~時間は遡り…フラン達が立橋を攻略している丁度その頃~


こいし「いやーすっかり寄り道しちゃったねえ^^;
   寄り道ついでだし、ちょっと復活したボスでも狩ってかない?」
メルラン「いいねー♪」
リリカ「おうこらあんた達何どこぞのサラ金CMの宇宙人みたいな会話してんのよしばくわよ。
   っていうかなんでお姉ちゃんまで居るの?」
メルラン「あら、つれないこと言わないでよリリカ。
    あなた達だけじゃ空神の力が邪魔してうまく通らないかも、って白蓮さんが言ってたでしょ?」
リリカ「んまーそれはそうだけど…というか周りに落とし穴っぽいのあるよね、こいつを落としたら弱るとかそういう意味g」
メルラン「こいしこいし、このキマイラとかいうの、氷弱点ですって。
    あなたの抜刀氷雪だけでごり押しできそうよ♪」
こいし「ひゃあほーい楽しい殺掠タイムの始まりだー!!>ヮ<ノシ」
リリカ「………おいこら、話聞けよトンチンカン共」



「狐尾幻想樹海紀行 緋翼の小皇女」
第五十七夜 古明地こいしのドキドキ樹海探索・殺(キルズ) そのいち




静葉「ドーモ、秋静葉です。
  今回は予定通り、おもにこいしが暴れ回る無意識による無意識のための無意識トンチキエピソード傑作選をお送りします」
レティ「もうシヨンの25話とかそんなレベルの不穏さよね。
   なおレベルがレベルだったせいもあるけど、上のキマイラエキスパにもかかわらず3ターンで沈めたらしいわ。
   開幕でこいしが構えて初手めるぽ序曲リリカ号令からこいしが無双して次ターンに抜刀氷雪からリンクーオーダー二連打したという」
静葉「HPは映ってないけど普通にキマイラを落とし穴に嵌めてるから一応。
  まあ、キマイラに何もさせずに終わったのは事実なんだけどね」
レティ「というかなんでメルランまで居るのかしらね。
   なんとなくだけど、ルナサがこっちを睨み殺してくるような恨めしそうな目をしてたのだけは覚えてるんだけどこの頃」
静葉「まあそういうことなんじゃないかしら。
  毎度の後付け設定ではあるけど、立橋探索は実は半月ほどかかっていたことになってて、その間にもこいしが色々馬鹿な事をしでかして回っていたと…そういう裏話が今回からのお話ね」
レティ「要するにクエスト集なんでしょ。
   思ったよりも早く美結達を本編に召喚しちゃったから、本編では地味に語られずじまいの」
静葉「んまーそういうことなんだけどさ。
  まあ、戦闘はほとんどないからいつもの如く茶番重点で」
レティ「ですよねー」








エピソード1 「風の翼」




店主「虹の眼…ねえ。なんかウオノメみたいな気の抜けそうな名前だなあ。
  まあいい、なんにせようちの新たな常連が増えることは願ってもねえ事だぜ。
  …最近「酒は要らねえ珍しい料理だけ食えればいい」って奴も増えてなあ…狐尾の連中のお陰で、商売あがったりだぜ」

メルラン「(小声)ほら、私の言った通り新しく名義作って新顔のフリした方がいいって言ったでしょ?
    さとりから大体、こっちで何やってるのか聞いてきた甲斐があったわね~^^」
リリカ「(小声)なんでそんな用意周到なのお姉ちゃん…正体隠しててもそのうちバレると思うけど」
こいし「(小声)今ならフラン達もいないしわりとやりたい放題できるよ!やったねリリカ!^^」
リリカ「(小声)うるさい黙れ馬鹿!あとそのネタ地味に不穏だからそういうのやめろ!><」

