〜タルシス 診療所〜
魔理沙「なぁ諏訪子、私ぁ何時までここにこうしてればいいのぜ?
考えてみれば巨人って奴が倒されてからもう半月以上経つし、そもそも私よりも後にここへ入ってきたあの皇子、ほんの一週間そこらで出てっちまったじゃねえか。
しかも聞くところ、その足で赤竜とか言うのを倒しに行ったとかなんとか」
諏訪子「おめー自分の体力がどんなもんだかまるで解ってねえだろ。
第一半月も経つのに、私ぁ何時あんたがベッドから起き上がって、最近やってきやがったチルノやらルーミアやらに「魔理沙が立った!!」とかいわれるみたいなネタが巻き起こるのは何時かと待ちわびてるんだが。
お前の入院費用だって正直馬鹿にはならねえってのに、女将は女将でお前の容体についてははぐらかそうとするし…」
魔理沙「えーとそれはだな」
魔理沙が困ったように部屋の外に目をやる。
その扉のところには一体の人形がこちらをじっと眺めている…。
諏訪子はそれを見て何かを悟ったようだった。
諏訪子「(ひそひそ)ぶっちゃけ、お前何時から五体満足に動き回れるって自覚あったか?
アリスのアホが「元気になり次第魔理沙は連れて帰る」って怒鳴りこんできたの、穣子達が戻ってきた翌々日だったな?」
魔理沙「(ひそひそ)その週の週末だな、用を足したくなって起き上がろうとしたら、あいつが見てやがるのに気付いた。
だからあの時、わざわざお前に来てもらったんじゃねえか…ものっそい恥ずかしかったし、危うく漏らすところだったけどさ…」
諏訪子「…成程、総ては良く解った。
つまりあの人形を黙らせたら」
魔理沙「すぐにでも、お前たちが肩代わりしてくれた分くらいは稼ぎに行ってくるよ…そうでもしねえとなんか寝覚め悪いよ私も」
諏訪子「…………………この分も貸し一つ追加な?」
魔理沙は少し考えていたようだが、仕方ない、といった表情で頷く。
諏訪子は部屋を出ていくふりをする…そして戸口で振り返ると、魔理沙に目で「立ってみろ」と、合図を送る。
魔理沙は恐る恐る、ベッドから身体を起こすと人形が目敏く反応する。
この人形、魔理沙が元気になって、尚且つ部屋から出ようとすると即座に捕獲機構を作動させて拿捕し、尚且つ内蔵されたスキマ発生装置で魔理沙ごと幻想郷に帰還するようにプログラミングされた…ただ、それだけの為に作られた使い捨ての人形であった。
しかし、やる事がそれだけしかない分機能はそれだけ強力で、ボディも恐らくはマスパの1、2発くらい軽く耐える程度の強化は施されているだろう。
魔理沙はそのことについて全く疑いは持たない。
アリスであれば、そのくらいのことは平然とやる、という確信があった。
そして魔理沙はおもむろにベッドから、スリッパに足を通して立ち上がろうとする、その瞬間。
-目標動作確認!目標動作確認!
コレヨリ「霧雨魔理沙送還プログラム」起動シマス!!-
けたたましいアラームを鳴らして人形の目が赤い光を放つ。
そして、いったいその小さな体のどこに、と思えるような巨大なアームとネットを展開して魔理沙へ飛びかかったではないか!!
魔理沙は「やっぱりか」という渋い顔と、「そこまでやるか」という呆れと驚きの綯交ぜになった表情で人形を見やる。
その刹那、諏訪子は明らかに邪悪なオーラを放っているその棍棒を思いっきり人形の後頭部に叩きつける!!
その一撃を受けた人形は俄に石化して、その禍々しい姿のままごとり、と床に落ちる…。
諏訪子「よしよし、うまくいったぞ」
魔理沙「…お前なんつーあぶねー武器もってんだよ…。
だが、お陰で助かったぜ。これで一人で堂々とトイレに行けるっ><」
諏訪子「別にこれからも抱きかかえてさせてやってもいいんじゃよ?
