最早何度目か解らないくらい、意識をぶっ飛ばされては倒れたみとりを気つけながら、文は険しい表情で溜息を吐く。
「…なんて怪物なの。
ちょっと、あいつの攻撃見切れてるんじゃないの!?」
文は場違いな文句だとは承知していながらも、僅かに棘のある言葉をみとりに投げる。
呻くようにして上体を起こすみとりも、売り言葉に買い言葉、とばかりに言葉を返す。
「…無茶振りを…してくれる…!
見えていても、防ぎきれないものってあるだろ…あいつの攻撃力、はっきりいっておかしすぎる。
認めたくないが……単純なパワーだけなら勇儀さん以上だ……!」
みとりは歯がみしてなおも立ち上がろうとする。
文にも本当は解っているのだ。
彼女は無茶だと承知の上で、その攻撃を文字通り体を張って受けにいっているのを。
「…技術が通じないなら、取れる方法は身体を張るしかないだろ…。
幸い、あの大振りの尾撃以外で、広範囲を攻撃してくる手段をあいつは持ってない…!」
「でも…いくらなんでもこうも短時間に大きなダメージを受けていては」
「お前が泣きごとを言えた立場か!」
みとりの一喝に、文は口を噤む。
「いいから…お前は私の後ろでネクタルでも握ってろ…!
それが尽きたら、私に打てる手はない……!」
「あなた…最初からそのつもりで!」
みとりは少しだけ表情を緩め、寂しそうに笑う。
「あんたは…あの時のにとりを、見ていたんだよな。
あいつだって、最後に取った手段は、自分自身を盾として護り抜くことだった…違うか?」
文にはその姿が…あの時一瞬垣間見たにとりの姿に重なったように思えていた。
「狐尾幻想樹海紀行 緋翼の小皇女」
第三十四夜 妹たちの決意
諏訪子「あ、ども、後編です」
静葉「さとりじゃないけどそういうどっちつかずのアイサツをされてもねえ。
アイサツと言ったら、ニンジャスレイヤーフロムアニメイシヨンがとうとう放映された(4/17)けど、その辺りは」
諏訪子「忍殺のコンテンツの可能性は無限だ。そして人の数だけ幻想郷。いいね?(しろめ」
静葉「アッハイ(しろめ」
諏訪子「馬鹿話はさておきワイバーン戦の解説だな。
まずはざっと、連中のスペックから確認していこう」
静葉「同じ事をフォレスト・セルの時にいってた気もするけど、これにしたって実は金竜より前に受けるクエストよね、本来は」
諏訪子「まー確かに本来はな。
先にも述べたとおりゾンビ戦法、特にスケープゴート役がいれば非常に楽だな。パラディンかペットが居る必要性もぶっちゃけ薄い」
静葉「それも酷いわね」
諏訪子「あと解ってると思うが、アーテリンデが登場している枠には本来いたのはあの兎詐欺だ。その事を踏まえて解説するぞ」
静葉「あと、ワイバーン戦の前というか、本来の「飛竜の影」だと、ワイバーンの部屋の前にエスバットの二人がいて、会話イベント後にアーテリンデから神樹の杖がもらえるわね。
最強武器(笑)では珍しく付加効果があって、HPとTPに+50されるんだっけ」
諏訪子「攻撃力もかなり高いし、例えば公女の駒のクエストでもらえる樹士の戦斧、別のクエストで手に入る世界樹の剣(剣)や日向乃興里(刀)のような行動速度ダウンのデメリットもない。純粋にタダでもらえる強力な武器だ。
付加効果的には前衛に立つマグスやメディックに持たせるといいだろうな」
フランドール ハイランダー
ロングスラスト★ ブレインレンド1 レギオンスラスト1 シングルスラスト1 ディレイチャージ3 クロスチャージ★
スピアインボルブ★ ブラッドウェポン3 リミットレス★
槍マスタリー★ 物理攻撃ブースト★ HPブースト1 ハーベスト7 血の暴走★