店主「…っと、どうでもいい愚痴が長くなっちまったな。
  んで、本題だがな…最近街に来たってんだったら知らなくて当然だが、最近狐尾サマの「副業の副業」でだいぶ治安も良くなって発展した街外れのヨタ者長屋の一角に「呪術院」ってのがあるんだ。
  これまた最近は、ある偉業でにわかに脚光を浴びてる「暗黒委員会」とはまた別の一派の、呪言師(カースメーカー)共が集まる組織なんだが」
メルラン「カスメ集団…なんか聞くからに暗くて、ハッピーじゃなさそうな連中ねえ」
店主「あいつらの能力も、ウマいこと活かしてやれれば物凄いことができるってのはまあ、「暗黒委員会」が証明しちまってるんだがな…まあいい。
  この依頼ってのは、その「呪術院」からのモンでな。
  氷樹海の一角に、そいつらが昔作った「世界樹の使い」とやらと交信を行うための祠ってのがあってな…そこから「世界樹の使い」から渡されるっていう、儀式に必要な香木を持って来いっていうんだわ
リリカ「…?
   交信が必要、っていうことは、そこで「世界樹の使い」とかいうのに会わなきゃならない…ってことですよね?」
店主「カンがいいじゃねえか嬢ちゃん…そこなんだ。
  あの連中が持ってるある供物を祠に捧げ、特別な手順を踏むことで供物が香木に変わってる、ということらしいんだな。
  胡散臭いことこの上ねえが…まあ、宝箱に化けて冒険者を襲うなんて不埒なバケモノだっている樹海だ、何がいても不思議には思えねえな」
こいし「っていうか、世界樹の使いってなんなの?」
メルラン「そーね。
    別に供物なんて使わなくても、そいつをふん捕まえればよくない?」
リリカ「何物騒なこと言ってんのそこ!!><」
店主「そういえば、新顔のあんたらがそれも知ってるわけねえよな。
  この世界樹には、大昔からそういうわけのわかんないのがいるッて、そういう伝承もあんだよ。
  樹海迷宮が発見される前は、世界樹の近くにある祠のある場所まで行って、そいつと交信したっていうんだ。
  で、その香木にもなんか不思議な力が込められてるってんで、街じゃ作れないんだとさ…ケッタイな話だろ?」
メルラン「胡っ散臭いわねえ」
こいし「おお、うさんくさいうさんくさい(きめぇ顔」
リリカ「その顔ちょっとやめろ殴るわよ(イラッ
   というと、やっぱり最近は危ないから冒険者に依頼しようって、そういうことなんでしょうか?」
店主「んや。
  どうも最近は、困ったことに供物を持って行っても、お使いサマが見当たらんと見えて、成果が上がらんそうなんだ。
  それどころか、新入りに任せたら、供物を値打ちものだとでも思ったのか持ち逃げする奴まで出る始末でな…ああ、そいつがどうなったかまでは聞きたくもねえから聞かんかったが、あいつらの「呪術」で一応その都度回収されてるらしいぜ。
  んで、あいつら諦めりゃいいモノを、古い文献をよみ漁って、本来の交信の祠が氷樹海の一角にあるってことがわかったらしいんだ。
  だから、自分たちじゃ氷樹海の魔物に対抗できねえってんで、冒険者に依頼した…ってわけよ」
メルラン「なるほどねえ。
    まあ、なんか特殊な魔物が待ち受けてる風には聞こえないし、腕ならしには丁度いいかもね」
こいし「でも氷の樹海かー、私の氷技あんまり通らないよー?」
メルラン「いいじゃない、首を斬れば♪
こいし「そっかー!さすがメルランさん!!>ヮ<ノシ」
リリカ「何が流石だこのアホ共!!><
   …まあいいか、そこまで危険な事もなさそうだし」
店主「受けるってことでいいんだな。
  ああ、一応今日も依頼主は来てるぜ…あの奥の隅っこで、真っ黒なローブをはおった根暗そうな女居るだろ? そいつに詳しい話聞いてくれや。
  多分受ける奴なんていねえって言っても、まああの連中執念深さだけは天下一品だしな。
  …下手なことするんじゃねえぞ、とばっちりで、仲介した俺までヘンな呪いかけられたら敵わねえからな…