あ、それともおむつでもつけてる方が楽でいいかい?(ニヤニヤ」
魔理沙「私にそんな趣味ねーよ馬鹿野郎!!><
つーわけで、色々リベンジいきてーとこもあるし、これから稼いでくるぜっ!!」
-狐尾幻想樹海紀行2-
番外の4 「霧雨魔理沙のドキドキ大冒険再び」
かごめ「というわけで例のアイツが大復活の巻」
静葉「えっマジでやったの!?
私はてっきり社交辞令とばかり」
かごめ「いいえ?やると言ったらやりますよたまには?
魔理沙については本編でも述べたとおり、ラスト辺りから火力重視で向かおうと思ってたんだけど、あまりに第五迷宮がアレ過ぎて採用を断念したいわくがあったので」
静葉「パワーだけではどうにもならない局面だってあったのよね(キリッ」
かごめ「まあ継続戦闘能力に難がある事は確かだったろうが…今思えば、こいつ基本がサブシカだし、フィニッシャーとコンバーターでアイスブラッシュ連打してるだけならいくらでも戦えるんだよな今思えば」
静葉「第五迷宮でそもそも氷弱点突ける奴があんまいない気はするけどね。
でも、ここでこうやってネタとして取り上げる以上、ロクな事をする気はないんでしょ?」
かごめ「そういう事もたまにはやりたい時だってあるんじゃよ…(ニヤソ」
…
…
〜踊る孔雀亭〜
魔理沙「さーってなんか手っ取り早そうな依頼は〜っと」
ママさん「あらあなた、随分久しぶりね。
長いこと診療所にいたみたいだけど…もう動いて大丈夫なの?」
魔理沙「うぇ!?あ、えーっと…それには色々とあってだなあ。
とと、兎に角長いこと動けなかったリハビリに丁度好さそうな依頼とかない?」
ママさん「うーん…そうは言ってもねえ。
曲がりなくもあなたは“狐尾”の一員であるわけだし、いくらどんな事情があっても、誰にでも任せられそうな依頼を受けさせたとなっては回りがうるさいし…第一、新米達に白い目で見られちゃうと思うわ?」
魔理沙「ってもなあ…私一人でなんとかできそうなのなんて、タカが知れてるだろうし」
「ごめんくださーい」
ママさん「あらあらこれは可愛らしいお客さんが来たわね」
魔理沙「ってお前、ポエットじゃないか!?
なんだよ今まで見てないと思ったら一体何処に」
ポエット「あ、お久しぶりです魔理沙さん。
私今日着いたばかりなんですよー。
最近ホワイトランドの仕事が忙しくて忙しくて…チルノちゃんがこっち潜り込んで騒ぎになったらしいと聞いたんですけど、私だけなんか出遅れちゃったみたいで^^;」
魔理沙「ふーん。
…そうだ!なあポエット、ヒマだったらちょっと私の稼ぎ、手伝ってくれないかな!?
色々あって、今までの分を稼いで諏訪子たちに返してやることになったんだけど」
…少女説明中…
魔理沙「…というわけなんだ」
ママさん「成程ねえ…友達思いの子だとは思うけど、そこまでやるかしらって一瞬思ったわ」
ポエット「あ、あははは…アリスさんらしいと言えばアリスさんらしいかな?
そういうことでしたら、折角ですし私もご一緒します! どうせやることも特にないですし」
魔理沙「本当か!助かるぜ!」
ママさん「ポエットって言ったわね、あなたも海都迷宮の探索経験があるのよね?
だったら、うってつけの依頼があるわ…ちょっとヘヴィかもしれないけど…」
二人「えっ」
…
♪BGM 「オリエンタルダークフライト」(東方花映塚)♪
タルシス郊外の廃鉱。
駆け出しの冒険者たちの試験会場になるその森には、巨大な狒狒の魔物が闊歩していることで知られるが…そこに鎮座ましましていたのは、それとは比べ物にならない巨大な体躯と、禍々しい姿をした狒狒の王と呼ばれる魔物だった。
ポエット「これは…いったい^^;」
キバガミ「ギルド長が言っていたが、此処の狒狒どもは最近周期的に凶暴化し、何処からかこの狒狒王と呼ばれる魔物を連れてきて暴れるのだそうな。
以前も穣子殿達が撃退して追い払った筈なのだが…」
魔理沙「なーるほど、こいつを追っ払って狒狒どもを大人しくさせろ、っていうことだな。
解りやすくて良いぜ!」
キバガミ「しかし、もうあと2り呼んできた方がよくはないか?
