♪BGM 「情景 蒼と白」(SSQ)♪
「どういう、事なんですか?」
リリカはどう反応していいのかもわからず…慎重に、当たり障りのない問いかけをする。
マリオンは、しばらくの沈黙ののち、ゆっくりと己の兜をはずす…。
その兜の下から現れたのは、ややトウは立っているものの…整った顔立ちの、何処か精悍な印象を与える美しい女丈夫の貌。
その美しい顔にひと際目を引くのは、頬に残る古傷。
「私達のギルドは、かつて公国最強と呼ばれ…私達自身も、出来ないことはないと信じ切っていた。
早くから六花氷樹海の深部まで探索を進めた私達に、最早常緋の森などに敵はいないと、そう思っていた。
あの……紅蓮の竜王に会うまでは」
「竜王?」
レミリアの問いかけに、マリオンはゆっくり頷く。
「話をもどそう。
私達のギルドは、順調に調査を進め…やがて、森の鎖された区画の奥…丁度、常緋の森の中層に当たるだろう場所に原因があると推論し、その場所へと踏み込んだ。
そして…その道の先、最奥の広間に辿りついた私達は…ヤツと出会った」
マリオンはその表情に、後悔と苦汁、何処か憎悪に似た光を目に灯し、言葉を続ける。
「一瞬の出来事だった。
突然、吹き荒れる熱風が駆け抜けると、隣にいた仲間の一人がただの炭の塊と化していた。
次の瞬間見たものは…視界を覆う真紅の翼を持つそのバケモノ…「偉大なる赤竜」に応戦空しく、尾に砕かれ、爪に裂かれ、その脚の下で血飛沫と化していく仲間達の姿だった…!
そして、私は…気が付いた時には薬泉院に居た。
この頬ばかりではなく、半身には生涯消えない大火傷の跡…そればかりではない、仲間を目の前で失った悪夢のような記憶と…あの竜になす術なく敗れ去ったという恐怖が残った」
その手の震えは、何もできなかった自分に対する怒りの為か。
それとも、その紅き者がもたらす絶対の死に対する恐怖ゆえか。
「…奴はバケモノだ。
お前達が、アーモロードやタルシスであれに類する竜を討ったという話は聞いている…だが、アレはそんなどころではない。お前達といえど、勝てるとは思えん…!
否……我ら人間も、そのさらに上の領域に居るお前達といえど、あれに挑むという事がおこがましいことなのかも知れん」
顔を見合わせる三人。
どう答えを返せばいいものかと逡巡する三人に、マリオンはやがて、地図を出すように要求する。
リリカがそれを手渡すと、マリオンは常緋の森の、丁度氷樹海との境目近い区画にマークを付ける。
「此処に、鎖された扉が存在することは知っているな?
私の言葉を聞いてもなお、地熱の謎に辿りつきたいと思うのならば…その先を目指せ」
マリオンは、外した時と同じゆっくりとした所作で、再びその重厚な兜を見につける。
「最後に言っておく。
逃げることは決して、恥ではない。
それを心して調査に向かえ」
「狐尾幻想樹海紀行 緋翼の小皇女」
第三十九夜 古の刃よ、蘇れ
「どうするの、レミリアさん?」
ギルドを後にし、雑踏を世界樹に向けて歩いていく中で、こいしが何処か遠慮がちに問いかける。
「どうって、なによ」
「マリオンさんの話だよ。
レミリアさんは、これから地熱の原因の方、調べに行くんでしょ…?」
ああ、と、まるで今更なことみたいな風に返すレミリア。
「リリカは確か、偉大なる赤竜と戦ったと言っていたわね?」
「あ、うん。アーモロードで封印されていた奴をね。
確かに、今思えば一番強力な竜だった気はするよ。最後はもう無我夢中で、レティさんも動けなくなってて…どうして生きて戻れたのか、自分でもよく覚えてないんだ。
…正直、今の私とこいしの力を合わせても、あいつに勝てそうな気が全然しない」
「少なくとも空神レックウザ以上のバケモノ、そう考えておけばいいということね。
戦うことになるかどうかは解らないけど、地熱の原因がそいつであれば、それを確認するだけでも報告内容としては十分。
…聞いたでしょパチェ、つまりは、そういうことよ」
不意にレミリアが立ち止まり、こいしとリリカが振り向くと、後ろからゆっくりとその人物が歩いてくる。
紅魔館に居る時のナイトローブのような姿ではなく、この地の術師らしいしっかりとしたつくりのローブの上から、術式の刺繍が施された外套を羽織り、長い髪を後ろに束ねているパチュリーは、普段と変わらない、だが僅かに不機嫌そうな表情で口を尖らせる。
「最悪の場合、そんなヤバい竜と戦うも辞さない…そう言っているようにも聞こえるわね。
タルシスの赤竜の話も聞いているわ。
あのイモ臭い神はどうでもいいとして、帝国最強の騎士にして現皇帝であるバルドゥールを含めた6人がかりで討ったとか。
…ひょっとしなくても、その紅い竜こそが、三柱の竜神の中では最強…そう思って構えておいた方がいいのかもしれないわね」
「話聞いてたのかしら?