~六花氷樹海~


こいし(スク水一枚装備)「うーさむいー><」

リリカ(ダッフルコート装備)「当たり前でしょうがこの馬鹿(真顔」
メルラン(ダッフルコート装備)「流石にそこまではこの私でも理解できないわね(呆
               こいし、素直にコート来なさい風邪ひくわよ(キリッ」
こいし「だが断rぶぇっくしょ!!><」
メルラン「あーもう仕方のない子ねえほらリリカあなたのコートをはやく」
リリカ「いやおかしいでしょそれ!!∑( ̄□ ̄;)
   はあ…もう馬鹿はやってないでいいからさっさとこの「風石」を祠に納めて帰るわよ(こいしにマフラーをかける」
こいし「うわーリリカはやっぱりツンデレさんだなー(*´ω`*)
   …ところで、祠ってあれかな?」




こいしちゃんの指差す先にはひとつの古びた小さな社がPOPしているんだが?

リリカ「そう言えばあの暗そうな女の人の話では、氷樹海への道が開かれて以降、面倒くさくなった他の一派が矢鱈滅多に祠を乱立させまくってわけわからなくなった、みたいな話だったよね。
   偽物じゃないかしら」
メルラン「本物は、翼をかたどった鉱石の御神体があるって話よね」

【システムウインドウ】祠の扉を開きました

こいし「あっなんかある…わぎゃっ!?><」

無意識に触れようとしたこいしが何かの衝撃を感じて飛び上がった!

リリカ「うっわ、すっごい厄いオーラ纏ってる^^;」
メルラン「見た目もそんな感じだし、この「御神体」のあるということはここがビンゴみたいね。
    いや、流石にカスメどもが崇拝するだけあって厄いわねこれ、流石に私も触れたくはないわ^^;」
こいし「おおお厄のオーラが私の右手で疼くじぇえええええ!!><」
リリカ「はいはい今度雛さんに吸い取ってもらいましょうねー(棒
   それじゃあ、これを」

【システムウインドウ】 Lyricaさんはキーアイテム「風石」を祠に納めました

リリカ「これでどうするんだっけ?」
メルラン「あとは祠から離れて、しばらく祠の見えないところで時間を潰していると何かが起きるみたいよ。
    距離があるから滑って行きましょうか面倒だし♪」
こいし「そうと決まればまずはリリカをそぉい!!>ヮ<
リリカ「∑( ̄□ ̄;)うえっ!?」

こいしちゃんはアワレな三女の腕を思いっきり引っ張るや否や間髪いれず勢い良く氷の床へ放り出した!

リリカ「∑( ̄□ ̄;)アイエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!?」
こいし「そして私も行くよイヤァアアアアアアアアアアアア!!>ヮ<ノシ」
メルラン「呪い解けるの速いわねー^^」

こいしとリリカはもつれるようにして祠から遠く離れた雪原へダイブした!

リリカ「∑( ̄□ ̄;)ぬわー!!!?
   …ぐ…ぐぬぬこの無意識またしてもってヘンなとこ触るなくっつくな!!><」
こいし「(リリカのコートの中へもぐろうとしている)えー減るもんじゃないでしょドケチー」
リリカ「ドケチじゃねえっつの何考えて…うわああああああああああ!!?∑( ̄□ ̄;)
メルラン「Wasssshoi!!ヽ( °Д °)ノ

そこへメルランが高速滑走エントリー!
スキー板こそないがこの豊満な胸の動きはまさにエアモーグルの危険技、アイアンクロスヘリスプレッドだ!
その豊満が起き上がろうとしたリリカの頬に実際重篤な一撃!ナムサン!!