穣子殿達も相当苦戦したと聞き及ぶが」
魔理沙「……いや、これ以上あいつらに迷惑なんかかけられねえよ。
私のやることだから、これ以上大人数連れてきても借りが増えちまうばっかだし」
ポエット「そんな、別にみんなそこまでは…」
言いかけたポエットをキバガミが制する。
キバガミ「うむ、その心意気やよし!
なればこのキバガミ、全力を持ってお主と共に戦うぞ!」
魔理沙「ありがてえ!さすがおっさん話解るぜ!」
おろおろするポエットに、キバガミがそっと耳打ちする。
キバガミ「…魔理沙殿は、この地に来て多くの引け目を残しておる。
本来なるべくなら、拙者達も巻き込みたくはなかったんだろう」
ポエット「そんな…諏訪子さんだって、本心からそうおっしゃってるわけじゃないんだし…。
それに私もですけど、見返りがなくたってリリカさんやルーミアやコーディなら多分」
キバガミ「それ以上に、きっと彼女は自分をよく知る者たちを、強くなってあっと言わせたいのだろう。
あの狒狒の魔物は確かに強力だが、我ら三人の相手としては不足はない。
…お主も自分の力、たまには存分に振るってみたかろう?」
ポエット「…!
解りました!私がサポートしますから、攻撃はおふたりにお任せします!」
キバガミ「心得た!!」
魔理沙「おう、任せとけ!!」
…
…
静葉「ねえちょっとなんなのこの異色の組み合わせ」
かごめ「いや本編でもキバガミと魔理沙組ませてたじゃねえか。
何を今更」
静葉「そもそもそれがなんかおかしいんじゃないかと。
しかもこのタイミングでポエットってどういう事なのよ。しかもあの子がフォートレス?」
かごめ「グラフィックでそれっぽいのがフォートレスしかおらんでなあ」
静葉「おいィ…」
かごめ「でもアーモロードでもわりと回復と防御系補助撒きしてたし、基本打たれ強い(編注:このちょっと前にポエキッスの努力値を、AS完全に切ってHBに振り直しています)から問題はないんじゃないかと。
まあそれはそれとしても、流石に最初は3りPTでやれるだけやるつもりでいたから、盾はまあ要るんじゃないかと」
静葉「なんか前提からして間違ってる気がするけど…」
かごめ「というわけで基本この三人組で、可能な限り後半の迷宮ボス・クエボスを狩っていこうという企画だ。
一応挑むのは剛腕の狒狒王、極彩を統べる者、フレースヴェルグ、弱体なしホムラミズチ、熱砂の濁翼竜、揺籃の守護者、翠翼の呪皇の7体の予定だったが、まあ濁翼竜からは1回hageたら人数を4りに増やして再挑戦してる。
今回は狒狒とカメレオンとほむほむ」
静葉「…まさかこの企画をやるためだけに二周目始めたなんて馬鹿な事は…あ、そういえば言ってたかもしれないわね(呆」
かごめ「うむ、それにやっぱ“烈風”がもう一挺欲しくなった(キリッ」
静葉「馬鹿でしょあんたやっぱり(キリッ」
かごめ「ああそうだよ悪かったな!たまにゃそういう馬鹿な事くらいしたくもなるよ!!><」
静葉「逆ギレしてんじゃないわよ。
まあいいわ、どこぞの遊牧民に比べればレベルも十分高い辺りはしっかり自覚してやってるというか、気軽な遊び感覚のおまけっていう意味では、これまであまりなかったものね」
かごめ「あと実はカメレオンとホムラミズチに関してはこっそりレアドロップも狙ったんだがな」
かごめ「というわけで狒狒王からだ。
スタート時のスキルはこんな感じだな」
白黒(インペリアル/ナイトシーカー)
帝国騎士の心得(★1) 帝国騎士の極意(★1) 帝国騎士の悟り(★1)
シャープエッジ(2) インパルスエッジ(2) クールエッジ(2) チャージエッジ(1)
アサルトエッジ(2) フレイムドライブ(1) フリーズドライブ(1) ショックドライブ(★8)
強制排熱(2) ホークアイ(2) アクセルドライブ(★8)