グリモア:槍マスタリー8 物理攻撃ブースト★ ブラッドサック(斬1)9 アタックハウル9 ダブルアクション★ 巫剣:霊攻大斬★
てゐ ドクトルマグス
巫術:再生8 再生帯5 再生陣1 鬼力化1 皮硬化1 脈動5 呼応5 乱疫3 転移3 結界★ 反魂5
巫剣:霊攻衰斬1 霊防衰斬1 霊封頭斬1 霊封腕斬1 霊封脚斬1 霊攻大斬★
巫剣マスタリー★ 巫術マスタリー★ 抑制防御ブースト★ 物理攻撃ブースト1 吸命1
グリモア:巫剣マスタリー★ 巫剣:霊攻大斬★ 巫術:結界★ 巫術マスタリー★ 刀剣マスタリー★ リンクオーダー★
みとり パラディン
フロントガード5 バックガード5 ファイアガード9 フリーズガード9 ショックガード9
ヒールガード1 センチネルガード1 シールドスマイト5 シールドラッシュ5
盾マスタリー★ パリング★ 決死の覚悟★ HPブースト5 物理防御ブースト5 属性防御ブースト5
グリモア:盾マスタリー★ 忠義マスタリー★ パリング★ みがわり(炎1)★ かばう(オートHP回復)9 杖マスタリー★
文 レンジャー
フランクショット5 ブラインドアロー★ スリープアロー1 パライズアロー1
ドロップショット5 ダブルショット5 サジタリウスの矢5 スケープゴート★ アザーズステップ★
弓マスタリー★ 抑制攻撃ブースト★ 素早さブースト★ TPブースト1 エイミングフット★
グリモア:弓マスタリー★ 抑制攻撃ブースト★ スケープゴート★ パワーゲル★ 物理攻撃ブースト★ 暴風の翼★
魔理沙 ガンナー
フレイムショット5 アイスショット5 サンダーショット5 チャージフレイム2 チャージアイス2 チャージサンダー2
ヘッドスナイプ1 アームスナイプ1 レッグスナイプ1 チャージショット1 バーストショット★ 跳弾1 ドラッグバレット1
銃マスタリー★ 物理攻撃ブースト★ TPブースト★ ペネトレイター★ ダブルアクション★
グリモア:銃マスタリー9 物理攻撃ブースト★ ダブルアクション★ ハーベスト9 トライチャージ(突1)★ 予防の号令(雷2)★
静葉「あれ?
上帝戦から少しスキル振り変わってる?」
諏訪子「ああまあな。
グリモアマラソンの最中、全員無意味にレベル70まで上げちまってたしな。
兎詐欺の鬼力化に振ってた分は呼応に、天狗のフランクショットの分はスケープゴートに回した。
基本的にはさっきもいった通りゾンビ戦法なんだけど、生き返らせた端から確定でみとりが沈む」
静葉「それもちょっとひどいわね」
諏訪子「ここで注意が必要なのはスケープゴートの仕様でな。
使用する文だけじゃなく、使われたみとりの側も脚を縛られていると意味がない。
幸い暴風のターンは決まってるから、そのターンに結界を使えば脚封じは確実に防げる。シャープロアの頭封じにしても、実は結界の依存部位は腕だ。特に妨害される要因もないしな」
静葉「えっ結界腕依存なの?
巫術だから普通に頭依存だと思ってたわ」
諏訪子「意外と見落とされがちなところではあるな。
異常を防ぎたいなら予防の号令もあるが、そもそもこいつ異常なんか撒いてこないし、スケゴ使う以上足が封じられる方が致命的だから結界で防ぐのがベストだろう。シャープロア?ほっとけそんなもん(キリッ」
静葉「あとは概ねバーロー戦に準じてるのね。
…といいたいところだけど、フランの霊攻大斬とてゐの刀剣マスタリーって一体何よ」
諏訪子「一応ハイランダーにはリミットレスあるから、強力な斬か壊属性のスキルを持たせるのも一つの手だと思ったらしいんだよな。
あと刀剣はたまたま剣マスタリーのストックがない所に流れて来たから取ってただけらしい。あまり役に立ってる感じはしないが」