メルラン「超!エキサイティン!!>ヮ<」
こいし「オーウ…おちちの彗星おっそろしいデース…( ゚д゚ )」
リリカ「うぐ…ぐぬぬもうやだこいつら…ってわぷっ!?><」

その瞬間だった。

三人が祠から実際だいぶ離れ、トンチキな事をやって目を離したその瞬間、にわかに強烈な風が祠の方から吹き付けてくるではないか。
リリカは突風と共に飛んできた樹の枝に顔面を直撃されるも、それを憤然と投げ捨てたあとに見上げれば、祠から正体不明のオーラが漂っているのを感じ取る。


こいし「今の…なんだろ?」
メルラン「どうやらお出ましのようね、行ってみましょう(リリカの腕をがっしりと掴んで思いっきり氷床へ突き放す
リリカ「えちょ待っておねえちゃってまたこのパターンかあああああああ!!∑( ̄□ ̄;)







おもえらが祠へ戻った時ずずつ員のパシリから渡された系の供物がなくなってて代わりに曲がった木の枝とか置いてあった
おいィ?窃盗は犯罪ですよ天狗ポリスへ通報してやるしIPも抑えたから多分逃げても無駄
Hai!早く供物を返してあやまっテ!!


リリカ「ところで、こいしがここにいるってことは、このトンチキナレーションやってるの誰なのかしら?
   他にブロ語に精通してるのってそうはいないと思うんだけど」
こいし「そうだねー、でも別にさしてそれ今重要な事じゃなくない?」
リリカ「いやまあそうなんだけど…正体がわからないとそれはそれでなんとなく気にはなるのよね」
メルラン「そんなことより、これが例の香木って奴?」

【システムウインドウ】 キーアイテム「香木」を手に入れました

メルラン「楠とも白檀とも違う香りだわ。
    確かにこの香りのモノは、街にはないわね…落ちつく感じでも、昂る感じでもない、不思議な感覚だわ」
こいし「(無意識にメルランからそれを奪い取ろうとする)これが例の香木なのかな?」
メルラン「(こいしの手が届くか届かないかの範囲で左右に動かしている)みたいね。
    とりあえずこれを持ちかえって、依頼人に渡しましょう。どうせ、あの性格だとずっと酒場にいるわよあのカスメ」
リリカ「(お姉ちゃんこいしの扱いうまいなあ^^;)」








静葉「クエスト「蒼駆けし翼は忘却の罪痕」ね。
  これ、一応無印にもあったんだけど、ちょっとだけクエストの内容が違ってるわ」
レティ「そう言えばあんた無印経験者なんだっけ」
静葉「別に戦闘があるわけでもないんだけどね、リメイク前も。
  リメイク前だと祠に供物を納めると、実際に「世界樹の使い」が出現して、香木はくれるんだけど「もうお前らとは縁切りしたし二度とくんな」みたいなことを言われるのよ。
  受注タイミングも前提なし、15F到達で解禁されるから受注直後だと解りにくいけど、「世界樹の使い」は描写を考えると翼人の可能性が非常に高いわね。冒険者の事を「土の民」って言ってるからほぼ間違いないと思うけど」
レティ「鍛冶屋のクエストもそうだけど、翼人にも色々いんのね。
   で、今回は」
静葉「依頼人の言葉から、フェイクの祠がいっぱいあるような感じに聞こえるけど、実際ニセモノはE-2に1個あるだけ。
  けれど、正解であるA-6の祠は、エスバットと戦闘する小部屋の先にある…言ってることは、解るかしら?」
レティ「ある意味ではエスバットを撃破することがクエストの達成条件でもある、と^^;」
静葉「そういうことね。
  因みに風石、実際に売れはしないけどエクレアのところへ持っていくと、売ろうとすることができるわよ。
  会話イベントが楽しめるし、風石も鍛冶の素材としてはかなり貴重なものだということがわかるんだけど…これをやっちゃうと、依頼人に香木を渡す際に「おまいら供物売ろうとしたやろ!!」みたいなことを言われて報酬と経験値が減らされるから注意しなければならないわ。
  報酬は本来アムリタ2、その挙句に盲目の香もおまけについてくるんだけど、売ろうとしたらそれが一気にメディカ2にグレードダウンするわ。挙句売っても売らなくても「お前らの事は見ているからな」みたいなストーカー発言が飛び出す始末で
レティ「さすがネクラ集団呪術院…っていうか、あいつらプレイヤー側が気付かないだけで、尾行(つけ)てきてたりするのかしら」
静葉「可能性はなくもないわねえ。
  だったら、お前らが直接氷樹海行ってこいよ、みたいな」