コンバーター(★6) フィニッシャー(★6) ワイドエフェクト(1) ドライブマスタリ(1) 物理攻撃ブースト(1)
鉱物学(★1) 狩猟者の嗅覚(★1)
アイスブラッシュ(1) 追影の刃(☆3) 追影の残滓(☆4)
ハイドクローク(☆2) 先制クローク(☆3)
ぽえ(フォートレス/ソードマン)
城塞騎士の心得(★1) 城塞騎士の極意(★1) 城塞騎士の悟り(★1)
ディバイドガード(3) ラインディバイド(3) オールディバイド(3) ディバイドモード(2) ガードマスタリ(7)
ヒールウォール(2) 騎士の加護(★6) 聖なる加護(★4)
防御陣形(3) 防御陣形U(3) 挑発(★4) 先制挑発(★4) ランパート(★6)
鉱物学(★1) HPブースト(1) 物理防御ブースト・フォートレス(1)
ソニックレイド(1) ヴァンガード(1) ソードブレイカー(☆3)
物理防御ブースト・ソードマン(☆4)
牛(モノノフ/メディック)
武士の心得(★1) 武士の極意(★1) 武士の悟り(★1)
峰打(3) 頭砕(1) 衝破(3) 鉄火(2) 氷刹(1) 流墜衝(3) 乾坤一擲(1)
咆哮(1) 羅刹(1) チャージ(2) 食い縛り(3) 羅刹解除(★4) 先制羅刹(2)
背水の陣(★8) 獅子奮迅(4) 樹木学(★1)
リフレッシュ(☆3) トリート(☆3) リカバリー(☆3) 戦後手当(1)
リザレクト(☆4) オートリザレクト(1) ストレッチ(1)
静葉「結局キバガミは棍になったのね」
かごめ「背水の陣と、何気に使い勝手のいい氷刹の為だけに刀も持たせてはあるがな。
因みに魔理沙はこのあとイグニッションの取得に向かっている」
静葉「ふむ…人数少ないし、火力でどうしてもごり押ししなきゃならないからイグニッションはあると便利ではあるわね。
追影があるから、確率は絡むけどそれなりに機会もあるだろうし」
かごめ「マスターさせずに7止めでもいい気はしてるんだよな。
3回なら、ボス戦だけで使うとすれば機会は十分にあると思う」
静葉「というかボス戦でしか使わんでしょこんなの」
かごめ「まあねえ。
いずれフリーズドライブも伸ばして、裏編としてチルノとセットで赤竜攻略も考えちゃいる」
静葉「それ普通に冗談に聞こえないから怖いわ…。
ポエット・キバガミ・魔理沙・チルノであと回復役付ければ普通に狩れるんじゃないかしら」
かごめ「かもなあ。
因みに実は狒狒王戦、語るところはほとんどない。
実は3ターンで勝負決まったんだ」
静葉「…hageた?」
かごめ「チャージエッジからの追影アクセルと追撃の羅刹チャージ乾坤一擲で1ターンに5500ほど叩きだしまして(´・ω・`)」
静葉「えっマジですか」
かごめ「ポエットが先に動いたから水溶液使えばよかったレベル」
静葉「それはもったいない…。
でもそんだけ一気呵成に倒したってことは、まさかヒーラーボール呼ばれてないとか言わない?」
かごめ「呼ばれてねえよ。
まさかこんな速攻でケリつくとは思ってなかったからなぁ」
…
…
〜セフリムの宿〜
キバガミ「いやあ、まるでこれまで動けなかったウサを晴らすかのような凄まじい働きぶりでしたぞ!
四方やこちらの攻撃が三順するまでに終わってしまうとは」
ポエット「私何もやることなかったですよー^^」
諏訪子「…マジかよ?
ポエットが居るのにも驚いたが、バ火力にも限度ってあんだろ…」
魔理沙「なあなあ、他にもなんかよさげな大物いない?
早く次の冒険に行きたくてしょうがないぜっ!!><」
キバガミ「ふむ…ならばそろそろホムラミズチが蘇っておるやもしれぬな。
今の我々なら、奴の攻撃の対策をしていれば弱らせずとも勝てるやもしれぬ」
諏訪子「ホムラミズチがやれるんだったら聖堂のカメレオンもいけるんじゃねえか?