静葉「そもそもこれ、刀マスタリーとも剣マスタリーとも重複しないんだけどなんの用途があるのかしら」
諏訪子「その意味では本当に、巫剣使うマグスにくらいにしか持たせる意味がない謎パッシブだからな。ぶっちゃけ要らないっていえば要らない」
静葉「霊攻大斬だって重ねる意味正直あるのかどうかって感じですものね」
諏訪子「たまに殴りに行く時の瞬発大火力的な意味合いもあったんだろうけどな。
けど、ここでは特に必要なかったかな。5nターンに結界して、あとはみとりにスケープゴートしつつ反魂で叩き起しての繰り返してる横で、アイスショットをインボルブするだけの簡単なお仕事してるだけだもんな。
終いには文が麻痺矢をぶち込んだのでレアドロ取っておしまいだ」
静葉「あ、あの子異常撒きの仕事してたんだ」
諏訪子「ひでえ言い草だなおい。否定はしねえけど。
ああ、それとアグネアだが、本来は戦闘終了後のイベントでワイバーンの爪に引っ掛かってた事になってるらしい。よく壊れなかったなあ」
静葉「そういう問題じゃないでしょうに。
アグネヤストラより僅かに攻撃力高いけど、例によってなんの付加効果もない銃ね。どう考えてもアグネヤストラの方が」
諏訪子「それ以上はやめてさしあげろ(しろめ
まあ確かに、攻撃力は3ばかり低いがアグネヤストラにはフォース加速に加えてTP+40とかいうふざけた付加効果がある。
攻略中にも少し触れたし、のちのちもうちょい詳しく触れるだろうが、サラマンドラのレアドロップから作れるからやり方次第ではかなり序盤から店先に並べることもできる」
静葉「そこまでやるかって感じだけどねえ」
諏訪子「あとワイバーンのドロップは、通常が刀の、レアがSSQに引き続き飛竜の槍、あとケリケイオンの材料だ。
ケリケイオンは、金竜戦で透子の持ってた危険な花杖、神樹の杖に比べれば攻撃力こそ大幅に落ちるが、TECに+7、TPに至っては+200とかいう頭の悪い付加効果がついている。後列のアルケミストがバード並みのTPになるし、バードに持たせたらもうTPが尽きないレベルだな」
静葉「…そういえばもう一つ気なる事があったわね。
みとりの杖マスタリーっていったい」
諏訪子「実はそう馬鹿にしたもんじゃなくてな。
杖装備だとTPが上昇するって副次効果、ガードや挑発などのスキルでわりとTPを食うわりにTPはそんなでもないパラディンとはかなり相性がいい。世界樹の杖に限らず杖にはHPに補正してくれるものも多いし、どのみちそんな殴りに行く機会もないからな。
あとパラディンと相性のいいスキルには血の暴走や癒しのリズムなんかもあるが」
静葉「そういえばSQ4のフォートレスが杖っていうか鎚装備だったかしらね。
杖と鎚とどう違うのかよく解らないけど」
諏訪子「ステッキとハンマーって書きかえれば別物だって余裕で解るだろうが(しろめ」
…
…
幾度目の光景になるだろう。
命を狩り取る暴風の如き大爪が、あらゆる希望を打ち砕きなぎ払う強靭な尾の一撃が迫るたび、その赤い影が割り込み、致命の一撃を肩代わりしてくれる。
自分の身をそれ以上の朱に染めながら、それでもなお立ちあがり、仲間を護ろうとするみとりの姿に、アーテリンデは記憶に残すその姿を重ね始めていた。
あの絶望的な戦闘の中で…決して盾役に向いているとは言い難い術医師でありながら、その最期の時まで自分の目の前に立ち続けたマルガレーテの姿を。
アーテリンデは、吹き飛ばされたその姿に、剣を振るう事を止めて駆け寄ると、ネクタルを使おうとした文を制して術医の反魂術を彼女に施した。
うっすらと目を開けたみとりが、全身の激痛に顔をしかめながらも、なおも経ちあがろうとするを見て、戦慄くような声で彼女は問う。
「なんで…なんでなのよ…!