エピソード2 「バカップル許すまじ」


店主「おう、どうやら首尾よく行ったみたいだな。
  ちらっと俺も聴き耳立ててたが、オメエらなんか気にいられたみたいだぜ?」
メルラン「私としてはあまりお近づきになりたくない手合いなんだけどねー^^;」
店主「安心しろ俺もだ(キリッ
  まあ、風石ってのは樹海でもほとんどお目にかかれない超貴重品らしくてな。
  シトトのトムソン爺も「そんなネクラ共のアヤしげな儀式なんぞに使わずワシのとこに持ってこい」って、愚痴ばかり言いやがるもんで」
こいし「ねーねー、面白そうな依頼見つけたんだけどこれなーに?>ヮ<」

アントニオはこいしの持ってきた依頼書を見て嫌そうな顔をする…。




店主「あー…んなくだらねえ依頼書…一応貼っておいただけなんだし放っておいてくれよ。
  あんた達、狐尾の幽香姉さんを知ってるか?」
リリカ「(ぎくっ!)あー、その、はい、有名な方なので名前くらいは^^;」
店主「あの姉さんもこれ一瞥して、依頼人思いっきりぶっ飛ばした挙句、こんなくだらないことで労力かけさせるか殺されてえんか!ってすげえ剣幕だったしな。最近しばらく姉さん見かけねえから、あの野郎またこそこそと俺んトコにこれ持ってきやがって…そんな根性があるなら己の身一つでぶつかっていけってんだ、馬鹿野郎め」
リリカ「(うわー幽香さん相変わらずだなあ^^;)
   で、これって」
店主「なんでえ興味あんのかい…つまんねえ話だぜこれ。
  この野郎は俺の顔見知りでもあってな、街外れに住んでてまー見た目もサエねえ根性ナシなんだが…こいつがな、幼馴染の女にプロポーズしようって段取りになりやがった。
  その幼馴染ってのがな…街外れにいるすげえイイ女で、これまで色んな有象無象が言い寄ったがまるで相手にしやがらねえ。その唯一の例外が、幼馴染のその、サエねえ根性ナシと来たもんだ
メルラン「ふーん、なんかラノベでよくありそうな話ねえ」
こいし「なんかものっそいありきたりなオチありそう」
リリカ「いや私もそれちょっと思ったけど、一応黙ってましょうかそこのにぎやかし共(#^ω^)」
店主「んでな、これまで格好つけてなけなしの金はたいては、氷樹海の天青石(セレスタイン)やら、水仙人掌なんて超貴重な植物を持ってくる依頼を出しやがってな…ああ、幽香姉さんはそこまでやったんだ。周りの嬢ちゃん達が、幽香姉さんに巧く事情隠してな。
  あの氷樹海の仙人掌には、ためこんだ想いだの、枯れない愛だのって意味があってな…好きな女へ置くる最高の贈り物としても珍重されてんだが…事情を知った姉さん大激怒でな、そんなくだらないことの為にサボテンを折らせたのかー、って…とにかく大変だったんだぜ。あの連中のにぎやかしの、ピンク髪のちっこいののサイドテールが犠牲になったりしてなあ」
三人「(めうめうマジ御愁傷様^^;)」
店主「しかも追い討ちをかけるかのように、あの野郎も結局相手にされなかったというから、まあ野郎も踏んだり蹴ったりだよな。
  いい加減そんな目にあわされたら諦めろって思うんだが…まあ、今度の依頼がそれに輪をかけてふざけてると来てる。
  姉さん達は「砂漠のバラ」っていうのを知ってるかい?
メルラン「…話には聞いたことがあるわね。
    ある特殊な鉱石を含んだ砂が、特定の気温と湿度の関係で結晶化してできる奴よね。
    結晶化の過程で花弁のように重なるから、その見た目がバラに似てるっていう
店主「そうそうそれだよ。
  樹海にも昔から、木が枯れて砕けただの、何かの魔物のせいかもと諸説あるんだが、小さな砂地が生まれることがあってな。
  そうした中に、樹海で産出される特殊な鉱物が結晶化して生まれることがあって…これがな、街中の女が欲しがるんだよ。まるで英雄並みの大人気さ」
こいし「その…水仙人掌みたいに、おまじないとして何かあるとか?」
店主「らしいんだがな。
  稀少価値が余りにも高いから、持ってれば幸せになれるとか…まあ、デマだろうがな。
  で、話はあの野郎に戻るが、そんな半殺しの目にも遭って手に入れた水仙人掌も、やっこさん何処かで幽香姉さんの話聞いてたんだろうな。烈火のごとく怒って、とうとうそいつ口も利いてもらえなくなっちまったらしい。正直ざまあみろって思ったがね…野郎、植物でねえならとでも思ったンだろうな、この砂漠のバラを探して持ってきてくれって言いだした。それが顛末さ、どうしようもない話だろ?」