メイン属性が異なるからそれぞれの対策も必要だし、まずどっち挑むかにもよるが」
…
〜南の聖堂〜
魔理沙「カメレオンってこいつらかな?
なんかトカゲみてえな奴だなあ…ポケモンにもカクレオンって奴が居たかも知れないが」
ポエット「擬態の得意な熱帯産のトカゲですよたしか。
でも…こんな巨大で毒々しい色したのはいなかった気がしますが…^^;」
キバガミ「諏訪子殿が言っていたな、姿を消して従者と一斉に吹雪をぶち撒いて来る傲岸不遜な輩がいたと。
なれば、道中食してきた銀アユと、我らが持っている氷の護りがあれば恐るるに足るまい!」
魔理沙「よーし、行くぜ!」
極彩を統べる者はヒキョウにも不意打ちで仲間を呼んできた!
極彩を統べる者は毒の唾液を吐いてきた!
毒を受けた全員が200前後のダメージ!!
ポエット「( ̄□ ̄;)うえええっ!?」
キバガミ「おのれっ、毒とは卑劣な!」
キバガミはリフレッシュで全員の毒を癒した!
しかし今度は舐め回しで全員の物理攻撃力がダウソ!!
魔理沙「ち…力が抜けるのぜ…何なんだこいつ><」
キバガミ「ぐむむ…まさかこのような芸達者であったとは…!」
…
…
かごめ「というかキバガミいなかったら完全に詰んでたな。
回復薬もマドラとメディカVを買い込んでったんだが」
静葉「ポエットの聖なる加護と、キバガミのリフレッシュ・トリートがあっても本当にガンガンテンポ狂わされたわね。
氷耐性が高かったおかげで致命傷を追うタイミングは少なかったけど、泥沼試合もいいところだったわ。
…何ターンくらいかかったんだっけ?」
かごめ「確か40ターンくらいだったかなあ…。
結局、従者を片づけるの諦めて、ダメージ減衰承知の上で青カメレオン直接狙ったんだっけな。
しかしPT少ないから、実質キバガミのリフレッシュ・トリートも全体がけ状態ではあったが」
静葉「これで回復持たれてたらマジで発狂モノよね」
かごめ「止してくれ、考えたくもねえ」
…
…
〜金剛獣ノ岩窟最下層〜
♪BGM 「戦乱 紅炎は猛り白刃は舞う」♪
魔理沙「ちっくしょー…聖堂では酷い目にあわされたぜ。
しかもまたトカゲだしよお」
キバガミ「ううむ…ただ狩るだけであれば、ホムラミズチはあの大ウロコを破壊してしまうのが一番手っ取り早いのだが」
魔理沙「そんな七面倒くさいことしてられるかっての!
まあアレはアレ、コレはコレだぜ。
こいつどう見てもあんなまだるっこしい事してこなさそうだし、パワー勝負なら後れを取る気はないぜ!」
魔理沙はシャープエッジからチャージエッジの構え!
次の攻撃はダメージがkskする!!
キバガミ「うむ、その意気だ魔理沙殿!ならば拙者も参るぞ!!」
キバガミは羅刹からチャージの構え!
次の攻撃はダメージがkskする!!
ポエット「(うわあこの二人結構似た者同士だ…^^;;)」
魔理沙「“コールドインフェルノ”スペル固定、装填ッ!
くらえっ、コズミックコキュートス!!」
魔理沙はフリーズドライブの構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!
さらに追影の残滓によるついげきのフリーズドライブ!
キバガミ「まだまだ、こちらもあるぞッ!!」
キバガミは氷刹の構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!
ホムラミズチはよろめきながらもはんげきの火球砲の構え!!
魔理沙「ちっ…なんてタフな野郎だ…!」
キバガミ「全力のホムラミズチがこれほどまでに強いとはな…!
だが、相手にとって不足なしッ!!」
…
〜10ターン経過〜
ホムラミズチはよろめいている…。
ホムラミズチはアワレにも苦し紛れの再生の炎の構え!
さらにウロコが4枚飛び出した!
キバガミ「ぐっ…これは拙い…!」
ポエット「どど、どうしましょう〜!?
道中集めてきた氷銀の棒杭がもうありませんよー!?><」
魔理沙「ええい諦めんなあああああああああああああああ!!><
だったらこうしてやるー!!」
魔理沙はなおもフリーズドライブの構え!