なんであなたはそうまで…本当に死ぬ気なの!?」
止めようとするその手をすり抜け、再び立ち上がるみとり。
普通の人間であれば…否、人間よりもはるかに強い生命力をもつ妖怪の肉体をもってしても、立つことなど出来ないほどの重傷を負っていることは、誰の目から見ても明らかだった。
肉体を精神が凌駕している、というレベルをはるかに超え、気力で立っているという表現ですらもが生ぬるく見えるみとりは、それでも振り返り、寂しそうに笑って答える。
「それが…今私に出来る事だからだ。
今までずっと、拒絶することしか…逃げることしかできなかった私が」
アーテリンデは、傍らに立ちつくすままの文へ視線を送るが…文もその視線を避けるかのように、堅い表情で俯いている。
みとりは再び背を向けると、盾を構えて前に進もうとする。
「私はずっと、自分の存在が許せなかった。
私がいなければ、あんな哀しい事件が起こらなくて済んだのかもしれない。
でも…もう、過ぎ去った過去は戻せない。私に出来ることは、自分の身を盾にして、みんなを護る事しかないから…!」
アーテリンデには何も言えなかった。
あまりにも悲壮なその覚悟の裏に、一体どんな過去があったのか彼女は知る由もなかったが…それでも、みとりのその後姿は、記憶にあるその姿とはっきり重なっていく。
「私の魂魄にかけて、必ずその時を護り通す。
あんたは…姉さんのカタキを討つことに専念するんだ…!!」
振り返ったその表情は、かつて見たその光景をオーバーラップさせる。
-あなたは生きなさい、アーテリンデ。
私の総てをかけて、その時間は稼ぐから-
目の前の赤い少女に重なる姉の幻影に、再び猛然とワイバーンの爪が迫る。
考えるより前に、アーテリンデはその姿を退けて爪の前に躍り出、そして。
「…例え、それが幻でも…もう二度と「姉さん」が斬り刻まれる姿なんて見たくない!!
絡め落とせ、“縺れ糸”!!」
♪BGM 「戦場 初陣」(SSQ2)♪
解放され、燐光を放つ巫剣の軌跡がまるで蜘蛛糸の如く空を走り、そしてその爪も翼も雁字搦めに絡め取る。
巨大なその身体が地面へ叩き落とされると、さらに追い打ちをかけるべく術医の少女が飛翔する所めがけ、自由なままの鎌首の先が真っ赤に裂けると、そこに凄まじい電荷が収束していく。
虎の子の烈閃が放たれようとするその刹那…数発の銃声が白銀に輝く閃光となってその頭を穿ち、さらにそこへ追い討ちをかけるべくもうひとりの少女が飛翔する!
「無茶すんな!
私達だっているんだ!!」
ワイバーンの頭の自由をも奪ったその少女が、銃を構えたままそう叫ぶ。
鏡合わせのように、フランとアーテリンデは強烈な一撃をワイバーンに加えると、同じようにして大地へと着地する。
ゆっくりと起きあがろうとするワイバーンに、フランはいち早く槍を構えてアーテリンデの目の前に立つ。
「これで、決めるよ!
長かった因縁も、これで、終わらせなきゃ!」
アーテリンデはその背を見ながら思う。
そうだ。
自分は何を思い違えていたのだ。
彼女達はあの時もこうして、独りよがりだった自分の思いを受け止め…そして、今こうして共に戦ってくれている仲間なのではないか。
アーテリンデは頷き、そして、全ての魔力を巫剣へ集中させる。
-そうよ、アーテリンデ。
その技は、あなたが真に全てを受け入れる事が出来る事が出来て初めて…その神髄を見せてくれる。
今のあなたなら、きっと…!-
まぶたの裏で、樹海に眠るはずの姉が微笑む。
否、それはきっと、アーテリンデの心の中に宿っていた、マルガレーテの姿だったのだろう。
脚の自由を取り戻したワイバーンの爪が、フランの渾身の突きとぶつかり合う。
限界を迎えていたその狂猛の爪が無様にも砕け、そして体勢を大きく崩した翼の魔の懐へ、自分自身のみならず周囲の自然から受け取ったすべての気を纏い、純白の台風と化したアーテリンデが飛び込んでいく。
「滅べ、ワイバーン!
大巫剣・森羅万象ッ!!」
…
バッサリと斬り割かれたワイバーンの死骸の傍らで、魔理沙が鉈の様な小刀…文から強引に「借り」取ったそれを片手に、その翼を斬り落そうと躍起になっているのをフランが呆れたように見守る所からわずかに離れたところで、アーテリンデは術医としての本分とばかりに、みとりの治療を行っていた。
「…これでいいわ。
本当に、無茶な事をしてくれる。普通の人間だったら、とうに死んでいてもおかしくはない傷よ。
私としては、これでも手脚が普通に繋がっているのが信じられないわね」
治療を終えたアーテリンデが、呆れたような、それでいて苦笑したような表情で告げる。
その様子を見ていた文は溜息を吐く。
「てゐの奴が言っていたわね。
あなたの回復巫術、どう考えてもデタラメ過ぎるって。
…幻想郷や幻想界にも、あなたほどの治癒術師は多分いないわ。一体何処でそんな技術を?」
「……私の家は代々、「術医」を生業にしていたのよ。
姉さんのはこんなもんじゃない…私なんて、まだまだだわ」
アーテリンデの表情は何処か、先ほどと違って険しさはない。
「おーい!
