解ったらいよいよ、不死身の魔人をぶっとばしに行こうか各々方」

現れた時と同じ飄々とした態度で、てゐは先にエスバットの二人が消えていった樹海の奥へと歩みを進める。
慌ててそれに少女達が続く。


一見、てゐの様子は普段と変わらないように見える。
だが…文の眼は、その背中に大きな悲しみを背負っているような…今しがた、それをしょいこんできたかのような、そんな風に映っていた。










諏訪子「というわけで炎の魔神だ。
   一応、ウワサにはなってるだけあってその姿はギルド長に話しかけてたら大体分かる感じになってるんだが…まあおかっぱで黒髪だからって、別にそれは美女だとは限らねえよなっていう
静葉「イメージ的には金太郎って感じだけどね。童話の金太郎だって大概黒髪でおかっぱ頭ですものね。
  前回ちらと触れたけど、フロースの宿の女将と魔神が似てるって話、セルフパロディ的に会話にもあるらしいわね」
諏訪子「らしいな。
   これも結構いろんなところでネタになってんだけど…まあ、それはいいだろ。
   とりあえずスペックはこんな感じだ」


第二階層ボス 炎の魔神
モンスターレベル29 HP8790
氷弱点/雷耐性・炎無効 毒・腕縛りに弱い/頭封じ耐性/即死・石化・混乱・テラー無効
狂乱の咆哮(頭) 全体に混乱付与。1ターン目と、HPが50%、30%を切った時にそれぞれ一回使用。
霧散の暴虐(頭) 全体に物理・属性攻撃ダウン。フレイムキューブ召喚した後に一回使用する。
極炎撃(腕) 単体に威力の大きい遠隔炎属性攻撃
悪夢の抱擁(腕) 拡散近接壊属性攻撃
炎の王(脚) 全体に威力の大きい遠隔炎属性攻撃。準備動作あるが轟音弾での無効化不可能。
仲間を呼ぶ フレイムキューブを召喚する。HP80%切った時に1体、40%と20%を切った時にそれぞれ2体ずつ召喚。

フレイムキューブ
HP580
氷弱点/炎無効 テラー・呪い・麻痺・毒・縛り全個所に弱い
大爆炎(頭) 自爆して全体に威力の大きい遠隔炎属性攻撃。使用した後このモンスターは倒された扱いになる(消滅する)。炎の魔神が「炎の王」を使用したターンに使用する。予告はあるがこちらも轟音弾でのキャンセルは不可能。