こいし「うーん思ったより」
メルラン「面白そうじゃない。
    ハッピーに転ぶかどうかはわからないけど、三度目の正直って言葉もあるでしょうに」
こいし「えっ本気なのメルランさん」
メルラン「ヒマつぶしには丁度いいわ。
    素材集めのついでにでも、探してきてみましょうか…(小声)そんな根性の使い道間違ってるような奴が、どんな末路を辿るかもちょっと楽しみだし(悪い顔
こいし「あーなるほど(悪い顔」
リリカ「あーこらそこ何ヒソヒソ悪い顔で話してんのよ。
   ったく…まあお姉ちゃんじゃないけどヒマだしいいか」










静葉「クエスト「愛する者の心を射るものは」ね。
  1~3まで続き物で存在して、ここで取り上げたのは三番目のクエストね。1は天青石、2は水仙人掌を納品すればいいんだけど」
レティ「この手のクエストにありがちな、レア採集素材なのよねどっちも。
   まあ、新芽茶飲んで出かければ超楽勝なんだけど」
静葉「そんなのに頼らない場合は、まあ野生の勘と採集・採掘をガン振りした採集部隊作ってなんとかするしかないわね。
  今作は仕様が変わって危険度はだいぶ下がってるけど、!!ああっと!!が即死ルートになる無印は地獄よ」
レティ「うんまあ大体分かる。
   で、3は」
静葉「文中でもあるとおり、四階層16Fのマップ右下にある砂地があるポイントで手に入る「砂漠のバラ」を持って帰ってくればOK。
  面倒な戦闘もないけど、細かくマップを作ってないとクリアまでが大変ね。何しろ、場所ノーヒントだから」

静葉「てなわけで今回はここまで。
  次回も引き続き、こいしちゃんのターンだけど…まあ、次はちょっと長めの話になるかしら。
  もう既にアルマムーンのところでも触れられた、例のクエストね」
レティ「とはいいましても二つありますので」
静葉「両方
レティ「えっ」
静葉「だから、両方よ。
  狐野郎は「六花の少女」読んだことないから色々想像に補てんされたりするけど…まあ気にしないでスルーしてもらえれば」
レティ「だからなんでそう言う不穏な事を…」
静葉「こまけぇことはいいのよ(キリッ
  じゃ、また次回」