なんかこんなのが引っ掛かってたぜー!?」
その時、翼の解体作業に勤しんでいた魔理沙が大声で呼ぶそちらを見ると、彼女は手に何か金属のようなものを持って振っている。
文が呆れたように何か言おうとするとよりも先に、その正体に気付いたらしいアーテリンデがすっと立ち上がると、驚いたような表情のままその傍まで駆けていき、そして。
「ちょっと待って!
その髪飾り、ちょっと見せて!!」
間髪いれず、引っ手繰るようにしてそれを魔理沙の手から奪い取り、驚愕の表情でそれを見ている。
一拍置いて、意識を取り戻したみとりを伴って、文もそのその後ろへと歩いて来て怪訝な表情で首をかしげる。
「随分錆びて煤けてるみたいだけど…っていうか、よく髪飾りだって解ったわねそれ」
アーテリンデは何故か泣きそうな、嬉しそうな表情で文へ振り返る。
「…私達が…ううん、私が我がままで爺やと共に氷樹海にずっといたのは…これを探したかったというの理由の一つだったのよ。
どんなに古くなってしまっても解る…これは、姉さんがつけていた髪飾りだもの…!!」
「翼の付け根に引っ掛かってたっていうか、刺さってたってか…埋まってたっていうべきなのかな、これ。
まーとにかくなんか光ったから何かと思ってよ」
魔理沙はあえて、察していない振りをしているのか…ワケが解らないといった表情で肩を竦める。
暫く悲喜交々入り混じったような表情でそれを眺めていたアーテリンデだったが、それを懐に納めるや否や頭を抱えて叫び声を上げる。
「あーっもうダメ!
考えがまとまらないから、悪いけど今日はこれで退散するわ!
今回は…ううん、今回「も」迷惑かけちゃったわね、みんな。いずれまたあらためてお礼するから!!」
そして、大げさにばっと振り返り、そして大げさな仕草で手を振ると、アーテリンデはその場を駆け去っていく。
その後姿を見送る四人はしばらくその場に立ちつくしていたが。
「…よかったね、っていうべきなのかな、こういうときって?」
「そらそうでしょ。
ま、これにてミッション終了、かしらね。
そろそろかごめ達も帰ってくるだろうし、私達も戻りましょうか」
…
…
諏訪子「というお話じゃった(しろめ」
静葉「結局のところ「銃士の呼び声」は、ワイバーンの出現ポイントでマルガレーテの髪飾りを発見できるかどうかで報酬が変わるのよね。
なおクエストクリア時に酒場に行くと、本当に「アーテリンデに髪飾りを奪われた!」ってナレーションが入るわよ。
今日は退散するわ!のくだりも大体そのまま引用してるわね」
諏訪子「メタいなあ。
因みに本来、ワイバーンの身体に引っ掛かってるのはアグネアだ。
まーエスバットの連中はなんか底意地が悪いというか、氷樹海の意趣返しと言わんばかりに「ワイバーンを倒して最強の銃(笑)をゆっくりもっていってね!!!」みたいな感じである意味丸投げして来るもんな。
お前ら戦えよ、みたいな選択肢が会話にあるけど紛れもなく多くのボウケンシャーの代弁だと思うな、これ」
静葉「アグネアの持ち主もそうだけど、そもそも単独でこいつと戦うという選択肢がなんか間違ってるなんてのも今更でしょうけどね」
諏訪子「因みにここからが余談だが、ワイバーンのレアドロ条件は麻痺状態撃破。
みとりが確実にぶっ飛ばされる以外は至極楽だったので、最後は文に麻痺矢戦法をとらせて麻痺ぶち込んで取った」
静葉「麻痺矢デッキって意外と使いやすそうに見えて意外と面倒くさいのよね。
そもそも決め手もそんなにないし」
諏訪子「流星呼べ流星。というか何十年前のアーキタイプの話してんだよそれっていうか三国志大戦今関係ないよな」
…
…
~鋼の棘魚亭~
てゐ「よう、やっと帰ってきたか」
文「何よあんたこそ。
というか、かごめは?」
てゐ「あー、なんかぐったりしてたけど、やることもあるってんで美結達連れて帰ったよ。
そういえば魔理沙、おめーもだってよ。明後日から学園の始業準備とかなんとかで、戻り次第帰ってくるように言えって言われてたなあ」
魔理沙「えっマジで?