静葉「あら、キマイラとそんなにHP変わらないのね」
諏訪子「キマイラも色々ふざけてたけどこいつのHPだって9000近くあるから十分ふざけてるよ。
   リメイク前は即死が通るから、運任せだがダクハンのジエンドで片づけることも可能だった。しかもレアドロップ条件も即死だから、次階層のスキュレーに備えてこいつでレベル稼ぎというのがよく訓練されたボウケンシャーの常とう手段だったな」
静葉「今回は「即死無効」って書いてあったら本当に通らなくなってるわね。
  今までは極めて稀とはいえ全てのボスに即死が通ったわけだけど」
諏訪子「一応石化もな。
   因みに今回こいつのレアドロップ条件は1ターン撃破。まあレベル60くらいまで上げて、ピクニックで弱点突きながらやれば間違いはねえだろうがな。レアドロップは鞭の材料になる」
静葉「とりあえずこいつの対策、炎と混乱、でもって攻撃力ダウンがあるわけだけど」
諏訪子「炎攻撃はファイアガードだけでどうにか、というのも簡単だが、仕様変更でファイアガード1回だと複数の攻撃が防げないんだ。
   だから炎の王をやり過ごしても、フレイムキューブが残ってたら奴らの自爆で焼き殺されるはめになるな。炎の王・キューブの自爆共に200ダメージ前後喰らうから対策抜きだと一瞬でhageる超威力だ。
   炎耐性防具に炎の守り、その上で耐熱ミストぶち撒いて防御すればようやく、50ダメージ以下に抑えられるんだがまあ…現実的な対策とは言い難いね」
静葉「とすると…あとはまあ、地味に面倒な混乱をどうにかした上で、フレイムキューブを可及的速やかに始末する、というやり方がベストになるわね」
諏訪子「その通りだ。
   混乱については、直前に発注されるクエストの報酬、それ以後販売が開始される「フクロウのピアス」でシャットアウトできる。
   フクロウはまあ、あいつだよ。3や4にもいたサクランフクロウだ」
静葉「あいつ2からの登場だっけそう言えば」
諏訪子「んだな。後列にいて面倒な混乱攻撃を仕掛けてくるあいつだ。
   登場時期的にもDQ3の幻術師とか鬼面導師に通じる面倒なトラウマモンスターの一つと言っていいよな」
静葉「あの連中からのメダパニ祭は本当にみんなのトラウマですものねえ。
  世界樹だとわりとどいつもこいつも混乱仕掛けてくるからその辺麻痺って来るけど、感覚が」
諏訪子「まあそれはよかろ。
   で、魔神の攻撃パターンはある程度決まってる。初手全体混乱のあとは極炎撃と通常攻撃の繰り返し。
   そして、フレイムキューブを呼んだ次のターンに霧散の暴虐、炎の王の準備、炎の王でその後は極炎撃と抱擁と通常攻撃のループになる。
   パラディンがいるなら、基本的に2ターン目からファイアガードとフロントガードを交互に使い、初手をはじめあいつが動きを止める時に挑発をかけるといい。一応極炎撃は後列を優先的に狙うので、後列を炎耐性装備と防御でやり過ごす方法もある」
静葉「HP的にあまり現実的じゃない気もするけどね」
諏訪子「キューブは道中に出てくるレッドキューブに似てるけど、物理耐性はないから速攻でオイルとかを併用して全員で叩き潰すのがベストだとは思う。アムリタやアクセラの援護があるなら、定量分析からの大氷嵐でまとめてなぎ倒すといい。今回は文の弓にオイル塗ってやったが、1体ならまだしも2体呼び始めると本当に時間勝負になる。
   間にあわないようなら、ファイアガードをグリモア化して二人か三人がかりでファイアガードする方が手っ取り早いかもな」
静葉「キューブは基本的に何もしてこないし、キューブ召喚後は攻撃力低下のデバフ喰らうから放置も視野よね」
諏訪子「んだな。霧散の暴虐は5ターン継続とかなり長くてうざい。
   一応グリモア化もできるし、カスメいないなら力祓いの代わりに使えるな。コストはそんなに安くないが。
   あとのパターンも基本的これに準じるけど、最後のキューブ召喚後は発狂してパターンが滅茶苦茶になるらしい。そこまで来たら、もうキューブは爆発前提で完全放置、最悪パラディンの完全防御でやり過ごして魔神に攻撃を集中させるといいだろう。
   一応基本がこのやり方で、全員26で誰ひとり落とされずにsageたが」
静葉「ってもレベル30引退してるから実質全員レベル28相当よね。決して早くないどころか、十分遅いと思うわ。
  しかもそれでも最初キューブの処理が間に合わなくて盛大に吹っ飛ばされてたわよね」
諏訪子「結局それで間に合わないと判断したからオイルの導入に踏み切ったんだろうよ。
   お陰で最初のキューブ2個召喚は何事もなくやり過ごし、霧散の暴虐は直前にアルマムーンの仕事してるんかよくわからんメディックからトレードした戦いの舞曲でキャンセル。最後の後列キューブは当然というか、放置して炎の王ごと完全防御でシャットアウトしてそのままチャージアイスからのインボルブをぶち込んで終了だ」


諏訪子「というわけで魔人戦の装備と化スキルの紹介して今回は終了だ。
   もう何処も彼処もツッコミどころ満載なんだがなあ」
静葉「30引退してるから通常のレベル26キャラに比べてSPが2余分に振られてるからね(しれっ
諏訪子「まーそればっかじゃねえんだけどな色々。
   一応今回からはマスターしたスキルは、スキルレベルじゃなくて★表記にしてあるのでそこだけ注意な」
静葉「それだとアザステとか紛らわしくない?」
諏訪子「いいよそんなの気にすんな」