ワイドエフェクトの効果で左右のウロコが凍りついた!!
ポエット・キバガミ「( ̄□ ̄;)!!??」
魔理沙「しまった…ついやっちま…あれ?」
♪BGM 「恋色マスタースパーク」(東方永夜抄)♪
魔理沙「…よっしゃ来たぜッ!
天儀“オーレリーズサン”!!!」
魔理沙はスペルカードを使った!
イグニッションの効果が発動しオーバーヒートが解除される!!
さらに砲剣にパゥアーがみなぎった!!
キバガミ「なんと…これはいったい!?」
ポエット「砲剣に力が満ちている…これなら、ひょっとすると!」
魔理沙「空軍師範のねーちゃんが言ってた、力のある騎士だけが使える、ある程度限界に達した砲剣でしか発動しない奥義。
今の私になら使える気がしていたんだぜ…恋符“マスタースパーク”術式装填!」
砲剣が赤熱して力を放つ!
魔理沙「まずは一発目!!」
魔理沙はフリーズドライブの構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!
魔理沙「まだまだ!」
魔理沙はさらにフリーズドライブの構え!
破壊力ばつ牛ンの一撃!
ホムラミズチは限界のようだ。
魔理沙「…これで終わりだぜ…あんたの得意な炎技で止めを差してやんよ…!
くらいやがれ、偉大なる魔界の武人最強最大の一撃、その見様見真似バージョン!!」
魔理沙の掲げる砲剣が、周囲の高熱を巻き込んでその身に纏う…!!
「超魔爆炎覇ッ!!!」
魔理沙は最強最速のフレイムドライブの構え!!
ホムラミズチをズタズタにした!!
…
〜セフリムの宿〜
諏訪子「…( ゚д゚ )ポカーン」
その目の前、机の上にはいまだに熱を放つ巨大な角が置かれている…。
魔理沙「どーだ、ざっとこんなもんだぜ」
諏訪子「いや、まさか、これは恐れ入った。
ホムラミズチを全力からぶっ倒すどころか、条件レアまで成立させてくるとは」
魔理沙「これで借りは返せたんじゃねえか?
…まあ、コレで終わるつもりは全くねえけどな」
諏訪子「馬鹿言いやがれ、お前の入院費用どれだけかかったと思ってやがる…まあ、ここから先は割引にしてやっけどよ。
しかし、お前これからどうする気だ? 大人しくアリスんトコに帰るかい?」
魔理沙は少し考えている様子だ。
♪BGM 「情景 しじまに吹く風」♪
「私、この世界でずっとベッドの上にいて…実はあいつや霊夢の事、全く考えてないわけじゃなかった。
でも……それ以上に、もっとあいつらとじゃなくて、私一人でいろんな事を試してみたいって気持ちの方が強かった」
魔理沙は少し寂しそうに笑い、視線を窓の外へ移す。
「アリスや霊夢達と一緒にいるのは楽しいし、私自身落ちつける場所だと、ずっと思ってた。
でもさ…私はアリスが、見てないと何しでかしてるか解らない危なっかしい奴だと思ってたけど…あいつの事ばかり見てると、実はあいつは何でも出来て、私はむしろあいつについて行くのが手一杯な気がしてならなかったんだ。
アリスだけじゃない、霊夢だって…あのふたりは、私と違って、何もしなくても何でもできちまうから」
ポエットが、そんなことは、といいかけたのを、キバガミはそっと制して頭を振る。
彼とて、ベッドで寝たきりの彼女の話し相手になっており…この霧雨魔理沙という少女の本質を深く知っている。
素直で傷つきやすく、そして想像を絶する努力を積み重ねて、なおも越えられぬ頂点を見る苦しみを抱いている事も。
「私さ、アリス達の事は大好きだけど…ずっと前、リリカと一緒にいた時の事を思い出す事も多くなってた。
あいつだって、きっとなんでもできちまう奴だと思う…でも、リリカは私が想像もつかないほど高い目標を常に持っていて、時には泣いたり苦しんだりしても、仲間と一緒に少しずつ進んでいける奴だって思った。
…私と似てるんだ…違いがあるとすれば、私の周りにいる奴らと、あいつの周りにる奴らの見ている高さ」
彼女はもう一度眼を伏せる。
「どんな形でもいい…もう一度だけ、アリスのところを離れて、自分を見つめ直せる場所が欲しかった。
…でも、こんなの私のわがままだ。
ごめんなポエット、諏訪子、それにキバガミのおっちゃん。もしみんなが迷惑なら、アリスも心配してるだろうし、私はこれで」
「なんで…ちゃんと話してくれなかったのよ」
思ってもみない声がして、振り返る魔理沙。
そこには何時の間にやって来ていたのか、眼を腫らしているアリスの姿があった。
その腕には…諏訪子が先日石化させた例の人形が抱かれている。
「アリス…私は」
「私も…あんたの事が何でもわかった気になってた。
謝らなきゃならないのは、私の方よ…何時の間にか、あんたは私の傍にいてくれるんじゃなくて、私があんたを傍に置いとかなきゃ気が済まないように思えてて…!