っていうか今何月だっけ、向こうの暦」
てゐ「一応エイプリルフールが一週間前だったかねえ」
魔理沙「∑( ̄□ ̄;)ちょっと待ちやがれ入学式明日じゃねえかよふざけんな!!
ここ、こうしちゃいられねえすぐ向こうへ帰らねえとっていうか磁軸何処だー!!><」
【システムウインドウ】 Marisaさんがログアウトしました
文「(手もとのカレンダーを見ている)あら、本当だった」
てゐ「疑り深いやっちゃな。
まあそんなこんなだ。お前さん達が留守にしてる間に、諏訪子の野郎も保護者として出るってんで帰ったし、さとりの野郎も地霊殿の様子見に行ったし、リリカだのレミリアだのも一旦向こうへ帰ってる。
今こっちに残ってんのはアレだ、穣子のアホ率いる一党とゆうかりんさん、あと私たちぐらいなもんだ」
みとり「そうか…そういえば、私達もこっちへ来てからもう半年以上も経つんだな。
特別時間制限もなかったから、さして気にもしていなかったけど」
フラン「私達も一度、幻想郷に戻りましょうか?
まだやり残したことはいっぱいあるけど」
てゐ「かごめのアホも向こうが落ちつき次第、また戻ってくるって言ってたさ。
私は向こうに帰っても特別やることねえし、こっちに残るつもりさ。ゆうかりんさんは大公宮直々の依頼を受けて、氷王とかいう昔の大公の墓を調査しに行ってるから、そこに茶々入れに行くのもヒマつぶしとしては最適じゃねえかなって」
文「あんた一人でアレに茶々入れに行くって?
兎鍋にされるわよ、下手すると」
「そうだな。
かごめから、見張り役として代わりに行ってくれと言われてたが、あれの相手をしに行くというのも丁度いいヒマつぶしかもしれねえな」
♪BGM 「旧地獄街道を行く」(東方地霊殿)♪
文「あれっ?
勇儀さんどうしてこんなとこに?」
勇儀「今言っただろ、かごめの代役だよ。
あいつ、今度立ち上がる学園都市の理事やるってんで、一週間ばかそっちにいなきゃならんらしいし。
さとりやヤマメからも頼まれてね、幽香の野郎を単独で好きにさせとくのは心配だって言うんで」
てゐ「用意周到なこって。
まあ星熊のアネキが一緒なら心強いわな。いっそ竜狩りでも行ってみるかい?」
その時だった。
慌てた様子のアントニオが駆けこんで来て、一行の姿を見てまくしたてる。
「おおあんた達も戻ってたのか!
一大事だ! 宿の嬢ちゃんがいなくなっちまって、幽香姐さんが一人で探しに行くって出てっちまったんだ!!
とと、兎に角フロースの宿にすぐ行ってやってくれ!!」
…
…
諏訪子「というわけで今回はここまでです(キリッ」
静葉「いやいやいや(CV:浪川大輔
ちょっとなんなのよこのスターベアさんは一体」
諏訪子「気にする所そっちなのかよ^^;
まあ、勇儀に関してはまた次回の解説に回す事にするさ。見る人が見れば、この装備でなから次何をしようとしてるか解っちまうとは思うんだが」
静葉「今だからぶっちゃけるけど、ジャガノ戦でメンバー入りさせるかどうかって言ってたのは彼女でしょ?
今更正式参戦?みたいな感じにされてもねえ」
諏訪子「実はスポット参戦の扱いなんだけどな。
まあ兎に角、今回はここまでとするさ。次は氷竜戦の導入と、氷竜のスペック紹介を予定してるよ。
というわけで次回へ続くよ」