まさか、戦うことも視野に入れてるとか、そう言いだす心算?」
「あなたの心中を代弁したまでよ。
こうやって釘を刺しておかなければ、私もその無茶に巻き込まれかねないからそう言ってるだけ」
溜息を吐き、パチュリーはたしなめるように言う。
だがとうのレミリアは、自分の事ではないとばかりに、ふん、と鼻を鳴らす。
「ま、とりあえずそういうものがいる、という前提で話を進めていけばいいということね。
リリカ、こいし、あなた達には別の仕事もあるんでしょう?
私達はフランと合流して調査をするつもりだけど…」
「あ、うん。
私達はまず、立橋だよね。メルランさんが待ってるし」
「私達は常緋の森だから、ここで一旦お別れね。
次何時帰ってくるかお互いわからないけど、あなた達も気をつけてね」
「うん、レミリアさん達も、気をつけてね」
頷くこいしがリリカの腕を引いて、先に行こうと促す。
その二人の後姿を見送ったレミリアも、パチュリーを伴い迷宮の中へと進んでいく…。
…
…
かごめ「どうも、毎度のかごめさんと」
文「何時も清く正しい射命丸です。
いよいよ、DLCを除いたゲーム内では最後のクエストになるのかしら。赤竜に関わる一連のクエスト」
かごめ「そだな。本当の意味でこのログも終盤を迎えつつある、ということになるかな。
もっとも今回はリリカ達メインで、その前提である「白刃よ蘇れ」「望み尽きることもなく」「古の刃」を解説していくことになるな」
文「ん? 「古き傷跡の主」は?
冒頭のマリオンとの会話って、ゲーム内でのその時のマリオンとの会話が元になってる筈よね?」
かごめ「その辺はもう普通に「紅き者、その名は絶対の死」とセットで語りますよって」
文「毎度の如くセットなんですね、わかります(しろめ」
かごめ「とりあえず「古き傷跡の主」はとばして、「白刃よ蘇れ」だが…まず依頼を受けると、古びた鉄の斧を預かることになる。
これと第五階層で伐採できる「鉄木」、同じく第五階層で採掘できる「月長石」をもって、16階の中央よりちょっと上側にある小部屋に行くと、イベントが起きてクエストクリアになる。
この時何故か1000エンも取られるのだが…この先はVTR重点な(キリッ」
文「だからVTRってなによ…」
…
…
~桜ノ立橋 翼人の工房~
「やあ君たち、やっと来てくれたみたいだね。
約束の剣は持ってきてくれたんだよね?」
その区画に入ると、何処か気さくというか、人懐っこい感じの翼人がそう切り出してくる。
この翼人…樹海の研ぎ師と呼ばれる者の元へ、リリカ達はあるギルドからの依頼という斧の修繕を頼むため、数日前に訪れていた。
その材料である素材を「空船」まで探しに行っていたメルランがそれを集め渡したことでようやく仕事にかかってくれた…そういう連絡であったはずだが、とリリカはいぶかる。
「ねえちょっと、それより私達が先に頼んでおいた斧はどうしたのよ。
大体にして、そんな剣をどうとかなんて約束、した覚えないんだけど?」
「ええ? この前の約束、忘れちゃった?
君たちが持ってた古い剣、神の森にあったやつでしょ? 勝手に抜いたんだ」
「はあ!?」
リリカは、何処か飄々とした態度で、かつコロコロと笑いながら表情を変える翼人に面喰らうやら、腹立たしく思うやらで言葉を失う。
何の事を言ってるのか分からない、それはリリカも勿論だが、どうやら目の前の翼人もそうらしい。
こいしは声を荒げようとするリリカの袖を引き、「第三の眼」をその掌にあてがって直接心へ話しかける。
(リリカ、この翼人に何を言っても無駄だと思うよ。
本当に、そのことしか考えてないんだ。
それと、彼の言ってるのは恐らく、かごめさんが何時だったか持って帰ってきた錆びた剣の事だと思うんだ)
(……どういう事?)