そんなことにも気付けなかったんて、私どんだけのマヌケだったのよっ…!!」
魔理沙とポエットが、目から大粒の涙を流すアリスへ手を差しだそうとする…が、彼女はそれを避けるかのように、踵を返す。
「…ごめんね、魔理沙。
私、待ってる。
魔理沙が自分で納得いくまでやりきって…帰って来て私の知らない事を、得意げな顔で話してくれるの…楽しみに待ってるから…!」
そして、そのまま走り去っていく姿を、魔理沙たちはただ見送ることしかできずにいた。
しばらくの沈黙のあと…所在なく延ばされた手を下ろす魔理沙。
「…ありがとう、アリス」
そしてただ、それだけ呟いた。
…
「…まったく、そんなに泣くくらいなら無理矢理にでも引きずってくれば良かったのに」
宿の外、往来でアリスを出迎えた霊夢が呆れたように呟く。
アリスはうつむいたまま応えない。
溜息を吐く霊夢であったが、その苦笑は何処となく優しげに見える。
「私はさ、あいつみたいな奴がどうしてあんな悩んでるのかなんて、あまり気にした事ってないからね。
自分が何でもできる、って言われてもあまりピンとこないし、気づいたらなんかできるようになってただけで。
かごめの奴が、ヒマなら一緒に来るかって言ってたけど…あいつらみたいに特になんかしたい理由もないし、面倒だから土産話を待つ方に回るわ。
………その間くらい、話し相手になってもいいわよ。魔理沙いないと、私もヒマだしね」
泣きながら、小さく「ありがとう」と呟くその少女の肩を押し、霊夢は郊外へと歩きだした。
…
…
静葉「(クサさが規定値を超えた顔をしている)」
かごめ「いやそこでギップルちゃんはいいからさ。
なんだかんだで狐野郎はマリアリから東方に入ったクチなので、こいつらの話を書こうとするとどうしてもこうなっちまうんじゃよ」
かごめ「ホムラミズチ戦ではレベルが3つ上がって、魔理沙はイグニッションのレベル3を習得してたんだ。
ホムラミズチのHPは弱体なしで21000ちょいあるから、4発くらいドライブ打つ機会はあるからな、余裕で」
静葉「まして攻め手が少ないなら、猶のことね」
かごめ「残滓も入るし、うまくシャープエッジに乗ると一気にオーバーヒート短縮されるからなあ。
もっとも、限界寸前になって棒杭が足りなくなるなんて予想もしてなくて」
静葉「っても最低限の数しか取って来てなかったじゃない。
ワイドエフェクトで凍らせたのは事実でしょうけど」
かごめ「まあ1つ振ってあるだけだからマジで忘れた頃に出るからなあ。
因みにドライブは複合属性だから、フィニッシュにフレイムドライブ撃ったけど余裕で1000オーバーのダメージ出たな。
念の為キバガミの鉄火で追撃もさせたけど」
かごめ「というわけで今回はここまでだ。
次回は魔理沙の話と同時進行で、あたし達中心でQRクエストや、一周目とは違う解決をしたクエストの話をしていこうかと」
静葉「なんだかんだで随分私達の出番も引っ張ったわね。
それでもチョイ役というのは何とも…というか、何時の間にか私達二人の解説に戻ってるわね」
かごめ「その辺はあまり気にしないように」