フランドール(ハイランダー)
ロングスラスト5 ブレインレンド1 スピアインボルブ★ シングルスラスト1 レギオンスラスト1 ディレイチャージ1 リミットレス1
槍マスタリー★ 物理攻撃ブースト5 HPブースト1 TPブースト1 ハーベスト1
グリモア:ブラッドサック8(斬1) フェンサー★ 素早さブースト9




てゐ(ドクトルマグス)
巫術:再生5 再生帯1 鬼力化1 皮硬化1 脈動1 乱疫3 転移3 結界★ 反魂1
巫剣:霊攻衰斬1 霊防衰斬1
巫術マスタリー★ 巫剣マスタリー1 抑制防御ブースト2
グリモア:巫剣マスタリー★ 巫剣:霊攻大斬★ 巫術:結界6




みとり(パラディン)
フロントガード1 バックガード1 ファイアガード9 フリーズガード1 ショックガード1 ヒールガード1 センチネルガード1 シールドスマイト1 挑発1
盾マスタリー★ 物理防御ブースト5 属性防御ブースト1 先制挑発1 パリング1
グリモア:決死の覚悟7 防衛本能8 ドレインバイト5




文(レンジャー)
フランクショット1 ブラインドアロー1 スリープアロー1 パライズアロー1 ドロップショット1 ダブルショット2 スケープゴート5 アザーズステップ★
弓マスタリー★ 素早さブースト★ エイミングフット1 野生の勘1
グリモア:弓マスタリー9(氷1) 後方支援7 危機感知7




魔理沙(ガンナー)
フレイムショット1 アイスショット5 チャージアイス1 サンダーショット5 チャージサンダー1 ヘッドスナイプ1 アームスナイプ1 レッグスナイプ1 チャージショット1 跳弾1 ドラッグバレット1 クイックアクト1
銃マスタリー★ 物理攻撃ブースト5 TPブースト5 ペネトレイター1
グリモア:トライチャージ★(突1) 銃マスタリー9 ハーベスト6


静葉「うわーフェンサーとかトライチャージとかのマスターグリモア誰が作ったのかしらー(棒読み
諏訪子「お前だろうがドアホ!!!><
   まー文の弓マスタリーとか自前のも結構あるんだけどな、そりゃあ普通にやってても一応第二階層でもマスターはでるさでるだろうともさ。
   二個も三個も狙って叩きだすような馬鹿な真似をするかって話だよ」
静葉「ここでは紹介しないけど私だって自前の高レベルフェンサーとダブルアタック持ってるしね。
  通常攻撃がほぼ100パー二段攻撃になってしかも七割方クリティカルすんのよ、我ながら意味がわからないわ(しろめ」
諏訪子「ああそうだろうな貴様その後自分で引退して剣スキルだけ振ったらそのまま物理攻撃のツリー伸ばしたもんな!!><
   初手ハリケーンぶっぱ安定だろ、つかTP切れても実は困らんだろお前」
静葉「オイルがあれば本当に攻撃スキル取るのがばかばかしくなるわね。
  一応、今現在の進捗のネタばらしになるけど、一応私のデータ置いておくわね。
  需要があるか分からないけど、フェンサーとかの高レベルが欲しいならトレード応じるわよ」






諏訪子「ガチマ乙。
   というわけで次はー…なんになるんだ、もうここまで来たらあの話になるんか?」
静葉「そうね、せざるを得ないでしょう。
  次はギンヌンガになるわね、実際の攻略メンツはフラン達だけど…まあ、キナ臭い展開がどういう帰結を迎えるのか、今からでも嫌な予感しかしない人は全力退避でお願いするわ」
諏訪子「もう何をかいわんやだな。
   この場にヤマメがいない、というか、スタンバってるっていうのはそういう意味と受け取っていいのか…」
静葉「そうね。
  きっと誰にとっても、最も辛い選択肢だった…というお話だったのよ(キリッ」
諏訪子「それまた狐野郎がせっせと地雷を埋めに行く作業にしか見えねえのは気のせいならいいんだけどな(しろめ&口からエクトプラズム


静葉「というわけで、今回はここまでよ」
諏訪子「えっ今回炎の魔人解説だけなん?」
静葉「うんまあ、紙面の関係で。
  次の次辺り、冒頭で少し触れる形になるんじゃないかしらね」
諏訪子「うわあ、メタい」