(彼はきっと、直接じゃないけど、かごめさん達の事は知ってるみたい。
その時、禁忌の森の封印になっていた剣を持ち帰ったことを何処かで聞いて…それを、自分に研がせてくれると勝手に思い込んでるんだよ。
多分それを持ってこないことには、他には手をつけてくれないんじゃないかな)
「成程。
つまりはそれを早いところ持ってくればいいわけね」
その様子を黙って眺めていたらしいメルランが、得心がいった、とばかりに懐からひとつの変位磁石を引き出す。
「メルランお姉ちゃん?」
「私までのけものにするなんて、お姉ちゃん悲しいなあ…まあいいわ。
ねえ研ぎ師さん、退屈なのは解るだろうけど、ちょっと待ってる間の片手間でいいし、私達の持ち込んだ斧の方、なんとかしておいてくれる?
他に必要なものがあれば、この子達と一緒に取って来るわ」
「うーん、そうだね。
必要なものはアレだ、こっからずっと下の真っ赤な森に、サラマンドラって奴がいるよね?
そいつの背骨…焔鉄の骨髄をよろしく。多分、そのぐらいの火力がないと「神の鍵」は研げないからねえ」
「神の鍵?」
こちらのことなど意に介した風もない様子で淡々と用件だけ伝えてくる翼人の言葉に、こいしはオウム返しに聞き返す。
「君たちの持ってるその剣の事だよ。
その剣、僕たちの村では昔からそう呼ばれてたんだよ。
まあ、お話で聞いただけだけど…兎に角、早くそれを研がせてよ。つまんないけど、君らの持ってきたあの普通の斧でも研いで待ってる事にするしさ」
…
~それからしばらくして、常緋の森~
リリカ「んもーなんなのあいつ一体!!><」
メルラン「まあまあ、いちいち怒ってたらキリがないわよ。
私もちょっと色々やらされてムカついてるのは確かだけどさ」
こいし「色々?」
メルラン「えー。
まず私達って言うかハイ・ラガードだと店はどうなってるのとかこんな感じでいいかとかどうでもいい事を言いだして、やっとこ用件を伝えてすぐ研いでくれるのかと思いきや、空船に行って月長石を取ってこいそれじゃ足りないからダイオウキノコの胞子を集めてこいとか…。
棘魚のオヤジいわく、正体は解らねえけどハイ・ラガード随一の腕、とか言ってたから多少のわがままは覚悟してたんだけど、まさか斧の事なんか最初から眼中になかったなんてのは予想外だったわ」
メルランはうんざりしたように肩を竦める。
その腰には、一本の古びた剣がくくられている…。
メルラン「ギルドハウスにさとりがいて助かったわ。
お陰で、思ったよりもこっちは速攻でどうにかなったけど」
リリカ「っていうか、サラマンドラって…あいつ?」
こいし「あいつだね。
かごめさんが挑もう挑もうって言ってるうちに、面倒くさくなっちゃったみたいで放置されてるけど…あいつを倒していけばいいんだよね♪」
リリカ「いやちょっと待てこいし。
今私達三人しかいないって知ってる? ちゃんと解ってる?(しろめ」
メルラン「別にいいんじゃないかしら。
回復とバフならひと通り私持ってるし、戦って倒せなくはない相手だと思うわよ?