メルラン「えっ…何その話(#^ω^)」
店主「だからよう…その依頼なんだけどな、あんた達が出てってすぐ、キャンセルってことになっちまってな…つまり、「ナシ」って話になっちまってだな…
こいし「えーどういうことよそれ!結構面倒くさかったんだよこれ探してくるの!!><」
店主「気分悪いのは解るけど、そりゃあ俺も一緒なんだよ!
  あんた達が出てってじきに、あの馬鹿野郎とバカ女、結婚を決めちまったッてんだよ!!
こいし&メルラン「は(↓)い(↑)!?( ゚д゚ )」
リリカ「え、ちょちょ、それ一体全体どういうことなんです!?」
店主「あの野郎…後から幽香姉さんの言ったことがよく解った、冒険者が命懸けで仕事を果たすのに僕は何もしてないから、言われた通りやっぱり自分の身一つで当たって見るってことにしたらしいんだとさ。
  そしたら、女の方は元々、そのサエない馬鹿野郎の事が好きで一緒にいたんだとよ!そんで野郎のプロポーズあっさり受けて終わりだよ畜生!!
メルラン「なんでよ!?
    納得いかないわよそれ!そんな根性ナシの何処がいいっての!?」
店主「知るかそんなの、俺が訊きてえよ!!><
  しかもあのバカ女、高価な物や珍しいものがほいいわけじゃなくて、この人の本当の気持ちが知りたかった…とかほざきやがった!
  ふざけた話だぜ!俺も正直何度そこの酒瓶をぶん投げて…っておい嬢ちゃん、それどうする気だ!?」
こいし「(ビキビキ)ねえおじさん、その女と男どっちでもいいわ、そいつらのハウス教えてもらえる?
   私ちょっと、雨を降らせに行きたい気分なんだよね…このバラより、真っ赤な真っ赤な雨をねえ!!(クワッ
店主「えっ!?(;^ω^)」
リリカ「∑( ̄□ ̄;)えちょこいし!?
   気持ちはわかるけどちょっと落ち着いて」
メルラン「(ビキビキ)奇遇ねこいし、私も何だかそんな気分だわ♪
    ああマスター、そこに転がってる空瓶ももらってっていいかしら? どうせ捨てるだろうし要らないでしょ始末してあげるわ(#^ω^)」
リリカ「∑( ̄□ ̄;)ひゃあああああああああお姉ちゃんまでー!!
   落ち着いてええええ私も正直そいつら半殺しにしてやりたい気分だけどはやまっちゃらめえええええええ!!!」
店主「おいおいおい俺ぁどっからツッコめばいいんだよ!?
  解った!とにかく解った!こいつは俺が伝手で高く買ってくれる所へなんとかするから落ちつけ報酬は出すから!!
こいし「(ビキビキビキ)やだなあ報酬とかそんなんじゃないよー♪」
メルラン「(ビキビキビキ)そうそう私達は個人的に気晴らしに行きたいだけだし。
    そう言えば呪術院の人達、私達に好意もってくれてるから、言えばそいつらの家くらい調べてくれそうね♪」


ふたり「殺ろう、そいつら(クワッ」


リリカ「うわああああああああああやっぱりー!!?∑( ̄□ ̄;)」


~射命丸の後日談~

そのあと…リリカの制止を振り切った二人は、運よくというか間の悪くというか、丁度居合わせたさとりとヤマメに(というよりも何かを察したさとりの「畏れよ、我を」で強制的に)止められ、あわや大惨事になることだけは未然に防がれたそうですよ。
そして件のバラはアントニオがその場で高額で買い取る話になり、ひとまずタダ働きは回避された一行は、そのおカネを使い果たす勢いで浴びるようにやけ酒を喰らってこの日は更けていったというお話。おあとがよろしいようで^^;