ねー?^^」
こいし「ねー?^^」
リリカ「おいそこ二人何意気投合してんのよ!!><」
メルラン「気にしない気にしない♪
サラマンドラの巣へのりこめー^^」
こいし「わぁい^^」
リリカ「話聞けええええええええええええええええええええええ!!><」
…
…
かごめ「ぶっちゃけクリア前でもあたし何べんか狩りにいってるんだけどな」
文「ホントよね、何時の間にか魔理沙の野郎しれっとアグネヤストラ持ってやがったし、誰もツッコまなかったけど。
かと言って本当に3人で挑む?」
かごめ「レベル的には問題ないとは思いますがー…まずサラマンドラの紹介からいこか」
第二階層特殊ボス サラマンドラ
レベル63 HP23000 氷弱点/炎無効 即死・石化・盲目無効/テラー・混乱・麻痺・腕封じ・脚封じ耐性
貪欲な爪(腕) 近接貫通斬攻撃、毒か麻痺を付与
クラッシュテイル(脚) ランダム3~6回近接壊攻撃
獄炎の吐息(頭) 全体遠隔炎属性大ダメージ
ヒールクライ(頭) 味方全体のHP、封じ、状態異常を回復。ベビーサラマンダが居て、なおかつそれが状態異常や封じのある時に使用。
怒りの獄炎弾(頭) 全体にランダム10回炎属性攻撃。ベビーサラマンダ1体倒される度にその撃破数ぶん使用する。
※HPが7割ほど削られると、以降ターン終了時にベビーサラマンダが戦闘に参加する事がある(最大4体まで)
かごめ「レベルを見てもらえばわかるだろうが、こっちから比べてももうかなり低いな。
特に固定パターンはないが、初手は必ず貪欲の爪、その直後に獄炎の吐息をぶっ放してくる。
以降も貪欲の爪の次のターンは獄炎の吐息で確定だ。その事を頭に入れておくといい」
文「一応序盤でも戦闘そのものは可能だからナチュラルにハブられてたけど、一応こいつも実質的にはクリア後のクエボスみたいなものよね?」
かごめ「まーな。
こいつには一応呪いが通り、しかも耐性はないので結構簡単にかかる。呪いダメージ三倍料理も第二層で解禁されるし、やろうと思えば速攻で呪いカウンターして倒すことは可能だな」
文「そこまでするー?」
かごめ「わりと速攻撃破手段としてはメジャーだと思うけどなあ。
なお貪欲な爪とクラッシュテイル、それ単発でも十分に死ねる破壊力があるが、特に前者は毒ダメージもエキスパで200前後まで達するらしい。
毒付着したら基本死ぬと思っていいな」
文「そんな相手によく3人で挑もうと思ったわね」
かごめ「…………………なあ文ちゃん、お前この先を見ても絶対に怒らないと断言できるか?」
文「なによ唐突に。
はっ…まさかあんた、またロクでもない方法を使ってなんか仕出かしたんじゃないでしょうね!?
ちょっと見せなさい、見てから幻想風靡でつくねにしてやるから!!><」
かごめ「∑( ̄□ ̄;)うわあ止めろジョッカーぶーっ飛ばすぞおおお!!
っていうかつくねって例え渋くね!?」
リリカ ダークハンター→ハイランダー
ロングスラスト1 シングルスラスト1 レギオンスラスト1 ディレイチャージ1
ブレインレンド★ スピアインボルブ★ ブラッドウェポン3 リミットレス★ ブラックサバス1
槍マスタリー★ 物理攻撃ブースト★ 物理防御ブースト1 HPブースト★ 血の暴走★ 防衛本能★ ハーベスト3
グリモア:物理攻撃ブースト(封じ付与1)★ 槍マスタリー★ 防衛本能★ バイタルシャット★ 七転八起9 エクスタシー★
こいし ソードマン→ブシドー
鞘撃1 地走撃1 阿吽の尾撃1 ツバメがえし1 月影1
首打ち★ 抜刀氷雪★ 後の先★ 無双の構え★ 無双連撃6
刀マスタリー★ 物理攻撃ブースト★ 居合いの構え★ 上段の構え5 青眼の構え5
グリモア:居合いの構え★ 刀マスタリー(異常回復1)★ 物理攻撃ブースト(戦闘後TP回復2)★ 傷舐め★ オート傷舐め(伝説)4 ゲイルラッシュ★
メルラン バード
猛き戦いの舞曲5 聖なる守護の舞曲5 軽業の旋律3 慧眼の旋律3 火劇の序曲3 氷劇の序曲3 雷劇の序曲4
蛮族の行進曲3 耐邪の鎮魂歌★ 活力の重奏3 韋駄天の重奏3 生命の重奏★ 音の反響★
歌マスタリー★ 素早さブースト★ HPブースト5 癒しのリズム★
グリモア:素早さブースト(炎2)★ トリックステップ(戦闘後TP回復2)★ リフレッシュ★ バインドリカバリ★ ラインヒール★ 巫術:反魂(伝説)8
文「…ニンジャ、殺すべし!! イヤーッ!!!m( ゚д゚ )(最高最速のポムポム・パンチ」
かごめ「グワーッ!!??∑( ̄□ ̄;)」
文「なんなのよこれなんなのよこれいったい!!><
どう考えたって装備品からレベルキャップマーカーまで明らかに赤竜殺ってからやっただろこのやろおおおおおおおおおおおお!!!(追撃げしげし」
かごめ「グワーッ!!
すまなんだすまなんだ撮るタイミングというかサラマンドラをマトモに相手するのが面倒くさくなったんじゃああアバーッ!!」
文「なおのこと悪いわ!!
ったく…せめてまだ、氷竜戦の延長線上でなんかしてるとかならまだ話は解るわよ…攻略案を見る限り、赤竜戦でドラゴンハート放置も加味して色々戦略の机上論を錯誤していたのは知ってるけど」
かごめ「アバーッ…いい、一応耐性調査は最初ちょろちょろやってたんじゃよ(^p^)
基本はビキニアーマー+炎の守りだが、炎の守りの耐性付与が+30だから8割くらいしかカットできねえ。
そこで耐熱ミストを使ってみたんだが、ミストも実は+30程度でアクセとそんなに変わらない事が解ってな。結局ビキニ+守り+ミストまでやらないと炎攻撃ダメージは1ケタにならない。+5しかされない炎王の兜は論外だな」
文「幻想曲は?」
かごめ「幻想曲とミストはお互いを上書きし合うし、★で+30、★★でも+40だからこれも単品だとシャットアウトできねえ。
そもそもやるとすればベビーサラマンダガン無視で行くつもりでしたし。そもそも、あの糞(ファッキン)ベビー残しておくと獄炎の吐息のターンでガードはがしにきやがるからな。無視するか、でなきゃまとめて薙ぎ払ってもいいようにしとかないとな」
文「で結局、装備でどうにかするプランを諦めたってわけ?」
かごめ「ビキニ+アクセ+盾装備だとクラッシュテイル一発で最悪全滅まであるぐらい耐久がな。
勿論、そんな紙耐久で火竜の激震とかドラゴンクローまで防げるとはとても思えねえから…まあそれに関しては赤竜の解説に回すがな。
実際炎が通らなくなる、貪欲の爪の範囲が小さくなるから少人数の方が楽と言えば楽だった。こいしの野郎が抜刀氷雪あるから属性の火つけ元には困らねえし」
文「他にもツッコミどころあるんだけどとりあえずリリカ」
かごめ「見ての通りだろ、マグスよりダクハンベースの方が異常付与しやすいと思って。
あとリリカ達のメンツは回復できそうな奴いねえしメルランには他に仕事もなさそうだったので」
文「基本どんなメンバーになってるのか聞きたいような聞きたくないような」
かごめ「やることは簡単だ、めるぽが舞曲張ったらこいしが構えてあとひたすら抜刀氷雪からインボルブを叩きこむだけ。
こいしの序曲+舞曲の氷雪が大体1800前後、リリカのリミットレスインボルブが2500前後入る。怒りの獄炎弾はオーブのお陰で気にする必要もないし、運よくクラッシュテイルも1発、しかも大半がこいしの野郎に飛んだ挙句全部回避しやがったしなあの無意識」
文「一応居合いと後の先は回避率も上がるってのは忘れられがちなのかしら。
というかなんとなくゲイルラッシュ入れたくなるのは解るけど、素早さブーストでいいんじゃないのこの枠?」
かごめ「抜刀氷雪と首打ち運ゲーで事足りるからなあ。実際それでもいいとは思った」
かごめ「てなわけで今回はここまでだな。
次回はいよいよ赤竜導入編、最後のクエストにかかるぞ」
文「一応これだって前提クエだから導入編ではあるんだけどー…」
かごめ「気にしない気にしない。それじゃあ、次いこかー」
…
…
♪BGM 「戦闘! 野生ポケモン」(ポケモンXY)♪
こいし「いっくよー♪」
こいしちゃんは居合いの構え!
命中と回避と速度がアッポ!
さらに後の先により倍率ドン!さらに倍ッッ!!
メルラン「はいそこで強化どーん!!m9( ゚д゚ )」
めるぽは氷劇の序曲の構え!
こいしちゃんの攻撃力がアッポ!
リリカ「ああもうこの連中は('A`)
こうなったら速攻で叩き潰すしかないわね…謳え、“奏星”!!」
リリカさんはリミットレスの構え!
次の攻撃は攻撃力が倍加するんだが?
アワレにもサラマンダーは自分が何されてるのか解っていないらしい
据え膳は美味しくいただくべきそうするべきと海原先生も言っていたのでここは遠慮すべきではないと思った(しきたり
リリカ「海原雄山そんなこと言ってないと思うんだけどさあ(呆」
メルラン「まあその辺特に気にしなくていいんじゃないの?」
リリカ「そんなことよりお姉ちゃんなんなんのその格好、暑いの解るけど水着でくるような場所じゃないよねそうだよね?><」
こいし「リリカも着ればー?
あ、リリカ胸ないから着たら残念なことになるよねそうだよね(プークスクス」
リリカ「やかましい貴様しばき倒すぞこのつるぺったん無意識!!ヽ( °Д °)ノ」
メルラン「あーはいはいそこ喧嘩しないの^^
一応保険で着てきたんだけどね。まあ、このターンで奇襲して沈めれば問題ないものね」
リリカ「えっこの間一体何秒のやり取りなの(しろめ
ええいそんなこともうどうでもいいわ、こいしさっさと属性攻撃仕掛けて! お姉ちゃんは例の奴!」
こいし「いえっさー♪」
メルラン「んもーリリカったらせっかちさんなんだからー」
(この間わずか0.5秒であるッッ)
メルラン「行くわよ!
騒符「メルラン・ハッピーライブ」!! 私の音を聞けええええええええええええええええ!!!>ヮ<ノシ」
メルランは最終決戦の軍歌の構え!
全員の攻撃力と防御力がぎゅンぎゅンアッポする!!
こいし「そしてとどけ私の最高最速のサブタレイニアンローズ!!><」
こいしちゃんは抜刀氷雪の構え!
不意だまを突かれたアワレなトカゲに破壊力ばつ牛ンの一撃!
リリカ「もういい加減アホらしくなってきたわこのふたりにいちいちツッコミいれるの。
…んまあ、速攻で終わらせるのは別に問題ないと思うんだけどね!!」
リリカさんは槍を掲げてエイユウ=アティチュードを発動させる!
このユニーク=ジツは槍による攻撃力を実際超強化してさらにあらゆるダメージを生命力に変換するのだが実際後者の効果は今さほど意味はない!
リリカ「いけっ、幻奏……」
リリカさんの槍に自重しない無意識妖怪とノーテンキ次女のバラまいた氷の魔力が全て収束する…!
「一閃ッ!!!」
リリカさん最高最速のスピアインボルブの構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!
皿まンどらはアワレにも裏世界でひっそり幕を閉じた…
…
「フフフフ…いやー、いい研ぎ仕事だったなあ」
そういうや否や、翼人は無造作に剣を放り投げ、短い悲鳴と共に脚をどけたリリカのすぐ近くの地面に突き刺さる。
「ちょっとあんた! 危ないじゃない何考えてんのよこの馬鹿ッ!!><」
「んあー?
君たちまだいたの? もう僕は用事ないから帰るといいよ」
「ふざけんじゃないわよ!
あんたのきまぐれでどんな目に遭わされたと思ってんのよ! そもそもこっちの最初の要件はどうしたの!?
返答次第では本当に焼き鳥に」
「まあまあ抑えて抑えて」
喚き散らすリリカをこいしがなだめるその前で、ワケが解らないといいた風にその翼人は、背後の木の辺りに立てかけているものを指差してしれっと告げる。
「あー、待ってのヒマだったしついでにやったけどさー。
やったけど、その斧、普通だね。
はっきりいって退屈でヒマつぶしにもならなかったよ」
不満そうに口を尖らせる研ぎ師だったが、こいしはその斧をゆっくりと取り上げる。
こいし、そしてメルランとリリカも、仕上がったその刃を見て息を飲む。
それは…最初に棘魚亭で受け取ったそれとはまるで別物にすら見える。
刃は鏡の如く磨きあげられ、そこに触れることすら躊躇われるほどの妖しい輝きを放っている…!
リリカは怒りも忘れ、先に自分の脚元に飛んできて刺さった剣を抜き取り、改めてそれを吟味する。
美しい刃紋を持つその剣が、元から持っていただろうすさまじい切れ味を取り戻していることは、先にこの石畳をまるでバターのように切り裂き、きれいにまっすぐ突き立ったことからも明白だろう。
何より、その気高くも美しい輝きは…この剣になら斬られてもいい、とも思えてしまう妖しい魅力すら放っている。
「凄いわ。
この斧もだけど、確かにこの剣を見ていれば、他の武具磨きなんて退屈に思えてくるでしょうね…!
あなた、一体何処でこんなすごい技術を?」
「凄い?
別に普通なんじゃない?
他に武具を研ぐのをやってる人なんて見たことないから知らないけどね」
あっけらかんと言い放つその翼人に、その仕事の対価を渡し、剣と斧をもって三人はその場を後にする。
その剣が…数日後、あのような事件の引き金になることなど、予想もできないまま。